2011/07/10(日) - 14:20
山岳ステージの初日となったツール・ド・フランス2011第8ステージ。逃げ切ったルイ・コスタが勝利した。フースホフトは山岳でも上位でゴールし、総合1位をキープ。自分でも驚きの色を隠せないようだ。
逃げ切ってステージ優勝したルイ・コスタ(ポルトガル、モビスター)
ツール・ド・フランスのステージ優勝は、ぼくの夢だった。信じられない。レース序盤から、うまくかみ合ってる感じがしたんだ。自信はあった。でも、厳密な可能性なんて絶対にわからないよね。ステージ優勝できて驚いている。
一日を通して逃げ集団はよく働いた。ヴァンガーデレンと一緒に逃げているとわかったときに、協調できたのもよかった。ぼくたちは一緒に行けると思ったんだ。でも、フランス人ふたり(ゴティエとリブロン)が合流してきて、協調体制は崩れた。すこし危なくなってきた。
それで終盤に、残り4.5kmでアタックした。絶好のタイミングだと思ったし、ぼくが一番強かったんだ。その後、ヴィノクロフがすぐ後ろに迫ってきた。つかまると思った。でもすべてをなげうって、なんとかリードを保った。うまくいったんだ。
今年度、ぼくたちのチームはとてもつらい状況にあった。だから、この勝利がささやかな喜びをもたらせて、うれしく思う。この勝利はぼくを支えてくれたみんなに、とくに亡くなったシャビエル・トンドと、今も入院中のマウリシオ・ソレールに捧げたいと思う。
マイヨジョーヌを維持したトル・フースホフト(ノルウェー、ガーミン・サーヴェロ)
マイヨジョーヌをキープできたなんて、ほんとうに信じられなかったよ。今日のステージの終盤がかなり大変なのはわかっていた。でも、今は信じられないほど調子がよくて、総合1位をキープするモチベーションもあった。だから今日の結果がとてもうれしい。
フィリップ・ジルベールがマイヨヴェールを獲得したのがうらやましい。彼と代わりたいくらいだ。だけど、彼もぼくがマイヨジョーヌを着続けていることをうらやましく思ってるんだろうね。
ぼくとジルベールはモナコ付近の丘で一緒にトレーニングしていて、とてもうまくいっている。ジルベールはハードに追い込むのが好きなんだ。だから、ぼくは彼についていくことにしている。いいトレーニングになるよ
今日はほんとうに大きな驚きだった。この1週間で、ぼくは疲れている。ずっと位置をキープして、マイヨジョーヌを守るには、途方もないエネルギーがいるんだ。だから今日こんなことができたなんて、ほんとうに信じられない。
山岳賞と敢闘賞のティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、HTC・ハイロード)
2級山岳までの何kmかの登りで、逃げ集団があまりうまく機能しなくなってきた。残りの距離をこのまま逃げていけそうにないので、自分で行かなければと思った……だから、ふもとからアタックして登った。下りでタイム差を稼げて、その差をしっかりキープした。その後、アタック合戦が始まった。ひとり、またひとりと続いた……。これについていくだけの脚は、もう残ってなかった。
今回のツールは、ものすごくピリピリしたレースだ。今日は逃げに乗れてうれしい。一日中風のなかにさらされるのは大変なんだけど、集団内の小競り合いよりも安全なんだ。ほんとうにリラックスした一日だったし、落車の心配もなくて、楽しかったよ。
ステージ優勝できたらよかったんだけど、逃げ集団がうまくかみ合ってなかった。だから、逃げ集団からアタックしたんだ。そのせいで、ぼくが逃げ集団の中で比較的強いことが知られてしまった。アタックがあるたびに、他の選手たちがぼくをチェックして、封じるようになってしまったんだ。
ステージ2位でマイヨヴェールのフィリップ・ジルベール(ベルギー、オメガファーマ・ロット)
ステージの最初から、今日はチームで動かないことにした。今週もうたくさん働いたし、ツールはまだ長いからね。ぼくたちはいずれユルゲン・ファンデンブロックのマイヨジョーヌ、あるいはそれに類するジャージを守ることになる。だから、力をためておく必要があって、今日はそれを実行してみた。賭けだったけれど、ぼくたちにとっては効果があった。ときにはポーカーのような駆け引きも必要で、ぼくたちにとっては、それが今日だったんだ。
最後の登りでアタックした。最初の加速は39Tの小さいギアを使った。もっと大きなギアをチェーンに掛けようとしたけど、うまくいかなかったんだ。サドルに座っていると少し楽になったので、それから53Tのギアに切り替えて加速したんだ。でも、(ステージ優勝には)遅すぎたね。だけど、この素敵なジャージを着ることができてうれしいよ。
59秒差で新人賞に踏みとどまったロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)
この数日間は大変なステージだったので、今日は苦しかった。前にも言ったけど、今日は集団前方に留まりたかった。でも、ほんとうに難しかったんだ。落車したせいで、辛いツールとなった。あれ以来、身体があちこち痛い。この先に何が起こるかはわからない。今の段階では、この先の予想がまったくできないんだ……誰の調子がいいとか、そういうコメントはできない。今日誰が前にいたのかさえわからなかった。自分の問題で精一杯なんだ。
