2012/05/26(土) - 16:53
ワン・カンポー(香港チーム)が得意の上りゴールを制した伊豆ステージ。リーダーチームのNIPPOはレースをコントロールしてバリアーニのグリーンジャージをキープ。レースは最終ステージの東京へ向かう。
5月26日(土)、ツアー・オブ・ジャパン第5ステージ伊豆が、静岡県伊豆市の日本サイクルスポーツセンター周辺で行われ、5人でのスプリントをワン・カンポー(香港チーム)が制した。個人総合はフォルッナート・バリアーニ(チームNIPPO)がリーダーを守り、個人総合優勝に王手をかけた。
日本CSCと周辺道路を組み合わせた1周12.2kmを12周する146.4kmで、上りと下りだけしかない、標高差5000mに達するハードなもの。1周の間に上りが5回、1回が50mから100mほどの標高差なので、短めの坂のインターバルが続く印象だ。
1周目から逃げたのは10人。ウィリアム・クラーク(チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム)、ショー・パトリック(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)、コー・ホーティン(香港チーム)、西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)、清水都貴(ブリヂストン・アンカー)、鈴木譲・平塚吉光(シマノレーシング)、佐野淳哉(チームNIPPO)、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、山本元喜(学連選抜・鹿屋体育大学)。2周目に福島晋一(トレンガヌ・サイクリングチーム)がメイン集団から単独抜け出して合流、逃げは11人になる。
この逃げは人数を減らしながらも11周目まで逃げ続けることに。メイン集団は3分を超えない範囲でチームNIPPOの内間康平とマウロ・リケーゼがメインでコントロールする。やがて総合3分23秒差3位のヤロスラフ・ダブロフスキを擁するアモーレ・エ・ヴィータも加わる。2分から3分の差を維持して周回を重ねる。
6周目、逃げグループの清水がメカトラで遅れ、やがてメイン集団に戻ることに。これがきっかけでメイン集団のコントロールはブリヂストン・アンカー勢が加わる。
残り3周となる9周目、ブリヂストン勢のペースアップで逃げとの差は1分に。さらに30秒から20秒差にまでなるが、いっぽうで逃げ集団もペースを上げてなかなか吸収されない。しかし11周目、ついに逃げていた全員が吸収されて最終周回へ。メイン集団もペースアップのためメンバーが絞られ、吸収した時点で25名に。
ここからヤン・インホンとワン・カンポー(香港チーム)、ジャオ・ペンダとシュー・ガン(チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム)、ブレイズ・ソネリー(ブリヂストン・アンカー)の5人が抜け出す。メイン集団からは鈴木真理(キャノンデール・スペースゼロポイント)がアタックするが集団に戻る。
先頭5名の中からヤンがアタックを繰り出し、そしてゴール前の上りでワンがアタックして抜け出す。ワンは得意とする上りゴールを制し優勝。
チームNIPPOのコントロール下で行われたレースだった。差を常に3分以内に保ち、そして最後に逃げた5人は総合成績で大きな影響の無い選手ばかり。前日にフォルッナート・バリアーニが「総合に影響ない選手の逃げは容認するかもしれない、まだ勝っていないチームもあるから」と余裕のコメントをしたとおりに。
注目されたのは学連選抜チームの活躍。この日9位で日本人選手1位の黒枝士揮(鹿屋体育大学)。アップダウンの厳しいコースにも対応するところを見せた。また山本元喜(同)も1周目から11周目まで逃げ続けた。そして安井雅彦(東京大学)と木村圭佑(京都産業大学)も健闘している。
これで翌日の東京ステージを残すのみになり、個人総合優勝はほぼ手中に収めた。ジュリアン・アレドンド(チームNIPPO)がこの日のポイントで山岳リーダーとなり、東京を完走すれば確定だ。ポイントリーダーはマリウス・ヴィジアック(マトリックス・パワータグ)へ移った。
東京ステージは、ステージ優勝と、そしてポイント賞の行方が注目される。
結果
第5ステージ 伊豆 146.4km
1位 ワン・カンポー(香港チーム)4時間32分10秒
2位 ジャオ・ペンダ(チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム)+02秒
