2009/08/19(水) - 07:42
「安全に速く、そしてかっこよく走れるコツを習得しよう!」とのことで、ニコルユーロサイクルが企画し、初心者・中級者を対象にした屋外でのテクニック・レッスンが実施されました。
ゲスト講師は三船雅彦さん(チームマッサ・フォーカス・アウトドアプロダクツ監督)と宇田川聡仁さん(チームコラテック/コーチ)。神宮外苑で「うまく走りたい」という初心者に、基本の「き」から教えてくれました。その様子をお届しましょう。
東京・青山に今春オープンしたニコルユーロサイクル。高級外車ディーラーが開いたサイクルショップだけに、高級路線バリバリというイメージを持っていたが、頻繁に初心者向け講習会などを開催中。お高いイメージとウラハラに、敷居の低い、ユーザーに親切なサービスを展開中です。
輪行の仕方やパンク修理の基本を教えてくれたり、ホイールの選び方を教えてくれたりと、ソフト面の充実に一生懸命なショップであることはシクロワイアードのイベント告知情報でもご存知のとおり。だったらどういう講習会なのかを実際に確かめてみようと、8月8日に開催された講習会を直撃しました。
テクニック・レッスン開始は午後2時。2時間ほどのプログラムで、神宮外苑の絵画館前の広場で、スポーツバイクの基本の乗り方を教えてくれるという内容です。参加者は15人ほどと、いつもどおりの少人数制。人数を絞るのは、ひとりひとりに教える密度を高くするためだとか。
昨年一杯でプロとしての選手活動を引退した三船さん。しかし休むまもなくこういったレッスンや講座などの依頼が舞い込んでひっぱりダコ状態なのだとか。そしてもう一人のゲスト講師の宇田川さんはマウンテンバイクでの活躍で知られる。
取材を口実に参加した編集部としても、憧れの三船さん宇田川さんにマンツーマンに近い密度で教わることができるとあって、ついミーハー気分で舞い上がってしまいます。
では、当日のレクチャーのなかから教わった内容をいつくか紹介しながら、雰囲気だけでもお伝えしたいと思います。
レクチャー最初のプログラムはコーナリング練習。ボトルを2本路面に立てて、その周囲をぐるっと回る練習だ。もちろんスムーズに回ることが目標。けれど意外にこれが難しい。外に膨らんでしまい、みっともない姿をさらしてしまう...。
視線は2秒先に
三船さんによるとコツは視線の定め方。ついコーナーのほうばかり見てしまうが、コーナーの出口、自分が進む方向の2秒先を見る感じが良いとのこと。
悪い例では目が行った方向に自分も行ってしまう。コーナーを曲がりきれずにコース外に突っ込むときなどは、例外なく行ってはいけない方向を見ているものだとか。
ブレーキはコーナリング中かけない
そしてブレーキも大事。コツはコーナー中にブレーキをかけないこと。かけるのはコーナーに侵入するまで。十分減速してからコーナーに入り、コーナリング中はブレーキをかけないのが鉄則とか。かけるにしてもスピードを調節するコントロールのためで、減速のブレーキはかけちゃダメ。
頭は垂直、胸をコーナーへ向ける
コーナリング中、身体は傾けても頭は地面に対して垂直を保つことも大事。頭から傾いてしまうとどれだけバイクを傾けているか分からなくなる。内側の開いた膝でバランスをとる。
レクチャー2つめのプログラムはダンシング、つまり立ちこぎの練習だ。初心者脱出のポイントでもあり、これができるとできないとでは大きく違う。速く走ることも疲れずに走ることも出来るようになる。
ダンシングはヒルクライム(上り)のときだけ使うわけじゃなく、コーナリングの立ち上がりで加速するときにも使う。身体のストレスを分散させる効果もある。
ゆっくり走っているときにダンシングしてみよう。これが意外に難しい。ウデと脚の動きのつながりを意識しながら、ゆっくり走りながら腰を浮かしてみる。ひとりでコーナリングしながら、2人で併走しながら、ダンシングしてみる。速く走れる人はゆっくり走るのもうまいそうだ。
バイクは振っても体は振らない
ダンシングが下手な人は自転車と身体がバラバラに動く。コツは身体を必要以上に左右に振らないこと。バイクも軸がぶれないように、腕の引きに合わせて左右に素早く振る。
ハンドルはしっかり握る
ハンドルを引くときは強い力が掛かる。ハンドルはしっかり握る必要がある。強く握るコツはハンドルに小指まで巻き込んで握ること。小指が遊んでいる人が多いので自分の握り方を再チェック! コーナーリング中にギャップにハンドルをとられて転倒! なんてこともなくなる。
使うのは二の腕
自転車乗りの身体で発達する筋肉は、実は「二の腕」。ハンドルを押さえ込み、ダンシングで引きつけるなどの動きで酷使するからだ。だから脚以上にこの部分を意識して乗ってみよう。三船さんの腕を見せてもらった参加者は皆びっくり。
二の腕を触らせて貰えば、自転車レーサーが異次元の走りを発揮する秘密がわかります。実物を目の当たりにすると、とにかく半端じゃない!もっとも、こんな機会は滅多にないんですけど。参加者の皆さんは超ラッキー!
