2017/03/09(木) - 09:04
大阪・万博記念公園にて開催されたサイクルモードライドOSAKA2017。2日間にわたって、多くの来場者が集まった、西日本最大級の展示試乗会のレポートをお届けします。
今年で2年目を迎えたサイクルモードライドOSAKA。長かった冬もようやく出口が見え、少しづつ暖かくなってきた3月の第一週に開催された全国屈指の規模を誇る大規模な展示試乗会だ。
土曜と日曜、2日間にわたって開催されたサイクルモードライドOSAKAだが、両日ともに晴天に恵まれた。試乗がメインとなる野外イベントだけに心配された天候だが、一番のネックとなる部分が解消されてしまえば、会場は連日の大盛況となった。
春の足音が近づき、本格的なサイクリングシーズンがすぐそこに迫ってくるこのシーズン、全国的に大規模なユーザー向けの展示会が立て続けに開催されてきたが、その中でももっとも「試乗」に重点を置いているのがこのサイクルモードライドOSAKAである。
こういった大規模展示会といえば、真っ先に思い浮かぶのが毎年11月に東京・幕張メッセにて行われるサイクルモードインターナショナルだろう。各社の新製品が出そろう時期に開催される同イベントは、もちろん試乗も大きな一つの柱ではあるものの、どちらかといえば新しいプロダクトの展示が大きなウェイトを占めている。
同じサイクルモードという名前を冠しているが、東京と大阪では全くといっていいほど、性格が異なるイベントとなっているのだ。どちらが優れているといった話ではなく、ただ向いている方向性が異なるということなのだが、機材マニアが満足できるのはサイクルモードインターナショナルで、実際に次のバイクを選びたい人にとってはサイクルモードライドOSAKAのほうがメリットが大きいだろう。
出展ブランドの数でいえば、東京に軍配が上がるが、試乗可能な自転車の台数やブランド数で言えば、大阪が優っていると感じられる。メジャーブランドが数多く出展しているのが、サイクルモードライドOSAKAの大きな特長だ。
東京に出展していたピナレロやスぺシャライズド、サーヴェロ、ラピエール、リドレーなどに加えて、ジャイアントやトレック、キャノンデールにフォーカス、スコット、アンカーなど、名だたるメジャーブランドがずらりとブースを構えており、日本で目にすることができるバイクブランドの大半が集結する。
そして、年が明けて新モデルのデリバリーも安定してきた時期の開催ということもあり、試乗車もしっかりと準備されているので、目当ての新型バイクの試乗車が無いということも少ないこともまた魅力的なポイントだ。
広々とした万博記念公園の外周道路を使用した試乗コースは、全長2.2kmという長さ。短めのサーキットとそん色ないほどの距離があり、おそらく国内で催されるこういった試乗会の中で、もっとも長大なコース設定とされている。
ただ長いだけというわけでなく、程よいアップダウンもあり、コーナーも少ないストレートなコースなので、しっかりと踏み込んで気になるバイクの性能を確かめることができるレイアウトとなっている。つるつるのコンクリート路面で、短く曲がりくねったコースが多い屋内型展示会の試乗コースとは対照的だ。
一方、凝ったブースのレイアウトや装飾といったものはほとんど無く、きらびやかな雰囲気は少なめだ。基本的に各ブースともに、イベント用のテントによる出展となっているので、全体的な雰囲気はシマノ鈴鹿ロードや富士ヒルクライムなどのEXPOブースに近い。
とはいえ、それがこのイベントの本質的な魅力を損ねているのかといえば、答えはNO。サイクルモードライドOSAKAは、その中心的な価値をあくまで「試乗」という要素にフォーカスすることで、高いオリジナリティを保っている。
気になるバイクに実際に乗って試せるという、わかりやすい魅力が実利に敏い関西人のハートを掴んだサイクルモードライドOSAKA。ちなみに、去年のイベント後には、新車の受注件数が跳ね上がったというショップもあるようだ。入場者数も、昨年より増加しているとのことで、関西のスポーツバイクトレンドを盛り上げていく貴重なイベントとして、しっかりと地歩を築いた2年目となった。
