2011/12/21(水) - 22:33
チームブリヂストン・アンカーが2012チーム体制発表会をバイクフォーラム青山で開催した。外国人選手としてフランス人3人とベルギー人1人、シマノから西薗良太、鹿屋体大から吉田隼人が加入。欧州の活動もプランの半分を占めるほどチームは大きく様変わりする。
チームブリヂストン・アンカー2012メンバーと久保信人監督 (c)Makoto.AYANO
シマノレーシングから西薗良太(左)、鹿屋体大から吉田隼人(右)が加入 (c)Makoto.AYANO
チームブリヂストン・アンカーに新加入する4人の外国人選手 (c)Makoto.AYANO
ブリヂストンサイクルがサポートする国内チーム、「チームブリヂストン・アンカー」。2012年の体制がここまで大きく変わると誰が予想できただろう。
フランスでの活動経験豊富な久保信人新監督 (c)Makoto.AYANOまず監督は藤野智一氏が退任し、今までコーチとして活躍した久保信人氏が就任。久保氏はかつて2003年に欧州での選手活動をサポートするエスペランススタージュを立ち上げ、若手選手のレース体験をサポートしてきた経歴を持つ。アンカーのコーチに就任してからもフランスでのネットワークを生かし、チームの遠征をサポートしてきた。その実績が海外での活動に幅を広げるチームの意向と合致し、監督就任に結びついたかたちだ。
日本人選手は2011年メンバーで残ったのは清水都貴、井上和郎 、伊丹健治の3人のみ。シマノレーシングより西薗良太、鹿屋体育大学より吉田隼人を迎えた。
そして新たにフランス人3人、ベルギー人ひとりの合計4人の外国籍選手を加入させた。4人はいずれもフランスのクラブチームで走っていた選手。いずれもフランスで久保新監督がスカウトした選手たちだ。
9人編成のチームは日本籍でコンチネンタル登録。ヨーロッパ、日本のUCI国際レースに参戦し、世界レベルでの活躍を目指すという。
同時にフランス人のデニス・ルプルー氏が監督に就任。ルプルー氏は1987~1988年にZプジョー、1998~2000年ビッグマット・オーヴェール93、2005~2009年にアグリチュベルに所属した元プロ選手で、1998年にはツール・ド・フランスで総合39位になった経験を持つ。コフィディスとアグリチュベルで監督を経験。現在はA.S.O(アモリー・スポール・オルガニザシヨン)のレーススタッフとして、ツールではメディカルカーの運転手などをつとめている。当然ASOとのコネクションを強くもち、チームは年明けのツアー・オブ・カタールとオマーン出場チームに選出されている。
フランスでの経験が抱負な久保氏とルプルー氏がタッグを組むことで、欧州での活動はこれまで以上に充実しそうだ。現地スタッフや国内マッサーは基本的に2011年のスタッフが継続して当たる。
UCIクラス1での優勝が目標 将来のプロコンチ化、アンカーバイクの海外進出も視野に
チームは目標としてまずはUCI.1クラスでの優勝を挙げたいとしている。これは清水都貴が梅丹本舗エキップアサダ時代にパリ・コレーズで勝利していることから、より充実したこのチーム体制をもってすれば実現可能な目標だとする。
また、将来的な目標として、チームのプロコンチネンタルおよびワールドツアークラスのチームへの昇格、アンカーブランドのバイクの欧州での知名度向上、そして販売マーケットへの進出なども視野にあるという。具体的なステップおよび現況はまだ模索段階のようだが、「ツール・ド・フランスにチームブリヂストン・アンカーとして出場するのはもちろん理想的な目標。しかしそれだけにこだわらなくても、チームやアンカーブランドがツール・ド・フランスに近づいていきたい」と久保氏は語る。
チームは年明けより宮崎・そして鹿屋体育大学を拠点としたチーム合宿に入る。チームメンバーは顔合わせをしてまだ4日しか経っていないが、チームワークはすでに非常に良い状態にあるようだ。陽気な外国人選手と新メンバーも十分に打ち解け、今まで以上に雰囲気のいいチームに思えた。
そして先に触れたようにチームは年明け、ツアー・オブ・カタールとオマーンの連戦という、世界のトッププロが走るレースで華々しくシーズンインする。
シマノレーシングから移籍した西薗良太 (c)Makoto.AYANO
鹿屋体大を卒後して新加入する吉田隼人 (c)Makoto.AYANO
チームブリヂストン・アンカー2012チームキット (c)Makoto.AYANO
機材はアンカーRMZおよびRIS9を使用。コンポはシマノ・デュラエースDi2を中心に採用するようだ。ウェアはウェイブ・ワン。ヘルメットはオージーケーカブト、アイウェアはアディダス。サプリメントのザバスなどは2011のまま継続だ。
チームがメインで使うアンカーRMZ (c)Makoto.AYANO
