2019/10/21(月) - 12:29
オホーツクの自然が育むグルメや景色をめいっぱい楽しむことができるもぐもぐライドinオホーツク。パッチワークのような丘陵地帯と湖を巡った1日目に続き、2日目は紅葉迎えたサンゴ草と北見のスイーツを味わうことに。オプションの常呂川下りも合わせてレポートしていきましょう。前編はこちらから。
怒涛の1日目を終えた翌朝、再び網走駅前に集合したもぐもぐライド一行。すでに気心知れたメンバーとあって、集合したら早速今日のコースについて、ガイドの西原さんから駅前の地図を使って簡単に説明してもらった。昨日は内陸メインで走ったけれど、今日のメインテーマは海と湖!というわけで、早速海沿いに走り出した。
この日の第一目的地は能取岬。可愛らしい灯台が聳える岬へ、少しばかりのヒルクライムをこなしていく。朝はやはり少し肌寒いくらいなので、この登りはちょうど体が温まって心地いい。鬱蒼と茂る森の中の道をしばらく行き、看板に従って右折すると、目の前に一面の草原が広がっていた。
この草原は牧草地にもなっているそうで、運が良ければ牛を間近に見ることも出来るという能取岬。今回はあいにく見ることが出来なかったけれど、牛のような白黒柄の灯台はいつも変わらずそこにある。JALが国民的アイドルグループを起用したCMの舞台になったことで一躍有名になった能取岬だが、過去には様々な映画のロケ地にもなっていたのだとか。
みんなで記念の1枚を撮影し、駐車場に戻ってくるとサポートカーからいろんなお菓子が、出るわ出るわ。北見銘菓の「熊のまくら」は一言で言うならサーターアンダギーの砂糖がけ。歯が浮きそうな甘さに、岬へのヒルクライムの疲れも吹き飛んでしまう。
そこに渡されたオホーツクあばしり牛乳の濃厚なこと。もはや生クリーム?というレベルのトロッとした牛乳と熊のまくらが至高のマリアージュを見せてくれました。一面の牧草地に覆われた岬に爽やかな風が流れていく風景が脳裏によぎる…とかなんとか、ワイン漫画のオマージュみたいな感想を考えたのですが、単に目の前の風景ですねこれ。
さて、一休みしたら次なる目的地へ。海の次に目指すは湖。能取湖へ向けて少しばかりのダウンヒルと湖畔沿いのフラットなコースを走っていく。しばらくフラットコースということで、絹代さんのバイクにトレーラーを装着!二児を引き連れ、母は漕ぐ。
能取湖の南岸まで到着すると一面赤色に染まった草原が見えてくる。北海道、それも道東の湿原に生育する天然記念物のアッケシソウが紅葉を迎えているのだ。その形や、紅葉時の色合いも相まって、「サンゴ草」と呼ばれるこの植物が日本有数の規模で群生しているのが、この能取湖の卯原内地区なのだ。
この日も、美しく色づいたサンゴ草を一目見ようと、多くの観光客の姿が。青い湖と空、広がる緑の草原を染め上げるサンゴ草の朱色が描く美しいコントラストに訪れた人はみな息を呑む。自分は2度目の訪問であったけれど、朱に染まった群落地は記憶のそれよりも鮮やかで、思わず何枚もシャッターを切ってしまった。
北海道でしか見ることの出来ない風景を堪能したら、再びペダルに力を籠める。この先はオホーツクサイクリングロードを終点まで走っていく。旧国鉄湧網線の廃線跡を利用したこのサイクリングロードは、並走する車道よりも勾配も緩やかでゆったり走れるコースとあって人気も高い。途中には駅の跡地を利用した休憩スペースなどもあり、初心者にとっても安心できる環境が整備されている。この日も何組かのサイクリストとすれ違った。
このサイクリングロードの西端に位置するのが常呂町漁協。こちらでは、その時獲れた旬の魚介類が直売されているのだ。見たこともないような大きさのシジミ(本州だったらアサリサイズを通り越し、もはや小さめのハマグリレベルである)やぷりっぷりのホタテなどが並び、ここぞとばかりにお土産を買いこむ方も。この場で頂きたい衝動に駆られつつ、間もなくランチタイムということで再び自転車にまたがった。
常呂町といえば、先の平昌五輪でブレイクしたカーリング女子日本代表が所属するロコ・ソラーレの本拠地。ロコ・ソラーレのホームグラウンドであるアドヴィックス常呂カーリングホールのすぐ裏に位置する「レストハウスところ」でお昼を頂くこととなった。