text&photo:Naoki.Yasuoka
今年で2年目を迎えたサイクルモードライドOSAKA。長かった冬もようやく出口が見え、少しづつ暖かくなってきた3月の第一週に開催された全国屈指の規模を誇る大規模な展示試乗会だ。
土曜と日曜、2日間にわたって開催されたサイクルモードライドOSAKAだが、両日ともに晴天に恵まれた。試乗がメインとなる野外イベントだけに心配された天候だが、一番のネックとなる部分が解消されてしまえば、会場は連日の大盛況となった。
春の足音が近づき、本格的なサイクリングシーズンがすぐそこに迫ってくるこのシーズン、全国的に大規模なユーザー向けの展示会が立て続けに開催されてきたが、その中でももっとも「試乗」に重点を置いているのがこのサイクルモードライドOSAKAである。
こういった大規模展示会といえば、真っ先に思い浮かぶのが毎年11月に東京・幕張メッセにて行われるサイクルモードインターナショナルだろう。各社の新製品が出そろう時期に開催される同イベントは、もちろん試乗も大きな一つの柱ではあるものの、どちらかといえば新しいプロダクトの展示が大きなウェイトを占めている。
同じサイクルモードという名前を冠しているが、東京と大阪では全くといっていいほど、性格が異なるイベントとなっているのだ。どちらが優れているといった話ではなく、ただ向いている方向性が異なるということなのだが、機材マニアが満足できるのはサイクルモードインターナショナルで、実際に次のバイクを選びたい人にとってはサイクルモードライドOSAKAのほうがメリットが大きいだろう。
出展ブランドの数でいえば、東京に軍配が上がるが、試乗可能な自転車の台数やブランド数で言えば、大阪が優っていると感じられる。メジャーブランドが数多く出展しているのが、サイクルモードライドOSAKAの大きな特長だ。
東京に出展していたピナレロやスぺシャライズド、サーヴェロ、ラピエール、リドレーなどに加えて、ジャイアントやトレック、キャノンデールにフォーカス、スコット、アンカーなど、名だたるメジャーブランドがずらりとブースを構えており、日本で目にすることができるバイクブランドの大半が集結する。
そして、年が明けて新モデルのデリバリーも安定してきた時期の開催ということもあり、試乗車もしっかりと準備されているので、目当ての新型バイクの試乗車が無いということも少ないこともまた魅力的なポイントだ。
広々とした万博記念公園の外周道路を使用した試乗コースは、全長2.2kmという長さ。短めのサーキットとそん色ないほどの距離があり、おそらく国内で催されるこういった試乗会の中で、もっとも長大なコース設定とされている。
ただ長いだけというわけでなく、程よいアップダウンもあり、コーナーも少ないストレートなコースなので、しっかりと踏み込んで気になるバイクの性能を確かめることができるレイアウトとなっている。つるつるのコンクリート路面で、短く曲がりくねったコースが多い屋内型展示会の試乗コースとは対照的だ。
一方、凝ったブースのレイアウトや装飾といったものはほとんど無く、きらびやかな雰囲気は少なめだ。基本的に各ブースともに、イベント用のテントによる出展となっているので、全体的な雰囲気はシマノ鈴鹿ロードや富士ヒルクライムなどのEXPOブースに近い。
とはいえ、それがこのイベントの本質的な魅力を損ねているのかといえば、答えはNO。サイクルモードライドOSAKAは、その中心的な価値をあくまで「試乗」という要素にフォーカスすることで、高いオリジナリティを保っている。
気になるバイクに実際に乗って試せるという、わかりやすい魅力が実利に敏い関西人のハートを掴んだサイクルモードライドOSAKA。ちなみに、去年のイベント後には、新車の受注件数が跳ね上がったというショップもあるようだ。入場者数も、昨年より増加しているとのことで、関西のスポーツバイクトレンドを盛り上げていく貴重なイベントとして、しっかりと地歩を築いた2年目となった。
text&photo:Naoki.Yasuoka
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