2013/06/14(金) - 11:07
5月12日に開催された第2回クロモリロードレース。大会レポートに続く本レポートでは、五月晴れの群馬CSCに集まったこだわりバイクをピックアップしてご紹介。フレームをオーダーしたい方の参考になれば幸いです。
平田利久さん CHERUBIM
まだ納車から一年ほどだという平田さんの愛車は、今や誰もが知るフレームビルダー、今野氏が展開するCHERUBIM(ケルビム)によるスチールロードレーサー。ホワイトをベースとしてヘッドチューブと胴抜き部分はパープルのグラデーションで塗り分けられ、各所にあしらわれたクロームメッキがより華やかな印象を与える美しいカラーリングが特徴の一台。
ノーマルヘッドのクロモリロードだが、クラシック路線に振ること無く、コンポーネントは6770系アルテグラDi2、ホイールはカーボンスポークのアールシスをアッセンブル。バッテリーはダウンチューブのBB側、コード類は外装となるが、白いテープを使うことであまり目立だず好印象だった。
オーダーのきっかけは、平田さんが通うショップオーナーが乗っていたから。まだ納車して1年ほどだが、ツーリングやロングライドにも向く乗り心地の良さ、そしてダウンヒルを安心して下れる安定感がお気に入りだそうだ。
高松大樹さん CHERUBIM
クロモリロードレースへの参加台数が多かったCHERUBIMからは、もう一台高松さんのマシンをチョイス。平田さんの華やかな雰囲気とは異なり、1時間エンデューロで2位となったこのバイクは、ラメ入りワインレッドとブラックに塗り分けられた落ち着いたカラーリングが印象的だ。
「性能云々より、漢ならクロモリでしょう(笑)」と語る高松さん。「剛性があって、自分のリズムと合ってくれますね。カーボンと比べて走っている時の"気持ちよさ"が感じられて楽しいんです」。パーツはかなり実戦志向にベクトルを向け、チェーンリングはQringsに、フォークはグラファイトデザインに変更している所が特徴的だ。「純正からフォークを差し替えたことで振動吸収性が上がり、ダンシングの持続性が伸びました。カンパニョーロの旧型レコードもお気に入りの一つです」
本山郁文さん CINELLI XCR
本山さんの愛車は、チネリ唯一の超高級ステンレスフレーム「XCR」。最近ポップな路線を歩むチネリの中において、丁寧な溶接仕上げや、各パイプの微妙かつ絶妙な潰し・曲げ加工、シートクランプではなくシートステー上部にポスト止めボルトを設けるあたり、イタリアの職人気質を貫き通しているこだわりのバイク。定期的に磨きを行うことで新車以上の鏡面仕上げをキープしているという。
「オジサンの道楽だからさ。やれる限界までやってみたんだよ」と笑うが、パーツ構成は本気仕様そのもの。全てベアリング類はセラミックに換装され、ENVEの1.45リムと超軽量ハブを組み合わせたwheelBuilder製ホイール、カーボン製ブレーキシュー舟、超軽量サドルなど、実用を第一にしつつも軽量化を追求。その結果車重は驚きの6.7kgを達成している。
フレームについてはウィップの少ないカッチリとした踏み心地で、ダイレクトな反応がお気に入り。「フレームとしてはそこまで軽量では無いですが、走りの重さも全く感じません。硬いのでロングライドだと疲れてしまうこともありますが、気に入っています」
本多祥大さん(イナーメ・信濃山形)Tyrell RX PRO
強豪クラブチームに所属し実業団レースに参戦している本多さんが駆るのは、タイレルのRX PRO。納車すぐでレース初投入となるこのバイクは、ラメ入りダークブルー塗装が青空に映えるシックなたたずまいが特徴的だ。登録系レースにも出場するため、リアブレーキにはお約束のJBCFゼッケンプレートホルダーが備わる。
乗り味はクロモリながら高剛性カーボンフレームに近く、タイムのバイクと似通ったバネ感があり、リズムを合わせて走らせるのが良いのだそう。完全なレース用バイクのためロングライドは得意とせず、安定感の高さから疲れてふらつくような場面でも安心して走ることができるということだ。21歳ながらこのセンス、なかなかです。
勝山哲志さん 里牛CYCLEWORKS R3104A
聞きなれない「里牛CYCLEWORKS」というブランド、実は勝山さん自身が趣味で製作を行ったバイクで、これが2台目だという。チューブはコロンバスのゾナを使い、JCRCやツール・ド・おきなわでの使用を考えたピュアレーシングバイクとして作ったそう。
その通り沖縄用のゼッケンプレート台座と、JCRC用ゼッケンプレート台座をそれぞれ設けた。乗り味としては、掛かりが良いことが特徴的だという。ただしこのバイクはヘッドパーツの厚みを計算に入れなかったため、ハンガー下がりが少なすぎてしまったとのこと(笑)。
渡辺正浩さん QUARK
神奈川県相模原にある細山製作所のオリジナルブランド、QUARK(クオーク)。ダークグリーンとクロームの3/4塗装が上品な一台は、2ヶ月前に納車したばかりの渡辺さんの愛車だ。塗り分け部分に1本ストライプを入れるカラーリングはオーストラリアのハンドメイドブランド、baumcyclesの塗装を参考にしたそうだ。
ホリゾンタルトップチューブやノーマルヘッドなどがクラシックな雰囲気を漂わせるが、コンポーネントは9000系デュラエースを採用して走り性能を高めている。週末のロングライドを中心に楽しんでいるそうで、きっとこれから味がでていくはず。曇り一つない車体から、オーナーの強い愛情が伝わってくる一台だった。