オホーツクの海の幸をふんだんに使ったメニューが人気で、この日も車内で待っている方がちらほら。予約済みということで、ささっと店内に入ると少し視線が痛い(汗)。常呂で採れた新鮮な魚介を使用した定食や海鮮丼が並ぶメニューを見て悩んでいると「ここに来たらホタテづくし定食で決まりですよ!」と泉さん。
写真を見る限り、かなり豪華な御膳の様子。実はここであまり食べ過ぎないように調整しようとしていたのだけれど、そう言われてはホタテを尽くしていただくしかあるまい。ということで、やってきたホタテづくし定食はまさにホタテづくしという言葉以外で表すことが出来ないくらいのボリュームだ。
どこまでも続くホタテホタテホタテ……。お盆の上にホタテが乗っていないお皿は無く、唯一つやつやのごはんが輝くお茶碗のみ。ホタテ刺しにホタテ磯焼き、ホタテフライ、ホタテ甘露煮、さらにはホタテキムチなんてレアなものも。迫りくるホタテの大群に一息つこうと啜ったお味噌汁にもベビーホタテが顔を出し、もはや逃げ場はない。
素のホタテを味わえる刺身、より野趣あふれる味わいの磯焼、サクッとした衣によってよりプリプリとした食感を引き出すフライ…。どの料理もホタテの新たな魅力を引き出し、どれだけホタテが続いても飽きようはずもない。美人は3日で飽きるというが、常呂のホタテは3皿食べても飽きが来ない。行列ができる理由も納得の名店でございました。
さて、午後からは北見市街へと移動し、待ちに待ったスイーツライドに。ここで気兼ねなく食べるべく、お昼の量を調整しようとしていたのだが、その計画はあえなく潰えてしまった(笑)。まあ、でも甘いものは別腹。ふわふわのスイーツなんてほぼ空気のようなものである。無問題。
というわけで、まず訪れたのは北見市の端野町にあるスイーツショップ「SHIGA」。こちらは、サイクリスト向けにバイクラックを用意してくれている。しかも、一番入口に近い場所に!ホスピタリティに溢れる配置に少し感動しつつ中へ。
地元オホーツクの小麦をふんだんに使用したカーリングクッキーが名物のSHIGAさんだが、今回の訪問ではなんと新たにカーリングマカロンも登場。ストーンを模した形がなんともかわいらしい。イートインスペースもあり、ショーケースで選んだケーキを店内で頂くことも出来る。あれもこれも気になりつつ、なんとか決めたお気に入りの1品をつつき、あっという間にペロリと平らげる。
さて、続いて伺ったのは北見市街中心部に位置する和菓子屋さん、「大丸」。遡上し、産卵を終えたカラフトマスをモチーフにした形の地元銘菓「ほっちゃれ」をはじめ、多くの和菓子が店内に並んでいる。ショーケースには彩り豊かなケーキなども並び、甘味ならばなんでもござれ!という構え。
こちらも北見のサイクリングステーションを併設しており、お店の前にはバイクラックとフロアポンプが。併設するイートインスペースには、技術の粋を集めて作られた砂糖細工が飾られており、目も舌も楽しませてくれる。
そしてトリを飾るのは、ケーキハウス「ティンカーベル」。北海道の中でも屈指の人気を誇るチーズケーキ「チーズベーク」が看板商品の人気スイーツショップだ。北見近郊で収穫した「きたほなみ」と「春よ恋」という2つの小麦粉を使用したパイ生地に、4種のチーズと自家製カスタードクリームを使ったチーズケーキは、全国から注文が集まる人気商品。サクサクのパイ生地ととろーり濃厚な味わいが最高の一品だ。
美しい能取岬にサンゴ草、新鮮魚介のランチに〆のスイーツまで、普通のサイクリングイベントでは到底味わえないような贅沢な時間を過ごしたもぐもぐライド2日目。これで今年の全行程も終わりかー、と思ったそこのあなた。もぐもぐライドはさらにもう一度、お代わりを楽しめるオプションツアーが待っているんです。
ということで、あくる3日目。トコトコと車に揺られ、やってきたのは北見市の中央を流れる常呂川の河川敷。そう、最終日に待っていたのは、常呂川を下る川下りツアーだ。ごろごろとした石が転がる河川敷にラフティングボートが並んでいる。既に自転車は輪行袋の中にしまわれており、今日乗る乗り物はこのボートだけ。
ガイドさんの言葉に従い、まずはライフジャケットをしっかりと着込む。基本的に転覆するような激しい瀬はないけれど、水辺の遊びは危険がつきもの。万が一落水した時に備えてしっかりと準備は必要だ。さらに、オールの使い方などもレクチャーしてもらい、参加者班と撮影班の二艘に分かれていざ出艇!
