2011/02/24(木) - 11:44
2011年2月23日、ブエルタ・ア・アンダルシア(UCI2.1)第4ステージが平坦コースで行なわれ、オスカル・フレイレ(スペイン、ラボバンク)が今シーズン1勝目をマーク。チームメイトにアシストされた土井雪広(スキル・シマノ)がスプリントで7位に入った。
最終日前日の第4ステージは、ハエンから174kmかけてコルドバまで駆け抜ける。54km地点に3級山岳が設定されている以外は基本的にフラットなレイアウトだ。
この日も土井雪広はレース序盤からアタック。土井は「登りで100%出してアタックして決まりかけたけど、それが追いつかれ、アンディ(シュレク)がカウンターアタック。結局それが決まってしまった」と振り返る。アンディ・シュレク(ルクセンブルク、レオパード・トレック)にはハビエル・モレーノ(スペイン、カハルーラル)が追いつき、2名で逃げグループを形成した。
遅れてエクトール・ゴンザレス(スペイン、KTM・ムルシア)とアドリアン・パロマレス(スペイン、アンダルシア・カハグラナダ)がメイン集団から飛び出し、先頭2名に合流。こうして形成されたアンディを含む4名の逃げは、40km地点で最大6分のリードを得た。
逃げている選手の中で最も総合成績が良いのはモレーノで、マルケル・イリサール(スペイン、レディオシャック)から2分15秒遅れ。アンディは第2ステージで23分近く遅れてゴールしているため、総合成績に危険を及ぼす存在ではない。
アンディら4名は、ゴールまで50kmを残して4分のリード。しかしリーダージャージを守りたいレディオシャックや、スプリント勝負に持ち込みたいラボバンク、ヴァカンソレイユ・DCMの集団牽引によってタイム差は縮小。結局ラスト15km地点で逃げは吸収された。
ラボバンクとモビスターが牽引するメイン集団は、横風で分裂しながらもハイスピードでコルドバの街へ。イェンス・フォイクト(ドイツ、レオパード・トレック)の強力なアタックも封じ込められ、90名ほどの集団によるスプリント勝負に持ち込まれた。
多くのチームが入り乱れる中でのゴールスプリント。ラスト200mで好位置からスプリントを開始したフレイレが一気に先頭に立ち、後方で発生した落車を確認する余裕を見せながらゴールを駆け抜けた。ラスト100mで発生した落車にはフランシスコホセ・ベントソ(スペイン、モビスター)やコルド・フェルナンデス(スペイン、エウスカルテル)が巻き込まれている。
フレイレはこれが今シーズン1勝目。連覇が懸かったミラノ〜サンレモに向けて、3度の世界チャンピオン経験者は着実にコンディションを上げている。
スキル・シマノの土井は、この日もチームメイトにアシストされてスプリント。目の前で発生した落車を辛うじて避けた土井は、ロバート・ハンター(南アフリカ、レディオシャック)やダヴィデ・アポローニオ(イタリア、チームスカイ)と言ったスプリンターに混ざって7位でフィニッシュ。前日のステージ10位に続いて、今一度スプリントで上位に絡んでみせた。
土井はレースをこう振り返る。「ラスト10km手前ではスプリントしないつもりだったけど、チームメイトに囲まれ、スプリンターがいないからやってみるか?という事で気楽にYES!と答えてしまい、ゴールスプリントすることに。ラスト2km地点ではYESと言ったことを後悔するほど、スプリンターたちのぶつかり合いが半端じゃなかった。でも最後はもがききってステージ7位。スプリンターでは無い僕にとっては良い成績だと思っています。」
2日連続のトップ10入りは本人にとっても驚きの結果。この2日間の走りで、新たな自信を得たようだ。「まだ2月なのに、すでにスプリントでトップテン2回獲得とはちょっと信じられない気持ち。でもこれをきっかけに、また違った可能性を見出せたことに満足しています。」
ブエルタ・ア・アンダルシアは翌第5ステージで幕が下ろされる。最後は再び大集団によるゴールスプリントに持ち込まれる可能性が高い。
レース展開はレース公式サイトより。
ブエルタ・ア・アンダルシア2011第4ステージ結果
1位 オスカル・フレイレ(スペイン、ラボバンク) 3h49'23"
