2013/07/29(月) - 12:22
熱狂と興奮の中で終了した第100回ツール・ド・フランス。その中においてシマノのコンポーネントはマイヨジョーヌの獲得、ステージ通算10勝という素晴らしい戦績をもってレースを終えた。今回はシマノ・PROを使用した選手達の第3週での活躍を振り返ると共に、シマノのシューズ、PRO製品についても触れていく。
大会当初よりマイヨジョーヌ最有力候補として目されていたフルーム。昨年圧倒的な強さとチーム力で総合優勝を果たしたブラドレー・ウィギンズ(イギリス)と同じように大会中盤でマイヨジョーヌを獲得してみせたが、パリまでの道のりは決して容易いものでは無かった。
強すぎた者の宿命だろうか。マイヨジョーヌを獲得した翌日以降ライバル勢が総攻撃をかけたことでフルームは孤立を喫する展開に。しかし場面を問わない彼の圧倒的な走力と死角の無さは揺るぐことなく、リッチー・ポルト(オーストラリア)をはじめとしたスカイプロサイクリングの強力なアシストを受け、最後まで総合1位の座を誰にも譲ることは無かった。
そんなフルームの走りを支えたのはシマノが誇る最上級ロードレーシングコンポーネント、9070系デュラエースDi2だ。ホイールは平坦ステージでは50mmハイトのWH-9000-C50を愛用し、山岳ステージでは軽量なWH-9000-C24をチョイスした。モンバントゥーで勝利した時も、山岳個人タイムトライアルで優勝した時も、ラルプ・デュエズでピンチに陥りながら被害を最小限にとどめた時にも、彼の走りを支えたのはDURA-ACEコンポーネントとホイール、そしてPROのコンポーネント達だった。
実力の拮抗したトップスプリンター同士の争いには、機材選択の差は少なからず影響しているだろう。スプリンタースイッチなどパーソナルチューンが可能なDURA-ACEコンポーネントやホイール、PROのコンポーネントは山岳ステージだけではなく、平坦ステージや集団スプリントにおいてもアドバンテージを証明したのである。
SH-R320最大の特徴は、レース用シューズとして最高のパフォーマンスを発揮するため、独自の「ダイナラスト」を採用したこと。多くのプロライダーからのフィードバックを活かしたダイナラストは、底面形状を最適化することで脚底とふくらはぎの筋肉緊張を緩和し、0.56%のペダリング効率の向上と、5.23%のブレーキングロス(クランクの回転を妨げる逆方向の力)軽減に成功している。
薄く軽量かつしなやかなクラレ製「ロベニカ」のアッパーは軽量化に貢献し、人間工学に基いて設計されたヒールカップは踵を包み込むようにホールドするよう注力された。ユニディレクションカーボン製のソールは中空構造とされ、剛性を保ちながら前モデルと比較して0.7mm薄く、25gの軽量化に成功している。
通じて250Wの出力で200kmのレースを走った場合、25秒のタイムを短縮できる計算になるという。つまりSH-R320はプロトンの中で最も「速い」シューズのひとつであり、勝利の量産に大きく貢献したと言えるだろう。キッテルの勝利は、それを証明するに必要にして十分だ。
各チームのバイクにセットされたハンドルやステム、シートポスト、タイムトライアルでのディスクホイールなどその製品ラインナップは多岐に渡り、選手一人一人のニーズに応えることのできる様々なバリエーション展開が魅力の一つと言えるだろう。
例えばハンドル一つとっても実に様々なバリエーションが存在する。マルセル・キッテルなどのスプリンターはトラック競技用をベースとしたスプリントシリーズを愛用し、マイヨジョーヌを獲得したフルームほかスカイプロサイクリング勢は剛性の高いアルミ製のバイブシリーズでハンドル周りを統一した。
アナトミックやシャローといった形状に加えて様々なサイズ、素材もカーボン、アルミといった実に多くのバリエーションを揃えることで、選手は自分の好みに合ったパーツチョイスができる。このPROの強みは、世界最高峰の舞台で戦う選手だけでなく、ホビーライダーも享受できる。様々なラインナップの中から、競技レベルの違いはもちろん、予算、性別や体格に合わせて個々のライダーに最適な商品が選べるからだ。
記念すべき第100回ツール・ド・フランスにおいて、シマノとPROのコンポーネントは合わせてステージ10勝を挙げたのみならず、第1ステージから最終第21ステージまでマイヨジョーヌをキープするという快挙を達成。サポートライダーとチームの活躍は、シマノコンポーネントの優位性を存分に証明してみせた。残るこれからのシーズン、そして来年訪れる第101回ツールでの活躍にも今から目が離せない。
圧倒的な力でマイヨジョーヌを獲得したクリス・フルーム
第15ステージまでにステージ8勝、クリス・フルーム(イギリス、スカイプロサイクリング)によるマイヨジョーヌ獲得という昨年を上回る輝かしい成績をマークしたシマノ製品。この後、難関山岳ステージの連続する第3週を終えた末に、見事フルームはパリ・シャンゼリゼでマイヨジョーヌを着用することに成功した。大会当初よりマイヨジョーヌ最有力候補として目されていたフルーム。昨年圧倒的な強さとチーム力で総合優勝を果たしたブラドレー・ウィギンズ(イギリス)と同じように大会中盤でマイヨジョーヌを獲得してみせたが、パリまでの道のりは決して容易いものでは無かった。
