2011/03/16(水) - 09:55
2011年3月15日、ティレーノ〜アドリアティコ(UCIワールドツアー)第7ステージ・個人タイムトライアルが9.3kmで行なわれ、ファビアン・カンチェラーラ(スイス、レオパード・トレック)が最速タイムで優勝。ライバルたちの追撃を振り切ったカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)が総合優勝に輝いた。
ステージ優勝を飾ったファビアン・カンチェラーラ(スイス、レオパード・トレック) photo:Riccardo Scanferlaティレーノ〜アドリアティコ最終日は、アドリア海のリゾート地サンベネデット・デル・トロントを舞台にした個人タイムトライアルだ。海沿いの大通りを利用したコースは直線基調でコーナーは少なめ。距離は9.3kmと短い。
この完全にフラットなコースを平均スピード52.9km/hで駆け抜け、10分33秒のトップタイムをマークしたカンチェラーラが優勝を飾った。2位にはTTスペシャリストとして成長を続けるラース・ボーム(オランダ、ラボバンク)、3位にはイタリア期待の若きスペシャリスト、アドリアーノ・マローリ(イタリア、ランプレ・ISD)が入っている。ボームは2007年の、マローリは2008年の世界選手権U23タイムトライアルチャンピオンだ。
レオパード・トレック移籍後、今シーズン初勝利を飾ったカンチェラーラは「これは自分にとってもチームにとっても大きな勝利。チームにとってシーズン2勝目だが、実際これほど大きな勝利はチーム初だ」と、久々の勝利を喜ぶ。
カンチェラーラは4日後に開催されるミラノ〜サンレモで2度目の優勝を狙う。「調子は良く、この勝利で気合いが入った。ミラノ〜サンレモに高いモチベーションで挑むことができる。ミラノ〜サンレモでは10〜15名による闘いになるだろう。フレイレやカヴェンディッシュは強力だ。でもこのティレーノであえて調子の良さを見せつけてない選手も多くいるだろう。すでにサンレモで1勝しているので、躍起になってレースをコントロールすることはない。この勝利で勢いに乗りたい。自信はある。」カンチェラーラは士気を高める抜群のタイミングで勝利を掴んだ。
アルカンシェルを着るファビアン・カンチェラーラ(スイス、レオパード・トレック)がトップタイムを叩き出す photo:Riccardo Scanferla
19秒遅れのステージ3位に入ったアドリアーノ・マローリ(イタリア、ランプレ・ISD) photo:Cor Vos
1分01秒遅れのステージ60位に入った別府史之(日本、レディオシャック) photo:Riccardo Scanferla
マリアアッズーラを着て走るカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) photo:Cor Vos「フィニッシュラインを通過するまで結果は分からないけど、今日の勝利は自信があった」と語るのは、マリアアッズーラ(リーダージャージ)を着て走ったエヴァンスだ。最終走者のエヴァンスは、総合2位ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD)を6秒、総合3位のイヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)を12秒引き離す走りでステージ12位に。
総合4位につけていたロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)は気を吐いてステージ9位。エヴァンスを4秒上回ったが、マリアアッズーラには11秒届かなかった。ヘーシンクは最終的にスカルポーニとバッソを抜き、総合2位でレースを終えている。
最終走者のカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)は31秒遅れのステージ12位 photo:RCS Sport
27秒遅れ・ステージ9位に入る好走で総合2位に浮上したロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク) photo:Cor Vos
43秒遅れのステージ32位に終わり、総合表彰台を逃したイヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) photo:Cor Vos
総合表彰台、左から2位ロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)、優勝カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)、3位ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD) photo:Riccardo Scanferlaティレーノ〜アドリアティコ初制覇を成し遂げたエヴァンスは「前半からいいペースで走っていたのに、5km地点ではニーバリ(21秒遅れ・総合5位)から7秒遅れていたんだ。だからそこから更にプッシュした。前半から重いギアを踏んでいたけど、最後までペースを崩すことなく走り切れたよ」と自身の走りを振り返る。「ビッグな選手たちが集まった今年のティレーノ〜アドリアティコは魅惑的なレースだった。また戻ってきたい。」
エヴァンスはミラノ〜サンレモに出場せず、3月21日に開幕するボルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャに出場予定。そこでアルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・サンガード)やリーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、レディオシャック)、そしてバッソらと闘いを繰り広げる。
別府史之(レディオシャック)はカンチェラーラから1分10秒遅れの11分34秒でフィニッシュ。140名中ステージ60位に入り、総合94位でレースを終えた。フミはミラノ〜サンレモのリザーブ。その後3月27日のヘント〜ウェベルヘム、3月29日〜31日のKBCデパンヌ3日間レース、4月10日のパリ〜ルーベに出場する予定だ。
ティレーノ〜アドリアティコを制したカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) photo:RCS Sport
選手コメントはレース公式サイトより。
ティレーノ〜アドリアティコ2011第7ステージ結果
1位 ファビアン・カンチェラーラ(スイス、レオパード・トレック) 10'33"
2位 ラース・ボーム(オランダ、ラボバンク) +09"
3位 アドリアーノ・マローリ(イタリア、ランプレ・ISD) +19"
4位 リック・フレンス(オランダ、ラボバンク) +20"
5位 ベアト・グラブシュ(ドイツ、HTC・ハイロード) +22"
6位 マルコ・ピノッティ(イタリア、HTC・ハイロード) +24"
7位 セバスティアン・ロセレル(ベルギー、レディオシャック)
8位 ヨナタン・カストロビエホ(スペイン、エウスカルテル) +25"
9位 ロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク) +27"
10位 ニック・ナイエンス(ベルギー、サクソバンク・サンガード) +28"
12位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) +31"
21位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD) +37"
27位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) +40"
32位 イヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) +43"
60位 別府史之(日本、レディオシャック) +1'01"
個人総合成績
1位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) 27h37'37"
2位 ロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク) +11"
