2015/09/30(水) - 08:56
9月26日(土)、神奈川県横浜市の日産スタジアムにて「アンカー日産スタジアム・サイクルパークフェスティバル」が開催。10周年を迎えた今年もキャンセル待ちが出るほどの人気で、ブリヂストンアンカーの選手と共に1,858名ものサイクリストが日産スタジアムのトラックを駆け抜けた。
2002年のFIFAワールドカップ決勝戦を筆頭に数多くのサッカー国際試合が開催地であり、日本陸上競技連盟第1種公認陸上競技場としても知られる「日産スタジアム」。この由緒正しきスタジアムを舞台とする唯一の自転車イベントが、「アンカー日産スタジアム・サイクルパークフェスティバル」である。
サッカーJ1の強豪チーム「横浜F・マリノス」の本拠地でもある日産スタジアムが位置するのは、JR新横浜駅と小机駅から徒歩10分ほどのところで、輪行で参加する方も多い。そして辺りには各方面へと繋がる幹線道路が多くあり、関東で開催される多くのエンデューロイベントの中にあって、アクセスは抜群によい。加えて、スタート時間も比較的遅いことから、前日が仕事でも気軽に参加できるという声が多い。
コースは、陸上競技で使用される特殊ウレタン舗装の400mトラックをスタート/フィニッシュとし、こちらも普段は自転車で走ることはできないという隣接の新横浜公園の中を走るという全長3.2km。そのほとんどが平坦でコース全般に道幅が4mをこえることから、レースデビューにはぴったりなレイアウトである。
そんな中でも、スタジアム内と公園の接続部は中々にテクニカル。下りながらのヘアピンコーナーが2つあったり、「ピレネーピーク」と名付けられた大会唯一の登り坂は、距離60mと短いながらも、斜度は15%を越えることから、上級者でも攻略しがいがあるという評判だ。
初開催は2006年のことで、今回は10周年の記念大会として開催。第3回大会以降は9月下旬から10月上旬に開催されていることから、秋の定番エンデューロの1つとして、そして日産スタジアムを自転車で走れる年に1回の貴重な機会とあり、毎年開催を心待ちにしているサイクリストも多いという。
カテゴリーは午前の3時間の部、午後の2時間の部、午前と午後の両方を走るキング(3+2時間)の部という3つのエンデューロ種目に、キッズレースを加えた4種目。中でもキングの部と3時間は参加申し込み締め切りの1ヶ月前にキャンセル待ちが発生するほどの人気っぷり。参加人数のキャパシティの大きいエンデューロではキャンセル待ちが発生したということはあまり聞かないだけに、「アンカー日産スタジアム・サイクルパークフェスティバル」の人気の裏返しといえるだろう。
さて、大会当日は路面こそウェットだったものの1日を通して曇りで、心配されていた大雨にはならず。スタート30分前には、陸上トラックを囲う様に設けられたピットゾーンは大勢の参加者と自転車で埋め尽くされ、改めてこのイベントの人気ぶりを感じさせられる。
参加者の中には今回のアンカー日産が初レースという方も多かった様で、レース経験者の方がスタートを前にレースの走り方やコースをアドバイスするというシーンもスタート前には多く見られた。加えて、取材をしていると神奈川県内から大挙して参戦するチームが多く、中には会場から徒歩数分の所に住んでいるという参加者も。地域のサイクリストに愛されていることも、アンカー日産スタジアム・サイクルパークフェスティバルが人気でありつづける理由の1つなのかもしれない。全カテゴリーを合わせて839組1,858名が出走した。
そして、午前8時25分過ぎに、共同主催のブリヂストンサイクルよりブリヂストンアンカーの選手たちが先導する形で、3時間の部とキングの部がそれぞれスタートを切っていく。ピットとコースの距離感が近いこともあり、どのチームも序盤から応援に熱が入る。MCを務めるクリステル・チアリさんと竹本タクシーさんによる軽快なトークも会場の雰囲気をさらに盛り上げてくれる。
今大会では安全のために午前午後とも4グループに分けてスタートを行った。同じく安全対策面ではコース上に多くの立哨を配置し、原則を促す立て看板を配置。濡れた路面に足をすくわれた参加者も少なくは無かったが、それでも完全にドライコンディションだった昨大会よりも大きな事故は減少したという。