text&photo:So.Isobe
平田利久さん CHERUBIM
まだ納車から一年ほどだという平田さんの愛車は、今や誰もが知るフレームビルダー、今野氏が展開するCHERUBIM(ケルビム)によるスチールロードレーサー。ホワイトをベースとしてヘッドチューブと胴抜き部分はパープルのグラデーションで塗り分けられ、各所にあしらわれたクロームメッキがより華やかな印象を与える美しいカラーリングが特徴の一台。
ノーマルヘッドのクロモリロードだが、クラシック路線に振ること無く、コンポーネントは6770系アルテグラDi2、ホイールはカーボンスポークのアールシスをアッセンブル。バッテリーはダウンチューブのBB側、コード類は外装となるが、白いテープを使うことであまり目立だず好印象だった。
オーダーのきっかけは、平田さんが通うショップオーナーが乗っていたから。まだ納車して1年ほどだが、ツーリングやロングライドにも向く乗り心地の良さ、そしてダウンヒルを安心して下れる安定感がお気に入りだそうだ。
高松大樹さん CHERUBIM
クロモリロードレースへの参加台数が多かったCHERUBIMからは、もう一台高松さんのマシンをチョイス。平田さんの華やかな雰囲気とは異なり、1時間エンデューロで2位となったこのバイクは、ラメ入りワインレッドとブラックに塗り分けられた落ち着いたカラーリングが印象的だ。
「性能云々より、漢ならクロモリでしょう(笑)」と語る高松さん。「剛性があって、自分のリズムと合ってくれますね。カーボンと比べて走っている時の"気持ちよさ"が感じられて楽しいんです」。パーツはかなり実戦志向にベクトルを向け、チェーンリングはQringsに、フォークはグラファイトデザインに変更している所が特徴的だ。「純正からフォークを差し替えたことで振動吸収性が上がり、ダンシングの持続性が伸びました。カンパニョーロの旧型レコードもお気に入りの一つです」
本山郁文さん CINELLI XCR
本山さんの愛車は、チネリ唯一の超高級ステンレスフレーム「XCR」。最近ポップな路線を歩むチネリの中において、丁寧な溶接仕上げや、各パイプの微妙かつ絶妙な潰し・曲げ加工、シートクランプではなくシートステー上部にポスト止めボルトを設けるあたり、イタリアの職人気質を貫き通しているこだわりのバイク。定期的に磨きを行うことで新車以上の鏡面仕上げをキープしているという。
「オジサンの道楽だからさ。やれる限界までやってみたんだよ」と笑うが、パーツ構成は本気仕様そのもの。全てベアリング類はセラミックに換装され、ENVEの1.45リムと超軽量ハブを組み合わせたwheelBuilder製ホイール、カーボン製ブレーキシュー舟、超軽量サドルなど、実用を第一にしつつも軽量化を追求。その結果車重は驚きの6.7kgを達成している。
フレームについてはウィップの少ないカッチリとした踏み心地で、ダイレクトな反応がお気に入り。「フレームとしてはそこまで軽量では無いですが、走りの重さも全く感じません。硬いのでロングライドだと疲れてしまうこともありますが、気に入っています」
本多祥大さん(イナーメ・信濃山形)Tyrell RX PRO
強豪クラブチームに所属し実業団レースに参戦している本多さんが駆るのは、タイレルのRX PRO。納車すぐでレース初投入となるこのバイクは、ラメ入りダークブルー塗装が青空に映えるシックなたたずまいが特徴的だ。登録系レースにも出場するため、リアブレーキにはお約束のJBCFゼッケンプレートホルダーが備わる。
乗り味はクロモリながら高剛性カーボンフレームに近く、タイムのバイクと似通ったバネ感があり、リズムを合わせて走らせるのが良いのだそう。完全なレース用バイクのためロングライドは得意とせず、安定感の高さから疲れてふらつくような場面でも安心して走ることができるということだ。21歳ながらこのセンス、なかなかです。
勝山哲志さん 里牛CYCLEWORKS R3104A
聞きなれない「里牛CYCLEWORKS」というブランド、実は勝山さん自身が趣味で製作を行ったバイクで、これが2台目だという。チューブはコロンバスのゾナを使い、JCRCやツール・ド・おきなわでの使用を考えたピュアレーシングバイクとして作ったそう。
その通り沖縄用のゼッケンプレート台座と、JCRC用ゼッケンプレート台座をそれぞれ設けた。乗り味としては、掛かりが良いことが特徴的だという。ただしこのバイクはヘッドパーツの厚みを計算に入れなかったため、ハンガー下がりが少なすぎてしまったとのこと(笑)。
渡辺正浩さん QUARK
神奈川県相模原にある細山製作所のオリジナルブランド、QUARK(クオーク)。ダークグリーンとクロームの3/4塗装が上品な一台は、2ヶ月前に納車したばかりの渡辺さんの愛車だ。塗り分け部分に1本ストライプを入れるカラーリングはオーストラリアのハンドメイドブランド、baumcyclesの塗装を参考にしたそうだ。
ホリゾンタルトップチューブやノーマルヘッドなどがクラシックな雰囲気を漂わせるが、コンポーネントは9000系デュラエースを採用して走り性能を高めている。週末のロングライドを中心に楽しんでいるそうで、きっとこれから味がでていくはず。曇り一つない車体から、オーナーの強い愛情が伝わってくる一台だった。
text&photo:So.Isobe
Amazon.co.jp