ゆったりとした流れの常呂川を下っていくと、なんだか眠くなってきそうなほどの癒し効果が。ついついのんびりしていると、気づけば撮影対象がかなり先へと進んでいる。それもそのはず、撮影ボートは3名、皆さんのボートは7名とエンジンの差が倍以上あるのだった(汗)。
こいつはマズイということで、必死になって漕ぐ3人。追いつくころには汗だらけになっているのであったが、皆さんとても楽しそう。流れが少し荒くなるところでは、ちょっとしたスリルも味わえて大盛り上がり。船と船がぶつかり、縁に腰かけていたカメラマンが落ちそうになるアクシデントも。(私じゃないですよ!)
途中、中洲に降りると産卵を終えたカラフトマスの死骸が打ち上げられていた。「これがほっちゃれなんですねー」とガイドさん。この時期は良く見られる光景という。お菓子のほっちゃれのルーツをついに見ることが出来てなんだか感慨深い。再び下っていくと、川の中に素早く動く大きな影が!カラフトマスのペアがまだ残っていた。本州にいてはなかなか見ることが出来ない貴重な瞬間だ。
素敵な出会いを挟みつつ、川下りも無事に終了。普段使わない上半身を大いに使ったこともあり、陸に上がるころにはだいぶクタクタに。そんな私たちを待っていたのが北見で高い人気を誇る「宝屋」のお団子とお餅たち。
しょうゆにあんこ、みたらしにごまと選り取り見取りのお団子に草餅やずんだ餅まで。これはもはやおやつではなく、お昼ご飯のボリュームだ。開店から多くのお客さんが並ぶ人気店の柔らかくもちもちのお団子たちをこれだけの量用意してくれた、溢れんばかりのホスピタリティに感激しつつ、おなか一杯に頂くのだった。
これにて、2日間+1日のもぐもぐライドは今年も終了。昨年に続き、オホーツクの魅力をこれでもかとばかりに詰め込んだライドイベントだった。今、オホーツクでは他にも様々なイベントを企画中だという。来冬の流氷ライドの他にも、今年惜しまれつつその歴史に幕を閉じたオホーツクサイクリングの後継大会や、ロコ・ソラーレと協力したサイクリング企画なども浮上中なんだとか。涼しい気候とは裏腹に、ホットな話題に満ちたオホーツク、これからもサイクリストにとって目が離せないエリアとなりそうだ。
text&photo:Naoki.Yasuoka
怒涛の1日目を終えた翌朝、再び網走駅前に集合したもぐもぐライド一行。すでに気心知れたメンバーとあって、集合したら早速今日のコースについて、ガイドの西原さんから駅前の地図を使って簡単に説明してもらった。昨日は内陸メインで走ったけれど、今日のメインテーマは海と湖!というわけで、早速海沿いに走り出した。
この日の第一目的地は能取岬。可愛らしい灯台が聳える岬へ、少しばかりのヒルクライムをこなしていく。朝はやはり少し肌寒いくらいなので、この登りはちょうど体が温まって心地いい。鬱蒼と茂る森の中の道をしばらく行き、看板に従って右折すると、目の前に一面の草原が広がっていた。
この草原は牧草地にもなっているそうで、運が良ければ牛を間近に見ることも出来るという能取岬。今回はあいにく見ることが出来なかったけれど、牛のような白黒柄の灯台はいつも変わらずそこにある。JALが国民的アイドルグループを起用したCMの舞台になったことで一躍有名になった能取岬だが、過去には様々な映画のロケ地にもなっていたのだとか。
みんなで記念の1枚を撮影し、駐車場に戻ってくるとサポートカーからいろんなお菓子が、出るわ出るわ。北見銘菓の「熊のまくら」は一言で言うならサーターアンダギーの砂糖がけ。歯が浮きそうな甘さに、岬へのヒルクライムの疲れも吹き飛んでしまう。
そこに渡されたオホーツクあばしり牛乳の濃厚なこと。もはや生クリーム?というレベルのトロッとした牛乳と熊のまくらが至高のマリアージュを見せてくれました。一面の牧草地に覆われた岬に爽やかな風が流れていく風景が脳裏によぎる…とかなんとか、ワイン漫画のオマージュみたいな感想を考えたのですが、単に目の前の風景ですねこれ。
さて、一休みしたら次なる目的地へ。海の次に目指すは湖。能取湖へ向けて少しばかりのダウンヒルと湖畔沿いのフラットなコースを走っていく。しばらくフラットコースということで、絹代さんのバイクにトレーラーを装着!二児を引き連れ、母は漕ぐ。
