宮崎県日南海岸を舞台に開催された、グレイトアース日南海岸サンシャイン宮崎ライド。日本とは思えないような美しい海に、異国情緒漂う植生の中を楽しんだ、100kmライドのレポートをお届けしましょう。まずはグレイトアースに欠かせない、前夜祭より。



九州に抱いていた硬派なイメージを覆してくれる宮崎ブーゲンビリア空港のロゴ。どちらかというと完全にリゾート気分だ。九州に抱いていた硬派なイメージを覆してくれる宮崎ブーゲンビリア空港のロゴ。どちらかというと完全にリゾート気分だ。 空港を出ると農夫の埴輪が迎えてくれる。でも、意外に宮崎の古墳からは人型の埴輪は出てこないんだとか。空港を出ると農夫の埴輪が迎えてくれる。でも、意外に宮崎の古墳からは人型の埴輪は出てこないんだとか。


大きなワシントニアバームの木が並ぶ宮崎市街の大通り いかにも南国といった雰囲気大きなワシントニアバームの木が並ぶ宮崎市街の大通り いかにも南国といった雰囲気
実は、これまでの人生で九州に降り立ったことは一度だけ。そんな私が九州に抱くイメージは、桜島や阿蘇山など、現在でも活発に噴煙を上げる火山とともに生きる火の国だ。熱く溶けたマグマが噴き出そうと、常にエネルギーを蓄えている。荒魂として力を振るう自然を身近に感じていたからだろうか、高千穂など天孫降臨に関する伝説が多く残されている地でもあり、また、邪馬台国が九州にあったという学説もあり、日本人のルーツを感じる地域でもある。

そんなイメージを描きつつ羽田空港から1時半。満席のエアバスから降り立った宮崎空港は、むわりとした南国らしい熱さを感じる空気に包まれていた。日本一のローカル空港を称し、2014年に60周年を迎えたこの空港はまたの名を「宮崎ブーゲンビリア空港」というのだとか。

見上げれば、確かに空港ビルの上に”宮崎ブーゲンビリア空港”の看板が。でも、なんだかピンクでちょっと空港っぽくないというか、なんというか。火の国!九州男児!という、硬派なイメージをガシャンバラバラに砕いてくれる、ちょっぴりアダルティな雰囲気に呑まれつつ、いそいそと輪行解除して大会会場へ。

フェリーに乗って遠路はるばるやってきたグレイトアースカー 日産のアトラスロコというレア車なんだとか。 確かに見慣れない車で、国産車とは思えないデザインフェリーに乗って遠路はるばるやってきたグレイトアースカー 日産のアトラスロコというレア車なんだとか。 確かに見慣れない車で、国産車とは思えないデザイン
過去のグレイトアース大会Tシャツの販売も どれもスタイリッシュなデザインが魅力的過去のグレイトアース大会Tシャツの販売も どれもスタイリッシュなデザインが魅力的
ゼッケンに自分の名前を書き込む ライド仲間が増える取っ掛かりになりそうな取り組みだゼッケンに自分の名前を書き込む ライド仲間が増える取っ掛かりになりそうな取り組みだ
空港からもほど近く、5kmほどの距離なので今回は自走で。空港を出ると、大通りにの真ん中にワシントニアバームがずらりと植えられていて、すでに強い南国オーラを感じる。国道220号沿いの農道を南下していくと、白くて丸い建造物が現れる。巨人のキャンプ地としても知られる、サンマリンスタジアム宮崎だ。

しかし、遠くに見えた目的地がなかなか近づいてこない。どれだけおっきなスタジアムなんだ?と思っていたけれど、それだけでもない。海が近く、かなり風が強いのだ。見れば中央分離帯に連なるヤシの木もかなり揺れている。ローハイトリムの車輪で良かった、と思いつつ何とか会場へと到着。

サンマリンスタジアムの駐車場には、すでにグレイトアースのエアアーチが。いくつかテントが並ぶ中で、前日受付に来た方たちが受付している。ちなみに今年から登場した、グレイトアースの機材を運ぶオフィシャルカーはここ宮崎にも登場。なんと関東からフェリーに乗って、遠路はるばるやってきたんだとか。お疲れ様です。

アリストンホテルにはバイク組み立ての為のスペースが用意されるアリストンホテルにはバイク組み立ての為のスペースが用意される ホテル近くの公園にはH2Aロケットの模型が 種子島宇宙センターも近いからだろうかホテル近くの公園にはH2Aロケットの模型が 種子島宇宙センターも近いからだろうか


前夜祭会場となった宮崎観光ホテル前夜祭会場となった宮崎観光ホテル
受付を済ませたら、一旦宿へとチェックイン。今回は、大会のオフィシャルホテルでもあるアリストンホテル宮崎へ。ホテルの一角に、自転車預かり用のフロア、さらにはメンテナンススタンドやフロアポンプ、工具なども用意され、大会参加者を迎えてくれる準備もばっちりだ。事前にこちらへ自転車を送ってしまうのも、もちろんあり。

一旦荷物を紐解いて、向かうは宮崎観光ホテル。グレイトアースといえば!の豪華な前夜祭がこの宮崎大会でも開催されるのだ。その名も”霧島ナイト”。宮崎を見守る霧島連山を指しているのはもちろんだが、そしてなんといっても九州の宴会に欠かせない焼酎、霧島酒造を楽しむ夜でもある。

この夜、宮崎観光ホテルの宴会場に集まった皆さんを迎えてくれるのは、グレイトアースお馴染みの白戸太朗さんと平野由香里さんの2人のMC、そしてスペシャルゲストとして元全日本バレー選手の山本隆弘さんが登場。そして、もちろん乾杯は霧島で!

