2011/10/10(月) - 00:08
2011年10月9日、ツアー・オブ・北京(UCIワールドツアー)を締めくくる第5ステージが行なわれ、デニス・ガリムジャノフ(ロシア、カチューシャ)が集団スプリントを制した。TT世界チャンピオンのトニ・マルティン(ドイツ、HTC・ハイロード)が初代王者に輝いている。
北京中心部の周回コースで行なわれたツアー・オブ・北京最終ステージ。天安門広場をスタートし、鳥の巣スタジアムを中心とした7.5kmの周回コースを12周する全長118km。完全なるフラットステージだ。
レースはリエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)、アレクサンドル・プリウスチン(モルドバ、カチューシャ)、フランチェスコ・レーダ(イタリア、クイックステップ)の3名が長く逃げる展開。3名は最大2分のリードを得て合計90kmを逃げたが、ゴールまで1周を残して吸収される。
最後は今大会3回目の集団スプリント。好位置から飛び出したグリーンジャージ(ポイント賞ジャージ)のガリムジャノフが、フアンホセ・アエド(アルゼンチン、サクソバンク・サンガード)を寄せ付けないスプリントで勝利。余裕のガッツポーズでゴールラインを駆け抜けた。
第2ステージで僅差の2位に入り、ポイント賞トップに立っていたガリムジャノフが念願のステージ優勝。自身初のワールドツアーレース勝利を中国の地で掴んだ。
「これがプロツアー(UCIワールドツアー)レース初勝利なんだ。とてもとても嬉しい。勝負の鍵は、ラスト数キロで集団先頭に連れて行ってくれるチームがいたこと。チームメイトたちは良いポジションまで引き上げてくれた。グリーンジャージも嬉しいけど、このステージ優勝のほうが嬉しい。シーズン最後のレースで勝てたなんて信じられない気分だ」。
昨年のジャパンカップ・クリテリウムで2位に入っているガリムジャノフ。今年はデパンヌ3日間レースでステージ優勝し、パリ〜ブリュッセルで優勝。ロシアを代表するスプリンターとして一気に頭角を現した。
そしてツアー・オブ・北京初代王者の栄冠は、TT世界チャンピオンのマルティンの手に。マルティンは初日の個人タイムトライアルで稼いだリードを、1秒も失うことなく最終日まで守り抜いた。
「初開催のこのレースで勝ったことを誇りに思う。この勝利は、4日間ずっとレースをコントロールしてくれた強いチームがあってこそ。彼らの走りに感謝したい」。
マルティンは2週間前のロード世界選手権のタイムトライアルで優勝し、そしてこのツアー・オブ・北京で総合優勝。シーズン終盤に2つのビッグタイトルを手にした。UCIワールドツアーのステージレースとしては、昨年のエネコ・ツアー、そして今年のパリ〜ニースに続く総合優勝だ。
「今年は沢山の夢が叶った1年だった。来年はより多くのレースで勝利したい。この先、どんなタイプのタイムトライアルでも勝てるという自信がある。そして山岳が厳しくなければ、総合争いにも絡むことができる」。
1985年生まれのマルティンは、まだ26歳と若い。「来年の大きな目標はロンドン五輪だ」。大成功のシーズンを最高の形で締めくくった。
レース内容や選手コメントはレース公式リリースより。
ツアー・オブ・北京2011第5ステージ結果
1位 デニス・ガリムジャノフ(ロシア、カチューシャ) 2h19'44"
2位 フアンホセ・アエド(アルゼンチン、サクソバンク・サンガード)
3位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)
4位 マッテオ・トレンティン(イタリア、クイックステップ)
5位 ダヴィデ・アッポローニオ(イタリア、チームスカイ)
6位 フランチェスコ・キッキ(イタリア、クイックステップ)
7位 ハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア、ガーミン・サーヴェロ)
8位 ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、レオパード・トレック)
9位 アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、BMCレーシングチーム)
10位 セバスティアン・イノー(フランス、アージェードゥーゼル)
個人総合成績
1位 トニ・マルティン(ドイツ、HTC・ハイロード) 13h39'11"
2位 デーヴィット・ミラー(イギリス、ガーミン・サーヴェロ) +17"
3位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ) +26"
4位 スティーブ・クミングス(イギリス、チームスカイ) +35"
5位 オリヴィエ・カイセン(ベルギー、オメガファーマ・ロット) +39"
6位 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、ラボバンク) +41"
7位 ジャンクリストフ・ペロー(フランス、アージェードゥーゼル) +43"
8位 アンドレー・グリブコ(ウクライナ、アスタナ)
9位 ダリオ・カタルド(イタリア、クイックステップ)
10位 ニキ・テルプストラ(オランダ、クイックステップ) +46"
ポイント賞
デニス・ガリムジャノフ(ロシア、カチューシャ)
山岳賞
イゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル)
新人賞
ベンジャミン・キング(アメリカ、レディオシャック)