3位 シュー・ガン(チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム)+04秒
4位 ブレイズ・ソネリー(ブリヂストン・アンカー)+11秒
5位 ヤン・インホン(香港チーム)+27秒
6位 フォルッナート・バリアーニ(チームNIPPO)+1分07秒
7位 アディク・オスマン(チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム)
8位 マリウス・ヴィジアック(マトリックス・パワータグ)
9位 黒枝士揮(学連選抜・鹿屋体育大学)
10位 佐野淳哉(チームNIPPO)+1分09秒
個人総合順位 第5ステージ終了時点
1位 フォルッナート・バリアーニ(チームNIPPO)13時間05分05秒
2位 ジュリアン・アレドンド(チームNIPPO)+22秒
3位 ヤロスラフ・ダブロフスキ(アモーレ・エ・ヴィータ)+3分23秒
4位 トマ・ルバ(ブリヂストン・アンカー)+3分30秒
5位 クリストファー・バトラー(チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム)+6分16秒
6位 鈴木譲(シマノレーシング)+6分45秒
7位 キャメロン・ワーフ(チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム)+7分01秒
8位 ブレイズ・ソネリー(ブリヂストン・アンカー)+7分04秒
9位 佐野淳哉(チームNIPPO)+8分38秒
10位 ヴィエスタース・ルクセヴィクス(アモーレ・エ・ヴィータ)+8分48秒
個人総合ポイント賞順位 第5ステージ終了時点
1位 マリウス・ヴィジアック(マトリックス・パワータグ)37点
2位 西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)35点
3位 ワン・カンポー(香港チーム)33点
個人総合山岳賞順位 第5ステージ終了時点
1位 ジュリアン・アレドンド(チームNIPPO)24点
2位 フォルッナート・バリアーニ(チームNIPPO)23点
3位 ブレイズ・ソネリー(ブリヂストン・アンカー)13点
チーム総合順位 第5ステージ終了時点
1位 チームNIPPO 39時間24分17秒
2位 ブリヂストン・アンカー +15分14秒
3位 アモーレ・エ・ヴィータ +15分50秒
photo&text:Hideaki.TAKAGI
5月26日(土)、ツアー・オブ・ジャパン第5ステージ伊豆が、静岡県伊豆市の日本サイクルスポーツセンター周辺で行われ、5人でのスプリントをワン・カンポー(香港チーム)が制した。個人総合はフォルッナート・バリアーニ(チームNIPPO)がリーダーを守り、個人総合優勝に王手をかけた。
日本CSCと周辺道路を組み合わせた1周12.2kmを12周する146.4kmで、上りと下りだけしかない、標高差5000mに達するハードなもの。1周の間に上りが5回、1回が50mから100mほどの標高差なので、短めの坂のインターバルが続く印象だ。
1周目から逃げたのは10人。ウィリアム・クラーク(チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム)、ショー・パトリック(ジェネシス・ウェルス・アドバイザーズ)、コー・ホーティン(香港チーム)、西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)、清水都貴(ブリヂストン・アンカー)、鈴木譲・平塚吉光(シマノレーシング)、佐野淳哉(チームNIPPO)、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、山本元喜(学連選抜・鹿屋体育大学)。2周目に福島晋一(トレンガヌ・サイクリングチーム)がメイン集団から単独抜け出して合流、逃げは11人になる。
この逃げは人数を減らしながらも11周目まで逃げ続けることに。メイン集団は3分を超えない範囲でチームNIPPOの内間康平とマウロ・リケーゼがメインでコントロールする。やがて総合3分23秒差3位のヤロスラフ・ダブロフスキを擁するアモーレ・エ・ヴィータも加わる。2分から3分の差を維持して周回を重ねる。
6周目、逃げグループの清水がメカトラで遅れ、やがてメイン集団に戻ることに。これがきっかけでメイン集団のコントロールはブリヂストン・アンカー勢が加わる。
残り3周となる9周目、ブリヂストン勢のペースアップで逃げとの差は1分に。さらに30秒から20秒差にまでなるが、いっぽうで逃げ集団もペースを上げてなかなか吸収されない。しかし11周目、ついに逃げていた全員が吸収されて最終周回へ。メイン集団もペースアップのためメンバーが絞られ、吸収した時点で25名に。