レースが順調に進行する一方では、ブースにも多くの参加者の姿が。大会協賛のブリヂストンサイクルはアンカーの2016フルラインアップを展示し、テストライドを実施。新型ロード「RS9」はまだ試作段階とあって試乗は叶わなかったものの、久方ぶりのフラッグシップ刷新とあって注目度抜群であった。
同じく大会協賛のウエイブワンのブースでは、イベント限定のカペルミュール杢グレー黄金ジャージや、新登場のマグネット式ゼッケンホルダーを展示。各イベントのブース出展で人気のウエイブニャンジャージは、午前9時には完売という瞬殺ぶりだったそう(筆者もひと目見て見たかったが叶わず)。加えて飲食ブースも充実しており、レースビギナー向けには現U23MTBクロスカントリー全日本王者の沢田時選手らによる講習会が開催されたりと、走っていない間の時間も楽しむことができた。
12時を前にして気温が少しずつ上がり汗ばむ陽気となり、路面も完全なドライコンディションとなる中、午前中の部はあっと言う間にフィニッシュ。その後少しの休憩を挟んでスタートした午後の部も、午前同様の盛り上がりを魅せた。苦しい表情でもがく人もいれば、好成績に満足気な表情を浮かべる人、走り切った達成感を滲ませる人、ピットからの声援に応える人と、様々にチェッカーフラッグを受けた。
大人たちのレースが終われば、今度は元気を持て余したキッズたちの番。スタジアム内の陸上トラックを周回する「レベナカップ」「アンカージュニアレース」では、どのキッズも、ブリヂストンアンカーの選手たちの先導を追い越さんとするほどのわんぱくっぷりを発揮。同時に親御さんたちもかなりヒートアップしていて、沿道からは「もっと踏めー」「いいぞいいぞ!」と声援が飛んでいた。
最後は、アンカーのキッズロードバイク「R1J」とロードレーシングバイク「RS8」のフレームセットが当たる抽選会と、表彰式が行われ、盛況の中アンカー日産スタジアム・サイクルパークフェスティバルは閉幕。10周年を迎えた今年も、成績を狙う上級者から家族連れまで誰もが満足できる大会となったのでした。
text&photo:Yuya.Yamamoto
2002年のFIFAワールドカップ決勝戦を筆頭に数多くのサッカー国際試合が開催地であり、日本陸上競技連盟第1種公認陸上競技場としても知られる「日産スタジアム」。この由緒正しきスタジアムを舞台とする唯一の自転車イベントが、「アンカー日産スタジアム・サイクルパークフェスティバル」である。
サッカーJ1の強豪チーム「横浜F・マリノス」の本拠地でもある日産スタジアムが位置するのは、JR新横浜駅と小机駅から徒歩10分ほどのところで、輪行で参加する方も多い。そして辺りには各方面へと繋がる幹線道路が多くあり、関東で開催される多くのエンデューロイベントの中にあって、アクセスは抜群によい。加えて、スタート時間も比較的遅いことから、前日が仕事でも気軽に参加できるという声が多い。
コースは、陸上競技で使用される特殊ウレタン舗装の400mトラックをスタート/フィニッシュとし、こちらも普段は自転車で走ることはできないという隣接の新横浜公園の中を走るという全長3.2km。そのほとんどが平坦でコース全般に道幅が4mをこえることから、レースデビューにはぴったりなレイアウトである。
そんな中でも、スタジアム内と公園の接続部は中々にテクニカル。下りながらのヘアピンコーナーが2つあったり、「ピレネーピーク」と名付けられた大会唯一の登り坂は、距離60mと短いながらも、斜度は15%を越えることから、上級者でも攻略しがいがあるという評判だ。
初開催は2006年のことで、今回は10周年の記念大会として開催。第3回大会以降は9月下旬から10月上旬に開催されていることから、秋の定番エンデューロの1つとして、そして日産スタジアムを自転車で走れる年に1回の貴重な機会とあり、毎年開催を心待ちにしているサイクリストも多いという。
