2013/03/12(火) - 09:22
完成の目を見た私のIndependent Fabrication。今回は制作に当たって多大な協力をしてくれた、八ヶ岳バイシクルスタジオ矢野大介さんにお話を伺った。アメリカンハンドメイドバイクの魅力とは。そしてオーダーするにはどういった手順、心構えがいるのか。
矢野大介さん(八ヶ岳バイシクルスタジオ)。氏はIndependent FabricationやSpeedVagenの国内ディストリビューター総轄を務め、野辺山シクロクロスとの仕掛け人であり、カテゴリー1で走るエリートシクロクロッサーだ。アメリカシクロクロス界のグラスルーツからトップカテゴリーまでを深く知り、現在もその関係を密にすることで昨年にはSpeedvagen Cyclocross Teamの国内チームを立ち上げた。
そんな氏に、私のIFを受け取るタイミングでインタビューをした。魅惑のオーダーバイク、アメリカンブランドの世界とは。オーダーするには。深く掘り下げて話を聞いた。
まずお話を聞いたのは、私がバイクをオーダーしたIndependent Fabricationについて。Raphaとタッグを組んでブランディングすることで国内ではその"お洒落感"が取り沙汰されることの多いIF。しかし、ルックスは、意味通り本質の外側でしか無いと矢野さんは語る。
「IFは複雑な変遷を辿ってきたブランドですが、現在15人ほどのビルダーを揃え、年間900台ほどを安定した質と納期で作り続けていることが大きな特徴です。コンサバティブに一貫した思想のもとで製品を生み出しています。職人の出入りが多いアメリカのビルダーブランドであるものの、IFは常に10名以上の規模で展開し、ビルダーの出入りにブランドそのものが左右されません。」
「MTBからロード、シクロクロス、シティサイクルまで多くのバリエーションを誇り、柔軟なオーダーに答えてくれるのがIFの魅力です。どういった乗り方をしたいかで味付けを変えていくこともできます。」
勢いのあるビルダーブランドが多く台頭する現在のアメリカ。そのきっかけはNAHBS(北米のハンドメイドバイクショー)が軌道に乗ったことで、金属チューブブランドがここに活路を見出したためだ。カーボンの台頭へ対抗するようにハイテクなパイプが世に送り出され、ビルダーレベルで軽量な金属バイクが生産できるようになったという。
「アメリカではここ4・5年、日本では2・3年で、その流れが静かに、しかし着実に大きくなっています。知っている方ならば確実にUSビルダーのバイクは選択肢に入ってきているはず。確実な納期を実現できるIFやMOOTS、Sevenなどは着実に勢力を拡大しています。」
「日本のシクロクロス界ではそういったバイクを選ぶ層が根付きました」と語る矢野さん。昨年の野辺山シクロクロスには多くのビルダーバイクが揃い踏みした。「Hunter CyclesやTonicなどスモールブランドも着実な伸びを見せています。野辺山シクロクロスではSpeedVagenのビルダーも来日しましたが、大きな満足をして帰ってくれました。」
懐古主義に走らず、新しいものを取り込み躍進するアメリカンビルダーブランドは、まだまだ多くの可能性を秘めていると矢野さんは語ってくれた。
ロードとMTBの中間に位置するシクロクロスは、競技に精通するビルダーや、ディストリビューターと話をすることが必須だ。1に対話をし、2にどう走りたいかの希望を聞き、それから身体のサイジングをする。全ては対話から。
ここに一生もののバイクを作り上げるためのポイントがある。矢野さんの言葉で、実際の順序に沿ってオーダーまでの経緯を矢野さんの言葉で説明していこう。
まずオーダーするにあたっての基本は、サドル高さ、サドル先端からハンドルバー、サドルトップ面からハンドルバーへの落差、この3点は身体と自転車が接している、基本であり基準となる数値です。
シートチューブの長さは実は重要ではなく、重要なのはサドルの高さ。同じくトップチューブの長さもステムやサドルの前後で調整できるため、例えばトップチューブ長が560mmと過程した場合、前後で20mmほどの調整幅が生まれ、簡単に540~580mm換算の調整は出すことが可能です。