2位 ジミー・アングルヴァン(フランス、ソール・ソジャサン)
3位 アイトール・ガルドス(スペイン、カハルーラル)
4位 マルコ・マルカート(イタリア、ヴァカンソレイユ・DCM)
5位 ロバート・ハンター(南アフリカ、レディオシャック)
6位 ダヴィデ・アポローニオ(イタリア、チームスカイ)
7位 土井雪広(日本、スキル・シマノ)
8位 ヨン・アベラストゥリイサガ(スペイン、オルベアコンチネンタル)
9位 クリスティアン・クネース(ドイツ、チームスカイ)
10位 ミルコ・セルヴァッジ(イタリア、ヴァカンソレイユ・DCM)
個人総合成績
1位 マルケル・イリサール(スペイン、レディオシャック) 12h41'09"
2位 ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、オメガファーマ・ロット) +01"
3位 リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、レディオシャック) +02"
4位 ジェローム・コッペル(フランス、ソール・ソジャサン) +03"
5位 ルイス・パサモンテス(スペイン、モビスター) +08"
6位 トーマス・ロヴクヴィスト(スウェーデン、チームスカイ)
7位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、チームスカイ) +09"
8位 イワン・ロフニー(ロシア、レディオシャック) +10"
9位 ベナト・インチャウスティ(スペイン、モビスター)
10位 アイマル・スベルディア(スペイン、レディオシャック) +12"
64位 土井雪広(日本、スキル・シマノ) +20'26"
ポイント賞
ジミー・アングルヴァン(フランス、ソール・ソジャサン)
スプリント賞
ファビオアンドレス・ドゥアルテ(コロンビア、ジェオックス・TMC)
山岳賞
ハビエル・ラミレス(スペイン、アンダルシア・カハグラナダ)
チーム総合成績
レディオシャック
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos
最終日前日の第4ステージは、ハエンから174kmかけてコルドバまで駆け抜ける。54km地点に3級山岳が設定されている以外は基本的にフラットなレイアウトだ。
この日も土井雪広はレース序盤からアタック。土井は「登りで100%出してアタックして決まりかけたけど、それが追いつかれ、アンディ(シュレク)がカウンターアタック。結局それが決まってしまった」と振り返る。アンディ・シュレク(ルクセンブルク、レオパード・トレック)にはハビエル・モレーノ(スペイン、カハルーラル)が追いつき、2名で逃げグループを形成した。
遅れてエクトール・ゴンザレス(スペイン、KTM・ムルシア)とアドリアン・パロマレス(スペイン、アンダルシア・カハグラナダ)がメイン集団から飛び出し、先頭2名に合流。こうして形成されたアンディを含む4名の逃げは、40km地点で最大6分のリードを得た。
逃げている選手の中で最も総合成績が良いのはモレーノで、マルケル・イリサール(スペイン、レディオシャック)から2分15秒遅れ。アンディは第2ステージで23分近く遅れてゴールしているため、総合成績に危険を及ぼす存在ではない。
アンディら4名は、ゴールまで50kmを残して4分のリード。しかしリーダージャージを守りたいレディオシャックや、スプリント勝負に持ち込みたいラボバンク、ヴァカンソレイユ・DCMの集団牽引によってタイム差は縮小。結局ラスト15km地点で逃げは吸収された。
ラボバンクとモビスターが牽引するメイン集団は、横風で分裂しながらもハイスピードでコルドバの街へ。イェンス・フォイクト(ドイツ、レオパード・トレック)の強力なアタックも封じ込められ、90名ほどの集団によるスプリント勝負に持ち込まれた。