軽量モデルとしてアンカーRIS9も使用する (c)Makoto.AYANO
チームブリヂストン・アンカー2012 (c)Makoto.AYANOUCI日本コンチネンタル登録ロードチーム
BRIDGESTONE ANCHOR CYCLING TEAM
監督 久保 信人
デニス・ルプルー (フランス)
選手
清水 都貴 1981年11月23日
井上 和郎 1981年2月17日
伊丹 健治 1988年9月15日
西薗 良太 1987年9月1日 (2011:シマノレーシングチーム所属)
吉田 隼人 1989年5月19日 (2011:鹿屋体育大学所属)
トマ・レバ(フランス) 1985年12月14日 (2011:VC エクス・アン・プロヴァンス所属)
クラース・シス(ベルギー) 1986年11月30日 (2011:VCルーアン76所属)
アレクサンドル・レマー(フランス) 1988年10月25日 (2011:VCルアーン76所属)
ブレース・ソネリ(フランス) 1985年3月21日 (2011:VCカラドワ所属)
U23は浅田 顕が指揮をとる
同時に所属選手と体制だけが発表されたU23チーム。選手には平井栄一、椿大志、寺崎武郎、秋丸湧哉、六峰 亘、清水太己。そして監督にはシクリズムジャポン/エキップアサダの浅田 顕がふたたびアンカーに戻り、若者の指揮をとることに。もちろんエカーズを中心としたエキップアサダ(シクリズムジャポン)の活動と平行して面倒を見ていくことになるだろう。
計6名編成のチームは、ヨーロッパのレース、日本のJツアーレースに参戦し、U23世界選手権での活躍を目指すという。
U23ロードチーム
BRIDGESTONE ANCHOR CYCLING TEAM U23
監督 浅田 顕 (株式会社シクリズムジャポン)
選手
平井栄一 1990年11月18日
椿 大志 1991年5月18日
寺崎武郎 1991年11月18日
秋丸湧哉 1991年6月1日
六峰 亘 1992年1月30日
清水太己 1993年3月12日
MTBチーム 沢田時が加入 山本幸平はスペシャライズド・ワールドチームへ移籍
マウンテンバイクチームとしてロンドン五輪を前に大きな損失となったのは山本幸平だ。「山本幸平選手とは2011年を持って契約終了になります」とだけ説明されたが、山本はスペシャライズド・ワールドチームへの移籍が決まり、世界レベルでの活動へとシフトする。
新しく加入するのはシクロクロスでの活躍も光る沢田 時(2011年はENDLESS/ProRide所属)だ。94年生まれの若き才能がアンカーの体制で育まれることになる。
しかしシクロクロスのサポートは打ち切り。チームに残る辻浦圭一とともに沢田もシクロクロスレースに出場はするだろうが、辻浦にとっても2011年のようなチームとしてのサポートの手厚いレース活動はできない。
MTBクロスカントリーチーム
BRIDGESTONE ANCHOR CYCLING TEAM
アドバイザー 鈴木 雷太
監督 ヴィクター・トマズ (ポーランド)
選手
平野 星矢 1987年5月15日
辻浦 圭一 1980年1月4日
沢田 時 1994年1月12日(2011:ENDLESS/ProRide所属)
text&photo:Makoto.AYANO
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ブリヂストンサイクルがサポートする国内チーム、「チームブリヂストン・アンカー」。2012年の体制がここまで大きく変わると誰が予想できただろう。
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日本人選手は2011年メンバーで残ったのは清水都貴、井上和郎 、伊丹健治の3人のみ。シマノレーシングより西薗良太、鹿屋体育大学より吉田隼人を迎えた。
そして新たにフランス人3人、ベルギー人ひとりの合計4人の外国籍選手を加入させた。4人はいずれもフランスのクラブチームで走っていた選手。いずれもフランスで久保新監督がスカウトした選手たちだ。
9人編成のチームは日本籍でコンチネンタル登録。ヨーロッパ、日本のUCI国際レースに参戦し、世界レベルでの活躍を目指すという。
同時にフランス人のデニス・ルプルー氏が監督に就任。ルプルー氏は1987~1988年にZプジョー、1998~2000年ビッグマット・オーヴェール93、2005~2009年にアグリチュベルに所属した元プロ選手で、1998年にはツール・ド・フランスで総合39位になった経験を持つ。コフィディスとアグリチュベルで監督を経験。現在はA.S.O(アモリー・スポール・オルガニザシヨン)のレーススタッフとして、ツールではメディカルカーの運転手などをつとめている。当然ASOとのコネクションを強くもち、チームは年明けのツアー・オブ・カタールとオマーン出場チームに選出されている。