「トップチューブ(TT)は何mmで」というオーダーは多いのですが、TT長に固執すると全体のバランスが崩れてしまうことが多々あります。トップチューブ長は柔軟に、一方でシートアングルなど変えられない部分を煮詰めるべきです。
「吊し」と呼ばれる一般的なバイクでも同じことが言え、例えばトップチューブが同じ550mmでも、シートアングルが73度と72.5度のバイクでは厳密に言えばポジションは異なります。たった0.5度変わるだけでサドルの位置は3~4mm変化してしまうため、シートチューブの立っているバイクならオフセット量の大きなシートポストを使うなど、工夫が必要ですね。
吊しのバイクですらそうなのですから、全てのサイズを決めなければいけないオーダーバイクは凄く複雑です。一つの数値だけに囚われてしまうと、どんどんと色々な所がずれていき、総合的におかしくなってしまいます。ですから、全体像を把握しておく事が常に求められるのです。
全体像を考えるにあたって重要なのは、先程述べた3つの基準となる数字、サドル高さ、サドル先端からハンドルバー、サドルトップ面からハンドルバーへの落差です。ポジションを決定するこの数値はオーダーする際の外枠となり、そしてどういうパーツを使って、どういう味付けにして、バイクの完成図をその枠の中に収めようか、という自由度があるのが「フルカスタム」です。
外枠が決まれば、次はハンドリングと乗り心地(フィーリング)を決めていきます。レースバイクだったり、軽いハンドリングなど好みによってヘッドアングルやトレイル量を変えていきます。砂や泥セクションを走り抜ける際は後輪荷重となるため、レース用途でオーダーするならシートチューブアングルを寝かせ、より後輪にトラクションが掛かるよう調整するわけですね。
ヘッドコラムのスペーサー量も同じく重心のコントロールに重要なファクターです。高く積めばより後ろ加重になりますし、平坦で高速コーナーが多いコースではフロントをより地面に食いつかせるためハンドルを下げて前荷重にするといった工夫も行います。ヘッドチューブ長とハンドル位置をベストな関係にした上に、さらに調整幅を持たせておくことで良いレースバイクが生まれるのです。
シクロクロスはロードレースと違い、路面コンディションが様々で、かつその差が極端ですから、そういった調整ができるか否かは、攻めたいライダーには意外と大きなポイントです。そういうことを最初から基本の枠の中で考慮し、深く煮詰めることができるのもカスタムオーダーバイクの絶対的なアドバンテージと言えるでしょう。
現在はマスプロメーカーでもシクロクロスレースに特化したバイクも増えてきましたが、それでもまだ「シクロクロスバイク」とカテゴライズされている8割以上がツーリング用途のジオメトリーを採用していると思います。
もちろん吊しのバイクがダメと言っているのではなく、ポジションもまず問題無く出すことができます。ですが、「完璧に用途にマッチしているか」。そこは吊しでは選べません。しかしオーダーなら可能です。表面的に見ない部分こそオーダーメイドバイクが優れている部分なのです。
カスタムの究極の世界
例えば体型の全く同じライダーが2人いるとして、1人は18歳、もう片方は50歳。2人共使用目的が一緒でも、フレームのジオメトリーは変わります。50歳のライダーなら今以上に攻撃的なポジションは取る必要が無く、方やこれから経験値を上げていくであろう18歳のライダーは、よりアグレッシブなポジションに今後変化していく可能性が高いですね。つまり年齢やこれまでの経験値によって、バイク設計へのアプローチが異なります。
例えば2人のロードバイクのトップ長が共に550mmだった場合、18歳のライダーには極力短いステムを、50歳のライダーには極力長いステムを使用する前提でトップ長を算出していきます。オーダーバイクはその性質上2、3年で乗り換えることも無いですから、より長い目で見て設計を行う必要性が求められます。
