2011/02/02(水) - 10:58
2011年2月1日、ツール・ド・ランカウイの最終第10ステージが行なわれ、アンドレア・グアルディーニ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ・ネーリ)がスプリント5勝をマーク。ジョナサン・モンサルベ(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ)が総合優勝に輝いた。
ランカウイ最終ステージはシャーアラムからクアラルンプールまでの104.6km。終盤はクアラルンプール中心部を駆け抜ける6kmの周回コースを6周する。スプリントポイントが3つ設定されているため、ボーナスタイムによる総合順位変動の可能性は残されている。
レースは序盤に設定された2つの4級山岳でアタックが繰り返された。山岳賞3位のアルバート・ティマー(オランダ、スキル・シマノ)らがポイントを獲得したものの、モンサルベの山岳賞首位を脅かすには至らず。
その後もアタックは繰り返され、単独で飛び出したセア・キョンロー(マレーシアナショナルチーム)が最大35秒のリードを築いてクアラルンプールの周回コースに突入。しかしスプリントポイントに興味を示すスプリンターチームの集団牽引により、キョンローはゴールまで距離を残して吸収される。
この日最も積極的にスプリントポイントを狙ったのは、昨年ポイント賞首位に輝いたアヌアル・マナン(マレーシア、トレンガヌ・プロアジア)。今年ステージ優勝を飾れていないマナンは2つのスプリントポイントを先頭通過し、12ポイントを加算してグアルディーニとの差を14ポイントに。ステージ優勝者には15ポイントが与えられるため、マナンはポイント賞逆転に望みを繋いだ。
ダミアン・ゴダン(フランス、ユーロップカー)の単独エスケープもスプリンターチームにより封じ込められ、最後は大集団によりゴールスプリント勝負に。チームメイトに発射されたポイント賞リーダーのグアルディーニは、後方を振り返る余裕の勝利を飾った。
ステージ5勝目で大会を締めくくったグアルディーニは「自分はチポッリーニのスプリントを見て育った。最近はマキュアンやカヴェンディッシュのようなスプリントに憧れている。5日後にはツアー・オブ・カタールに出場して、トップスプリンターと激突する。今からそれが楽しみだ。」と、勢いのあるコメントを残す。
「今日アヌアル(マナン)は強い気持ちでポイント賞を狙っていた。彼は第7ステージでポイント獲得を逃している。自分は穫れるポイントを全て穫ったので、ポイント賞トップをキープできたのだと思う。」マレーシアのマナンはステージ3位に食い込んだが、ポイント賞争いにおいてグアルディーニに完敗。最終的にグアルディーニはマナンと16ポイント差でポイント賞リーダーに輝いた。
最終日に総合上位陣は動かず、モンサルベが総合優勝に輝いた。霧のゲンティンハイランドでステージ優勝し、ボーナスタイムの妙技により総合首位に立ったモンサルベがキャリア最大の勝利を手にした。
「プロとして初めて挑んだステージレースで総合優勝。本当に嬉しい。キャリアを最高の形でスタートさせることができたと思う。これもチームメイトたちの働きのおかげだ。」21歳のベネズエランクライマーがヨーロッパレースで存在感を示す日は近いかも知れない。
この日は綾部勇成(愛三工業レーシングチーム)が日本人最高位の9位でフィニッシュ。総合成績では土井雪広(スキル・シマノ)の25位が最高位だった。
レース展開や選手コメントはレース公式サイト、レース公式ストリーミングより。
ツール・ド・ランカウイ2011第10ステージ結果
1位 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ・ネーリ)2h24'30"
2位 ロベルト・フェルスター(ドイツ、ユナイテッドヘルスケア)
3位 アヌアル・マナン(マレーシア、トレンガヌ・プロアジア)
4位 クリストフ・ファンヘールデン(南アフリカ、MTNキュベカ)
5位 ケニーロバート・ファンヒュンメル(オランダ、スキル・シマノ)
6位 ボリス・シュピレフスキー(ロシア、タブリス・ペトロケミカル)
7位 ジョエリ・スタラールト(ベルギー、ランドバウクレジット)
