2015/10/02(金) - 09:04
9月8日(火)、東京・代官山のカラート71にて、アンカー2016年モデルの展示会が開催された。フルモデルチェンジされたハイエンドモデルRS9や、アルミのロードレーサーRS6などに、使用されたデータ解析技術PROFORMATや、一新されたカラーオーダーシステムなどを紹介する。
ブリヂストン中央研究所と協力 新シミュレーターシステムPROFORMAT登場
先にお伝えしたようにアンカーは2016年モデルでRS9という新型ハイエンドロードバイクを発表した。当日の展示会ではアルミロードレーサー「RS6」と新カラーオーダーシステムも同時に発表された。
今回発表されたRS9とRS6、2つのロードバイクが生み出される背景は、ロングライドの規模が大きくなっている一方で、自転車競技の人口も着実に増えてきており2015年の8月現在、JCF登録者の人口が男女合わせて1万人を超えたということがあり、レースに対するニーズも大きいことが挙げられた。
競技者人口が増えていく中でレーシングブランドであるアンカーは、昨年タイムトライアルバイクRT9を発表し、よりレーシーなイメージを定着させてきた。そして、今回はロードのレースバイクを改めて戦闘力を向上させることで、レースブランドとしてのアンカーをより強固なイメージとして根付かせていくという。
レーシングバイクの開発にあたってのコンセプトは「推進力最大化」。ペダリングで入力した力を余すことなく進む力へ変換することが今回のフルモデルチェンジによって追求された。しかし、進む力、距離と言ってもフレームやパーツ、ライダーの走行状態によって変化してしまう、曖昧なものというのがイメージを持つ方もいるはずだ。
アンカーはブリヂストン中央研究所と協力し「進む距離の数値化」を開発のキーポイント「PROFORMAT(プロフォーマット)」と呼ばれる走行シミュレーションシステムによって実現させた。フレームの素材、形状、ジオメトリーなどの要素と、ライダーの走行状態、例えばペダリングパワー、ベクトルの方向、ハンドルやサドルへの荷重を加味し、それをシステムを介して数値化するというものだ。
シミュレーションを行いアンカーが導き出した答えは、フレームの高剛性化だった。ペダリング時にBB周りが左右に変形してしまうフレームよりも、変形量が少ないフレームのほうがより進みやすいことを突き止めたアンカー。ウィップであったり硬さを感じるBB周りの剛性を追求するためにフレーム構造の設計や素材選定がされていったという。
これはカーボンのトップモデルRS9と、アルミのトップモデルRS6に共通していることで、それぞれの素材とフレーム形状の最適解が導き出されている。シミュレーション上でRS9は、8秒間の走行で50m推進したとすると、旧モデルは4cm後方に位置していたという。
一見すると小さな差だが、長距離長時間を走った場合の差は大きくなり、従来モデルよりも速く遠くへ行けることを示している。言い換えると、よりパワーをセーブしながら少ない力で同じ距離進めるため、スプリント勝負となっても最終局面でパワーを出すことができるはずだ。そんなバイクが新しく登場したRS9、ひいてはRS8である。
「RIS9が登場した時よりも2割増しほどの感動を覚えるほどの走行性能」と評価する元ブリヂストンアンカーの選手で、現在はアンカーでRS9の開発にも携わる飯島誠さん。「踏み出しの軽さはRIS9に譲りますが、スピードが乗った後は押し出し感が強く、高速巡航時のパワーはセーブ出来ていますね。これは今までのアンカーにはなかった乗り味です。」
「剛性を高めているので、ギアをかけてアタックするようなシーンでの、もたつきが確実に減っています。ハンドリングはクセがないアンカーの特徴はそのまま活きていて、アンダーでもオーバーでもなく、下りも安心できます。さらに、カーボンの繊維も見なおしているので振動吸収性も向上しており、あぜ道を走行してもギャップが気になることは少なかったですね。ロングライドでもストレスが少なかったのでユーティリティプレイヤーとして活躍するでしょう。」と飯島さん。
RS6はジオメトリーに大きな変更はなく、PROFORMATの解析結果によって剛性を見なおしている。重量は軽量アルミフレームに一歩譲るが、その重さを感じさせないバイクに仕上がっているはずというのは飯島さんだ。アルミの強度も十分に備えられているため、取り扱いもシビアにならなくていいという。中学生や高校生といった育成世代のライダーにぜひ乗って欲しいバイクと飯島さんは語る。
好評のカラーオーダーシステムもリニューアル
