プロジェクト1t4iチームプレゼンテーション　土井雪広らが新ジャージ姿を披露

オランダのプロコンチネンタルチーム、元スキル・シマノを引き継ぐ「プロジェクト1t4i（ワンティーフォーアイ）」が、スペインのアリカンテでチームプレゼンテーションを行い、新しいジャージを披露した。

プレゼンテーションに姿を表したプロジェクト1t4iのメンバー　女子選手のジャージにはSkilのロゴも (c)CorVos

新ジャージをお披露目したプロジェクト1t4i (c)CorVosProject 1t4i は、2011シーズンまでスキル・シマノとして走ったオランダ籍のUCIプロフェッショナルコンチネンタルチーム。2005年にシマノ・メモリーコープとしてスタートを切り、2006年にスポンサー変更に伴いスキル・シマノとなり、7シーズンを走った。
チームは2009年にツール・ド・フランスへの出場を果たした。当時同チームに所属した別府史之が新城幸也と共に近代ツールにおける日本人初完走を成し遂げ、2011年はブエルタ・ア・エスパーニャで土井雪広が日本人として初完走したのも記憶に新しい。2011年シーズンにはスキル・シマノは30勝を挙げる活躍を見せ、新たな体制で2012年に臨む。チーム活動8年目となる今季からは、デザインを一新したジャージで走る。

白地に緑のラインがプロジェクト1t4iの新カラーだ (c)CorVosチーム名のプロジェクト1t4iとは、Team spirit（チーム精神）、Inspiration（創造性）、Integrity（完全性）Improvement（向上）、Innovation（革新）の略。なお「プロジェクト1t4i」は仮の名称であり、春先にメインスポンサーが発表され、正式な名称に変更される予定だ。

緑と白を基調とした新ジャージは2011年中に発表されていたものとほぼ同じデザイン。先に挙げたチームのポリシーを表し、カーボンニュートラル（低炭素社会）活動や自然保護団体「Trees for Travel”」の大使役を務めることを表しているという。


ジョン・デゲンコルブ（左）とマルセル・キッテルの若いスプリントスターを擁する (c)CorVosチームはドイツのFELT（フェルト）をバイクスポンサーとして迎え、スポンサーとして継続契約するシマノのコンポーネントを採用している。ジャージスポンサーにはパールイズミを迎えた。

チームの中枢を担うのは、ブエルタ・ア・エスパーニャのステージ優勝を含めシーズン17勝した注目のスプリンター、23歳のマルセル・キッテル（ドイツ）と、ジョン・デゲンコルブ（ドイツ、元HTC・ハイロード）。2人の若い大物スプリンターを揃えたチームは、2人のための列車を組める選手を補強。ゴールスプリントで勝ち星を量産しそうだ。

また主だった選手ではHTCハイロードからパトリック・グレッチュ（ドイツ）、レオパードトレックからはトム・スタムスナイプロジェクト1t4iの新バイクとなるフェルト (c)CorVosデル（オランダ）、ドミニク・クレンメ（ドイツ）らが加入する。

チームは1月14日までアリカンテ拠点でチーム合宿を行い、シーズンへと入る。土井雪広の新しいジャージ姿のお披露目は2月18・19日にフランスで開催されるツール・デュ・オー・ヴァル（UCI2.1）の予定だ。

なおチームは今季ジロ・デ・イタリア主催者のRCSスポルトが主催するヒストリカルレース、ミラノ～サンレモとジロ・ディ・ロンバルディアの出場権を新たに獲得している。




プロジェクト1t4iゼネラルマネジャーのイワン・スペークンブリンク氏 (c)CorVosプロジェクト1t4i監督のルディ・ケムナ (c)CorVos

プロジェクト1t4i 2012メンバー

アルバート・ティマー（オランダ）
アレクサンドル・ジェニエ（フランス）
ベルト・デバッケル（ベルギー）
ドミニク・クレンメ（ドイツ）　レオパード・トレックから移籍
ジ・チェン（中国）
ヨハネス・フレーリンガー（ドイツ）
ジョン・デゲンコルブ（ドイツ）HTCハイロードから移籍
クーン・デコルト（オランダ）
マルセル・キッテル（ドイツ）
マチュー・スプリック（フランス）
パトリック・グレッチュ（ドイツ）HTCハイロードから移籍
ラモン・シンケルダム（オランダ）ラボバンク・コンチネンタルから移籍
ロジャー・クルーゲ（ドィツ）
ロナン・ヴァンザンドビーク（オランダ）
ロイ・カーヴァス（オランダ）
サイモン・ゲスク（ドイツ）
ティエリー・ウポン （フランス）
トビアス・ルドヴィグソン（スウェーデン）
トム・デュムラン（オランダ）
トム・スタムスナイデル（オランダ）レオパード・トレックから移籍
トム・フィーラース（ドイツ）
トム・ボニン（オランダ）
トマ・ダムソー（フランス）
ヤン・ウゲ（フランス）
土井雪広（日本）



text:Makoto.AYANO
photo:CorVos