2015/03/02(月) - 09:07
シマノの機能性に優れるバックパックの2015年モデルが登場した。今回は身体にピッタリとフィットして走りを妨げない小型のバックパック「Uシリーズ」をピックアップ。インプレッションを交えてして紹介しよう。
シマノ バックパック Uシリーズ(左U-4E、右U-6) photo:So.Isobe
Uシリーズは前傾とした際も身体にフィットするように開発された、アクティブなトレイルライド用のシリーズ。快適なフィット感を提供するためにチェストベルトを廃し、ストラップ自体を胸元でまとめ上げ、自由な筋肉の動きや腹式呼吸を可能とするライダーフィットクロスハーネスを採用したことが最大の特徴だ。
アグレッシブなオフロードライディングをサポートすることを主眼に置いて開発されたため、余分なストラップやかさばりが無く、ストレスなくライディングに集中することを可能に。クロスハーネスは肩周りは無段階で長さ調節、腰回りはベルトとハーネスのフラップである程度自由に調節することが可能なため、幅広いライダーにも高いフィット感を与えてくれるはずだ。
胸元でショルダーストラップをまとめることで、優れたフィット感を生み出すクロスハーネス photo:So.Isobe
U-4E ベルクロ式のフラップは調整幅が広く、最適なフィット感を見つけやすい photo:So.Isobe
U-シリーズは容量によって多少の差異はあるが、どのモデルも多機能であることが特徴だ。メインの荷室にはメッシュ状のツールポケットが備えられており、携帯工具や補給食がバック内で散らばる心配も少ない。加えて、バッグの外側にはスマホなどの貴重品に傷がつきにくいフリースポケット、ショルダーストラップには伸縮性に富むポケットが備えられているため、外見から想像する以上の量を携帯することができるのだ。
また、ハイドレーションにも対応しており、ショルダーストラップにはチューブホルダーが、リザーバータンクを収める場所にはパックを締めあげてバック内で暴れるのを防止するストラップが備え付けられている。
U-4E バッグ外側正面のバックルはヘルメットホルダーとなっており、フルフェイスヘルメットも搭載可能だ photo:So.Isobe
U-4Eの外側正面にはボトル専用の伸縮性に富むポケットが備えられている。他にもグローブなどを収納するには便利そうだ photo:So.Isobe
バッグ下部のバックルはすね当てなどのプロテクターホルダーだ photo:So.Isobe
U-4E ツールポケットには予備チューブなどサイクリングな必要な道具を収納可能。加えてウィンドブレーカーな ども収納可能だ。 photo:So.Isobe
そんな使い勝手に優れるUシリーズ2015年新製品は、従来のラインアップには存在しなかった容量4リットルの「U-4E」。欧米で盛り上がりを見せるMTBエンデューロレースのためのアップデートが施された製品で、ポンプや予備チューブ、補給食を収納できることはもちろん、ヘルメットホルダーのサイズを拡大することで、ゴーグルの装着も可能に。また、フルフェイスヘルメット用のホルダーとボトルホルダーを新しく設けるなど使い勝手を向上している。
通常のUシリーズ(左)のヘルメットホルダーは、U-4E(右)では拡大されたためゴーグルの取り付けも可能とな った photo:So.Isobe優れたフィット感からアクティブなマウンテンツーリングから長距離ロードツーリングまで役に立つUシリーズ。通常モデルは2、6、10、15リットルが揃い、さらに、今回登場した4リットルの「U-4E」と合わせると、幅広い目的と使用用途に対応できるラインアップとなった。
デザインも新たにされ、よりスタイリッシュに。通常モデルのカラーバリエーションはブラック/ライトニングブルー、ライトニングブルー/オレンジ、アイランドグリーン、ライトニングブルー/ジャズベリーという4カラー。U-4Eはブラック/ライトニングブルー、ブラック/イエロー(限定)の1カラーだ。
インプレッション
数種類をラインナップするUシリーズの中で今回手に取ったのは容量6リットルのタイプ。鮮やかなブルーとオレンジの組み合わせもビビッドで、なかなかどうしてカッコいい。正直なところ数年前までのシマノ製品は性能が良いのに見た目がちょっと……と感じていたが、ここ最近はぐっと魅力的になったと言って間違いないのではなかろうか。
私は今まで実走取材などでいくつかの製品を使った経験があるが、どうしても走りへの集中を削ぐ「背負っている感」と「ズレ感」が強く、バックパックというアイテム自体を好きになることができなかった。今回のインプレッションも必要あって引き受けたのだが、結果的にバックパックというアイテムに対して抱いていた苦手意識は見事に消え去ったのだ。
