2011/06/26(日) - 16:34
岩手県八幡平で行われている全日本選手権ロードレース。25日は女子エリートが行われ、昨年勝者の萩原麻由子(サイクルベースあさひレーシング)が片山梨絵(SPECIALIZED)を振り切って優勝。大会連覇を達成した。
2011年の全日本選手権の舞台は岩手県八幡平市。岩手山パノラマラインにとられた1周15.5kmのコースは、スタートして12kmが緩やかな下り基調、残る3.5kmはゴールまで平均勾配6%の登り。見通しも良く、下りも登りも勾配が緩いため逃げが決まらないコースと目されていた。
スタートを切ったのは25名の選手。昨年の覇者で2週間前の個人タイムトライアルで勝利している萩原麻由子(サイクルベースあさひレーシング)を筆頭に、09年全日本チャンピオンの西加南子(LUMINARIA)、マウンテンバイクの女王片山梨絵(SPECIALIZED)ら有力選手が揃う。
エリート男子の5分後にスタートした女子エリート。序盤に山下由起子(Vitesse-Serotta-Feminin)が単独で飛び出す。しばらく一人で逃げる時間帯が続くも、集団が吸収。地脚を問うコースで集団の数も次第に絞られていく。
3周目の登りで集団から飛び出したのは堀友紀代(Ready Go JAPAN)。これを追って萩原が下りで飛び出して合流する一幕もあったが、次の周回を迎えるまでに揃って集団に戻った。
その後も上野みなみ(鹿屋体育大学)や森本朱美(パールイズミ・スミタ・ラバネロ)らが抜け出す展開はあるものの、どれも決定力を欠く。
最終周回に入る登りでセレクションがかかり、萩原、片山、明珍裕子(朝日大学)の3人が先頭パックを形成。しかし片山の登りのペースに、明珍がちぎれ先頭は萩原と片山の2人となる。登りに強い片山とロードの勝負勘に優れる萩原は10人の集団に対して差を広げ最終周回の登りへ。
「登りの強い片山さんに、自分の脚がいっぱいなのを悟られたくなかった」と語る萩原。「片山さんがロードレースの勝負に慣れていないだろうと思って、並走して様子を見ながら残り300mでかけました」の言葉通り、最後に鋭い加速で片山を置去りにした萩原が単独でゴールを切った。
2位には片山、3分25秒差の3位争いのスプリントは、西が金子広美(イナーメ・アイランド信濃山形)を下している。これで萩原は全日本選手権2連覇。さらにTTとのダブルタイトル獲得だが、これも2年連続。日本女子レース界を名実共に背負う存在は、さらなる飛躍を誓う。
萩原麻由子「10日前のトレーニング中に落車して、ヒザとヒジを痛めてしまって。その影響がどれくらいでるか心配でしたが、やるしか無いと思いって全力で走りました。勝てたことは勝てたが、もっと自分の力を見せつけて勝つような勝ち方がしたかった。自分の中では満足と言えない。今後はオリンピックの出場枠獲得に向けて海外レースも走っていきます。」
全日本選手権ロードレース2011女子エリート結果
1位 萩原麻由子(サイクルベースあさひレーシング) 3h54'07"
2位 片山梨絵(SPECIALIZED) +7"
3位 西加南子(LUMINARIA) +3'25"
4位 金子広美(イナーメ・アイランド信濃山形) +3'25"
5位 針谷千紗子(サイクルベースあさひレーシング) +3'27"
6位 森本朱美(パールイズミ・スミタ・ラバネロ) +3'33"
7位 明珍裕子(朝日大学) +3'36"
8位 豊岡英子(パナソニックレディース) +4'38"
9位 井上玲美(スーパーKアスリートラボ) +4'58"
10位 智野真央(MUUR ZERO) +5'30"
11位 佐藤咲子(Ready Go JAPAN) +6'49"
12位 上野みなみ(鹿屋体育大学) +6'49"
text:Yufta Omata
photo:Kei Tsuji
2011年の全日本選手権の舞台は岩手県八幡平市。岩手山パノラマラインにとられた1周15.5kmのコースは、スタートして12kmが緩やかな下り基調、残る3.5kmはゴールまで平均勾配6%の登り。見通しも良く、下りも登りも勾配が緩いため逃げが決まらないコースと目されていた。
スタートを切ったのは25名の選手。昨年の覇者で2週間前の個人タイムトライアルで勝利している萩原麻由子(サイクルベースあさひレーシング)を筆頭に、09年全日本チャンピオンの西加南子(LUMINARIA)、マウンテンバイクの女王片山梨絵(SPECIALIZED)ら有力選手が揃う。
エリート男子の5分後にスタートした女子エリート。序盤に山下由起子(Vitesse-Serotta-Feminin)が単独で飛び出す。しばらく一人で逃げる時間帯が続くも、集団が吸収。地脚を問うコースで集団の数も次第に絞られていく。
3周目の登りで集団から飛び出したのは堀友紀代(Ready Go JAPAN)。これを追って萩原が下りで飛び出して合流する一幕もあったが、次の周回を迎えるまでに揃って集団に戻った。
その後も上野みなみ(鹿屋体育大学)や森本朱美(パールイズミ・スミタ・ラバネロ)らが抜け出す展開はあるものの、どれも決定力を欠く。
最終周回に入る登りでセレクションがかかり、萩原、片山、明珍裕子(朝日大学)の3人が先頭パックを形成。しかし片山の登りのペースに、明珍がちぎれ先頭は萩原と片山の2人となる。登りに強い片山とロードの勝負勘に優れる萩原は10人の集団に対して差を広げ最終周回の登りへ。
「登りの強い片山さんに、自分の脚がいっぱいなのを悟られたくなかった」と語る萩原。「片山さんがロードレースの勝負に慣れていないだろうと思って、並走して様子を見ながら残り300mでかけました」の言葉通り、最後に鋭い加速で片山を置去りにした萩原が単独でゴールを切った。
2位には片山、3分25秒差の3位争いのスプリントは、西が金子広美(イナーメ・アイランド信濃山形)を下している。これで萩原は全日本選手権2連覇。さらにTTとのダブルタイトル獲得だが、これも2年連続。日本女子レース界を名実共に背負う存在は、さらなる飛躍を誓う。
萩原麻由子「10日前のトレーニング中に落車して、ヒザとヒジを痛めてしまって。その影響がどれくらいでるか心配でしたが、やるしか無いと思いって全力で走りました。勝てたことは勝てたが、もっと自分の力を見せつけて勝つような勝ち方がしたかった。自分の中では満足と言えない。今後はオリンピックの出場枠獲得に向けて海外レースも走っていきます。」
全日本選手権ロードレース2011女子エリート結果
1位 萩原麻由子(サイクルベースあさひレーシング) 3h54'07"
2位 片山梨絵(SPECIALIZED) +7"
3位 西加南子(LUMINARIA) +3'25"
4位 金子広美(イナーメ・アイランド信濃山形) +3'25"
5位 針谷千紗子(サイクルベースあさひレーシング) +3'27"
6位 森本朱美(パールイズミ・スミタ・ラバネロ) +3'33"
7位 明珍裕子(朝日大学) +3'36"
8位 豊岡英子(パナソニックレディース) +4'38"
9位 井上玲美(スーパーKアスリートラボ) +4'58"
10位 智野真央(MUUR ZERO) +5'30"
11位 佐藤咲子(Ready Go JAPAN) +6'49"
12位 上野みなみ(鹿屋体育大学) +6'49"
text:Yufta Omata
photo:Kei Tsuji
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