2011/08/31(水) - 07:52
今シーズンのヒルクライムレースは、プロチームの長沼隆行(VAX MIZUTANI GDR)とアマチュアヒルクライムレーサーで立ち向かう森正(宮川医療少年院デュアスロンクラブ)との対決で話題になった。2勝している長沼に対して森の全日本ヒルクライムシリーズ3戦目乗鞍での闘いは…。
「VAXレーシング」の登場で変わった2011シーズン
国内で人気の高いレースカテゴリーのヒルクライム。実業団登録のヒルクライムレースとは別に、アマチュアレーサー達が挑むレースとして人気が高い。
今年から元宇都宮BLITZENの長沼隆行らが所属するヒルクライムチーム「VAXレーシング」の登場によりレース状況が変化した。
「VAXレーシング」のヒルクライムレース参加はオープン参加が基本であるものの、今回の乗鞍ヒルクライムを含めた全日本ヒルクライムシリーズでは、主催者側の意向で順位の付く参加となっており、図らずもプロチーム対アマチュアの図式となっている。
今年の全日本ヒルクライムシリーズは「ツール・ド・美ヶ原高原自転車レース」・「矢島カップ Mt.鳥海バイシクルクラシック」・「全日本マウンテンサイクリングin乗鞍」が対象となっており(「日本の蔵王ヒルクライム」は中止)、長沼は美ヶ原と鳥海で勝利、これに対抗するのが森で共に2位で争っている。
今回の乗鞍ヒルクライムは長沼対森、そして乗鞍3連覇でコースレコード55:08を保持する森本誠(Maxspeed'97)の動向も気になるレースとなった。
長沼と森の一騎打ち
8月28日に行われた第26回全日本マウンテンサイクリングin乗鞍は、夜に雨が降ったものの大会のスタートまでにはやみ、頂上付近は青空が広がり下界を見下ろすと雲海が覆う乗鞍らしい壮大な風景が美しい。
コースは乗鞍高原観光センターをスタートして、頂上の鶴ヶ池のゴールまで距離にして20.5km。スタート地点は標高1.460m、ゴールは2,720mと国内道路最高地点が舞台となる。
ショートトライアルの部を合わせて約5,000人の参加者がスタートした。
チャンピオンの部の長沼は、乗鞍での単独の試走で55分前半をマークする程の身体能力を持ち、森本のコースレコードを破る自信を見せていた。
レースはやはり長沼と森の二人の争いになり、ゴール地点から見れる範囲でも常に着かず離れずで、残り300mの看板付近で長沼のスパートに森が対応できず長沼の優勝、2位に森で3位は矢部周作(ハイカラデザインラボ+山岳部)が乾友行(Team ARI)をゴール手前で押さえて入った。
長沼隆行のコメント
「最初スタートしてから自分へのマークがキツくて、自分が抜け出たら周りも着いてきての繰り返しの展開で、三本滝までペースが上がらなくて、それだったら自分のペースで走って残ったメンバーでレースした方がいいなと思った。
残り8km地点で10人弱、そこで竹芝レーシングの選手が抜けてそれを自分も含めて追って、追いついてから残り7kmは森選手と二人になり、森選手のペースで走って最後はゴールスプリントで勝ちました。(コースレコードを塗り替えるのは)切り替えてレースの展開を優先しました。二人でレコードタイムを超えても、自分が二番だったら意味が無いのでとりあえず勝つ事にしました」
森正のコメント
「また負けてしまいました。残り300mでのスパートで勝てませんでした。それだけです」
矢部周作のコメント
「トップ二人のペースの上げには全く着いていけず、自分の調子が悪いのは分かっていたので自分のペースで走りました。ゴール直前まで乾さんと争って3位争いはスプリント勝負で、乾さんはチェーン落ちしていたみたいで、実力では負けていたかもしれません」
長沼隆行(VAX MIZUTANI GDR)のバイク
チャンピオンの部 結果
1位 長沼 隆行(VAX MIZUTANI GDR) 0:55:16
2位 森 正(宮川医療少年院デュアスロンクラブ)0:55:37
3位 矢部 周作(ハイカラデザインラボ+山岳会)0:57:11
4位 乾 友行(Team ARI) 0:57:15
5位 南島 康一(竹芝自転車倶楽部)0:57:31
6位 藤田 晃三(チームOLD NEW)0:57:43
7位 兼松 大和(Team Green Road)0:58:02
8位 北 正樹(トンデモ & シルベスト)0:58:16
9位 宮崎 新一(イナーメアイランド信濃山形)0:58:51
