2016/01/08(金) - 09:00
どこか忙しない雰囲気に包まれる年越し間際の最終週。しかし、2015年最後の日曜日である12月27日に、調布市味の素スタジアムで開催された東京ワンダーレースには昨年よりも多くのサイクリストが集まった。走り納めにぴったりな都市型クリテリウムの様子をレポートしよう。
東京都調布市にある味の素スタジアム。FC東京のホームスタジアムでもあり、また多くのライブやコンサートの舞台にもなっているため、馴染みのある方も多いのではないだろうか。そんな、身近な場所が1年の最後の日曜日に、レース会場としてサイクリストに用意された。
都内からの抜群のアクセスを誇ることもあり、初回大会である昨年も多くの参加者を集めた東京ワンダーレース・味の素スタジアムステージ。2年目となる今年は人気に磨きをかけ、さらに多くの参加者を集めることとなった。2度目ながらも、首都圏のサイクリストの間では1年を締めくくるレースとして、広く認知されてきたようだ。
今年も天候に恵まれ、からりと晴れ渡った空の下に多くのサイクリストが集まってくる。もちろん駐車場も用意されているので車で来ることもできるが、自走での参加者がかなりの割合を占めているのがこの大会のユニークなポイントであろう。京王飛田給駅からも至近のため、輪行での参加も簡単だ。年末の週末とあって、都内の電車もかなり空いているので、輪行もしやすいはずだ。
東京クリテリウムチャレンジという名称からもわかるように、この大会は決してレースに慣れ親しんだベテランサイクリストだけではなく、むしろレース未経験者にこそ参加してほしいという思いの下に開催されている。実際、そのコンセプトが受け入れられ、エントリークラスやビギナークラスは募集開始早々に定員に達するという人気を示すこととなった。
舞台となるコースも、テクニックが必要となるコーナーは2か所ほどしかなく、初心者でも安心してレースを楽しむことができる。とはいえ、いくつかの仕掛けるポイントがあるため、上級者にとっても戦略の立て甲斐のあるコースに仕上がっている。
朝1番、ビギナークラスから始まった大会は、エントリークラス、マスタークラス、レディースクラスと続いて開催されていく。特にレース未経験者が参加するエントリークラスは、全8周回中6周回が集団走行に慣れるためのニュートラル走行となり、残り2周回でレースが争われるという形式で、レースデビューにはぴったりのカテゴリーとなったのではないだろうか。
その後小休止をはさみ、ジュニアクラスやミドルクラスのレースが続いて行く。スプリントで争われるクラスがあれば、逃げ切りを試みるクラスもあり、集団の足並みの揃い方やちょっとした展開の綾で容易にレースの結末が変わる様を見ているだけでも、初心者にとっては有意義な時間になるのではないだろうか。
特に多くのJPTやE1で走る選手たちが集まったエキスパートクラスは、序盤から逃げた高木三千成(立教大学)が最後までエスケープを成功させ、見事に優勝を飾ることに。今シーズンより那須ブラーゼンで走る若手選手がその実力を証明する形となった。
エキスパートクラスが終わった後は、キッズレースがショートコースにて開催された。親御さんが見守る中、子どもたちが真剣勝負を繰り広げる様は、微笑ましくも熱いひと時。また、JRIDEプロジェクトによる、ジュニアとキッズ世代への自転車スクールも併催されており、講師として栗村修さんと山本雅道さんが来場。レーサーを志す子どもたちに、集団走行のコツなどを伝授していた。
キッズレースが終われば、今年初開催となるイヤーエンドエンデューロが始まる。まさに一年を締めくくるような2時間のエンデューロには112チームが集まり、2時間のお祭りを楽しんだ。クリテリウムにも参加し、そのままエンデューロに参加するという人も沢山いたようだ。
エンデューロが終わるころには、だいぶ陽も傾いてくる。撤収中のみなさんの笑顔を見ていると、もう少し冬も陽が長ければなあ、なんて思ってしまうような楽しい一日を過ごすことが出来たのではないだろうかと思える。
最後には、グロータックのユニークなローラー台「GT- Roller Flex3」が当たる抽選会が開催され、会場が熱気に包まれるなか、無事に2度目となる大会は幕を下ろした。2年目ながらも、高い人気を持つイベントとして成長した東京ワンダーレース。昨年は5月に東京サマーランドにおいても開催されており、2016年も目が離せないイベントとなりそうだ。