黒霧島の樽を鏡開き! 黒霧島の樽を鏡開き! 
MCの白戸太朗さんとゲストの山本隆弘さん 白戸さんも決して小柄な人ではないけれど、山本さんと並ぶと小さく見えてしまうMCの白戸太朗さんとゲストの山本隆弘さん 白戸さんも決して小柄な人ではないけれど、山本さんと並ぶと小さく見えてしまう ずらりならんだグルメに駆け寄るみなさんずらりならんだグルメに駆け寄るみなさん


霧島酒造の皆さんが駆けつけてくれました霧島酒造の皆さんが駆けつけてくれました
霧島ナイトと銘打つだけあって、この会では霧島が飲み放題!しかも、ベーシックな白霧島と黒霧島に加え、通販限定の金霧島やAx霧島まで揃えられ、芋焼酎の奥深い世界を楽しめる。ちなみに白霧島と黒霧島は原料となる芋は同じで、麹菌がそれぞれ異なるのだという。その名の通り、白霧島が白麹、黒霧島が黒麹なんだとか。そして、黒霧島をベースに冬虫夏草がブレンドされたのが金霧島、アスタキサンチンを加えたのがAx霧島で、それぞれ美しい黄金色と朱色に色づいた、目にも楽しい1杯だ。

そんなお酒を前にして、居ても立っても居られない皆さんの雰囲気を察してか、はたまたMCの皆さんも早く飲みたかったのか、おそらく両方なのでしょうが、前口上も短く乾杯!グッと芋焼酎の横綱を楽しんだら、ずらり机に並んだ地元グルメへ直行だ。人気はやっぱり、日南名物の地鶏炭火焼き。ここ数年で、宮崎地鶏系の居酒屋がチェーン展開しているけれど、本場で食べる本物は一味違う。

白戸さんと一緒にかんぱーい!白戸さんと一緒にかんぱーい!
こちらは平野さんと一緒に乾杯です!こちらは平野さんと一緒に乾杯です!
手前からAx霧島、白霧島、黒霧島 きれいで呑むのがちょっともったいない手前からAx霧島、白霧島、黒霧島 きれいで呑むのがちょっともったいない
霧島を美味しく飲むために、社員さん手ずから入れてくれるのだ霧島を美味しく飲むために、社員さん手ずから入れてくれるのだ
ひとしきりのどを潤し、胃袋を満たした頃合いを見計らって、余興のお時間に。「明日一緒に走る仲間とコミュニケーションを」ということで、ランダムでテーブルをシャッフル。受付時に渡されたカードの色別に集められたメンバー同士で、グループ対抗クイズ大会へ挑戦。

豪華な賞品が用意されているということもあり、みんなの知恵を出し合ってクイズへ挑んでいく中で、初対面という垣根も崩れていく。問題が出されるたび、あーでもないこーでもないと額を突き合わせ、正解が発表されるたび、手を合わせて喜び、または一緒に膝を落とす、なんてことをしていたら、終わるころにはすっかり仲良しに。

ちなみに出題されたのは、この宮崎大会が何度目か?とか、グレイトアースカーの移動にかかった時間は?なんて大会にちなんだものから、山本さんの身長などなど、バラエティに富んだもの。ちなみに千葉大会でも、大会の開催回数は出題されているので、次に前夜祭への参加を考えている人は要チェックだ(笑)

山本さんの身長は何センチでしょう!山本さんの身長は何センチでしょう!
じゃんけん大会は大盛り上がりじゃんけん大会は大盛り上がり
激闘を制した二つのチームへはグレイトアースTシャツか霧島が贈られることに。この雌雄を決するじゃんけんも大盛り上がりだったけれど、この後には全員を巻き込んだじゃんけん大会も行われた。こちらの目玉商品はアリストンホテルの宿泊券!ほかにももちろん霧島をはじめ、豪華なプレゼントに会場のボルテージはマックスへ。

和気あいあいとした雰囲気の中、前夜祭も終わりを迎える。グレイトアースの前夜祭は毎回参加するたび満足感でいっぱいで、宿についてから「あ、明日が本番なんだった……」と慌てて思い出すほど。とはいえ、明日の出発も早い、ささっと準備を終えて布団にもぐり込むのだった。

明日もめいっぱい走りますよ!明日もめいっぱい走りますよ!

text&photo:Naoki.Yasuoka

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