10位 山口 博久(バイシクルクラブ編集部)0:58:56
他のリザルト
http://j-cycling.org/norikura/
text&photo:Akihiro.NAKAO
「VAXレーシング」の登場で変わった2011シーズン
国内で人気の高いレースカテゴリーのヒルクライム。実業団登録のヒルクライムレースとは別に、アマチュアレーサー達が挑むレースとして人気が高い。
今年から元宇都宮BLITZENの長沼隆行らが所属するヒルクライムチーム「VAXレーシング」の登場によりレース状況が変化した。
「VAXレーシング」のヒルクライムレース参加はオープン参加が基本であるものの、今回の乗鞍ヒルクライムを含めた全日本ヒルクライムシリーズでは、主催者側の意向で順位の付く参加となっており、図らずもプロチーム対アマチュアの図式となっている。
今年の全日本ヒルクライムシリーズは「ツール・ド・美ヶ原高原自転車レース」・「矢島カップ Mt.鳥海バイシクルクラシック」・「全日本マウンテンサイクリングin乗鞍」が対象となっており(「日本の蔵王ヒルクライム」は中止)、長沼は美ヶ原と鳥海で勝利、これに対抗するのが森で共に2位で争っている。
今回の乗鞍ヒルクライムは長沼対森、そして乗鞍3連覇でコースレコード55:08を保持する森本誠(Maxspeed'97)の動向も気になるレースとなった。
長沼と森の一騎打ち
8月28日に行われた第26回全日本マウンテンサイクリングin乗鞍は、夜に雨が降ったものの大会のスタートまでにはやみ、頂上付近は青空が広がり下界を見下ろすと雲海が覆う乗鞍らしい壮大な風景が美しい。
コースは乗鞍高原観光センターをスタートして、頂上の鶴ヶ池のゴールまで距離にして20.5km。スタート地点は標高1.460m、ゴールは2,720mと国内道路最高地点が舞台となる。
ショートトライアルの部を合わせて約5,000人の参加者がスタートした。
チャンピオンの部の長沼は、乗鞍での単独の試走で55分前半をマークする程の身体能力を持ち、森本のコースレコードを破る自信を見せていた。
レースはやはり長沼と森の二人の争いになり、ゴール地点から見れる範囲でも常に着かず離れずで、残り300mの看板付近で長沼のスパートに森が対応できず長沼の優勝、2位に森で3位は矢部周作(ハイカラデザインラボ+山岳部)が乾友行(Team ARI)をゴール手前で押さえて入った。
長沼隆行のコメント
「最初スタートしてから自分へのマークがキツくて、自分が抜け出たら周りも着いてきての繰り返しの展開で、三本滝までペースが上がらなくて、それだったら自分のペースで走って残ったメンバーでレースした方がいいなと思った。
残り8km地点で10人弱、そこで竹芝レーシングの選手が抜けてそれを自分も含めて追って、追いついてから残り7kmは森選手と二人になり、森選手のペースで走って最後はゴールスプリントで勝ちました。(コースレコードを塗り替えるのは)切り替えてレースの展開を優先しました。二人でレコードタイムを超えても、自分が二番だったら意味が無いのでとりあえず勝つ事にしました」
森正のコメント
「また負けてしまいました。残り300mでのスパートで勝てませんでした。それだけです」
矢部周作のコメント
「トップ二人のペースの上げには全く着いていけず、自分の調子が悪いのは分かっていたので自分のペースで走りました。ゴール直前まで乾さんと争って3位争いはスプリント勝負で、乾さんはチェーン落ちしていたみたいで、実力では負けていたかもしれません」
長沼隆行(VAX MIZUTANI GDR)のバイク
チャンピオンの部 結果
1位 長沼 隆行(VAX MIZUTANI GDR) 0:55:16
2位 森 正(宮川医療少年院デュアスロンクラブ)0:55:37
3位 矢部 周作(ハイカラデザインラボ+山岳会)0:57:11
4位 乾 友行(Team ARI) 0:57:15
5位 南島 康一(竹芝自転車倶楽部)0:57:31
6位 藤田 晃三(チームOLD NEW)0:57:43
7位 兼松 大和(Team Green Road)0:58:02
8位 北 正樹(トンデモ & シルベスト)0:58:16
9位 宮崎 新一(イナーメアイランド信濃山形)0:58:51
10位 山口 博久(バイシクルクラブ編集部)0:58:56
他のリザルト
http://j-cycling.org/norikura/
text&photo:Akihiro.NAKAO