カテゴリーは午前の3時間の部、午後の2時間の部、午前と午後の両方を走るキング(3+2時間)の部という3つのエンデューロ種目に、キッズレースを加えた4種目。中でもキングの部と3時間は参加申し込み締め切りの1ヶ月前にキャンセル待ちが発生するほどの人気っぷり。参加人数のキャパシティの大きいエンデューロではキャンセル待ちが発生したということはあまり聞かないだけに、「アンカー日産スタジアム・サイクルパークフェスティバル」の人気の裏返しといえるだろう。
さて、大会当日は路面こそウェットだったものの1日を通して曇りで、心配されていた大雨にはならず。スタート30分前には、陸上トラックを囲う様に設けられたピットゾーンは大勢の参加者と自転車で埋め尽くされ、改めてこのイベントの人気ぶりを感じさせられる。
参加者の中には今回のアンカー日産が初レースという方も多かった様で、レース経験者の方がスタートを前にレースの走り方やコースをアドバイスするというシーンもスタート前には多く見られた。加えて、取材をしていると神奈川県内から大挙して参戦するチームが多く、中には会場から徒歩数分の所に住んでいるという参加者も。地域のサイクリストに愛されていることも、アンカー日産スタジアム・サイクルパークフェスティバルが人気でありつづける理由の1つなのかもしれない。全カテゴリーを合わせて839組1,858名が出走した。
そして、午前8時25分過ぎに、共同主催のブリヂストンサイクルよりブリヂストンアンカーの選手たちが先導する形で、3時間の部とキングの部がそれぞれスタートを切っていく。ピットとコースの距離感が近いこともあり、どのチームも序盤から応援に熱が入る。MCを務めるクリステル・チアリさんと竹本タクシーさんによる軽快なトークも会場の雰囲気をさらに盛り上げてくれる。
今大会では安全のために午前午後とも4グループに分けてスタートを行った。同じく安全対策面ではコース上に多くの立哨を配置し、原則を促す立て看板を配置。濡れた路面に足をすくわれた参加者も少なくは無かったが、それでも完全にドライコンディションだった昨大会よりも大きな事故は減少したという。
レースが順調に進行する一方では、ブースにも多くの参加者の姿が。大会協賛のブリヂストンサイクルはアンカーの2016フルラインアップを展示し、テストライドを実施。新型ロード「RS9」はまだ試作段階とあって試乗は叶わなかったものの、久方ぶりのフラッグシップ刷新とあって注目度抜群であった。
同じく大会協賛のウエイブワンのブースでは、イベント限定のカペルミュール杢グレー黄金ジャージや、新登場のマグネット式ゼッケンホルダーを展示。各イベントのブース出展で人気のウエイブニャンジャージは、午前9時には完売という瞬殺ぶりだったそう(筆者もひと目見て見たかったが叶わず)。加えて飲食ブースも充実しており、レースビギナー向けには現U23MTBクロスカントリー全日本王者の沢田時選手らによる講習会が開催されたりと、走っていない間の時間も楽しむことができた。
12時を前にして気温が少しずつ上がり汗ばむ陽気となり、路面も完全なドライコンディションとなる中、午前中の部はあっと言う間にフィニッシュ。その後少しの休憩を挟んでスタートした午後の部も、午前同様の盛り上がりを魅せた。苦しい表情でもがく人もいれば、好成績に満足気な表情を浮かべる人、走り切った達成感を滲ませる人、ピットからの声援に応える人と、様々にチェッカーフラッグを受けた。
大人たちのレースが終われば、今度は元気を持て余したキッズたちの番。スタジアム内の陸上トラックを周回する「レベナカップ」「アンカージュニアレース」では、どのキッズも、ブリヂストンアンカーの選手たちの先導を追い越さんとするほどのわんぱくっぷりを発揮。同時に親御さんたちもかなりヒートアップしていて、沿道からは「もっと踏めー」「いいぞいいぞ!」と声援が飛んでいた。
最後は、アンカーのキッズロードバイク「R1J」とロードレーシングバイク「RS8」のフレームセットが当たる抽選会と、表彰式が行われ、盛況の中アンカー日産スタジアム・サイクルパークフェスティバルは閉幕。10周年を迎えた今年も、成績を狙う上級者から家族連れまで誰もが満足できる大会となったのでした。
text&photo:Yuya.Yamamoto
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