text:Naoki.YASUOKA
photo:Yuya.Yamamoto,Naoki.YASUOKA
東京都調布市にある味の素スタジアム。FC東京のホームスタジアムでもあり、また多くのライブやコンサートの舞台にもなっているため、馴染みのある方も多いのではないだろうか。そんな、身近な場所が1年の最後の日曜日に、レース会場としてサイクリストに用意された。
都内からの抜群のアクセスを誇ることもあり、初回大会である昨年も多くの参加者を集めた東京ワンダーレース・味の素スタジアムステージ。2年目となる今年は人気に磨きをかけ、さらに多くの参加者を集めることとなった。2度目ながらも、首都圏のサイクリストの間では1年を締めくくるレースとして、広く認知されてきたようだ。
今年も天候に恵まれ、からりと晴れ渡った空の下に多くのサイクリストが集まってくる。もちろん駐車場も用意されているので車で来ることもできるが、自走での参加者がかなりの割合を占めているのがこの大会のユニークなポイントであろう。京王飛田給駅からも至近のため、輪行での参加も簡単だ。年末の週末とあって、都内の電車もかなり空いているので、輪行もしやすいはずだ。
東京クリテリウムチャレンジという名称からもわかるように、この大会は決してレースに慣れ親しんだベテランサイクリストだけではなく、むしろレース未経験者にこそ参加してほしいという思いの下に開催されている。実際、そのコンセプトが受け入れられ、エントリークラスやビギナークラスは募集開始早々に定員に達するという人気を示すこととなった。
舞台となるコースも、テクニックが必要となるコーナーは2か所ほどしかなく、初心者でも安心してレースを楽しむことができる。とはいえ、いくつかの仕掛けるポイントがあるため、上級者にとっても戦略の立て甲斐のあるコースに仕上がっている。
朝1番、ビギナークラスから始まった大会は、エントリークラス、マスタークラス、レディースクラスと続いて開催されていく。特にレース未経験者が参加するエントリークラスは、全8周回中6周回が集団走行に慣れるためのニュートラル走行となり、残り2周回でレースが争われるという形式で、レースデビューにはぴったりのカテゴリーとなったのではないだろうか。
その後小休止をはさみ、ジュニアクラスやミドルクラスのレースが続いて行く。スプリントで争われるクラスがあれば、逃げ切りを試みるクラスもあり、集団の足並みの揃い方やちょっとした展開の綾で容易にレースの結末が変わる様を見ているだけでも、初心者にとっては有意義な時間になるのではないだろうか。
特に多くのJPTやE1で走る選手たちが集まったエキスパートクラスは、序盤から逃げた高木三千成(立教大学)が最後までエスケープを成功させ、見事に優勝を飾ることに。今シーズンより那須ブラーゼンで走る若手選手がその実力を証明する形となった。
エキスパートクラスが終わった後は、キッズレースがショートコースにて開催された。親御さんが見守る中、子どもたちが真剣勝負を繰り広げる様は、微笑ましくも熱いひと時。また、JRIDEプロジェクトによる、ジュニアとキッズ世代への自転車スクールも併催されており、講師として栗村修さんと山本雅道さんが来場。レーサーを志す子どもたちに、集団走行のコツなどを伝授していた。
キッズレースが終われば、今年初開催となるイヤーエンドエンデューロが始まる。まさに一年を締めくくるような2時間のエンデューロには112チームが集まり、2時間のお祭りを楽しんだ。クリテリウムにも参加し、そのままエンデューロに参加するという人も沢山いたようだ。
エンデューロが終わるころには、だいぶ陽も傾いてくる。撤収中のみなさんの笑顔を見ていると、もう少し冬も陽が長ければなあ、なんて思ってしまうような楽しい一日を過ごすことが出来たのではないだろうかと思える。
最後には、グロータックのユニークなローラー台「GT- Roller Flex3」が当たる抽選会が開催され、会場が熱気に包まれるなか、無事に2度目となる大会は幕を下ろした。2年目ながらも、高い人気を持つイベントとして成長した東京ワンダーレース。昨年は5月に東京サマーランドにおいても開催されており、2016年も目が離せないイベントとなりそうだ。
text:Naoki.YASUOKA
photo:Yuya.Yamamoto,Naoki.YASUOKA
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