2011/10/20(木) - 13:26
記念すべき開催20回目を迎えるジャパンカップ・サイクルロードレースが、今週末、栃木県宇都宮市を舞台に開催される。金曜日のオープニングイベントに始まり、土曜日のオープンレースとクリテリウム、そして日曜日のHC（超級クラス）レースと盛りだくさん。ここではレースの生い立ちやコースの見どころをチェック！
ロード世界選手権のメモリアル大会として1992年にスタート
1990年ロード世界選手権 ワンツー勝利を飾ったルディー・ダーネンスとディーク・デヴォルフのベルギーコンビ photo:Cor Vosジャパンカップの起源は、1990年に栃木県を舞台に開催されたロード世界選手権に遡る。世界チャンピオンを決める大舞台のために用意されたのは、宇都宮市と鹿沼市をまたぐ時計回りの周回コース。現在とは逆方向から古賀志林道を登るのが特徴だ。
レースは終盤に飛び出したルディー・ダーネンスとディーク・デヴォルフのベルギーコンビが、ジャンニ・ブーニョ（イタリア）らを振り切ってワンツー勝利を飾った。プロ入り前のランス・アームストロング（アメリカ）も当時このコースを走っている。
2年後の1992年、ジャパンカップは世界選手権のメモリアルレースとして産声をあげた。以降、毎年晩秋の宇都宮に世界のトップ選手が集結し、シーズン最後のレースとしてバトルを繰り広げた。1996年にはUCIワールドカップの最終戦に組み込まれており、その名はヨーロッパにも轟く。
2008年からはプロツアーレースの一つ下のカテゴリーであるHC（超級クラス）レースとして開催されている。昨年初めての試みとして、宇都宮市のど真ん中でクリテリウムレースを併催した。
標高差185mの古賀志林道が勝負の鍵を握る
ジャパンカップ2011コース図 image:www.japancup.gr.jp宇都宮市森林公園の赤川ダム近くをスタート／ゴールとする14.1kmの周回コースは、ワールドカップ開催時に導入されたもの。1990年の世界選手権とは逆の反時計回りだ。
最終周回（11周目）のみ後半部をカットした10.3kmのコースが使用される。阿部良之（当時マペイ）が優勝した1997年以降、毎年11周回・全長151.3kmで開催されている。
コース最大の難所として知られているのが、スタート後すぐに始まる古賀志林道の登りだ。標高差185mを一気に駆け上がるこの名物坂には、毎年大勢の観客が詰めかけ、思い思いの方法で選手たちに声援を送る。その頂上には山岳ポイントが設定され、3周毎に山岳賞が与えられる。
古賀志林道の上りを進むメイン集団 photo:Kei Tsuji頂上を越えると、カーブが連続するハイスピードダウンヒルが登場。普段から交通量が少ないため、苔に覆われている箇所もあり、雨が降れば危険な下りになる。危険が伴うため、古賀志林道の頂上から県道に至るまでの約3.5kmは、観客の立ち入り禁止区域に指定されている。
県道合流後は、萩の道の上りを含むアップダウンをこなし、鶴カントリークラブ前の上りを経てスタート地点に戻る。鶴カントリーの上りは登坂距離こそ短いものの勾配はキツい。
毎年レース終盤に向けてヨーロッパチームがペースを上げ、残り数周の古賀志林道で有力選手たちが動き始めるのがお決まりのパターン。最終周回は萩の道と鶴カントリーの上りがカットされるため、古賀志林道の頂上からゴールまでは約8km。最後の古賀志林道で飛び出し、後続を引き離した数名によるスプリント勝負に持ち込まれる可能性が高い。
ジャパンカップ2011コースプロフィール image:www.japancup.gr.jp
今年も土曜日に宇都宮市街でクリテリウム開催
宇都宮市大通り周回コースで行われるクリテリウム photo:Kei Tsuji昨年初開催され、活況に沸いたクリテリウムが今年もHCレース前日の土曜日に開催される。宇都宮市の目抜き通りである宇都宮市大通りを規制して作られた1周1.55kmの直線的なコースが舞台だ。
選手たちはパレード走行としてこの周回を3周後、20周に及ぶハイスピードバトルに挑む。クライマー有利なジャパンカップ本戦とは異なり、スプリント力のある選手たちの活躍の場となる。
ラスト600mの最終180度ターンを好位置で抜け、熾烈なポジション争いを制し、宇都宮の空に両手を突き上げるのは果たして誰か？今年も幾重にも重なった大観衆が選手たちの闘いを待っている。
ジャパンカップクリテリウム2011コース図 image:www.japancup.gr.jp
シクロワイアードではジャパンカップのテキストライブを開催予定。「ジャパンカップ2011見どころ・選手編」は後日掲載します。
ジャパンカップ2011日程
10月21日（金）
15:00〜21:00 オープニングイベント＆チームプレゼンテーション（オリオンスクエア）
10月22日（土）
9:00〜9:40 フリーラン
9:50〜10:50 チャレンジレース
11:00〜13:30 オープンレース男子
11:02〜12:45 オープンレース女子
11:00〜20:00 オープニングイベント（オリオンスクエア）