せっかくスペシャルな一台なのですから、極端に長かったり短かったりするステムを付けること無く、5年、10年先もその人のレベルの合わせつつ、格好良いルックスを維持したまま乗れること。
その点がクリアできれば、後は装備品やケーブルの取り回しといった細かい部分を煮詰めます。SpeedVagenは装備を一切付けないピュアレーシングバイクのみにこだわっていますが、IFなど比較的自由度の高いブランドですと、様々な要求に応えてくれます。
オーダーバイクというのは数値を伝えたら製品ができるというものでは無く、人間的な関わりの中から出てくる数値を具現化したものなのです。コミュニケーションを重ねるか重ねないかでフレームサイズも10mmぐらいは簡単に違ってきたりします。
塗装やデザインに悩んでいるお客様に私がよく言うのは、「やり過ぎないように。考え過ぎないように。直感を大事にすること。シンプルな方が絶対に良い」ということ。いろんなバイクをウェブで探して、見て、良いものを見つけたら転送してもらって、私なりにアレンジしてお客様に提案していきます。
プロデューサーとしっかりと話し合った上で、良いバイクを作ることが大切。そうしてカスタムバイクは生まれていきます。
さて、無理を言って組んで頂いた三上さんのお陰で2月の頭に完成した私のIF。舗装路上ではあるものの、シェイクダウンを行った。
今までカーボンロードを3台乗り継いできた身には正直なところ「軽量とは言え、クロモリフレームってどうなんだろう」という思いが拭いきれずにいたのだが、乗ってみて大変驚いた。今乗っているロードバイクに匹敵し、もしくはそれ以上の鮮烈な加速をしてくれる。
ハンドリングも機敏で、ほぼロードと同じポジションでセッティングしているため全く違和感が無いことにも驚いた。スッと馴染むことができて、乗りやすい。この辺りは流石オーダージオメトリーと言える部分だろうか。もちろん少し乗っただけでは判断出来ないが、乗り込むたびにより深く分かっていけるだろう。
レースデビューは組み上がってから5日後のCyclo Cross Tokyo。初めてのダート走行では大きな発見の連続だった。
text:So.Isobe
photo:Makoto.Ayano,So.Isobe
矢野大介さん(八ヶ岳バイシクルスタジオ)。氏はIndependent FabricationやSpeedVagenの国内ディストリビューター総轄を務め、野辺山シクロクロスとの仕掛け人であり、カテゴリー1で走るエリートシクロクロッサーだ。アメリカシクロクロス界のグラスルーツからトップカテゴリーまでを深く知り、現在もその関係を密にすることで昨年にはSpeedvagen Cyclocross Teamの国内チームを立ち上げた。
そんな氏に、私のIFを受け取るタイミングでインタビューをした。魅惑のオーダーバイク、アメリカンブランドの世界とは。オーダーするには。深く掘り下げて話を聞いた。
まずお話を聞いたのは、私がバイクをオーダーしたIndependent Fabricationについて。Raphaとタッグを組んでブランディングすることで国内ではその"お洒落感"が取り沙汰されることの多いIF。しかし、ルックスは、意味通り本質の外側でしか無いと矢野さんは語る。
「IFは複雑な変遷を辿ってきたブランドですが、現在15人ほどのビルダーを揃え、年間900台ほどを安定した質と納期で作り続けていることが大きな特徴です。コンサバティブに一貫した思想のもとで製品を生み出しています。職人の出入りが多いアメリカのビルダーブランドであるものの、IFは常に10名以上の規模で展開し、ビルダーの出入りにブランドそのものが左右されません。」
「MTBからロード、シクロクロス、シティサイクルまで多くのバリエーションを誇り、柔軟なオーダーに答えてくれるのがIFの魅力です。どういった乗り方をしたいかで味付けを変えていくこともできます。」
勢いのあるビルダーブランドが多く台頭する現在のアメリカ。そのきっかけはNAHBS(北米のハンドメイドバイクショー)が軌道に乗ったことで、金属チューブブランドがここに活路を見出したためだ。カーボンの台頭へ対抗するようにハイテクなパイプが世に送り出され、ビルダーレベルで軽量な金属バイクが生産できるようになったという。
