2010/06/02(水) - 22:56
ブリヂストンサイクルが公式スポンサーを務めるX2 TOKYOプロジェクトが2010年度の再スタートを切る。2年目の動きは、自転車と街をつなぐ試みがいっぱいだ。
「自転車が東京を2倍(×2)面白くする!!」というフレーズをかかげて昨年発足して以来、自転車をとりまくカルチャーやコミュニティを発展させるさまざまな活動を業界横断的に展開しているX2 TOKYO Project。(始動時の活動は2009年度の記事を参照)
東京・神宮前のバイクフォーラム青山で5月31日、同プロジェクトの2010年の活動計画概要を発表するプレス発表会「X2 TOKYO [PRE]OPEN LAB.」が開催された。
2010年の活動のプレゼンテーションのほか、活動のひとつであるワークショップを運営する4組のクリエーターのトークセッションが行われ、会場の様子はUStreamでも生中継された。また、Twitterに会場でアクセスできる参加者はハッシュタグをつけてこのイベント会場の様子をつぶやくよう呼びかける試みも(#X2TOKYO_OL)。
■自転車と東京を「つなぐ」
まずはX2 TOKYO Projectのクリエイティブディレクターの林貴則さんによる、6月から本格的に始まる2010年の活動のプレゼンテーションで<自転車と東京を「つなぐ」>をキーワードにした3つの活動が紹介された。(1)4組のクリエーターとのワークショップ「TOKYO OPEN LAB.」の開催、(2)アイデア投稿webコンテンツ「X2 TOKYO LAB.」のスタート、(3)自転車マナーとルールを伝えるハンドブックの発行、である。
これらをまとめてつないでいくものとして、webサイト「X2 TOKYO.JP」(www.x2tokyo.jp)を5月31日にリニューアルオープン。自転車ポータルサイトとして、またTwitterとも連動させることでより多くの人たちが参加できるように展開したい、というものだ。秋にはデザインウィークと連動した、この活動の集大成的イベントも予定しているとのこと。
■自転車文化の向上を
続いては、公式スポンサーであるブリヂストンサイクル株式会社の販売担当常務、高橋武之さんからの挨拶。
「スポンサーとして参加する理由はふたつ。ひとつは、自転車を単なる移動の手段からもっと楽しく活用していただくこと。もうひとつは、環境問題などで注目されている自転車を一過性のブームに終わらせないこと。
ブリヂストンサイクル株式会社でも、昨年はいろいろなクリエイターとコラボレートしたOrdina(オルディナ)やHELMZ(ヘルムズ)といった商品を発売して好評をいただき、一定の成果が出ている。
自転車と東京、東京と人、人と人をつなぐ手段として自転車が活用され、ショールームであるバイクフォーラム青山がイベントを発信する場所として、東京で一番ホットなスポットとして注目される、また、自転車文化の向上ということで、幅広く一般のお客様に期待いただければ」と語った。
■ワークショップを運営するクリエーター紹介
そして、6月から始まるワークショップ「TOKYO OPEN LAB.」を運営する4組のクリエイター「LAB.PRO」(ラボプロ)の紹介が行なわれた。
ステージに登場したのは、”デザインエンジニアリングファーム”であるtakram design engineeringからワークショップに参加の畑中元秀さん、建築家ユニット・assistantの松原慈さんと有山宙さん、ダンスカンパニー「珍しいキノコ舞踊団」の伊藤千枝さん、アートユニット・明和電機の土佐信道さん。
この4組に林ディレクターが加わって、「東京×自転車にかける思い」「東京と自転車をどうつなぐか」というふたつのお題でのトークセッション。それぞれのスタンスからのアプローチが語られ、なごやかな雰囲気のなか最後はフォトセッションで締めとなった。
■ワークショップ「TOKYO OPEN LAB.」とは?