15:30〜16:30 ジャパンカップクリテリウム（宇都宮市大通り周回コース）
10月23日（日）
10:00〜 ジャパンカップ（森林公園周回コース）
text:Kei Tsuji
ロード世界選手権のメモリアル大会として1992年にスタート
1990年ロード世界選手権 ワンツー勝利を飾ったルディー・ダーネンスとディーク・デヴォルフのベルギーコンビ photo:Cor Vosジャパンカップの起源は、1990年に栃木県を舞台に開催されたロード世界選手権に遡る。世界チャンピオンを決める大舞台のために用意されたのは、宇都宮市と鹿沼市をまたぐ時計回りの周回コース。現在とは逆方向から古賀志林道を登るのが特徴だ。レースは終盤に飛び出したルディー・ダーネンスとディーク・デヴォルフのベルギーコンビが、ジャンニ・ブーニョ（イタリア）らを振り切ってワンツー勝利を飾った。プロ入り前のランス・アームストロング（アメリカ）も当時このコースを走っている。
2年後の1992年、ジャパンカップは世界選手権のメモリアルレースとして産声をあげた。以降、毎年晩秋の宇都宮に世界のトップ選手が集結し、シーズン最後のレースとしてバトルを繰り広げた。1996年にはUCIワールドカップの最終戦に組み込まれており、その名はヨーロッパにも轟く。
2008年からはプロツアーレースの一つ下のカテゴリーであるHC（超級クラス）レースとして開催されている。昨年初めての試みとして、宇都宮市のど真ん中でクリテリウムレースを併催した。
標高差185mの古賀志林道が勝負の鍵を握る
ジャパンカップ2011コース図 image:www.japancup.gr.jp宇都宮市森林公園の赤川ダム近くをスタート／ゴールとする14.1kmの周回コースは、ワールドカップ開催時に導入されたもの。1990年の世界選手権とは逆の反時計回りだ。最終周回（11周目）のみ後半部をカットした10.3kmのコースが使用される。阿部良之（当時マペイ）が優勝した1997年以降、毎年11周回・全長151.3kmで開催されている。
コース最大の難所として知られているのが、スタート後すぐに始まる古賀志林道の登りだ。標高差185mを一気に駆け上がるこの名物坂には、毎年大勢の観客が詰めかけ、思い思いの方法で選手たちに声援を送る。その頂上には山岳ポイントが設定され、3周毎に山岳賞が与えられる。
古賀志林道の上りを進むメイン集団 photo:Kei Tsuji頂上を越えると、カーブが連続するハイスピードダウンヒルが登場。普段から交通量が少ないため、苔に覆われている箇所もあり、雨が降れば危険な下りになる。危険が伴うため、古賀志林道の頂上から県道に至るまでの約3.5kmは、観客の立ち入り禁止区域に指定されている。県道合流後は、萩の道の上りを含むアップダウンをこなし、鶴カントリークラブ前の上りを経てスタート地点に戻る。鶴カントリーの上りは登坂距離こそ短いものの勾配はキツい。
毎年レース終盤に向けてヨーロッパチームがペースを上げ、残り数周の古賀志林道で有力選手たちが動き始めるのがお決まりのパターン。最終周回は萩の道と鶴カントリーの上りがカットされるため、古賀志林道の頂上からゴールまでは約8km。最後の古賀志林道で飛び出し、後続を引き離した数名によるスプリント勝負に持ち込まれる可能性が高い。
ジャパンカップ2011コースプロフィール image:www.japancup.gr.jp今年も土曜日に宇都宮市街でクリテリウム開催
宇都宮市大通り周回コースで行われるクリテリウム photo:Kei Tsuji昨年初開催され、活況に沸いたクリテリウムが今年もHCレース前日の土曜日に開催される。宇都宮市の目抜き通りである宇都宮市大通りを規制して作られた1周1.55kmの直線的なコースが舞台だ。選手たちはパレード走行としてこの周回を3周後、20周に及ぶハイスピードバトルに挑む。クライマー有利なジャパンカップ本戦とは異なり、スプリント力のある選手たちの活躍の場となる。
ラスト600mの最終180度ターンを好位置で抜け、熾烈なポジション争いを制し、宇都宮の空に両手を突き上げるのは果たして誰か？今年も幾重にも重なった大観衆が選手たちの闘いを待っている。
ジャパンカップクリテリウム2011コース図 image:www.japancup.gr.jpシクロワイアードではジャパンカップのテキストライブを開催予定。「ジャパンカップ2011見どころ・選手編」は後日掲載します。
ジャパンカップ2011日程
10月21日（金）
15:00〜21:00 オープニングイベント＆チームプレゼンテーション（オリオンスクエア）
10月22日（土）
9:00〜9:40 フリーラン
9:50〜10:50 チャレンジレース
11:00〜13:30 オープンレース男子
11:02〜12:45 オープンレース女子
11:00〜20:00 オープニングイベント（オリオンスクエア）
15:30〜16:30 ジャパンカップクリテリウム（宇都宮市大通り周回コース）
10月23日（日）
10:00〜 ジャパンカップ（森林公園周回コース）
text:Kei Tsuji