強すぎた者の宿命だろうか。マイヨジョーヌを獲得した翌日以降ライバル勢が総攻撃をかけたことでフルームは孤立を喫する展開に。しかし場面を問わない彼の圧倒的な走力と死角の無さは揺るぐことなく、リッチー・ポルト(オーストラリア)をはじめとしたスカイプロサイクリングの強力なアシストを受け、最後まで総合1位の座を誰にも譲ることは無かった。
そんなフルームの走りを支えたのはシマノが誇る最上級ロードレーシングコンポーネント、9070系デュラエースDi2だ。ホイールは平坦ステージでは50mmハイトのWH-9000-C50を愛用し、山岳ステージでは軽量なWH-9000-C24をチョイスした。モンバントゥーで勝利した時も、山岳個人タイムトライアルで優勝した時も、ラルプ・デュエズでピンチに陥りながら被害を最小限にとどめた時にも、彼の走りを支えたのはDURA-ACEコンポーネントとホイール、そしてPROのコンポーネント達だった。
キッテルが歴史的なシャンゼリゼゴールを制する ステージ通算4勝を達成
今ツールで最も急成長を遂げた選手、それはマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファーマ・クイックステップ)やアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)らを押さえてステージ通算4勝をマークしたアルゴス・シマノの若手ジャーマンスプリンター、マルセル・キッテル(ドイツ)であろう。実力の拮抗したトップスプリンター同士の争いには、機材選択の差は少なからず影響しているだろう。スプリンタースイッチなどパーソナルチューンが可能なDURA-ACEコンポーネントやホイール、PROのコンポーネントは山岳ステージだけではなく、平坦ステージや集団スプリントにおいてもアドバンテージを証明したのである。
キッテルの勝利をサポート ハイエンドロードシューズ・SH-R320
今回のツールで、鮮やかなメタリックブルーのシューズがシマノサポート選手の中で使われていたのを覚えている方も多いだろう。マルセル・キッテルがステージ4勝したことで大きな注目を集めることになったそれは、シマノが誇るハイエンドロードシューズ、SH-R320だ。SH-R320最大の特徴は、レース用シューズとして最高のパフォーマンスを発揮するため、独自の「ダイナラスト」を採用したこと。多くのプロライダーからのフィードバックを活かしたダイナラストは、底面形状を最適化することで脚底とふくらはぎの筋肉緊張を緩和し、0.56%のペダリング効率の向上と、5.23%のブレーキングロス(クランクの回転を妨げる逆方向の力)軽減に成功している。
薄く軽量かつしなやかなクラレ製「ロベニカ」のアッパーは軽量化に貢献し、人間工学に基いて設計されたヒールカップは踵を包み込むようにホールドするよう注力された。ユニディレクションカーボン製のソールは中空構造とされ、剛性を保ちながら前モデルと比較して0.7mm薄く、25gの軽量化に成功している。
通じて250Wの出力で200kmのレースを走った場合、25秒のタイムを短縮できる計算になるという。つまりSH-R320はプロトンの中で最も「速い」シューズのひとつであり、勝利の量産に大きく貢献したと言えるだろう。キッテルの勝利は、それを証明するに必要にして十分だ。
プロライダーの活躍に裏打ちされた高性能コンポーネント PRO
今回のツールではシマノのコンポーネントを使う11チームのうち、アルゴス・シマノ、ベルキンプロサイクリング、スカイプロサイクリング、オリカ・グリーンエッジ、FDJ.frという5チームがPROの製品を用いてレースを戦った。各チームのバイクにセットされたハンドルやステム、シートポスト、タイムトライアルでのディスクホイールなどその製品ラインナップは多岐に渡り、選手一人一人のニーズに応えることのできる様々なバリエーション展開が魅力の一つと言えるだろう。
例えばハンドル一つとっても実に様々なバリエーションが存在する。マルセル・キッテルなどのスプリンターはトラック競技用をベースとしたスプリントシリーズを愛用し、マイヨジョーヌを獲得したフルームほかスカイプロサイクリング勢は剛性の高いアルミ製のバイブシリーズでハンドル周りを統一した。
アナトミックやシャローといった形状に加えて様々なサイズ、素材もカーボン、アルミといった実に多くのバリエーションを揃えることで、選手は自分の好みに合ったパーツチョイスができる。このPROの強みは、世界最高峰の舞台で戦う選手だけでなく、ホビーライダーも享受できる。様々なラインナップの中から、競技レベルの違いはもちろん、予算、性別や体格に合わせて個々のライダーに最適な商品が選べるからだ。
記念すべき第100回ツール・ド・フランスにおいて、シマノとPROのコンポーネントは合わせてステージ10勝を挙げたのみならず、第1ステージから最終第21ステージまでマイヨジョーヌをキープするという快挙を達成。サポートライダーとチームの活躍は、シマノコンポーネントの優位性を存分に証明してみせた。残るこれからのシーズン、そして来年訪れる第101回ツールでの活躍にも今から目が離せない。
提供:シマノ 企画/制作:シクロワイアード