能取湖の南岸まで到着すると一面赤色に染まった草原が見えてくる。北海道、それも道東の湿原に生育する天然記念物のアッケシソウが紅葉を迎えているのだ。その形や、紅葉時の色合いも相まって、「サンゴ草」と呼ばれるこの植物が日本有数の規模で群生しているのが、この能取湖の卯原内地区なのだ。
この日も、美しく色づいたサンゴ草を一目見ようと、多くの観光客の姿が。青い湖と空、広がる緑の草原を染め上げるサンゴ草の朱色が描く美しいコントラストに訪れた人はみな息を呑む。自分は2度目の訪問であったけれど、朱に染まった群落地は記憶のそれよりも鮮やかで、思わず何枚もシャッターを切ってしまった。
北海道でしか見ることの出来ない風景を堪能したら、再びペダルに力を籠める。この先はオホーツクサイクリングロードを終点まで走っていく。旧国鉄湧網線の廃線跡を利用したこのサイクリングロードは、並走する車道よりも勾配も緩やかでゆったり走れるコースとあって人気も高い。途中には駅の跡地を利用した休憩スペースなどもあり、初心者にとっても安心できる環境が整備されている。この日も何組かのサイクリストとすれ違った。
このサイクリングロードの西端に位置するのが常呂町漁協。こちらでは、その時獲れた旬の魚介類が直売されているのだ。見たこともないような大きさのシジミ(本州だったらアサリサイズを通り越し、もはや小さめのハマグリレベルである)やぷりっぷりのホタテなどが並び、ここぞとばかりにお土産を買いこむ方も。この場で頂きたい衝動に駆られつつ、間もなくランチタイムということで再び自転車にまたがった。
常呂町といえば、先の平昌五輪でブレイクしたカーリング女子日本代表が所属するロコ・ソラーレの本拠地。ロコ・ソラーレのホームグラウンドであるアドヴィックス常呂カーリングホールのすぐ裏に位置する「レストハウスところ」でお昼を頂くこととなった。
オホーツクの海の幸をふんだんに使ったメニューが人気で、この日も車内で待っている方がちらほら。予約済みということで、ささっと店内に入ると少し視線が痛い(汗)。常呂で採れた新鮮な魚介を使用した定食や海鮮丼が並ぶメニューを見て悩んでいると「ここに来たらホタテづくし定食で決まりですよ!」と泉さん。
写真を見る限り、かなり豪華な御膳の様子。実はここであまり食べ過ぎないように調整しようとしていたのだけれど、そう言われてはホタテを尽くしていただくしかあるまい。ということで、やってきたホタテづくし定食はまさにホタテづくしという言葉以外で表すことが出来ないくらいのボリュームだ。
どこまでも続くホタテホタテホタテ……。お盆の上にホタテが乗っていないお皿は無く、唯一つやつやのごはんが輝くお茶碗のみ。ホタテ刺しにホタテ磯焼き、ホタテフライ、ホタテ甘露煮、さらにはホタテキムチなんてレアなものも。迫りくるホタテの大群に一息つこうと啜ったお味噌汁にもベビーホタテが顔を出し、もはや逃げ場はない。
素のホタテを味わえる刺身、より野趣あふれる味わいの磯焼、サクッとした衣によってよりプリプリとした食感を引き出すフライ…。どの料理もホタテの新たな魅力を引き出し、どれだけホタテが続いても飽きようはずもない。美人は3日で飽きるというが、常呂のホタテは3皿食べても飽きが来ない。行列ができる理由も納得の名店でございました。
さて、午後からは北見市街へと移動し、待ちに待ったスイーツライドに。ここで気兼ねなく食べるべく、お昼の量を調整しようとしていたのだが、その計画はあえなく潰えてしまった(笑)。まあ、でも甘いものは別腹。ふわふわのスイーツなんてほぼ空気のようなものである。無問題。
というわけで、まず訪れたのは北見市の端野町にあるスイーツショップ「SHIGA」。こちらは、サイクリスト向けにバイクラックを用意してくれている。しかも、一番入口に近い場所に!ホスピタリティに溢れる配置に少し感動しつつ中へ。
地元オホーツクの小麦をふんだんに使用したカーリングクッキーが名物のSHIGAさんだが、今回の訪問ではなんと新たにカーリングマカロンも登場。ストーンを模した形がなんともかわいらしい。イートインスペースもあり、ショーケースで選んだケーキを店内で頂くことも出来る。あれもこれも気になりつつ、なんとか決めたお気に入りの1品をつつき、あっという間にペロリと平らげる。
