第7ステージは129km、台南の高雄まで南下するフラットなステージだ。新港奉天宮での台湾式セレモニーでスタートを待つプロトン。荘厳な城の前で、台湾ならではの異国情緒に浸ることができた。

台湾中部の街、新港の奉天宮前からスタートした第7ステージ台湾中部の街、新港の奉天宮前からスタートした第7ステージ (c)Sonoko.TANAKA第7ステージ、スタート前の会場第7ステージ、スタート前の会場 (c)Sonoko.TANAKA

シマノレーシングの選手たちも台湾式にお祈りシマノレーシングの選手たちも台湾式にお祈り (c)Sonoko.TANAKA第7ステージ、スタート前の会場第7ステージ、スタート前の会場 (c)Sonoko.TANAKA

スタート後、15km地点でマイケル・シェラー(アメリカ、ケリー・ベネフィット・ストレタジース)とモードラフヌール・ミスバー(マレーシア、マレーシアナショナル)、2人の逃げが決まる。追い風の影響もあったが、時速50kmを超えるハイスピードで巡行したが、ゴール前10kmで集団に捕らえられる。

90km近く逃げ続けたマイケル・シェラー(アメリカ、ケリー・ベネフィット・ストレタジース)とモードラフヌール・ミスバー(マレーシア、マレーシアナショナル)90km近く逃げ続けたマイケル・シェラー(アメリカ、ケリー・ベネフィット・ストレタジース)とモードラフヌール・ミスバー(マレーシア、マレーシアナショナル) (c)Sonoko.TANAKA集団内で走るイエロージャージを着たソウラビ・メディ(イラン、タブリーズ・ペトロケミカル)集団内で走るイエロージャージを着たソウラビ・メディ(イラン、タブリーズ・ペトロケミカル) (c)Sonoko.TANAKA

その後、集団では主導権の取り合いで思うようにペースが上がらない。ラスト1kmを切って最後のカーブを曲がると、一気にスプリントがかかった。その中で抜け出したのが、リコ・ロジャース(ニュージーランド、ジャイアント・ケンダ)。僅差のスプリントを制した。

日本人最高位は、7位の西谷泰治(日本ナショナルチーム)。
「チームは列車を組めず、バラバラの状態でスプリントを迎えました。もう少しチーム腕まとまれれば良かったと思います。左からのラインで前に出ましたが、途中でパク・スンベクと絡んでしまったりと、踏み切れない部分もありました。

リコ・ロジャース(ニュージーランド、ジャイアント・ケンダ)が制したゴールスプリントリコ・ロジャース(ニュージーランド、ジャイアント・ケンダ)が制したゴールスプリント (c)Sonoko.TANAKA集団後方でゴールする鈴木真理(シマノレーシング)集団後方でゴールする鈴木真理(シマノレーシング) (c)Sonoko.TANAKA

ランカウイが終わって、コンディションが下がっていましたが、今日はようやくスプリントができるようなコンディションが戻ってきたように感じています。スプリントになるステージは今日が最後だと思いますが、あと2日、前につながるような走りをしたいですね。頑張ります!」

ステージ優勝したリコ・ロジャース(ニュージーランド、ジャイアント・ケンダ)ステージ優勝したリコ・ロジャース(ニュージーランド、ジャイアント・ケンダ) (c)Sonoko.TANAKAステージ優勝したリコ・ロジャースは32歳のニュージーランド人。MTBでキャリアをスタートさせ、ケガをきっかけにロードレースに転向している。昨季はツアー・オブ・チャイナで2勝挙げている。
「チームがうまく機能した」と話すマイケルのバイクには“Cyclist pray for Tohoku”のステッカーが貼られていた。

「毎日、報道されている東日本の状況を見てると、本当に怖いと思うし、哀悼の気持ちを感じている。東京に友だちがいて、メールで連絡を取っていくけど、状況は良くない。自分が少しでも勇気づけられたらいいと思う」とコメントした。


明日、第8ステージは台湾の東側に移動し、台東から花蓮まで海沿いを北上するステージ。繰り返される起伏だけでなく、海からの強い風や、東海岸独特の悪天候が予想されている。165kmのタフなレースとなるだろう。いよいよレースはクライマックスを迎える。


ステージ順位
1 リコ・ロジャース(ニュージーランド、ジャイアント・ケンダ) 2:44:41
2 ウェイチャン・リー(台湾、マックスサクセススポーツ)
第7ステージ、表彰対象選手第7ステージ、表彰対象選手 (c)Sonoko.TANAKA3 ソウラビ・メディ(イラン、タブリーズ・ペトロケミカル)
7 西谷泰治(日本ナショナル)
11 綾部勇成(日本ナショナル)
13 伊丹健治(日本ナショナル)
25 清水都貴(日本ナショナル)
26 村上純平(シマノレーシング)
43 鈴木謙(シマノレーシング)
46 佐野淳哉(ダンジェロ&アンティヌッチィ・株式会社NIPPO)
49 畑中勇介(シマノレーシング)
62 福島晋一(日本ナショナル)
65 鈴木真理(シマノレーシング)
68 吉田隼人(日本ナショナル)
69 西薗良太(シマノレーシング)
72 青柳憲輝(シマノレーシング)


総合順位
1 ソウラビ・メディ(イラン、タブリーズ・ペトロケミカル)20:18:25
2 マルクス・アイベッガー(オーストリア、タブリーズ・ペトロケミカル)+0:06
3 マッキャン・デヴィッド(アイルランド、ジャイアント・ケンダ)+0:24
7 鈴木真理(シマノレーシング)+1:33
9 佐野淳哉(ダンジェロ&アンティヌッチィ・株式会社NIPPO) +1:35
10 村上純平(シマノレーシング) +1:37
13 鈴木讓(シマノレーシング) +1:43
17 吉田隼人(日本ナショナル) +1:44
27 綾部 勇成(日本ナショナル)+2:22
30 西薗良太(シマノレーシング) +2:26
32 伊丹健治(日本ナショナル) +2:29
33 清水都貴(日本ナショナル)+2:31
40 青柳憲輝(シマノレーシング)+3:32
45 西谷泰治(日本ナショナル) +4:50
46 畑中勇介(シマノレーシング)+4:58
84 福島晋一(日本ナショナル) +35:16


ポイントリーダー
オジャヴィ・マート(エストニア、チャンピオンシステム)

山岳ポイントリーダー
ソウラビ・メディ(イラン、タブリーズ・ペトロケミカル)

アジアンリーダー
ソウラビ・メディ(イラン、タブリーズ・ペトロケミカル)

photo&text:Sonoko.TANAKA
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