2017/03/03(金) - 09:37
シクロワイアードの人気コンテンツ、「あなたの自転車見せてください」。これまで、いろいろなイベントで多くの方の愛車を紹介してきましたが、今回この記事ではその撮影のヒミツを公開。これを読めば、あなたも「シクロワイアード撮り」が手軽にできるように!
いろいろなブログやSNSで、最近ちらほらとお見掛けする「シクロワイアード撮りしてみた」という投稿。「あなたの自転車見せてください」シリーズでの、愛車と一緒に映る構図が「シクロワイアード撮り」として、どうやら広まっているようである。
確かに自分の自転車と一緒に写真に収まるためにはとても使いやすい構図だ。ぱっと見で、自転車の後ろに膝立ちして撮ればそれっぽい、というのも良い感じ。でも、実は簡単そうでいて、皆さんの愛車をできるだけカッコよく撮るためのいくつかのTipsが詰まっている構図でもあるのだ。そこで、編集部で相談した結果、ここにそのノウハウを公開することに決定。これからの記事を読めばあなたも実質シクロワイアードデビューしたも同然の写真を撮れるようになるはずだ。
まず、いくつか準備するものがある。といってもそんなに難しいものではなくて、もちろん自転車とカメラ、そしてこの記事のプリントアウトか、出先で読むためのスマートフォンの3つがあれば問題ない。できれば誰かに撮ってもらえばスムーズだが、セルフタイマーでも大丈夫。
さて、まずはロケーション選びだ。やはり自転車と自分がメインなのだから、できるだけ背景は綺麗なところがいいだろう。「そんなこと言っても、家の前で撮りたいんだけど」「イベントでお遊びで撮ってるだけだから、そんなロケハンとかはちょっと……。」という人もいるだろう。でも大丈夫! この場合の綺麗というのは、決して絶景をバックにするという意味ではなく、できるだけごちゃごちゃとしておらず、壁などから距離を取れる場所、ということである。その必要については、下の2つの写真を見てもらえばわかるだろう。
良さそうな場所をセレクトできれば、自転車を置いて自分が後ろに回り込んで、あとはシャッターを押すだけ……じゃないんですよね、これが。
まず、自転車の置き方について。クランクがある右側を表にし、ギアはアウタートップへ。そして、クランク位置はチェーンステーと平行に。ホイールのバルブを上か下に揃える(これはホイールのロゴの入り方によるので一概には言えないが、ロゴが読める向きで前後とも揃える)これが現在のシクロワイアードのスタイルである。クランクの位置はシートチューブと平行が良い!とか、後ろのギアは真ん中あたりがかっこいい!とか異論はあるでしょうが、全て認めます。自分の愛車の一番かっこいい姿を追求してみてほしい。
さて、無事に自転車を最高にクールな姿にセッティングできたら、自分自身の番。これも簡単で、言葉にするとリアホイールの後ろに膝をついて自転車を抑える、というだけ。だが、SNSなどで皆さんの写真を拝見していると、意外にこれが違うポジションに居る方が多い様子だ。
多いミスとしては、自転車の後ろではなく横にいるパターン。きっと自転車をきれいに見せたい、自分が自転車の後ろに入り込むとしっかりと愛車が見えないのではないか、という気持ちがそうさせるのでしょうが、これは(シクロワイアード的には)NG。
じつは、後輪の後ろに人が来るのには理由があって、できるだけ自転車が大きく写るようにこの構図を採用しているのだ。写真は縦と横の比率が決まっているので、自転車の横に人が来てしまうと、画像全体に占める自転車の面積が小さくなるのである。
さて、これで被写体となる自転車と人の位置が決まり、残すは撮影するのみ。CW編集部では、取材に際して1眼レフカメラを使用しているが、ミラーレスやコンデジでも全く問題ない。コツは、できるだけ望遠で撮影すること、そして撮影する人も中腰になって目線の高さを自転車に合わせること。この2つだけだ。
広角レンズで撮影してしまうと、どうしても歪みが大きくなってしまうもの。自転車はシンプルなラインで構成されているので、特にその傾向がわかりやすい。なので、できるだけ焦点距離の大きなレンズを使う(コンデジならズームする)と良いだろう。といっても、そこまで極端なレンズは必要ない。具体的な数字を挙げると80mm(35mm判換算)ほどの焦点距離のレンズがあれば大丈夫だ。
「一眼レフなんて持ってないし、スマホしかないよ! SNSにアップ出来ればいいだけだし!」という人もいるでしょう。だがご安心を。スマホでもしっかりと撮影することは出来るんです。スマホで撮影する時のコツは一つ。「少し離れて撮る」たったこれだけ。
「離れて撮ったら、自転車が小さくなるじゃないですか!」という声が聞こえてくるが、心配ご無用。自転車が写真の中心に来るように撮って、余計な部分を切り取るとあら不思議。望遠レンズで撮った写真と同じように写っているではないか! 距離としては最低5mほど、手元にあったiphone6で撮影して見たところ、6~7mほどの距離を取ってから、トリミングしてあげるとSNSなんかにポストするにはちょうどいいサイズに仕上がった。(光学ズームでない)スマホの場合、望遠側にズームするのはこのトリミングと同じことなので、ズームでもいい。
ちなみに切り取りを行わず、近くからスマホで撮影した写真も掲載してみたので比較してみてほしい。ハンドルや顔の向き、ホイールなどに違いは顕著に出ているはずだ。
さて、ここまで読んだらあなたもシクロワイアード撮りの免許皆伝だ。新しい自転車を買ったら一枚、ホイールをアップグレードしたらまた一枚、バーテープを巻き替えて一枚、何も変えなくてもいい天気だったから一枚、バシバシ撮りまくって、SNSに上げまくってほしい。できれば、その時は #シクロワイアード撮り とでも入れてくれれば、この記事を公開した甲斐もあろうというものだ。よろしく!