「アメリカではここ4・5年、日本では2・3年で、その流れが静かに、しかし着実に大きくなっています。知っている方ならば確実にUSビルダーのバイクは選択肢に入ってきているはず。確実な納期を実現できるIFやMOOTS、Sevenなどは着実に勢力を拡大しています。」
「日本のシクロクロス界ではそういったバイクを選ぶ層が根付きました」と語る矢野さん。昨年の野辺山シクロクロスには多くのビルダーバイクが揃い踏みした。「Hunter CyclesやTonicなどスモールブランドも着実な伸びを見せています。野辺山シクロクロスではSpeedVagenのビルダーも来日しましたが、大きな満足をして帰ってくれました。」
懐古主義に走らず、新しいものを取り込み躍進するアメリカンビルダーブランドは、まだまだ多くの可能性を秘めていると矢野さんは語ってくれた。
ロードとMTBの中間に位置するシクロクロスは、競技に精通するビルダーや、ディストリビューターと話をすることが必須だ。1に対話をし、2にどう走りたいかの希望を聞き、それから身体のサイジングをする。全ては対話から。
ここに一生もののバイクを作り上げるためのポイントがある。矢野さんの言葉で、実際の順序に沿ってオーダーまでの経緯を矢野さんの言葉で説明していこう。
まずオーダーするにあたっての基本は、サドル高さ、サドル先端からハンドルバー、サドルトップ面からハンドルバーへの落差、この3点は身体と自転車が接している、基本であり基準となる数値です。
シートチューブの長さは実は重要ではなく、重要なのはサドルの高さ。同じくトップチューブの長さもステムやサドルの前後で調整できるため、例えばトップチューブ長が560mmと過程した場合、前後で20mmほどの調整幅が生まれ、簡単に540~580mm換算の調整は出すことが可能です。
「トップチューブ(TT)は何mmで」というオーダーは多いのですが、TT長に固執すると全体のバランスが崩れてしまうことが多々あります。トップチューブ長は柔軟に、一方でシートアングルなど変えられない部分を煮詰めるべきです。
「吊し」と呼ばれる一般的なバイクでも同じことが言え、例えばトップチューブが同じ550mmでも、シートアングルが73度と72.5度のバイクでは厳密に言えばポジションは異なります。たった0.5度変わるだけでサドルの位置は3~4mm変化してしまうため、シートチューブの立っているバイクならオフセット量の大きなシートポストを使うなど、工夫が必要ですね。
吊しのバイクですらそうなのですから、全てのサイズを決めなければいけないオーダーバイクは凄く複雑です。一つの数値だけに囚われてしまうと、どんどんと色々な所がずれていき、総合的におかしくなってしまいます。ですから、全体像を把握しておく事が常に求められるのです。
全体像を考えるにあたって重要なのは、先程述べた3つの基準となる数字、サドル高さ、サドル先端からハンドルバー、サドルトップ面からハンドルバーへの落差です。ポジションを決定するこの数値はオーダーする際の外枠となり、そしてどういうパーツを使って、どういう味付けにして、バイクの完成図をその枠の中に収めようか、という自由度があるのが「フルカスタム」です。
外枠が決まれば、次はハンドリングと乗り心地(フィーリング)を決めていきます。レースバイクだったり、軽いハンドリングなど好みによってヘッドアングルやトレイル量を変えていきます。砂や泥セクションを走り抜ける際は後輪荷重となるため、レース用途でオーダーするならシートチューブアングルを寝かせ、より後輪にトラクションが掛かるよう調整するわけですね。
ヘッドコラムのスペーサー量も同じく重心のコントロールに重要なファクターです。高く積めばより後ろ加重になりますし、平坦で高速コーナーが多いコースではフロントをより地面に食いつかせるためハンドルを下げて前荷重にするといった工夫も行います。ヘッドチューブ長とハンドル位置をベストな関係にした上に、さらに調整幅を持たせておくことで良いレースバイクが生まれるのです。