身体と一体となったかのような背負い心地。バックパック嫌いの方にもオススメしたい photo:Makoto.Ayano
U-6 背面は通気性を重視した3Dパネルを採用。夏場でもムレることは少なそうだ photo:So.Isobe
バッグのプラーは全て持ちやすいようにプラスチックパーツが装着されている photo:So.Isobe
U-4EとU-6はクロスハーネスの締め付け具合を3段階で調節可能だ photo:So.Isobe走り出してまず驚いたのがきつすぎず、緩すぎない絶妙な身体との一体感だ。今回は大回りの退勤・通勤ルート(片道40km)での路上テストを行ったのだが、資料やウェアなどある程度の荷物を詰め込んでも全く窮屈さを覚えることが無く、身体とバックが一体化したかのような安定感がある。
これは胸元でクロスするストラップ構造が大きく効いていて、かつ広い面で抑えているから従来のように痛かゆくなってしまう心配も一切無用だった。だからダンシングをしても、オフロードを走っても高いフィット感はそのままで、不快に思うことが全くと言って良いほどに無かった。今回は試さなかったが、例えばトレイルランニングにだって使えてしまうんだろうなと思う。
そしてストラップでもう一つ優秀な点が、長さをベルクロで調整できることだ。帰宅中に買い物をしたので中身が増えたのだが、この方式ならば走行中でも片手で簡単に長さを変更できたし、従来のようにいちいちベルトアジャスター部分で細かい調整作業をする必要が無い。さらに両側のストラップは単に引っ掛けるだけのフックで留めるだけと、私のようなバックル調整を面倒くさがる人間でも全く煩わしさが無いのだ。
それから各部分のファスナーに設けられた、指を引っ掛けるフープも使いやすさに貢献している。例えば財布をサッと取り出せて、サッとしまう。そんなごく当たり前にできて欲しいことが、このUシリーズならば普通にできるのだ。
容量は6リットルと一般的だが、荷室が大きいため一般的なバッグよりも入る印象だった。ファスナーが左右しか空いていないため取り出しにくさは少しだけ否めないが、ここまで細部が作り込まれていることから察するに、自分では分からなかったメリットがあるのだろう。ちなみにストラップ側まで荷室が伸びているので、背の高いモノを詰めることも可能だ。(ちなみにワインボトルを詰めてみたところギリギリ収まってくれた。)
財布を収納するのに便利なポケット、カフェに立ち寄る時にスマートなヘルメットストラップなど他にも様々な機能はあるのだが、やはりこのUシリーズ最大の特徴は動きを妨げずストレスにならないホールド感だろう。今まで窮屈だからとバックパックを避けてきた方には是非試着だけでもして欲しいし、既にバックパックを使っているユーザーも、買い替えの際にはこの製品のことを思い出して欲しいと思う。バックパック嫌いだった私が言うのだから、多分信憑性も低くないと思うのだが。
impression:So.Isobe
シマノ U-4E
カラー:ブラック/ライトニングブルー、ブラック/イエロー(限定)
容量:4L
重量:680g(実測値)
価格:9,500円(税抜)
シマノ Uシリーズ
カラー:ブラック/ライトニングブルー、ライトニングブルー/オレンジ、アイランドグリーン、ライトニングブルー/ジャズベリー
容量:2、6、10、15L
重量:674g(実測値、U-6)
価格:7,000円(2L)、8,000円(6L)、9,000円(10L)、10,000円(15L、いずれも税抜)
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Uシリーズは前傾とした際も身体にフィットするように開発された、アクティブなトレイルライド用のシリーズ。快適なフィット感を提供するためにチェストベルトを廃し、ストラップ自体を胸元でまとめ上げ、自由な筋肉の動きや腹式呼吸を可能とするライダーフィットクロスハーネスを採用したことが最大の特徴だ。
アグレッシブなオフロードライディングをサポートすることを主眼に置いて開発されたため、余分なストラップやかさばりが無く、ストレスなくライディングに集中することを可能に。クロスハーネスは肩周りは無段階で長さ調節、腰回りはベルトとハーネスのフラップである程度自由に調節することが可能なため、幅広いライダーにも高いフィット感を与えてくれるはずだ。