webやTwitterを活用して、参加ユーザーのアイデアを大事にして中身を決めていきたいというこの企画。「基本的には内容はワークショップで、みんなが参加してもらえる内容にしたい」とディレクターの林さん。
ワークショップ第1回を担当するassistantの松原慈さんはこう語る。
「内容はまだ具体的なところは決まっていないんですが、夜に2時間ぐらいのワークショップになるかな、と思います。
いま思っているのは、自転車に乗っているときにみんなどんなことを考えているんだろう、ということ。
実際は無理かもなんですけど(笑)例えば、高速道路を走れたらいいな!とか、地下道を走れたら楽しいな~とか。
街が、自転車のまわりの空間がこんなふうだったら楽しいじゃん、っていうワクワクするアイデアがつながって、街や人がつながっていったらいいなって思います。
ワークショップでは、半分は外に出てフィールドワークやオリエンテーリングみたいなちょっとしたゲームみたいなこともできないかな?とか、映像も使いたいけど夜だからどうかな?とか、いろんな可能性を考え中です。レーサーの人にも、ママチャリの人にも、子供の乗る自転車も、メッセンジャーも、いろいろな人に来てほしいです!」
■ユーザーの横のつながりで活動を広げたい
「今年の初めから、自転車を切り口にしたアート活動を一緒におもしろがる、参加する、つながることを、ぼくたちがあえて提案するのでなく、みんなで一緒に考えてやっていきたいね、という話を林さんたちともしてきました」と言うのは、ブリヂストンサイクル株式会社販売企画部の瀬戸慶太さん。スポンサーの窓口であり、実質的にはX2 TOKYOプロジェクトの仲間でもある。
「ワークショップには、みんなと同じ目線で、というやり方に賛同してくれるようなクリエイターの方々に来ていただけて。自転車のコミュニティはいまレース系のものがほとんどだと思いますが、自転車を足として使っているおしゃれな人たちが集まれる、カジュアルな場がもうちょっとあってもいい。そういう場が最終的には作りたいと思っています」。
「自転車が増えていったとき、東京という街とどう共生していけるか」というテーマを掲げるこのプロジェクト。さまざまな可能性を秘めた場をユーザーとともに大きく育てることができるか、注目したい。
【ワークショップ「X2 TOKYO OPEN LAB.」予定】
第1回 6月30日(水)ラボプロ:assistant
テーマ「東京空間」
第2回 7月22日(木)ラボプロ:伊藤千枝[珍しいキノコ舞踊団]
テーマ「コミュニケーション」
第3回 8月26日(木)ラボプロ:明和電機
テーマ「エコロジー」
第4回 9月23日(木)ラボプロ:takram design engineering
テーマ「Cycle/Connect/City」
場所:バイクフォーラム青山
詳細と募集はそれぞれ1カ月前頃にwebやTwitterで告知。
TwitterのX2 TOKYO公式アカウントのフォロワーであることが応募資格。
第1回の募集は6月8日スタート予定。
各回ともUStreamで中継予定。
【X2 TOKYO 概要 参照ウェブサイト】
運営:X2 TOKYO
後援:ブリヂストンサイクル株式会社
写真とレポート:佐藤有子
「自転車が東京を2倍(×2)面白くする!!」というフレーズをかかげて昨年発足して以来、自転車をとりまくカルチャーやコミュニティを発展させるさまざまな活動を業界横断的に展開しているX2 TOKYO Project。(始動時の活動は2009年度の記事を参照)
東京・神宮前のバイクフォーラム青山で5月31日、同プロジェクトの2010年の活動計画概要を発表するプレス発表会「X2 TOKYO [PRE]OPEN LAB.」が開催された。
2010年の活動のプレゼンテーションのほか、活動のひとつであるワークショップを運営する4組のクリエーターのトークセッションが行われ、会場の様子はUStreamでも生中継された。また、Twitterに会場でアクセスできる参加者はハッシュタグをつけてこのイベント会場の様子をつぶやくよう呼びかける試みも(#X2TOKYO_OL)。
■自転車と東京を「つなぐ」
まずはX2 TOKYO Projectのクリエイティブディレクターの林貴則さんによる、6月から本格的に始まる2010年の活動のプレゼンテーションで<自転車と東京を「つなぐ」>をキーワードにした3つの活動が紹介された。(1)4組のクリエーターとのワークショップ「TOKYO OPEN LAB.」の開催、(2)アイデア投稿webコンテンツ「X2 TOKYO LAB.」のスタート、(3)自転車マナーとルールを伝えるハンドブックの発行、である。
これらをまとめてつないでいくものとして、webサイト「X2 TOKYO.JP」(www.x2tokyo.jp)を5月31日にリニューアルオープン。自転車ポータルサイトとして、またTwitterとも連動させることでより多くの人たちが参加できるように展開したい、というものだ。秋にはデザインウィークと連動した、この活動の集大成的イベントも予定しているとのこと。
