2017/09/05(火) - 08:52
イタリアはミラノの中心部にあるビアンキカフェを訪ねた。オーナーのサルヴァトーレ氏に招待され、チェレステカラーに包まれた上質な空間で楽しむディナーは素晴らしいものだった。ビアンキファン憧れのカフェでの体験をレポートしよう。
イタリア、ミラノ中心部にあるBianchi Cafe & Cycles MILANO photo:Makoto.AYANO
ビアンキのカフェ「Bianchi Cafe & Cycles」はミラノの中心部、シンボル的存在のドゥオーモから歩いて3分以内にある。そんなロケーション的にも素晴らしい立地に、自転車メーカーの経営するカフェ&レストランがあるというのだ。
入り口を入るとゆったりとしたカフェ空間が広がる
店内のあちこちにビアンキオリジナルの小物が陳列されている
グランフォンド・フェリーチェ・ジモンディ・ビアンキに参戦した日本人グループの一行12人で、グランフォンド完走の翌日、そして帰国の前夜に、このカフェ訪問の機会を得たのだ。ビアンキの日本総代理店サイクルヨーロッパジャパンの皆さんと、ワイズロード各店のスタッフさん、一般参加の方による一行を、なんとビアンキ社のオーナーのサルバトーレさんとボブ・イッポリト社長が、ディナーに招待してくれたのだ。
カフェスペースは余裕たっぷりの空間とインテリアでゲストを迎える
観光スポットの定番、ドゥオーモのある広場から、脇道を歩くとすぐにBianchi Cafe & Cyclesは見つかった。本当にミラノの中心部にあることに驚く。店内に入ると、ゆったりとしたカフェが迎えてくれる。そこかしこにBianchiのロゴのインテリア。そしてそのすべてがチェレステカラーに彩られている。
オーナーのサルヴァトーレ氏が我々を歓迎してくれた
注がれるシャンパングラスにもBianchiロゴが入る凝りようだ
もう少しカジュアルなカフェを予想していたのだが、その構えはハイソな高級カフェレストラン。イタリア人スタッフも陽気なだけでなく、どことなくスノッブな雰囲気を醸し出している。でも緊張するようなお硬いものではなく、ゆっくりくつろげそうなソファーなど、マイホームのような暖かさももっている。
書斎のようなディスプレイはビアンキの歴史がびっしり詰まっている
落ち着いた雰囲気なのでビジネスマンがミーティングに使用することもあるようだ
半屋外のカフェスペースはミラノっ子のくつろぎの場だ
店内のあちこちにあるビアンキの装飾や小物は、それをひとつひとつ見ていくだけでも楽しめる。創業150年以上という世界最古の自転車メーカーの歴史、そしてジロ・デ・イタリアやツール・ド・フランスなどプロレース界の輝かしい業績、競技自転車と同時に生活自転車でもある同社の製品をイメージさせる可愛いデコレーションなど、訪問者を飽きさせない。
屋内カフェスペースは静かにくつろげる空間だ
カフェスペース奥にあるユーロスポーツのライブ放送用実況ブース
そして実際、そこはミラノっ子のくつろぎの場であるようだ。訪問は月曜の夕方。半分が屋外のテラスに通じるカフェスペースには、同窓会風に集る人たちや、ビジネスの商談と思われるミーティング風のグループ、少しドレスアップして夜のお酒を楽しみに来た大人たちなど、様々なゲストたちの交遊風景が垣間見えた。
驚くのはこのカフェスペースの一角に、Eurosport(ユーロスポーツ)のTV中継ブースが有ること。ジロ・デ・イタリアなどのレースの際はここが現地レポートの中継スタジオになるとのことで、お客さんは大きなTVスクリーンでライブ中継を楽しみならが、その放送のライブ収録を目の前で楽しむことができるのだとか。ビッグイベントの際にここで観戦しつつの一杯と食事は最高だとか。
地下階のサイクルショップは全モデルのショールームのようになっている