text:Naoki.Yasuoka
いろいろなブログやSNSで、最近ちらほらとお見掛けする「シクロワイアード撮りしてみた」という投稿。「あなたの自転車見せてください」シリーズでの、愛車と一緒に映る構図が「シクロワイアード撮り」として、どうやら広まっているようである。
確かに自分の自転車と一緒に写真に収まるためにはとても使いやすい構図だ。ぱっと見で、自転車の後ろに膝立ちして撮ればそれっぽい、というのも良い感じ。でも、実は簡単そうでいて、皆さんの愛車をできるだけカッコよく撮るためのいくつかのTipsが詰まっている構図でもあるのだ。そこで、編集部で相談した結果、ここにそのノウハウを公開することに決定。これからの記事を読めばあなたも実質シクロワイアードデビューしたも同然の写真を撮れるようになるはずだ。
まず、いくつか準備するものがある。といってもそんなに難しいものではなくて、もちろん自転車とカメラ、そしてこの記事のプリントアウトか、出先で読むためのスマートフォンの3つがあれば問題ない。できれば誰かに撮ってもらえばスムーズだが、セルフタイマーでも大丈夫。
さて、まずはロケーション選びだ。やはり自転車と自分がメインなのだから、できるだけ背景は綺麗なところがいいだろう。「そんなこと言っても、家の前で撮りたいんだけど」「イベントでお遊びで撮ってるだけだから、そんなロケハンとかはちょっと……。」という人もいるだろう。でも大丈夫! この場合の綺麗というのは、決して絶景をバックにするという意味ではなく、できるだけごちゃごちゃとしておらず、壁などから距離を取れる場所、ということである。その必要については、下の2つの写真を見てもらえばわかるだろう。
良さそうな場所をセレクトできれば、自転車を置いて自分が後ろに回り込んで、あとはシャッターを押すだけ……じゃないんですよね、これが。
まず、自転車の置き方について。クランクがある右側を表にし、ギアはアウタートップへ。そして、クランク位置はチェーンステーと平行に。ホイールのバルブを上か下に揃える(これはホイールのロゴの入り方によるので一概には言えないが、ロゴが読める向きで前後とも揃える)これが現在のシクロワイアードのスタイルである。クランクの位置はシートチューブと平行が良い!とか、後ろのギアは真ん中あたりがかっこいい!とか異論はあるでしょうが、全て認めます。自分の愛車の一番かっこいい姿を追求してみてほしい。
さて、無事に自転車を最高にクールな姿にセッティングできたら、自分自身の番。これも簡単で、言葉にするとリアホイールの後ろに膝をついて自転車を抑える、というだけ。だが、SNSなどで皆さんの写真を拝見していると、意外にこれが違うポジションに居る方が多い様子だ。
多いミスとしては、自転車の後ろではなく横にいるパターン。きっと自転車をきれいに見せたい、自分が自転車の後ろに入り込むとしっかりと愛車が見えないのではないか、という気持ちがそうさせるのでしょうが、これは(シクロワイアード的には)NG。
じつは、後輪の後ろに人が来るのには理由があって、できるだけ自転車が大きく写るようにこの構図を採用しているのだ。写真は縦と横の比率が決まっているので、自転車の横に人が来てしまうと、画像全体に占める自転車の面積が小さくなるのである。
さて、これで被写体となる自転車と人の位置が決まり、残すは撮影するのみ。CW編集部では、取材に際して1眼レフカメラを使用しているが、ミラーレスやコンデジでも全く問題ない。コツは、できるだけ望遠で撮影すること、そして撮影する人も中腰になって目線の高さを自転車に合わせること。この2つだけだ。
広角レンズで撮影してしまうと、どうしても歪みが大きくなってしまうもの。自転車はシンプルなラインで構成されているので、特にその傾向がわかりやすい。なので、できるだけ焦点距離の大きなレンズを使う(コンデジならズームする)と良いだろう。といっても、そこまで極端なレンズは必要ない。具体的な数字を挙げると80mm(35mm判換算)ほどの焦点距離のレンズがあれば大丈夫だ。
「一眼レフなんて持ってないし、スマホしかないよ! SNSにアップ出来ればいいだけだし!」という人もいるでしょう。だがご安心を。スマホでもしっかりと撮影することは出来るんです。スマホで撮影する時のコツは一つ。「少し離れて撮る」たったこれだけ。
「離れて撮ったら、自転車が小さくなるじゃないですか!」という声が聞こえてくるが、心配ご無用。自転車が写真の中心に来るように撮って、余計な部分を切り取るとあら不思議。望遠レンズで撮った写真と同じように写っているではないか! 距離としては最低5mほど、手元にあったiphone6で撮影して見たところ、6~7mほどの距離を取ってから、トリミングしてあげるとSNSなんかにポストするにはちょうどいいサイズに仕上がった。(光学ズームでない)スマホの場合、望遠側にズームするのはこのトリミングと同じことなので、ズームでもいい。
ちなみに切り取りを行わず、近くからスマホで撮影した写真も掲載してみたので比較してみてほしい。ハンドルや顔の向き、ホイールなどに違いは顕著に出ているはずだ。
さて、ここまで読んだらあなたもシクロワイアード撮りの免許皆伝だ。新しい自転車を買ったら一枚、ホイールをアップグレードしたらまた一枚、バーテープを巻き替えて一枚、何も変えなくてもいい天気だったから一枚、バシバシ撮りまくって、SNSに上げまくってほしい。できれば、その時は #シクロワイアード撮り とでも入れてくれれば、この記事を公開した甲斐もあろうというものだ。よろしく!
text:Naoki.Yasuoka
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