2011/07/27(水) - 16:37
スペシャライズドのGPL(グローバル・プレス・ローンチ)最終回は、ライドに欠かせないヘルメットやサドル、シューズ、タイヤなどを紹介。その多くにBGテクノロジーが取り入れられ、人間工学の観点から製品開発が進められているという。
150名以上のプロロード選手が使用するシューズ
150名以上のプロチーム所属選手が使用するシューズ photo:Kei Tsuji特徴的なダイヤル式BOAクロージャーを備えたシューズは、定評のあるシューズとしてプロトン内で地位を築いている。現在ではアルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・サンガード)を筆頭に、150名以上のプロチーム所属選手が使用。国内でも新城幸也(ユーロップカー)を始めとして、スペシャライズドのシューズ愛好者は多い。
4色展開のS-WORKS ROADシューズ photo:Kei Tsuji医学的な側面からシューズ設計が行われ、人間工学に基づいたBG(ボディー・ジオメトリー)テクノロジーがシューズの各所に取り入れられている。例えば、アウトソールに内反ウェッジを組み込んで角度を補正することにより、パワー効率の向上が期待でき、そして膝や骨盤の故障を予防するという。
外観的には、均等かつ細かな調整が可能なBOAクロージャーが目立つ。ソールにはロードとMTB用にそれぞれを最適化されたFACTカーボンを使用。フィット感と高い剛性、軽量性を実現している。
2012年はトライアスロン用シューズのTrivent(トライヴェント)にS-WORKSモデルが追加されている。BOAテクノロジーの発展系とも言える斬新な機構を備えており、Fastaback(ファーストバック)と呼ばれる機構を備えており、大きな開口部ながらダイヤルで素早いセッティングが可能。トライアスロンのトランジションにおいて威力を発揮するはずだ。
70年代の雰囲気を再現し、スペシャライズド社の設立年を冠した「74」シリーズも登場。アッパーにカンガルー皮を使用しながら、カーボンソールやBOAシステムを採用することで、クラシカルな見た目とテクノロジーを融合させている。
Fastaback(ファーストバック)と呼ばれる機構を備えるS-WORKS Trivent(トライヴェント) photo:Kei Tsuji
カンガルー皮を使用した74シューズ photo:Kei Tsuji
軽量性や冷却性能に優れたヘルメット
チームカラーまで多彩なラインナップのPREVEIL photo:Kei Tsujiシューズと並んでプロトンの中で目立つのが、額のベント部分に「S」マークの入ったスペシャライズドのヘルメット。最高峰モデルのS-WORKS PREVEIL(プリヴェイル)を始め、全てのヘルメットは、スペシャライズド本社の研究所で安全性や耐久性などが徹底的にテストされている。
密度の異なる2種類のEPS(発泡スチロール)を組み合わせたボディは、ケブラー繊維のインナーマトリックスによって強化。鉄筋コンクリートにおける鉄筋部を担うケブラー繊維が、保護性能や軽量性の向上に繋がっている。
ミドルレンジのニューモデルS3 photo:Kei Tsuji高い冷却性能を実現する4th Dimension Cooling(フォース・ディメンション・クーリング)システムと呼ばれる大きなベンチレーション、固定イヤーループのTRIFIX(トライフィックス)などを採用。風洞実験によって高い空力性能も実証されているという。
なお、PREVEILの日本モデルは日本人4000人の頭部骨格データに基づいた内部形状。軽量なMindset(マインドセット)フィットシステムと呼ばれる調整機能が高いフィット感をもたらす。
2012年はミドルレンジモデルとしてS3(エススリー)が新登場。PREVEIL同様、ケブラー・インナーマトリックスやMindsetフィットシステムが採用されている。また、コストパフォーマンスの高いPROPERO(プロペロ)はIIに進化した。
血流の改善に注目したサドル
カーボンファイバー製レースとシェルを採用したS-WORKS TOUPE CARBON photo:Kei Tsujiライダーとバイクを結ぶ最も重要なパーツはサドル。BGテクノロジーの要を担うロジャー・ミンコウ博士が「最高の出来」だと自信を見せる。もちろん人間工学に基づいた医学的なテストが繰り返し行われた。
スペシャライズドのサドルは、ロード、MTB、トライアスロン用という目的別ではなく、ライダーのタイプに応じたラインナップ。ミンコウ博士が特に重視したのは血流で、故障に繋がる血流減少を如何に少なくするかに注目。自分にあった正しい幅のサドルを使用することで、ポジションに関係なくフィット感をもたせ、快適性とパワー、持久力を向上させるとともに疲労を軽減する。2012年は女性用サドルのOURA(オウラ)も新登場。シェルの硬さやカットアウトなど、もちろん専用設計だ。
