2009/08/11(火) - 11:30
バイクトープ2009番外編として、パリのレンタサイクル・ヴェリブをデザインの面から紹介します。遥か遠くパリの地で愛されるヴェリブの謎が、ここ日本で解けるとは思ってもみませんでした。それではレポートをどうぞ!
昨年筆者がパリでのちょっとした買い物に、ギャラリーからギャラリーへの移動にと、お世話になったヴェリブ。これがかわいくて便利だけれど、なかなか重くて頑丈なツクリをしているんです。バイクトープにいたヴェリブの説明員の方からその訳をお聞きすることが出来ました。
まず目立つのはあちこちにはめ込まれている丸くて愛らしいカバー達。重さの一因でもありますが、これはブレーキや変速用のワイヤーを隠すため。なるほど確かにワイヤーがむき出しな部分は1カ所もありません。ネジも一般的ではなく、中央穴付きのトルクスドライバーでないとカバーやパーツを一切外すことが出来なくなっています。
また、触れたり叩いたりしてみるとわかりますが、フレームも非常に頑丈で、簡単には壊れそうにありません。破壊行為にも盤石の体制です。
もちろんサドルは乗る人の背丈に合わせて高さ調整が出来ます。でも、抜くことは出来なくなっていました。サドルをシートポストごと盗まれることはけっこう多いみたいで(と言うか外せる部分はなんでも盗まれてしまうそうです)、そのための対策としてこういった措置が取られているそうです。
そしてトドメは重量。普段ロードバイクの軽さに慣れ切っていた筆者は、初めて乗った時にこの重さはちょっと…と思ったことが。しかしこれも重い方が泥棒が持っていきにくい、という観点から来たもの。納得。
こうしてみると、ヴェリブのデザインはただかわいらしさを目指したのではなく、盗難・破壊から守るための対策技術の結晶でもあったんですね。ヴェリブのステーションは全て無人。そういう状態で不特定多数の人が使っても問題が起きにくいよう、本当に隅々まで工夫されていることがわかりました。ちなみにワイヤーロックも常備されているので、ステーション以外でちょっと降りる時なども比較的安心です。
重い重いと文句を言ってばかりでしたが、そもそもパリはモンマルトルの丘周辺以外では坂道らしい坂道はほとんどありません。実際重たくても「ちょっとそこまで」の移動手段としては何ら問題ないのです。ロードバイクのように速く走ろう、走りたい!なんて思っちゃうからいけなかった。ちょっと深呼吸をしてから乗り直してみると、ヴェリブの速度はパリの風景を見ながら巡るのにピッタリなんです。
パリ市街は自転車道路の整備も進み、以前よりも遥かに走りやすくなっていますから、晴れた日にはバスやメトロよりも安上がりでエコな移動手段なのでオススメです。1日、1週間、そして年間パスなど、滞在期間に応じてパスを購入できるのも良い点。もちろん長期間の方が割安です。
パリジャン、パリジェンヌ達の通勤・通学手段にもなっているヴェリブ。パリ市民はもちろん、パリを訪れる人々にも末永く愛され続けてほしい自転車です。日本でもこういうシステムが普及してくれるといいな。
最後に番外編のさらに番外編。昨年のツール・ド・フランスではヴェリブの1歳の誕生日を祝って、シャンゼリゼ大通りでヴェリブのパレードが行われました。その時の様子を紹介して、筆を置きたいと思います。I love Velib'!
昨年筆者がパリでのちょっとした買い物に、ギャラリーからギャラリーへの移動にと、お世話になったヴェリブ。これがかわいくて便利だけれど、なかなか重くて頑丈なツクリをしているんです。バイクトープにいたヴェリブの説明員の方からその訳をお聞きすることが出来ました。
まず目立つのはあちこちにはめ込まれている丸くて愛らしいカバー達。重さの一因でもありますが、これはブレーキや変速用のワイヤーを隠すため。なるほど確かにワイヤーがむき出しな部分は1カ所もありません。ネジも一般的ではなく、中央穴付きのトルクスドライバーでないとカバーやパーツを一切外すことが出来なくなっています。
また、触れたり叩いたりしてみるとわかりますが、フレームも非常に頑丈で、簡単には壊れそうにありません。破壊行為にも盤石の体制です。
もちろんサドルは乗る人の背丈に合わせて高さ調整が出来ます。でも、抜くことは出来なくなっていました。サドルをシートポストごと盗まれることはけっこう多いみたいで(と言うか外せる部分はなんでも盗まれてしまうそうです)、そのための対策としてこういった措置が取られているそうです。
そしてトドメは重量。普段ロードバイクの軽さに慣れ切っていた筆者は、初めて乗った時にこの重さはちょっと…と思ったことが。しかしこれも重い方が泥棒が持っていきにくい、という観点から来たもの。納得。
こうしてみると、ヴェリブのデザインはただかわいらしさを目指したのではなく、盗難・破壊から守るための対策技術の結晶でもあったんですね。ヴェリブのステーションは全て無人。そういう状態で不特定多数の人が使っても問題が起きにくいよう、本当に隅々まで工夫されていることがわかりました。ちなみにワイヤーロックも常備されているので、ステーション以外でちょっと降りる時なども比較的安心です。
重い重いと文句を言ってばかりでしたが、そもそもパリはモンマルトルの丘周辺以外では坂道らしい坂道はほとんどありません。実際重たくても「ちょっとそこまで」の移動手段としては何ら問題ないのです。ロードバイクのように速く走ろう、走りたい!なんて思っちゃうからいけなかった。ちょっと深呼吸をしてから乗り直してみると、ヴェリブの速度はパリの風景を見ながら巡るのにピッタリなんです。
パリ市街は自転車道路の整備も進み、以前よりも遥かに走りやすくなっていますから、晴れた日にはバスやメトロよりも安上がりでエコな移動手段なのでオススメです。1日、1週間、そして年間パスなど、滞在期間に応じてパスを購入できるのも良い点。もちろん長期間の方が割安です。
パリジャン、パリジェンヌ達の通勤・通学手段にもなっているヴェリブ。パリ市民はもちろん、パリを訪れる人々にも末永く愛され続けてほしい自転車です。日本でもこういうシステムが普及してくれるといいな。
最後に番外編のさらに番外編。昨年のツール・ド・フランスではヴェリブの1歳の誕生日を祝って、シャンゼリゼ大通りでヴェリブのパレードが行われました。その時の様子を紹介して、筆を置きたいと思います。I love Velib'!