ジュネーブでベールを脱いだスイスの新生プロコンチーム、IAMサイクリング　

ハインリッヒ・ハウッスラー（ドイツ）ら有力選手の獲得で話題を呼ぶスイスの新生プロコンチネンタルチーム、IAMサイクリング。1月14日に行われたチームプレゼンテーションで、チームの全貌とジャージ、使用バイクなどが披露された。

チームプレゼンテーションで全容が明らかになったIAMサイクリング。スイス色の濃いチーム編成となった (c)IAM cycling

主要メンバーであるハインリッヒ・ハウッスラー（オーストラリア、左）、ヨハン・チョップ（スイス、中央）トーマス・ロヴクヴィスト（スウェーデン、右） (c)IAM cyclingチームプレゼンテーションの場となったのは、IAMサイクリングが本拠地を置くスイスの巨大都市・ジュネーブ。ここにはチームに所属する全ての選手や首脳陣、監督、チーム関係者が揃い、2013年シーズンを走るチーム体勢が明らかになった。

今季より始動開始するIAMサイクリングは、株投資や年金などの資産管理を行う企業、IAMがスポンサーに付くプロコンチネンタルチーム。スイスに根ざしたIAMがメインスポンサーとなることで、スイスが再びサイクリング強豪国となることを目指す。それに関連してスイス国内のサイクリングブームの盛り上げも行う方針だ。

スイス・ジュネーブにて行われたIAMサイクリングのチームプレゼンテーション (c)IAM cycling所属選手は23名で、その内訳はスイス人9名、スウェーデンとイタリア人、オーストリア人、フランス人、ベルギー人選手が2名ずつで、その他ドイツ、オーストラリア、モルドバ、ラトビア人選手が1人ずつと、西・北欧選手がその殆どを占める。

チームプレゼンテーションで発表されたチームジャージ (c)IAM cyclingハインリッヒ・ハウッスラー（オーストラリア）やトーマス・ロヴクヴィスト（スウェーデン）、ヨハン・チョップ（スイス）らを揃えた今シーズン掲げる目標は、パリ～ニースやパリ～ルーベ、クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ、全てのフランドル・アルデンヌクラシックへの招待を勝ち取ること。

タイムトライアル能力に長けるグスタフエリック・ラーション（スウェーデン）を獲得するなど、チームの総合力もプロコンチネンタルチームとしては群を抜いた存在と言える。

選手のみならずマネージャー、コーチ陣もルーベンス・ベルトリアーティなどスイス人を中心に経験豊富な人材を確保し、スイスナショナルチームの色を濃くするIAMサイクリング。700万ユーロという潤沢な予算を投じることで近い将来UCIプロツアーチーム入りすることも想像に難くない。チームはツール・ド・フランスでの総合優勝を最終目標に据える。

スコットのバイクを駆るIAMサイクリングのデビュー戦は、2月5日～10日まで開催されるツアー・オブ・カタールとなる模様だ。カタール閉幕直後のツアー・オブ・オマーンと連戦し、以降はセミクラシックレースのオンループ・ヘット・ニュースブラッドと続いていく。


IAMサイクリング2013チーム所属選手
マルセル・アレッガー（スイス）ネオプロ
マルコ・バンディエラ（イタリア）←オメガファーマ・クイックステップ
マティアス・ブランドル（オーストリア）←チームネットアップ
レミ・カズン（フランス）←チームタイプ1
ステファン・デニフル（オーストリア）←ヴァカンソレイユ・DCM
マルティン・エルミガー（スイス）←アージェードゥーゼル・ラモンディアール
ヨナタン・フュムオー（スイス）ネオプロ
クリストフ・ホダールト（ベルギー）←アージェードゥーゼル・ラモンディアール
ハインリッヒ・ハウッスラー（オーストラリア）←ガーミン・シャープ
セバスティアン・イノー（フランス）←アージェードゥーゼル・ラモンディアール
レト・ホーレンシュタイン（スイス）←チームネットアップ
ケヴィン・イスタ（ベルギー）←アクセントジョブス
ドミニク・クレンメ（ドイツ）←アルゴス・シマノ
パーミン・ラング（スイス）←アトラス・パーソナル
グスタフエリック・ラーション（スウェーデン）←ヴァカンソレイユ・DCM
トーマス・ロヴィクヴィスト（スウェーデン）←チームスカイ
マッテオ・ペルッキ（イタリア）←ユーロップカー
アレクサンダー・プリウスチン（モルドバ）←レオパード・トレック
セバスティアン・レイヘンバッハ（スイス）←メーブル・ドウキャルテ
アレクセイ・サラモティンス（ラトビア）←コフィディス
パトリック・シェリング（スイス）←アトラス・パーソナル
ヨハン・チョップ（スイス）←BMCレーシングチーム
マルセル・ウィス（スイス）チームネットアップ


text:So.Isobe
photo：IAMサイクリング