駐車場や広場など、ちょっとしたスペースがあればできるこれらの練習は、中上級者にとっても乗車テクニックの再確認になる。以上、おもにコーナリングとダンシングの2つのメニューを2時間に渡って教えてくれた。もちろん三船さんだけでは手が回らないので、宇田川さん、そしてニコルの勝山店長もアドバイスに当たってくれた。
店内で質問タイム
屋外でのレッスンを終えた一行は、外苑前から自転車で5分ほどと至近のニコルユーロサイクル店内に戻り、質問タイム。外で感じた疑問やちょっとディープな話が展開された。「やはり長年の経験をもつプロのレッスンは貴重な体験になる」と、参加者一同改めて感じたのだった。
企画はどしどし受付中!
屋外の講習会は、じつは同店にとっても初めてのこと。大参加者にも好評だった。ニコルユーロサイクルは販売する自転車メーカーとも深い繋がりをもっていて、ハード面だけでなくソフト面の充実にも心を砕いている。今回の企画はフォーカスやコラテックの自転車の日本の代理店、ダイワ精工とのアイデア出しから生まれた企画だとか。
テーマにもよるが、今後もこういった企画でソフト面の充実を図りたいとのこと。講習会の企画リクエストも受け付けてくれるそうなので、「こんな講習会をやって欲しい!」という希望がある人はお店で相談してみよう。
ゲスト講師は三船雅彦さん(チームマッサ・フォーカス・アウトドアプロダクツ監督)と宇田川聡仁さん(チームコラテック/コーチ)。神宮外苑で「うまく走りたい」という初心者に、基本の「き」から教えてくれました。その様子をお届しましょう。
東京・青山に今春オープンしたニコルユーロサイクル。高級外車ディーラーが開いたサイクルショップだけに、高級路線バリバリというイメージを持っていたが、頻繁に初心者向け講習会などを開催中。お高いイメージとウラハラに、敷居の低い、ユーザーに親切なサービスを展開中です。
輪行の仕方やパンク修理の基本を教えてくれたり、ホイールの選び方を教えてくれたりと、ソフト面の充実に一生懸命なショップであることはシクロワイアードのイベント告知情報でもご存知のとおり。だったらどういう講習会なのかを実際に確かめてみようと、8月8日に開催された講習会を直撃しました。
テクニック・レッスン開始は午後2時。2時間ほどのプログラムで、神宮外苑の絵画館前の広場で、スポーツバイクの基本の乗り方を教えてくれるという内容です。参加者は15人ほどと、いつもどおりの少人数制。人数を絞るのは、ひとりひとりに教える密度を高くするためだとか。
昨年一杯でプロとしての選手活動を引退した三船さん。しかし休むまもなくこういったレッスンや講座などの依頼が舞い込んでひっぱりダコ状態なのだとか。そしてもう一人のゲスト講師の宇田川さんはマウンテンバイクでの活躍で知られる。
取材を口実に参加した編集部としても、憧れの三船さん宇田川さんにマンツーマンに近い密度で教わることができるとあって、ついミーハー気分で舞い上がってしまいます。
では、当日のレクチャーのなかから教わった内容をいつくか紹介しながら、雰囲気だけでもお伝えしたいと思います。
ボトルを利用したコーナリング練習
レクチャー最初のプログラムはコーナリング練習。ボトルを2本路面に立てて、その周囲をぐるっと回る練習だ。もちろんスムーズに回ることが目標。けれど意外にこれが難しい。外に膨らんでしまい、みっともない姿をさらしてしまう...。
視線は2秒先に
三船さんによるとコツは視線の定め方。ついコーナーのほうばかり見てしまうが、コーナーの出口、自分が進む方向の2秒先を見る感じが良いとのこと。
悪い例では目が行った方向に自分も行ってしまう。コーナーを曲がりきれずにコース外に突っ込むときなどは、例外なく行ってはいけない方向を見ているものだとか。