ここからヤン・インホンとワン・カンポー(香港チーム)、ジャオ・ペンダとシュー・ガン(チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム)、ブレイズ・ソネリー(ブリヂストン・アンカー)の5人が抜け出す。メイン集団からは鈴木真理(キャノンデール・スペースゼロポイント)がアタックするが集団に戻る。
先頭5名の中からヤンがアタックを繰り出し、そしてゴール前の上りでワンがアタックして抜け出す。ワンは得意とする上りゴールを制し優勝。
チームNIPPOのコントロール下で行われたレースだった。差を常に3分以内に保ち、そして最後に逃げた5人は総合成績で大きな影響の無い選手ばかり。前日にフォルッナート・バリアーニが「総合に影響ない選手の逃げは容認するかもしれない、まだ勝っていないチームもあるから」と余裕のコメントをしたとおりに。
注目されたのは学連選抜チームの活躍。この日9位で日本人選手1位の黒枝士揮(鹿屋体育大学)。アップダウンの厳しいコースにも対応するところを見せた。また山本元喜(同)も1周目から11周目まで逃げ続けた。そして安井雅彦(東京大学)と木村圭佑(京都産業大学)も健闘している。
これで翌日の東京ステージを残すのみになり、個人総合優勝はほぼ手中に収めた。ジュリアン・アレドンド(チームNIPPO)がこの日のポイントで山岳リーダーとなり、東京を完走すれば確定だ。ポイントリーダーはマリウス・ヴィジアック(マトリックス・パワータグ)へ移った。
東京ステージは、ステージ優勝と、そしてポイント賞の行方が注目される。
結果
第5ステージ 伊豆 146.4km
1位 ワン・カンポー(香港チーム)4時間32分10秒
2位 ジャオ・ペンダ(チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム)+02秒
3位 シュー・ガン(チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム)+04秒
4位 ブレイズ・ソネリー(ブリヂストン・アンカー)+11秒
5位 ヤン・インホン(香港チーム)+27秒
6位 フォルッナート・バリアーニ(チームNIPPO)+1分07秒
7位 アディク・オスマン(チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム)
8位 マリウス・ヴィジアック(マトリックス・パワータグ)
9位 黒枝士揮(学連選抜・鹿屋体育大学)
10位 佐野淳哉(チームNIPPO)+1分09秒
個人総合順位 第5ステージ終了時点
1位 フォルッナート・バリアーニ(チームNIPPO)13時間05分05秒
2位 ジュリアン・アレドンド(チームNIPPO)+22秒
3位 ヤロスラフ・ダブロフスキ(アモーレ・エ・ヴィータ)+3分23秒
4位 トマ・ルバ(ブリヂストン・アンカー)+3分30秒
5位 クリストファー・バトラー(チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム)+6分16秒
6位 鈴木譲(シマノレーシング)+6分45秒
7位 キャメロン・ワーフ(チャンピオンシステム・プロサイクリングチーム)+7分01秒
8位 ブレイズ・ソネリー(ブリヂストン・アンカー)+7分04秒
9位 佐野淳哉(チームNIPPO)+8分38秒
10位 ヴィエスタース・ルクセヴィクス(アモーレ・エ・ヴィータ)+8分48秒
個人総合ポイント賞順位 第5ステージ終了時点
1位 マリウス・ヴィジアック(マトリックス・パワータグ)37点
2位 西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)35点
3位 ワン・カンポー(香港チーム)33点
個人総合山岳賞順位 第5ステージ終了時点
1位 ジュリアン・アレドンド(チームNIPPO)24点
2位 フォルッナート・バリアーニ(チームNIPPO)23点
3位 ブレイズ・ソネリー(ブリヂストン・アンカー)13点
チーム総合順位 第5ステージ終了時点
1位 チームNIPPO 39時間24分17秒
2位 ブリヂストン・アンカー +15分14秒
3位 アモーレ・エ・ヴィータ +15分50秒
photo&text:Hideaki.TAKAGI
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