スポーツ自転車を楽しむ女性の方たちや、自転車や身に付けるものにオシャレを求める方たちの人口が年々増加しているという。アンカーの販売実績を見ても女性モデルはこの3年間で約2倍に伸びているというし、アンカーカラーオーダーシステムにおいてもシングルカラーをオーダーするライダーが年々増加しつつある。
様々なスタイルのライダーが増えていくなかで、自分に似合うカラーコーディネートを見つけたい、そんな「こだわり自転車ファン」への新提案として、アンカーのカラーオーダーシステムがリニューアルされた。
従来はグラフィカルなレーシングカラーとモノトーンのシングルカラーという2種類だったが、今回のリニューアルでフラッグシップモデルのみ選択可能な「レーススタイル」と、ブラックベースに差し色を最大33色から選べる「エッジスタイル」を追加した4スタイル構成となった。
レーススタイルはRT9、RS9、XR9という3台のみに与えられた限定のグラフィックデザイン。カラーリングも1種類のみで、ボトムラインを硬く・強く、アッパーラインをしなやかに・鋭くという、アンカーの設計思想を伝えるデザインとなっており、所有欲を高めてくれるはずだ。
エッジスタイルもRT9、RS9、XR9に加えてRS6という各カテゴリーのトップモデルのみに与えられたデザインだ。ブラックをベースにアクセントカラーを入れるのみのカラーリングは、今までのアンカーにはなかったスタイリッシュさを演出しており、デザインもこだわるライダーも納得できるはずだ。差し色は33色から好みにあわせて選ぶことが可能だ。
アンカーのHP上でも好評のアンカーカラーラボの2016年版は11月に対応する予定だ。デザイン・グラフィックを進化させることで、より多くのライダーが自転車を楽しめるようになっているはずだ。
そして、従来通りのシンプルスタイルも同じ自転車に長く乗ってもらいたいという想いから内容が変更され、より細かくカスタマイズが可能となった。セレクトできるカラーは33色に増え、3パターンのロゴ、塗装の仕上げもノーマルクリアーとシャーベットクリアー、ハードマットクリアーという3タイプから選ぶことができる。33色×3ロゴ×3フィニッシュ、全297通りから選ぶことができるため、自分だけのバイクも仕立てることができるはずだ。
バイクやカラーオーダーシステムに加えて、カブトのハイエンドヘルメット「ゼナード」のブリヂストンアンカーカラーや、サイクルキャップ、ボトルなど、ファンならばたまらないアイテムが揃っていた。また、ブリヂストンアンカーの選手も使用しているというチェーンルブ「Green Drive」も発表された。
ブリヂストン中央研究所と協力 新シミュレーターシステムPROFORMAT登場
先にお伝えしたようにアンカーは2016年モデルでRS9という新型ハイエンドロードバイクを発表した。当日の展示会ではアルミロードレーサー「RS6」と新カラーオーダーシステムも同時に発表された。
今回発表されたRS9とRS6、2つのロードバイクが生み出される背景は、ロングライドの規模が大きくなっている一方で、自転車競技の人口も着実に増えてきており2015年の8月現在、JCF登録者の人口が男女合わせて1万人を超えたということがあり、レースに対するニーズも大きいことが挙げられた。
競技者人口が増えていく中でレーシングブランドであるアンカーは、昨年タイムトライアルバイクRT9を発表し、よりレーシーなイメージを定着させてきた。そして、今回はロードのレースバイクを改めて戦闘力を向上させることで、レースブランドとしてのアンカーをより強固なイメージとして根付かせていくという。
レーシングバイクの開発にあたってのコンセプトは「推進力最大化」。ペダリングで入力した力を余すことなく進む力へ変換することが今回のフルモデルチェンジによって追求された。しかし、進む力、距離と言ってもフレームやパーツ、ライダーの走行状態によって変化してしまう、曖昧なものというのがイメージを持つ方もいるはずだ。
アンカーはブリヂストン中央研究所と協力し「進む距離の数値化」を開発のキーポイント「PROFORMAT(プロフォーマット)」と呼ばれる走行シミュレーションシステムによって実現させた。フレームの素材、形状、ジオメトリーなどの要素と、ライダーの走行状態、例えばペダリングパワー、ベクトルの方向、ハンドルやサドルへの荷重を加味し、それをシステムを介して数値化するというものだ。
シミュレーションを行いアンカーが導き出した答えは、フレームの高剛性化だった。ペダリング時にBB周りが左右に変形してしまうフレームよりも、変形量が少ないフレームのほうがより進みやすいことを突き止めたアンカー。ウィップであったり硬さを感じるBB周りの剛性を追求するためにフレーム構造の設計や素材選定がされていったという。