■自転車文化の向上を
続いては、公式スポンサーであるブリヂストンサイクル株式会社の販売担当常務、高橋武之さんからの挨拶。
「スポンサーとして参加する理由はふたつ。ひとつは、自転車を単なる移動の手段からもっと楽しく活用していただくこと。もうひとつは、環境問題などで注目されている自転車を一過性のブームに終わらせないこと。
ブリヂストンサイクル株式会社でも、昨年はいろいろなクリエイターとコラボレートしたOrdina(オルディナ)やHELMZ(ヘルムズ)といった商品を発売して好評をいただき、一定の成果が出ている。
自転車と東京、東京と人、人と人をつなぐ手段として自転車が活用され、ショールームであるバイクフォーラム青山がイベントを発信する場所として、東京で一番ホットなスポットとして注目される、また、自転車文化の向上ということで、幅広く一般のお客様に期待いただければ」と語った。
■ワークショップを運営するクリエーター紹介
そして、6月から始まるワークショップ「TOKYO OPEN LAB.」を運営する4組のクリエイター「LAB.PRO」(ラボプロ)の紹介が行なわれた。
ステージに登場したのは、”デザインエンジニアリングファーム”であるtakram design engineeringからワークショップに参加の畑中元秀さん、建築家ユニット・assistantの松原慈さんと有山宙さん、ダンスカンパニー「珍しいキノコ舞踊団」の伊藤千枝さん、アートユニット・明和電機の土佐信道さん。
この4組に林ディレクターが加わって、「東京×自転車にかける思い」「東京と自転車をどうつなぐか」というふたつのお題でのトークセッション。それぞれのスタンスからのアプローチが語られ、なごやかな雰囲気のなか最後はフォトセッションで締めとなった。
■ワークショップ「TOKYO OPEN LAB.」とは?
webやTwitterを活用して、参加ユーザーのアイデアを大事にして中身を決めていきたいというこの企画。「基本的には内容はワークショップで、みんなが参加してもらえる内容にしたい」とディレクターの林さん。
ワークショップ第1回を担当するassistantの松原慈さんはこう語る。
「内容はまだ具体的なところは決まっていないんですが、夜に2時間ぐらいのワークショップになるかな、と思います。
いま思っているのは、自転車に乗っているときにみんなどんなことを考えているんだろう、ということ。
実際は無理かもなんですけど(笑)例えば、高速道路を走れたらいいな!とか、地下道を走れたら楽しいな~とか。
街が、自転車のまわりの空間がこんなふうだったら楽しいじゃん、っていうワクワクするアイデアがつながって、街や人がつながっていったらいいなって思います。
ワークショップでは、半分は外に出てフィールドワークやオリエンテーリングみたいなちょっとしたゲームみたいなこともできないかな?とか、映像も使いたいけど夜だからどうかな?とか、いろんな可能性を考え中です。レーサーの人にも、ママチャリの人にも、子供の乗る自転車も、メッセンジャーも、いろいろな人に来てほしいです!」
■ユーザーの横のつながりで活動を広げたい
「今年の初めから、自転車を切り口にしたアート活動を一緒におもしろがる、参加する、つながることを、ぼくたちがあえて提案するのでなく、みんなで一緒に考えてやっていきたいね、という話を林さんたちともしてきました」と言うのは、ブリヂストンサイクル株式会社販売企画部の瀬戸慶太さん。スポンサーの窓口であり、実質的にはX2 TOKYOプロジェクトの仲間でもある。
「ワークショップには、みんなと同じ目線で、というやり方に賛同してくれるようなクリエイターの方々に来ていただけて。自転車のコミュニティはいまレース系のものがほとんどだと思いますが、自転車を足として使っているおしゃれな人たちが集まれる、カジュアルな場がもうちょっとあってもいい。そういう場が最終的には作りたいと思っています」。
「自転車が増えていったとき、東京という街とどう共生していけるか」というテーマを掲げるこのプロジェクト。さまざまな可能性を秘めた場をユーザーとともに大きく育てることができるか、注目したい。
【ワークショップ「X2 TOKYO OPEN LAB.」予定】
第1回 6月30日(水)ラボプロ:assistant
テーマ「東京空間」
第2回 7月22日(木)ラボプロ:伊藤千枝[珍しいキノコ舞踊団]
テーマ「コミュニケーション」
第3回 8月26日(木)ラボプロ:明和電機
テーマ「エコロジー」
第4回 9月23日(木)ラボプロ:takram design engineering
テーマ「Cycle/Connect/City」
場所:バイクフォーラム青山
詳細と募集はそれぞれ1カ月前頃にwebやTwitterで告知。
TwitterのX2 TOKYO公式アカウントのフォロワーであることが応募資格。
第1回の募集は6月8日スタート予定。
各回ともUStreamで中継予定。
【X2 TOKYO 概要 参照ウェブサイト】
運営:X2 TOKYO
後援:ブリヂストンサイクル株式会社
写真とレポート:佐藤有子