シクロクロスタイヤが3タイプ登場
S-WORKS TURBO(ターボ)タイヤ photo:Kei Tsujiタイヤはスペシャライズド社の原点とも言える。同社の誕生から40年近く経った今も、プロ選手からのフィードバックを積極的に製品に活かすとともに、トレッドパターンの開発とテストに有限要素解析(FEA)を使用するなど、製品開発に余念がない。クリストフ・サウザーやネッド・オーバーエンドらの声を形にしたMTBタイヤは用途別に13パターンがラインナップに並ぶ。
シクロクロスタイヤの新製品TRIGGER(トリガー)、TRACER(トレーサー)、TERRA(テーラ) photo:Kei TsujiロードシリーズはレーシングタイヤS-WORKS TURBO(ターボ)から、ケブラーとナイロンを組み合わせたオールコンディション用Armadillo(アルマジロ)、その名の通り耐久性に優れたROUBAIX(ルーベ)、そしてトレーニングに最適なESPOIR(エスポワール)などが揃う。
そして今回、3タイプのシクロクロスタイヤが披露された。トレッドパターンの異なるTERRA(テーラ)、TRACER(トレーサー)、TRIGGER(トリガー)のチューブラータイヤが新登場。同じトレッドパターンのクリンチャータイヤもリリース予定だ。
text&photo:Kei Tsuji in Monterey, USA
150名以上のプロロード選手が使用するシューズ
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外観的には、均等かつ細かな調整が可能なBOAクロージャーが目立つ。ソールにはロードとMTB用にそれぞれを最適化されたFACTカーボンを使用。フィット感と高い剛性、軽量性を実現している。
2012年はトライアスロン用シューズのTrivent(トライヴェント)にS-WORKSモデルが追加されている。BOAテクノロジーの発展系とも言える斬新な機構を備えており、Fastaback(ファーストバック)と呼ばれる機構を備えており、大きな開口部ながらダイヤルで素早いセッティングが可能。トライアスロンのトランジションにおいて威力を発揮するはずだ。
70年代の雰囲気を再現し、スペシャライズド社の設立年を冠した「74」シリーズも登場。アッパーにカンガルー皮を使用しながら、カーボンソールやBOAシステムを採用することで、クラシカルな見た目とテクノロジーを融合させている。
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軽量性や冷却性能に優れたヘルメット
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密度の異なる2種類のEPS(発泡スチロール)を組み合わせたボディは、ケブラー繊維のインナーマトリックスによって強化。鉄筋コンクリートにおける鉄筋部を担うケブラー繊維が、保護性能や軽量性の向上に繋がっている。
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なお、PREVEILの日本モデルは日本人4000人の頭部骨格データに基づいた内部形状。軽量なMindset(マインドセット)フィットシステムと呼ばれる調整機能が高いフィット感をもたらす。
2012年はミドルレンジモデルとしてS3(エススリー)が新登場。PREVEIL同様、ケブラー・インナーマトリックスやMindsetフィットシステムが採用されている。また、コストパフォーマンスの高いPROPERO(プロペロ)はIIに進化した。
血流の改善に注目したサドル
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スペシャライズドのサドルは、ロード、MTB、トライアスロン用という目的別ではなく、ライダーのタイプに応じたラインナップ。ミンコウ博士が特に重視したのは血流で、故障に繋がる血流減少を如何に少なくするかに注目。自分にあった正しい幅のサドルを使用することで、ポジションに関係なくフィット感をもたせ、快適性とパワー、持久力を向上させるとともに疲労を軽減する。2012年は女性用サドルのOURA(オウラ)も新登場。シェルの硬さやカットアウトなど、もちろん専用設計だ。
シクロクロスタイヤが3タイプ登場
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そして今回、3タイプのシクロクロスタイヤが披露された。トレッドパターンの異なるTERRA(テーラ)、TRACER(トレーサー)、TRIGGER(トリガー)のチューブラータイヤが新登場。同じトレッドパターンのクリンチャータイヤもリリース予定だ。
text&photo:Kei Tsuji in Monterey, USA
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