チーム総合成績
チームスカイ
text:Kei Tsuji
photo:Sonoko Tanaka
北京中心部の周回コースで行なわれたツアー・オブ・北京最終ステージ。天安門広場をスタートし、鳥の巣スタジアムを中心とした7.5kmの周回コースを12周する全長118km。完全なるフラットステージだ。
レースはリエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)、アレクサンドル・プリウスチン(モルドバ、カチューシャ)、フランチェスコ・レーダ(イタリア、クイックステップ)の3名が長く逃げる展開。3名は最大2分のリードを得て合計90kmを逃げたが、ゴールまで1周を残して吸収される。
最後は今大会3回目の集団スプリント。好位置から飛び出したグリーンジャージ(ポイント賞ジャージ)のガリムジャノフが、フアンホセ・アエド(アルゼンチン、サクソバンク・サンガード)を寄せ付けないスプリントで勝利。余裕のガッツポーズでゴールラインを駆け抜けた。
第2ステージで僅差の2位に入り、ポイント賞トップに立っていたガリムジャノフが念願のステージ優勝。自身初のワールドツアーレース勝利を中国の地で掴んだ。
「これがプロツアー(UCIワールドツアー)レース初勝利なんだ。とてもとても嬉しい。勝負の鍵は、ラスト数キロで集団先頭に連れて行ってくれるチームがいたこと。チームメイトたちは良いポジションまで引き上げてくれた。グリーンジャージも嬉しいけど、このステージ優勝のほうが嬉しい。シーズン最後のレースで勝てたなんて信じられない気分だ」。
昨年のジャパンカップ・クリテリウムで2位に入っているガリムジャノフ。今年はデパンヌ3日間レースでステージ優勝し、パリ〜ブリュッセルで優勝。ロシアを代表するスプリンターとして一気に頭角を現した。
そしてツアー・オブ・北京初代王者の栄冠は、TT世界チャンピオンのマルティンの手に。マルティンは初日の個人タイムトライアルで稼いだリードを、1秒も失うことなく最終日まで守り抜いた。
「初開催のこのレースで勝ったことを誇りに思う。この勝利は、4日間ずっとレースをコントロールしてくれた強いチームがあってこそ。彼らの走りに感謝したい」。
マルティンは2週間前のロード世界選手権のタイムトライアルで優勝し、そしてこのツアー・オブ・北京で総合優勝。シーズン終盤に2つのビッグタイトルを手にした。UCIワールドツアーのステージレースとしては、昨年のエネコ・ツアー、そして今年のパリ〜ニースに続く総合優勝だ。
「今年は沢山の夢が叶った1年だった。来年はより多くのレースで勝利したい。この先、どんなタイプのタイムトライアルでも勝てるという自信がある。そして山岳が厳しくなければ、総合争いにも絡むことができる」。
1985年生まれのマルティンは、まだ26歳と若い。「来年の大きな目標はロンドン五輪だ」。大成功のシーズンを最高の形で締めくくった。
レース内容や選手コメントはレース公式リリースより。
ツアー・オブ・北京2011第5ステージ結果
1位 デニス・ガリムジャノフ(ロシア、カチューシャ) 2h19'44"
2位 フアンホセ・アエド(アルゼンチン、サクソバンク・サンガード)
3位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)
4位 マッテオ・トレンティン(イタリア、クイックステップ)
5位 ダヴィデ・アッポローニオ(イタリア、チームスカイ)
6位 フランチェスコ・キッキ(イタリア、クイックステップ)
7位 ハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア、ガーミン・サーヴェロ)
8位 ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、レオパード・トレック)
9位 アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、BMCレーシングチーム)
10位 セバスティアン・イノー(フランス、アージェードゥーゼル)
個人総合成績
1位 トニ・マルティン(ドイツ、HTC・ハイロード) 13h39'11"
2位 デーヴィット・ミラー(イギリス、ガーミン・サーヴェロ) +17"
3位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ) +26"
4位 スティーブ・クミングス(イギリス、チームスカイ) +35"
5位 オリヴィエ・カイセン(ベルギー、オメガファーマ・ロット) +39"
6位 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、ラボバンク) +41"
7位 ジャンクリストフ・ペロー(フランス、アージェードゥーゼル) +43"
8位 アンドレー・グリブコ(ウクライナ、アスタナ)
9位 ダリオ・カタルド(イタリア、クイックステップ)
10位 ニキ・テルプストラ(オランダ、クイックステップ) +46"
ポイント賞
デニス・ガリムジャノフ(ロシア、カチューシャ)
山岳賞
イゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル)
新人賞
ベンジャミン・キング(アメリカ、レディオシャック)
チーム総合成績
チームスカイ
text:Kei Tsuji
photo:Sonoko Tanaka
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