これはカーボンのトップモデルRS9と、アルミのトップモデルRS6に共通していることで、それぞれの素材とフレーム形状の最適解が導き出されている。シミュレーション上でRS9は、8秒間の走行で50m推進したとすると、旧モデルは4cm後方に位置していたという。
一見すると小さな差だが、長距離長時間を走った場合の差は大きくなり、従来モデルよりも速く遠くへ行けることを示している。言い換えると、よりパワーをセーブしながら少ない力で同じ距離進めるため、スプリント勝負となっても最終局面でパワーを出すことができるはずだ。そんなバイクが新しく登場したRS9、ひいてはRS8である。
「RIS9が登場した時よりも2割増しほどの感動を覚えるほどの走行性能」と評価する元ブリヂストンアンカーの選手で、現在はアンカーでRS9の開発にも携わる飯島誠さん。「踏み出しの軽さはRIS9に譲りますが、スピードが乗った後は押し出し感が強く、高速巡航時のパワーはセーブ出来ていますね。これは今までのアンカーにはなかった乗り味です。」
「剛性を高めているので、ギアをかけてアタックするようなシーンでの、もたつきが確実に減っています。ハンドリングはクセがないアンカーの特徴はそのまま活きていて、アンダーでもオーバーでもなく、下りも安心できます。さらに、カーボンの繊維も見なおしているので振動吸収性も向上しており、あぜ道を走行してもギャップが気になることは少なかったですね。ロングライドでもストレスが少なかったのでユーティリティプレイヤーとして活躍するでしょう。」と飯島さん。
RS6はジオメトリーに大きな変更はなく、PROFORMATの解析結果によって剛性を見なおしている。重量は軽量アルミフレームに一歩譲るが、その重さを感じさせないバイクに仕上がっているはずというのは飯島さんだ。アルミの強度も十分に備えられているため、取り扱いもシビアにならなくていいという。中学生や高校生といった育成世代のライダーにぜひ乗って欲しいバイクと飯島さんは語る。
好評のカラーオーダーシステムもリニューアル
スポーツ自転車を楽しむ女性の方たちや、自転車や身に付けるものにオシャレを求める方たちの人口が年々増加しているという。アンカーの販売実績を見ても女性モデルはこの3年間で約2倍に伸びているというし、アンカーカラーオーダーシステムにおいてもシングルカラーをオーダーするライダーが年々増加しつつある。
様々なスタイルのライダーが増えていくなかで、自分に似合うカラーコーディネートを見つけたい、そんな「こだわり自転車ファン」への新提案として、アンカーのカラーオーダーシステムがリニューアルされた。
従来はグラフィカルなレーシングカラーとモノトーンのシングルカラーという2種類だったが、今回のリニューアルでフラッグシップモデルのみ選択可能な「レーススタイル」と、ブラックベースに差し色を最大33色から選べる「エッジスタイル」を追加した4スタイル構成となった。
レーススタイルはRT9、RS9、XR9という3台のみに与えられた限定のグラフィックデザイン。カラーリングも1種類のみで、ボトムラインを硬く・強く、アッパーラインをしなやかに・鋭くという、アンカーの設計思想を伝えるデザインとなっており、所有欲を高めてくれるはずだ。
エッジスタイルもRT9、RS9、XR9に加えてRS6という各カテゴリーのトップモデルのみに与えられたデザインだ。ブラックをベースにアクセントカラーを入れるのみのカラーリングは、今までのアンカーにはなかったスタイリッシュさを演出しており、デザインもこだわるライダーも納得できるはずだ。差し色は33色から好みにあわせて選ぶことが可能だ。
アンカーのHP上でも好評のアンカーカラーラボの2016年版は11月に対応する予定だ。デザイン・グラフィックを進化させることで、より多くのライダーが自転車を楽しめるようになっているはずだ。
そして、従来通りのシンプルスタイルも同じ自転車に長く乗ってもらいたいという想いから内容が変更され、より細かくカスタマイズが可能となった。セレクトできるカラーは33色に増え、3パターンのロゴ、塗装の仕上げもノーマルクリアーとシャーベットクリアー、ハードマットクリアーという3タイプから選ぶことができる。33色×3ロゴ×3フィニッシュ、全297通りから選ぶことができるため、自分だけのバイクも仕立てることができるはずだ。
バイクやカラーオーダーシステムに加えて、カブトのハイエンドヘルメット「ゼナード」のブリヂストンアンカーカラーや、サイクルキャップ、ボトルなど、ファンならばたまらないアイテムが揃っていた。また、ブリヂストンアンカーの選手も使用しているというチェーンルブ「Green Drive」も発表された。
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