多くのチームが入り乱れる中でのゴールスプリント。ラスト200mで好位置からスプリントを開始したフレイレが一気に先頭に立ち、後方で発生した落車を確認する余裕を見せながらゴールを駆け抜けた。ラスト100mで発生した落車にはフランシスコホセ・ベントソ(スペイン、モビスター)やコルド・フェルナンデス(スペイン、エウスカルテル)が巻き込まれている。
フレイレはこれが今シーズン1勝目。連覇が懸かったミラノ〜サンレモに向けて、3度の世界チャンピオン経験者は着実にコンディションを上げている。
スキル・シマノの土井は、この日もチームメイトにアシストされてスプリント。目の前で発生した落車を辛うじて避けた土井は、ロバート・ハンター(南アフリカ、レディオシャック)やダヴィデ・アポローニオ(イタリア、チームスカイ)と言ったスプリンターに混ざって7位でフィニッシュ。前日のステージ10位に続いて、今一度スプリントで上位に絡んでみせた。
土井はレースをこう振り返る。「ラスト10km手前ではスプリントしないつもりだったけど、チームメイトに囲まれ、スプリンターがいないからやってみるか?という事で気楽にYES!と答えてしまい、ゴールスプリントすることに。ラスト2km地点ではYESと言ったことを後悔するほど、スプリンターたちのぶつかり合いが半端じゃなかった。でも最後はもがききってステージ7位。スプリンターでは無い僕にとっては良い成績だと思っています。」
2日連続のトップ10入りは本人にとっても驚きの結果。この2日間の走りで、新たな自信を得たようだ。「まだ2月なのに、すでにスプリントでトップテン2回獲得とはちょっと信じられない気持ち。でもこれをきっかけに、また違った可能性を見出せたことに満足しています。」
ブエルタ・ア・アンダルシアは翌第5ステージで幕が下ろされる。最後は再び大集団によるゴールスプリントに持ち込まれる可能性が高い。
レース展開はレース公式サイトより。
ブエルタ・ア・アンダルシア2011第4ステージ結果
1位 オスカル・フレイレ(スペイン、ラボバンク) 3h49'23"
2位 ジミー・アングルヴァン(フランス、ソール・ソジャサン)
3位 アイトール・ガルドス(スペイン、カハルーラル)
4位 マルコ・マルカート(イタリア、ヴァカンソレイユ・DCM)
5位 ロバート・ハンター(南アフリカ、レディオシャック)
6位 ダヴィデ・アポローニオ(イタリア、チームスカイ)
7位 土井雪広(日本、スキル・シマノ)
8位 ヨン・アベラストゥリイサガ(スペイン、オルベアコンチネンタル)
9位 クリスティアン・クネース(ドイツ、チームスカイ)
10位 ミルコ・セルヴァッジ(イタリア、ヴァカンソレイユ・DCM)
個人総合成績
1位 マルケル・イリサール(スペイン、レディオシャック) 12h41'09"
2位 ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、オメガファーマ・ロット) +01"
3位 リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、レディオシャック) +02"
4位 ジェローム・コッペル(フランス、ソール・ソジャサン) +03"
5位 ルイス・パサモンテス(スペイン、モビスター) +08"
6位 トーマス・ロヴクヴィスト(スウェーデン、チームスカイ)
7位 リゴベルト・ウラン(コロンビア、チームスカイ) +09"
8位 イワン・ロフニー(ロシア、レディオシャック) +10"
9位 ベナト・インチャウスティ(スペイン、モビスター)
10位 アイマル・スベルディア(スペイン、レディオシャック) +12"
64位 土井雪広(日本、スキル・シマノ) +20'26"
ポイント賞
ジミー・アングルヴァン(フランス、ソール・ソジャサン)
スプリント賞
ファビオアンドレス・ドゥアルテ(コロンビア、ジェオックス・TMC)
山岳賞
ハビエル・ラミレス(スペイン、アンダルシア・カハグラナダ)
チーム総合成績
レディオシャック
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos
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