これからも挑戦し続けるつもりだ。しばらく痛い思いをしてきたし、なかなか回復しない。両脚も思うように動かない。ツールはとても厳しいレースだ。もちろん、ぼくは近いうちにこの問題を克服することを願ってるし、そのときには今いるこの場所を目にしたいと思っている。
ゴール前でアタックしたアレクサンドル・ヴィノクロフ(カザフスタン、アスタナ)
ぼくが仕掛けるつもりだったのは、みんなわかっていた。
そう願っていたよ。あの瞬間はできると思った。うまくいかなかくても、問題ない。トライしなければ、手に入らないんだから! 今回うまくいかなかったからといって、次回もそうなるとは限らない。
(明日の第9ステージがヴィノクロフ向きであることについて)もちろん、わかっているさ。だからといって一気に勝負に出るつもりはないよ。
1秒差で総合2位のカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)
総合争いの主な選手に対して、まったくタイムを失うことはなかった。今はこれがほんとうに重要なんだ。今までのところ、チームのみんなはすばらしい働きをしてくれている。
最後の登りで(BMCのメンバーが)先頭に5人残っていた。登るのには十分な人数だ。雨が降ったり止んだりして、危険が増していた。こういうときは、何事も少し控えめに行動するものだ。
総合20位のアルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・サンガード)
調子はよかった。でも、ゴール地点は坂にしてはさほど厳しくなかった。だから、抜け出すのが難しかったんだ。一日中ハイペースで、登坂のペースをとる時間がなかった。でも、うれしいことに、他の日もあるし、ピレネーも近づいている。パワーの必要な登りだった。クライマーよりも、平坦で力を発揮する選手向きだったね。あれでよかったんだ。今日のようなステージは、あれ以上はなにもできない。最も重要なのは、落車せずに走り終えたことだね。
(ピレネー前にタイム差を縮めることについて)とても難しいと思っている。でも、ピレネーとアルプス、どっちで差を縮めるのがいいかは誰にもわからない。ピレネーではタイム差を縮めることばかり考えるわけにはいかない。アルプスは最終週だからもっと重要になる。絶好のタイミングを見つけて、その瞬間を利用する必要がある。選手には、ほとんど力の差がないことがわかってきた。だから、この序盤の9ステージは、その後の山岳に向けて大事な役割を担っているんだ。
ソースは現地取材、記者会見、主催者公式サイト、チーム公式ウェブサイト、選手個人のウェブサイトおよびTwitter、Facebookなど。
translation & text : Taiko.YAMASAKI + Seiya.YAMASAKI
逃げ切ってステージ優勝したルイ・コスタ(ポルトガル、モビスター)
ツール・ド・フランスのステージ優勝は、ぼくの夢だった。信じられない。レース序盤から、うまくかみ合ってる感じがしたんだ。自信はあった。でも、厳密な可能性なんて絶対にわからないよね。ステージ優勝できて驚いている。
一日を通して逃げ集団はよく働いた。ヴァンガーデレンと一緒に逃げているとわかったときに、協調できたのもよかった。ぼくたちは一緒に行けると思ったんだ。でも、フランス人ふたり(ゴティエとリブロン)が合流してきて、協調体制は崩れた。すこし危なくなってきた。
それで終盤に、残り4.5kmでアタックした。絶好のタイミングだと思ったし、ぼくが一番強かったんだ。その後、ヴィノクロフがすぐ後ろに迫ってきた。つかまると思った。でもすべてをなげうって、なんとかリードを保った。うまくいったんだ。
今年度、ぼくたちのチームはとてもつらい状況にあった。だから、この勝利がささやかな喜びをもたらせて、うれしく思う。この勝利はぼくを支えてくれたみんなに、とくに亡くなったシャビエル・トンドと、今も入院中のマウリシオ・ソレールに捧げたいと思う。
マイヨジョーヌを維持したトル・フースホフト(ノルウェー、ガーミン・サーヴェロ)
マイヨジョーヌをキープできたなんて、ほんとうに信じられなかったよ。今日のステージの終盤がかなり大変なのはわかっていた。でも、今は信じられないほど調子がよくて、総合1位をキープするモチベーションもあった。だから今日の結果がとてもうれしい。
フィリップ・ジルベールがマイヨヴェールを獲得したのがうらやましい。彼と代わりたいくらいだ。だけど、彼もぼくがマイヨジョーヌを着続けていることをうらやましく思ってるんだろうね。
ぼくとジルベールはモナコ付近の丘で一緒にトレーニングしていて、とてもうまくいっている。ジルベールはハードに追い込むのが好きなんだ。だから、ぼくは彼についていくことにしている。いいトレーニングになるよ
今日はほんとうに大きな驚きだった。この1週間で、ぼくは疲れている。ずっと位置をキープして、マイヨジョーヌを守るには、途方もないエネルギーがいるんだ。だから今日こんなことができたなんて、ほんとうに信じられない。
山岳賞と敢闘賞のティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、HTC・ハイロード)