さて、続いて伺ったのは北見市街中心部に位置する和菓子屋さん、「大丸」。遡上し、産卵を終えたカラフトマスをモチーフにした形の地元銘菓「ほっちゃれ」をはじめ、多くの和菓子が店内に並んでいる。ショーケースには彩り豊かなケーキなども並び、甘味ならばなんでもござれ!という構え。
こちらも北見のサイクリングステーションを併設しており、お店の前にはバイクラックとフロアポンプが。併設するイートインスペースには、技術の粋を集めて作られた砂糖細工が飾られており、目も舌も楽しませてくれる。
そしてトリを飾るのは、ケーキハウス「ティンカーベル」。北海道の中でも屈指の人気を誇るチーズケーキ「チーズベーク」が看板商品の人気スイーツショップだ。北見近郊で収穫した「きたほなみ」と「春よ恋」という2つの小麦粉を使用したパイ生地に、4種のチーズと自家製カスタードクリームを使ったチーズケーキは、全国から注文が集まる人気商品。サクサクのパイ生地ととろーり濃厚な味わいが最高の一品だ。
美しい能取岬にサンゴ草、新鮮魚介のランチに〆のスイーツまで、普通のサイクリングイベントでは到底味わえないような贅沢な時間を過ごしたもぐもぐライド2日目。これで今年の全行程も終わりかー、と思ったそこのあなた。もぐもぐライドはさらにもう一度、お代わりを楽しめるオプションツアーが待っているんです。
ということで、あくる3日目。トコトコと車に揺られ、やってきたのは北見市の中央を流れる常呂川の河川敷。そう、最終日に待っていたのは、常呂川を下る川下りツアーだ。ごろごろとした石が転がる河川敷にラフティングボートが並んでいる。既に自転車は輪行袋の中にしまわれており、今日乗る乗り物はこのボートだけ。
ガイドさんの言葉に従い、まずはライフジャケットをしっかりと着込む。基本的に転覆するような激しい瀬はないけれど、水辺の遊びは危険がつきもの。万が一落水した時に備えてしっかりと準備は必要だ。さらに、オールの使い方などもレクチャーしてもらい、参加者班と撮影班の二艘に分かれていざ出艇!
ゆったりとした流れの常呂川を下っていくと、なんだか眠くなってきそうなほどの癒し効果が。ついついのんびりしていると、気づけば撮影対象がかなり先へと進んでいる。それもそのはず、撮影ボートは3名、皆さんのボートは7名とエンジンの差が倍以上あるのだった(汗)。
こいつはマズイということで、必死になって漕ぐ3人。追いつくころには汗だらけになっているのであったが、皆さんとても楽しそう。流れが少し荒くなるところでは、ちょっとしたスリルも味わえて大盛り上がり。船と船がぶつかり、縁に腰かけていたカメラマンが落ちそうになるアクシデントも。(私じゃないですよ!)
途中、中洲に降りると産卵を終えたカラフトマスの死骸が打ち上げられていた。「これがほっちゃれなんですねー」とガイドさん。この時期は良く見られる光景という。お菓子のほっちゃれのルーツをついに見ることが出来てなんだか感慨深い。再び下っていくと、川の中に素早く動く大きな影が!カラフトマスのペアがまだ残っていた。本州にいてはなかなか見ることが出来ない貴重な瞬間だ。
素敵な出会いを挟みつつ、川下りも無事に終了。普段使わない上半身を大いに使ったこともあり、陸に上がるころにはだいぶクタクタに。そんな私たちを待っていたのが北見で高い人気を誇る「宝屋」のお団子とお餅たち。
しょうゆにあんこ、みたらしにごまと選り取り見取りのお団子に草餅やずんだ餅まで。これはもはやおやつではなく、お昼ご飯のボリュームだ。開店から多くのお客さんが並ぶ人気店の柔らかくもちもちのお団子たちをこれだけの量用意してくれた、溢れんばかりのホスピタリティに感激しつつ、おなか一杯に頂くのだった。
これにて、2日間+1日のもぐもぐライドは今年も終了。昨年に続き、オホーツクの魅力をこれでもかとばかりに詰め込んだライドイベントだった。今、オホーツクでは他にも様々なイベントを企画中だという。来冬の流氷ライドの他にも、今年惜しまれつつその歴史に幕を閉じたオホーツクサイクリングの後継大会や、ロコ・ソラーレと協力したサイクリング企画なども浮上中なんだとか。涼しい気候とは裏腹に、ホットな話題に満ちたオホーツク、これからもサイクリストにとって目が離せないエリアとなりそうだ。
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