3位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD) +15"
4位 イヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) +24"
5位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) +30"
6位 マルコ・ピノッティ(イタリア、HTC・ハイロード) +39"
7位 ティアゴ・マシャド(ポルトガル、レディオシャック) +42"
8位 ダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ・ISD) +50"
9位 フィリップ・ジルベール(ベルギー、オメガファーマ・ロット) +57"
10位 トーマス・ロヴクヴィスト(スウェーデン、チームスカイ) +58"
94位 別府史之(日本、レディオシャック) +47'33"
ポイント賞
ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD)
山岳賞
ダヴィデ・マラカルネ(イタリア、クイックステップ)
新人賞
ロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)
チーム総合成績
リクイガス・キャノンデール
text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla, Cor Vos
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この完全にフラットなコースを平均スピード52.9km/hで駆け抜け、10分33秒のトップタイムをマークしたカンチェラーラが優勝を飾った。2位にはTTスペシャリストとして成長を続けるラース・ボーム(オランダ、ラボバンク)、3位にはイタリア期待の若きスペシャリスト、アドリアーノ・マローリ(イタリア、ランプレ・ISD)が入っている。ボームは2007年の、マローリは2008年の世界選手権U23タイムトライアルチャンピオンだ。
レオパード・トレック移籍後、今シーズン初勝利を飾ったカンチェラーラは「これは自分にとってもチームにとっても大きな勝利。チームにとってシーズン2勝目だが、実際これほど大きな勝利はチーム初だ」と、久々の勝利を喜ぶ。
カンチェラーラは4日後に開催されるミラノ〜サンレモで2度目の優勝を狙う。「調子は良く、この勝利で気合いが入った。ミラノ〜サンレモに高いモチベーションで挑むことができる。ミラノ〜サンレモでは10〜15名による闘いになるだろう。フレイレやカヴェンディッシュは強力だ。でもこのティレーノであえて調子の良さを見せつけてない選手も多くいるだろう。すでにサンレモで1勝しているので、躍起になってレースをコントロールすることはない。この勝利で勢いに乗りたい。自信はある。」カンチェラーラは士気を高める抜群のタイミングで勝利を掴んだ。
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総合4位につけていたロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)は気を吐いてステージ9位。エヴァンスを4秒上回ったが、マリアアッズーラには11秒届かなかった。ヘーシンクは最終的にスカルポーニとバッソを抜き、総合2位でレースを終えている。
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エヴァンスはミラノ〜サンレモに出場せず、3月21日に開幕するボルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャに出場予定。そこでアルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・サンガード)やリーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、レディオシャック)、そしてバッソらと闘いを繰り広げる。
別府史之(レディオシャック)はカンチェラーラから1分10秒遅れの11分34秒でフィニッシュ。140名中ステージ60位に入り、総合94位でレースを終えた。フミはミラノ〜サンレモのリザーブ。その後3月27日のヘント〜ウェベルヘム、3月29日〜31日のKBCデパンヌ3日間レース、4月10日のパリ〜ルーベに出場する予定だ。
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選手コメントはレース公式サイトより。
ティレーノ〜アドリアティコ2011第7ステージ結果
1位 ファビアン・カンチェラーラ(スイス、レオパード・トレック) 10'33"
2位 ラース・ボーム(オランダ、ラボバンク) +09"
3位 アドリアーノ・マローリ(イタリア、ランプレ・ISD) +19"
4位 リック・フレンス(オランダ、ラボバンク) +20"
5位 ベアト・グラブシュ(ドイツ、HTC・ハイロード) +22"
6位 マルコ・ピノッティ(イタリア、HTC・ハイロード) +24"
7位 セバスティアン・ロセレル(ベルギー、レディオシャック)
8位 ヨナタン・カストロビエホ(スペイン、エウスカルテル) +25"
9位 ロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク) +27"
10位 ニック・ナイエンス(ベルギー、サクソバンク・サンガード) +28"
12位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) +31"
21位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD) +37"
27位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) +40"
32位 イヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) +43"
60位 別府史之(日本、レディオシャック) +1'01"
個人総合成績
1位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) 27h37'37"
2位 ロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク) +11"
3位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD) +15"
4位 イヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) +24"
5位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) +30"
6位 マルコ・ピノッティ(イタリア、HTC・ハイロード) +39"
7位 ティアゴ・マシャド(ポルトガル、レディオシャック) +42"
8位 ダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ・ISD) +50"
9位 フィリップ・ジルベール(ベルギー、オメガファーマ・ロット) +57"
10位 トーマス・ロヴクヴィスト(スウェーデン、チームスカイ) +58"
94位 別府史之(日本、レディオシャック) +47'33"
ポイント賞
ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD)
山岳賞
ダヴィデ・マラカルネ(イタリア、クイックステップ)
新人賞
ロバート・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)
チーム総合成績
リクイガス・キャノンデール
text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla, Cor Vos
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