2級山岳までの何kmかの登りで、逃げ集団があまりうまく機能しなくなってきた。残りの距離をこのまま逃げていけそうにないので、自分で行かなければと思った……だから、ふもとからアタックして登った。下りでタイム差を稼げて、その差をしっかりキープした。その後、アタック合戦が始まった。ひとり、またひとりと続いた……。これについていくだけの脚は、もう残ってなかった。
今回のツールは、ものすごくピリピリしたレースだ。今日は逃げに乗れてうれしい。一日中風のなかにさらされるのは大変なんだけど、集団内の小競り合いよりも安全なんだ。ほんとうにリラックスした一日だったし、落車の心配もなくて、楽しかったよ。
ステージ優勝できたらよかったんだけど、逃げ集団がうまくかみ合ってなかった。だから、逃げ集団からアタックしたんだ。そのせいで、ぼくが逃げ集団の中で比較的強いことが知られてしまった。アタックがあるたびに、他の選手たちがぼくをチェックして、封じるようになってしまったんだ。
ステージ2位でマイヨヴェールのフィリップ・ジルベール(ベルギー、オメガファーマ・ロット)
ステージの最初から、今日はチームで動かないことにした。今週もうたくさん働いたし、ツールはまだ長いからね。ぼくたちはいずれユルゲン・ファンデンブロックのマイヨジョーヌ、あるいはそれに類するジャージを守ることになる。だから、力をためておく必要があって、今日はそれを実行してみた。賭けだったけれど、ぼくたちにとっては効果があった。ときにはポーカーのような駆け引きも必要で、ぼくたちにとっては、それが今日だったんだ。
最後の登りでアタックした。最初の加速は39Tの小さいギアを使った。もっと大きなギアをチェーンに掛けようとしたけど、うまくいかなかったんだ。サドルに座っていると少し楽になったので、それから53Tのギアに切り替えて加速したんだ。でも、(ステージ優勝には)遅すぎたね。だけど、この素敵なジャージを着ることができてうれしいよ。
59秒差で新人賞に踏みとどまったロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)
この数日間は大変なステージだったので、今日は苦しかった。前にも言ったけど、今日は集団前方に留まりたかった。でも、ほんとうに難しかったんだ。落車したせいで、辛いツールとなった。あれ以来、身体があちこち痛い。この先に何が起こるかはわからない。今の段階では、この先の予想がまったくできないんだ……誰の調子がいいとか、そういうコメントはできない。今日誰が前にいたのかさえわからなかった。自分の問題で精一杯なんだ。
これからも挑戦し続けるつもりだ。しばらく痛い思いをしてきたし、なかなか回復しない。両脚も思うように動かない。ツールはとても厳しいレースだ。もちろん、ぼくは近いうちにこの問題を克服することを願ってるし、そのときには今いるこの場所を目にしたいと思っている。
ゴール前でアタックしたアレクサンドル・ヴィノクロフ(カザフスタン、アスタナ)
ぼくが仕掛けるつもりだったのは、みんなわかっていた。
そう願っていたよ。あの瞬間はできると思った。うまくいかなかくても、問題ない。トライしなければ、手に入らないんだから! 今回うまくいかなかったからといって、次回もそうなるとは限らない。
(明日の第9ステージがヴィノクロフ向きであることについて)もちろん、わかっているさ。だからといって一気に勝負に出るつもりはないよ。
1秒差で総合2位のカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)
総合争いの主な選手に対して、まったくタイムを失うことはなかった。今はこれがほんとうに重要なんだ。今までのところ、チームのみんなはすばらしい働きをしてくれている。
最後の登りで(BMCのメンバーが)先頭に5人残っていた。登るのには十分な人数だ。雨が降ったり止んだりして、危険が増していた。こういうときは、何事も少し控えめに行動するものだ。
総合20位のアルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・サンガード)
調子はよかった。でも、ゴール地点は坂にしてはさほど厳しくなかった。だから、抜け出すのが難しかったんだ。一日中ハイペースで、登坂のペースをとる時間がなかった。でも、うれしいことに、他の日もあるし、ピレネーも近づいている。パワーの必要な登りだった。クライマーよりも、平坦で力を発揮する選手向きだったね。あれでよかったんだ。今日のようなステージは、あれ以上はなにもできない。最も重要なのは、落車せずに走り終えたことだね。
(ピレネー前にタイム差を縮めることについて)とても難しいと思っている。でも、ピレネーとアルプス、どっちで差を縮めるのがいいかは誰にもわからない。ピレネーではタイム差を縮めることばかり考えるわけにはいかない。アルプスは最終週だからもっと重要になる。絶好のタイミングを見つけて、その瞬間を利用する必要がある。選手には、ほとんど力の差がないことがわかってきた。だから、この序盤の9ステージは、その後の山岳に向けて大事な役割を担っているんだ。
ソースは現地取材、記者会見、主催者公式サイト、チーム公式ウェブサイト、選手個人のウェブサイトおよびTwitter、Facebookなど。
translation & text : Taiko.YAMASAKI + Seiya.YAMASAKI
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