ブレーキはコーナリング中かけない
そしてブレーキも大事。コツはコーナー中にブレーキをかけないこと。かけるのはコーナーに侵入するまで。十分減速してからコーナーに入り、コーナリング中はブレーキをかけないのが鉄則とか。かけるにしてもスピードを調節するコントロールのためで、減速のブレーキはかけちゃダメ。
頭は垂直、胸をコーナーへ向ける
コーナリング中、身体は傾けても頭は地面に対して垂直を保つことも大事。頭から傾いてしまうとどれだけバイクを傾けているか分からなくなる。内側の開いた膝でバランスをとる。
ダンシングができるようになると有利
レクチャー2つめのプログラムはダンシング、つまり立ちこぎの練習だ。初心者脱出のポイントでもあり、これができるとできないとでは大きく違う。速く走ることも疲れずに走ることも出来るようになる。
ダンシングはヒルクライム(上り)のときだけ使うわけじゃなく、コーナリングの立ち上がりで加速するときにも使う。身体のストレスを分散させる効果もある。
ゆっくり走っているときにダンシングしてみよう。これが意外に難しい。ウデと脚の動きのつながりを意識しながら、ゆっくり走りながら腰を浮かしてみる。ひとりでコーナリングしながら、2人で併走しながら、ダンシングしてみる。速く走れる人はゆっくり走るのもうまいそうだ。
バイクは振っても体は振らない
ダンシングが下手な人は自転車と身体がバラバラに動く。コツは身体を必要以上に左右に振らないこと。バイクも軸がぶれないように、腕の引きに合わせて左右に素早く振る。
ハンドルはしっかり握る
ハンドルを引くときは強い力が掛かる。ハンドルはしっかり握る必要がある。強く握るコツはハンドルに小指まで巻き込んで握ること。小指が遊んでいる人が多いので自分の握り方を再チェック! コーナーリング中にギャップにハンドルをとられて転倒! なんてこともなくなる。
使うのは二の腕
自転車乗りの身体で発達する筋肉は、実は「二の腕」。ハンドルを押さえ込み、ダンシングで引きつけるなどの動きで酷使するからだ。だから脚以上にこの部分を意識して乗ってみよう。三船さんの腕を見せてもらった参加者は皆びっくり。
二の腕を触らせて貰えば、自転車レーサーが異次元の走りを発揮する秘密がわかります。実物を目の当たりにすると、とにかく半端じゃない!もっとも、こんな機会は滅多にないんですけど。参加者の皆さんは超ラッキー!
駐車場や広場など、ちょっとしたスペースがあればできるこれらの練習は、中上級者にとっても乗車テクニックの再確認になる。以上、おもにコーナリングとダンシングの2つのメニューを2時間に渡って教えてくれた。もちろん三船さんだけでは手が回らないので、宇田川さん、そしてニコルの勝山店長もアドバイスに当たってくれた。
店内で質問タイム
屋外でのレッスンを終えた一行は、外苑前から自転車で5分ほどと至近のニコルユーロサイクル店内に戻り、質問タイム。外で感じた疑問やちょっとディープな話が展開された。「やはり長年の経験をもつプロのレッスンは貴重な体験になる」と、参加者一同改めて感じたのだった。
企画はどしどし受付中!
屋外の講習会は、じつは同店にとっても初めてのこと。大参加者にも好評だった。ニコルユーロサイクルは販売する自転車メーカーとも深い繋がりをもっていて、ハード面だけでなくソフト面の充実にも心を砕いている。今回の企画はフォーカスやコラテックの自転車の日本の代理店、ダイワ精工とのアイデア出しから生まれた企画だとか。
テーマにもよるが、今後もこういった企画でソフト面の充実を図りたいとのこと。講習会の企画リクエストも受け付けてくれるそうなので、「こんな講習会をやって欲しい!」という希望がある人はお店で相談してみよう。
リンク