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U-シリーズは容量によって多少の差異はあるが、どのモデルも多機能であることが特徴だ。メインの荷室にはメッシュ状のツールポケットが備えられており、携帯工具や補給食がバック内で散らばる心配も少ない。加えて、バッグの外側にはスマホなどの貴重品に傷がつきにくいフリースポケット、ショルダーストラップには伸縮性に富むポケットが備えられているため、外見から想像する以上の量を携帯することができるのだ。
また、ハイドレーションにも対応しており、ショルダーストラップにはチューブホルダーが、リザーバータンクを収める場所にはパックを締めあげてバック内で暴れるのを防止するストラップが備え付けられている。
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そんな使い勝手に優れるUシリーズ2015年新製品は、従来のラインアップには存在しなかった容量4リットルの「U-4E」。欧米で盛り上がりを見せるMTBエンデューロレースのためのアップデートが施された製品で、ポンプや予備チューブ、補給食を収納できることはもちろん、ヘルメットホルダーのサイズを拡大することで、ゴーグルの装着も可能に。また、フルフェイスヘルメット用のホルダーとボトルホルダーを新しく設けるなど使い勝手を向上している。
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インプレッション
数種類をラインナップするUシリーズの中で今回手に取ったのは容量6リットルのタイプ。鮮やかなブルーとオレンジの組み合わせもビビッドで、なかなかどうしてカッコいい。正直なところ数年前までのシマノ製品は性能が良いのに見た目がちょっと……と感じていたが、ここ最近はぐっと魅力的になったと言って間違いないのではなかろうか。
私は今まで実走取材などでいくつかの製品を使った経験があるが、どうしても走りへの集中を削ぐ「背負っている感」と「ズレ感」が強く、バックパックというアイテム自体を好きになることができなかった。今回のインプレッションも必要あって引き受けたのだが、結果的にバックパックというアイテムに対して抱いていた苦手意識は見事に消え去ったのだ。
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そしてストラップでもう一つ優秀な点が、長さをベルクロで調整できることだ。帰宅中に買い物をしたので中身が増えたのだが、この方式ならば走行中でも片手で簡単に長さを変更できたし、従来のようにいちいちベルトアジャスター部分で細かい調整作業をする必要が無い。さらに両側のストラップは単に引っ掛けるだけのフックで留めるだけと、私のようなバックル調整を面倒くさがる人間でも全く煩わしさが無いのだ。
それから各部分のファスナーに設けられた、指を引っ掛けるフープも使いやすさに貢献している。例えば財布をサッと取り出せて、サッとしまう。そんなごく当たり前にできて欲しいことが、このUシリーズならば普通にできるのだ。
容量は6リットルと一般的だが、荷室が大きいため一般的なバッグよりも入る印象だった。ファスナーが左右しか空いていないため取り出しにくさは少しだけ否めないが、ここまで細部が作り込まれていることから察するに、自分では分からなかったメリットがあるのだろう。ちなみにストラップ側まで荷室が伸びているので、背の高いモノを詰めることも可能だ。(ちなみにワインボトルを詰めてみたところギリギリ収まってくれた。)
財布を収納するのに便利なポケット、カフェに立ち寄る時にスマートなヘルメットストラップなど他にも様々な機能はあるのだが、やはりこのUシリーズ最大の特徴は動きを妨げずストレスにならないホールド感だろう。今まで窮屈だからとバックパックを避けてきた方には是非試着だけでもして欲しいし、既にバックパックを使っているユーザーも、買い替えの際にはこの製品のことを思い出して欲しいと思う。バックパック嫌いだった私が言うのだから、多分信憑性も低くないと思うのだが。
impression:So.Isobe
シマノ U-4E
カラー:ブラック/ライトニングブルー、ブラック/イエロー(限定)
容量:4L
重量:680g(実測値)
価格:9,500円(税抜)
シマノ Uシリーズ
カラー:ブラック/ライトニングブルー、ライトニングブルー/オレンジ、アイランドグリーン、ライトニングブルー/ジャズベリー
容量:2、6、10、15L
重量:674g(実測値、U-6)
価格:7,000円(2L)、8,000円(6L)、9,000円(10L)、10,000円(15L、いずれも税抜)
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