シクロクロスはロードレースと違い、路面コンディションが様々で、かつその差が極端ですから、そういった調整ができるか否かは、攻めたいライダーには意外と大きなポイントです。そういうことを最初から基本の枠の中で考慮し、深く煮詰めることができるのもカスタムオーダーバイクの絶対的なアドバンテージと言えるでしょう。
現在はマスプロメーカーでもシクロクロスレースに特化したバイクも増えてきましたが、それでもまだ「シクロクロスバイク」とカテゴライズされている8割以上がツーリング用途のジオメトリーを採用していると思います。
もちろん吊しのバイクがダメと言っているのではなく、ポジションもまず問題無く出すことができます。ですが、「完璧に用途にマッチしているか」。そこは吊しでは選べません。しかしオーダーなら可能です。表面的に見ない部分こそオーダーメイドバイクが優れている部分なのです。
カスタムの究極の世界
例えば体型の全く同じライダーが2人いるとして、1人は18歳、もう片方は50歳。2人共使用目的が一緒でも、フレームのジオメトリーは変わります。50歳のライダーなら今以上に攻撃的なポジションは取る必要が無く、方やこれから経験値を上げていくであろう18歳のライダーは、よりアグレッシブなポジションに今後変化していく可能性が高いですね。つまり年齢やこれまでの経験値によって、バイク設計へのアプローチが異なります。
例えば2人のロードバイクのトップ長が共に550mmだった場合、18歳のライダーには極力短いステムを、50歳のライダーには極力長いステムを使用する前提でトップ長を算出していきます。オーダーバイクはその性質上2、3年で乗り換えることも無いですから、より長い目で見て設計を行う必要性が求められます。
せっかくスペシャルな一台なのですから、極端に長かったり短かったりするステムを付けること無く、5年、10年先もその人のレベルの合わせつつ、格好良いルックスを維持したまま乗れること。
その点がクリアできれば、後は装備品やケーブルの取り回しといった細かい部分を煮詰めます。SpeedVagenは装備を一切付けないピュアレーシングバイクのみにこだわっていますが、IFなど比較的自由度の高いブランドですと、様々な要求に応えてくれます。
オーダーバイクというのは数値を伝えたら製品ができるというものでは無く、人間的な関わりの中から出てくる数値を具現化したものなのです。コミュニケーションを重ねるか重ねないかでフレームサイズも10mmぐらいは簡単に違ってきたりします。
塗装やデザインに悩んでいるお客様に私がよく言うのは、「やり過ぎないように。考え過ぎないように。直感を大事にすること。シンプルな方が絶対に良い」ということ。いろんなバイクをウェブで探して、見て、良いものを見つけたら転送してもらって、私なりにアレンジしてお客様に提案していきます。
プロデューサーとしっかりと話し合った上で、良いバイクを作ることが大切。そうしてカスタムバイクは生まれていきます。
さて、無理を言って組んで頂いた三上さんのお陰で2月の頭に完成した私のIF。舗装路上ではあるものの、シェイクダウンを行った。
今までカーボンロードを3台乗り継いできた身には正直なところ「軽量とは言え、クロモリフレームってどうなんだろう」という思いが拭いきれずにいたのだが、乗ってみて大変驚いた。今乗っているロードバイクに匹敵し、もしくはそれ以上の鮮烈な加速をしてくれる。
ハンドリングも機敏で、ほぼロードと同じポジションでセッティングしているため全く違和感が無いことにも驚いた。スッと馴染むことができて、乗りやすい。この辺りは流石オーダージオメトリーと言える部分だろうか。もちろん少し乗っただけでは判断出来ないが、乗り込むたびにより深く分かっていけるだろう。
レースデビューは組み上がってから5日後のCyclo Cross Tokyo。初めてのダート走行では大きな発見の連続だった。
text:So.Isobe
photo:Makoto.Ayano,So.Isobe
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