地下階にはビアンキのサイクルショップがある。ショールームのように各モデルが陳列され、パーツなどはひととおり販売されている。Tシャツやサイクルジャージなどのアパレルや、ビアンキの時計やアクセサリー、カジュアルなファッションアイテムまで、なんでも揃える。サイクルショップ機能はもちろん、ファンにとってはコレクターズアイテムが山のようにたくさん見つけられることだろう。
スポーツバイクのラインナップが一堂に会する
さりげなく置かれるロットNLユンボの選手用バイク。ユーズドで販売もされている
おみやげにぴったりなお洒落なTシャツも販売されている
Bianchiファンなら買い揃えたいサイクルジャージが並ぶ
このカフェがオープンしたのは2014年9月30日。世界じゅうに展開する「Bianchi Café&Cycles」は、ビアンキが持つ歴史と文化の情報発信地として、ストックホルムの一号店を皮切りに、現在ではストックホルム、ヴェステロース、サレン、ミラノ、そして東京・自由が丘に5店舗を展開している。いずれもカフェとサイクルショップを併設するが、イタリアに本社のあるビアンキが本国おいて経営するカフェとあって、このミラノ店はフラッグシップ的な位置づけにあるという。
ビアンキカフェ2階のレストランスペースでディナーを楽しみました photo:Makoto.AYANO
「イタリアの食事、ワイン、そしてサイクリング=イタリアンスタイル。これをビアンキ流のアプローチで世界に広めたいと考えています」とサルヴァトーレ氏は言う。果たして、そのディナーのお味は?
この日、ホストたちはレストランをほぼ貸切状態で迎えてくれた。グランフォンドでの完走を讃える乾杯と歓談のあと、お待ちかねのディナータイム。テーブルにはBianchi Japanチームを向かえるウェルカムカードも用意されていた。
Bianchi JAPANを歓迎するメニューリスト
フレッシュバジルとトマトソースが美味しいヘルシーパスタ
運ばれてくる料理は、いずれもBianchiのロゴがあしらわれた食器類に盛り付けられていた。そのデザインのディテールまでもが美しく、つい感心してしまう。この日のメニューはイタリアの味の原点とも言うべきポモドーロ(トマト)ソースとバジルのパスタ、そしてピスタチオソースが香ばしく香る有機野菜と白身魚のソテーなど。味付けはいずれもライトでヘルシー。美味しいなかにも健康志向なのがさすがビアンキだな、と思った。
ピスタチオソースの独特のコクが楽しめた白身魚と有機野菜のソテー
食器には細かくBianchiロゴと模様が入る
オーナーのサルヴァトーレ氏は4月にビアンキの新車展示会でも来日して、その場でカンツォーネを披露してくれたほどの陽気な方。一方のボブ社長は、シチリア島出身のイタリア人の奥さんをもつアメリカ人で、超のつくほど真面目で実直なタイプ。日本でのビアンキファンの嗜好や、どういった製品が要望されているかを皆から聞き取っていた。日本のマーケットにはまだ未知な部分が多いそうだが、販売はとても好調だそうで、イタリア本社も日本のファンのための製品づくりやサービスを開発すべく研究していきたいと意気込んでいた。
ユニクロ製のコラボTシャツはイタリア人スタッフに良くウケた
サルヴァトーレ氏、ボブ社長とおしゃべりを楽しむひと時
自転車ブランドがまさかここまでのレベルのカフェ・レストランをもつというのは驚きで、さすが美食の国イタリア!としか言いようがない。Bianchi Cafe & Cyclesは、たとえビアンキファンでなくてもミラノ観光の折に立ち寄りたいグルメスポットだ。もちろんレストランでのディナー目的に訪れるのも十分に価値がある。ミラノでも人気のスポットのようなので予約はお早めに!
Bianchi Cafe & Cycles MILANO
住所:Via Felice Cavallotti 8, 20122 Milan, Italy
ホームページURL: http://www.bianchicafecycles.it/
photo&text:Makoto.AYANO