フランスでの経験が抱負な久保氏とルプルー氏がタッグを組むことで、欧州での活動はこれまで以上に充実しそうだ。現地スタッフや国内マッサーは基本的に2011年のスタッフが継続して当たる。
UCIクラス1での優勝が目標 将来のプロコンチ化、アンカーバイクの海外進出も視野に
チームは目標としてまずはUCI.1クラスでの優勝を挙げたいとしている。これは清水都貴が梅丹本舗エキップアサダ時代にパリ・コレーズで勝利していることから、より充実したこのチーム体制をもってすれば実現可能な目標だとする。
また、将来的な目標として、チームのプロコンチネンタルおよびワールドツアークラスのチームへの昇格、アンカーブランドのバイクの欧州での知名度向上、そして販売マーケットへの進出なども視野にあるという。具体的なステップおよび現況はまだ模索段階のようだが、「ツール・ド・フランスにチームブリヂストン・アンカーとして出場するのはもちろん理想的な目標。しかしそれだけにこだわらなくても、チームやアンカーブランドがツール・ド・フランスに近づいていきたい」と久保氏は語る。
チームは年明けより宮崎・そして鹿屋体育大学を拠点としたチーム合宿に入る。チームメンバーは顔合わせをしてまだ4日しか経っていないが、チームワークはすでに非常に良い状態にあるようだ。陽気な外国人選手と新メンバーも十分に打ち解け、今まで以上に雰囲気のいいチームに思えた。
そして先に触れたようにチームは年明け、ツアー・オブ・カタールとオマーンの連戦という、世界のトッププロが走るレースで華々しくシーズンインする。
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監督 久保 信人
デニス・ルプルー (フランス)
選手
清水 都貴 1981年11月23日
井上 和郎 1981年2月17日
伊丹 健治 1988年9月15日
西薗 良太 1987年9月1日 (2011:シマノレーシングチーム所属)
吉田 隼人 1989年5月19日 (2011:鹿屋体育大学所属)
トマ・レバ(フランス) 1985年12月14日 (2011:VC エクス・アン・プロヴァンス所属)
クラース・シス(ベルギー) 1986年11月30日 (2011:VCルーアン76所属)
アレクサンドル・レマー(フランス) 1988年10月25日 (2011:VCルアーン76所属)
ブレース・ソネリ(フランス) 1985年3月21日 (2011:VCカラドワ所属)
U23は浅田 顕が指揮をとる
同時に所属選手と体制だけが発表されたU23チーム。選手には平井栄一、椿大志、寺崎武郎、秋丸湧哉、六峰 亘、清水太己。そして監督にはシクリズムジャポン/エキップアサダの浅田 顕がふたたびアンカーに戻り、若者の指揮をとることに。もちろんエカーズを中心としたエキップアサダ(シクリズムジャポン)の活動と平行して面倒を見ていくことになるだろう。
計6名編成のチームは、ヨーロッパのレース、日本のJツアーレースに参戦し、U23世界選手権での活躍を目指すという。
U23ロードチーム
BRIDGESTONE ANCHOR CYCLING TEAM U23
監督 浅田 顕 (株式会社シクリズムジャポン)
選手
平井栄一 1990年11月18日
椿 大志 1991年5月18日
寺崎武郎 1991年11月18日
秋丸湧哉 1991年6月1日
六峰 亘 1992年1月30日
清水太己 1993年3月12日
MTBチーム 沢田時が加入 山本幸平はスペシャライズド・ワールドチームへ移籍
マウンテンバイクチームとしてロンドン五輪を前に大きな損失となったのは山本幸平だ。「山本幸平選手とは2011年を持って契約終了になります」とだけ説明されたが、山本はスペシャライズド・ワールドチームへの移籍が決まり、世界レベルでの活動へとシフトする。
新しく加入するのはシクロクロスでの活躍も光る沢田 時(2011年はENDLESS/ProRide所属)だ。94年生まれの若き才能がアンカーの体制で育まれることになる。
しかしシクロクロスのサポートは打ち切り。チームに残る辻浦圭一とともに沢田もシクロクロスレースに出場はするだろうが、辻浦にとっても2011年のようなチームとしてのサポートの手厚いレース活動はできない。
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監督 ヴィクター・トマズ (ポーランド)
選手
平野 星矢 1987年5月15日
辻浦 圭一 1980年1月4日
沢田 時 1994年1月12日(2011:ENDLESS/ProRide所属)
text&photo:Makoto.AYANO
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