ビアンキのカフェ「Bianchi Cafe & Cycles」はミラノの中心部、シンボル的存在のドゥオーモから歩いて3分以内にある。そんなロケーション的にも素晴らしい立地に、自転車メーカーの経営するカフェ&レストランがあるというのだ。


グランフォンド・フェリーチェ・ジモンディ・ビアンキに参戦した日本人グループの一行12人で、グランフォンド完走の翌日、そして帰国の前夜に、このカフェ訪問の機会を得たのだ。ビアンキの日本総代理店サイクルヨーロッパジャパンの皆さんと、ワイズロード各店のスタッフさん、一般参加の方による一行を、なんとビアンキ社のオーナーのサルバトーレさんとボブ・イッポリト社長が、ディナーに招待してくれたのだ。

観光スポットの定番、ドゥオーモのある広場から、脇道を歩くとすぐにBianchi Cafe & Cyclesは見つかった。本当にミラノの中心部にあることに驚く。店内に入ると、ゆったりとしたカフェが迎えてくれる。そこかしこにBianchiのロゴのインテリア。そしてそのすべてがチェレステカラーに彩られている。


もう少しカジュアルなカフェを予想していたのだが、その構えはハイソな高級カフェレストラン。イタリア人スタッフも陽気なだけでなく、どことなくスノッブな雰囲気を醸し出している。でも緊張するようなお硬いものではなく、ゆっくりくつろげそうなソファーなど、マイホームのような暖かさももっている。



店内のあちこちにあるビアンキの装飾や小物は、それをひとつひとつ見ていくだけでも楽しめる。創業150年以上という世界最古の自転車メーカーの歴史、そしてジロ・デ・イタリアやツール・ド・フランスなどプロレース界の輝かしい業績、競技自転車と同時に生活自転車でもある同社の製品をイメージさせる可愛いデコレーションなど、訪問者を飽きさせない。


そして実際、そこはミラノっ子のくつろぎの場であるようだ。訪問は月曜の夕方。半分が屋外のテラスに通じるカフェスペースには、同窓会風に集る人たちや、ビジネスの商談と思われるミーティング風のグループ、少しドレスアップして夜のお酒を楽しみに来た大人たちなど、様々なゲストたちの交遊風景が垣間見えた。
驚くのはこのカフェスペースの一角に、Eurosport(ユーロスポーツ)のTV中継ブースが有ること。ジロ・デ・イタリアなどのレースの際はここが現地レポートの中継スタジオになるとのことで、お客さんは大きなTVスクリーンでライブ中継を楽しみならが、その放送のライブ収録を目の前で楽しむことができるのだとか。ビッグイベントの際にここで観戦しつつの一杯と食事は最高だとか。

地下階にはビアンキのサイクルショップがある。ショールームのように各モデルが陳列され、パーツなどはひととおり販売されている。Tシャツやサイクルジャージなどのアパレルや、ビアンキの時計やアクセサリー、カジュアルなファッションアイテムまで、なんでも揃える。サイクルショップ機能はもちろん、ファンにとってはコレクターズアイテムが山のようにたくさん見つけられることだろう。




このカフェがオープンしたのは2014年9月30日。世界じゅうに展開する「Bianchi Café&Cycles」は、ビアンキが持つ歴史と文化の情報発信地として、ストックホルムの一号店を皮切りに、現在ではストックホルム、ヴェステロース、サレン、ミラノ、そして東京・自由が丘に5店舗を展開している。いずれもカフェとサイクルショップを併設するが、イタリアに本社のあるビアンキが本国おいて経営するカフェとあって、このミラノ店はフラッグシップ的な位置づけにあるという。

「イタリアの食事、ワイン、そしてサイクリング=イタリアンスタイル。これをビアンキ流のアプローチで世界に広めたいと考えています」とサルヴァトーレ氏は言う。果たして、そのディナーのお味は?
この日、ホストたちはレストランをほぼ貸切状態で迎えてくれた。グランフォンドでの完走を讃える乾杯と歓談のあと、お待ちかねのディナータイム。テーブルにはBianchi Japanチームを向かえるウェルカムカードも用意されていた。


運ばれてくる料理は、いずれもBianchiのロゴがあしらわれた食器類に盛り付けられていた。そのデザインのディテールまでもが美しく、つい感心してしまう。この日のメニューはイタリアの味の原点とも言うべきポモドーロ(トマト)ソースとバジルのパスタ、そしてピスタチオソースが香ばしく香る有機野菜と白身魚のソテーなど。味付けはいずれもライトでヘルシー。美味しいなかにも健康志向なのがさすがビアンキだな、と思った。


オーナーのサルヴァトーレ氏は4月にビアンキの新車展示会でも来日して、その場でカンツォーネを披露してくれたほどの陽気な方。一方のボブ社長は、シチリア島出身のイタリア人の奥さんをもつアメリカ人で、超のつくほど真面目で実直なタイプ。日本でのビアンキファンの嗜好や、どういった製品が要望されているかを皆から聞き取っていた。日本のマーケットにはまだ未知な部分が多いそうだが、販売はとても好調だそうで、イタリア本社も日本のファンのための製品づくりやサービスを開発すべく研究していきたいと意気込んでいた。


自転車ブランドがまさかここまでのレベルのカフェ・レストランをもつというのは驚きで、さすが美食の国イタリア!としか言いようがない。Bianchi Cafe & Cyclesは、たとえビアンキファンでなくてもミラノ観光の折に立ち寄りたいグルメスポットだ。もちろんレストランでのディナー目的に訪れるのも十分に価値がある。ミラノでも人気のスポットのようなので予約はお早めに!
Bianchi Cafe & Cycles MILANO
住所:Via Felice Cavallotti 8, 20122 Milan, Italy
ホームページURL: http://www.bianchicafecycles.it/
photo&text:Makoto.AYANO
Amazon.co.jp