8位 アンドレ・シュルツ(ドイツ、CCCポルサット)
9位 綾部勇成(愛三工業レーシングチーム)
10位 オマル・ロンバルディ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)
14位 福田晋平(愛三工業レーシングチーム)
36位 西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)
64位 土井雪広(スキル・シマノ)
69位 宮澤崇史(ファルネーゼヴィーニ・ネーリ)
113位 福島晋一(トレンガヌ・プロアジア) +3'31"
個人総合成績
1位 ジョナサン・モンサルベ(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ) 30h08'57"
2位 リバルド・ニノ(コロンビア、ルトゥーア) +05"
3位 エマヌエーレ・セッラ(イタリア、アンドローニ・ジョカトリ) +24"
4位 デニス・ヴァンニーケルク(南アフリカ、MTNキュベカ) +25"
5位 ラヒム・エマミ(イラン、アサド大学チーム)
6位 ラックラン・モールトン(オーストラリア、チポレ・ディベロップメント) +32"
7位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス) +49"
8位 ホセイン・アスカリ(イラン、タブリス・ペトロケミカル) +56"
9位 ゴン・ヒョスク(韓国、韓国ナショナルチーム) +57"
10位 ガーデル・ミズバニ(イラン、タブリス・ペトロケミカル) +1'15"
25位 土井雪広(スキル・シマノ) +5'13"
30位 綾部勇成(愛三工業レーシングチーム) +6'26"
66位 西谷泰治(愛三工業レーシングチーム) +30'09"
74位 宮澤崇史(ファルネーゼヴィーニ・ネーリ) +35'16"
82位 福島晋一(トレンガヌ・プロアジア) +37'11"
103位 福田晋平(愛三工業レーシングチーム) +47'17"
ポイント賞
アンドレア・グアルディーニ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ・ネーリ)
山岳賞
ジョナサン・モンサルベ(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ)
アジア人総合成績
ラヒム・エマミ(イラン、アサド大学チーム)
チーム総合成績
タブリス・ペトロケミカル
アジアンチーム総合成績
アサド大学チーム
text:Kei Tsuji
photo:Yuko Sato, www.ltdl.com.my
ランカウイ最終ステージはシャーアラムからクアラルンプールまでの104.6km。終盤はクアラルンプール中心部を駆け抜ける6kmの周回コースを6周する。スプリントポイントが3つ設定されているため、ボーナスタイムによる総合順位変動の可能性は残されている。
レースは序盤に設定された2つの4級山岳でアタックが繰り返された。山岳賞3位のアルバート・ティマー(オランダ、スキル・シマノ)らがポイントを獲得したものの、モンサルベの山岳賞首位を脅かすには至らず。
その後もアタックは繰り返され、単独で飛び出したセア・キョンロー(マレーシアナショナルチーム)が最大35秒のリードを築いてクアラルンプールの周回コースに突入。しかしスプリントポイントに興味を示すスプリンターチームの集団牽引により、キョンローはゴールまで距離を残して吸収される。
この日最も積極的にスプリントポイントを狙ったのは、昨年ポイント賞首位に輝いたアヌアル・マナン(マレーシア、トレンガヌ・プロアジア)。今年ステージ優勝を飾れていないマナンは2つのスプリントポイントを先頭通過し、12ポイントを加算してグアルディーニとの差を14ポイントに。ステージ優勝者には15ポイントが与えられるため、マナンはポイント賞逆転に望みを繋いだ。
ダミアン・ゴダン(フランス、ユーロップカー)の単独エスケープもスプリンターチームにより封じ込められ、最後は大集団によりゴールスプリント勝負に。チームメイトに発射されたポイント賞リーダーのグアルディーニは、後方を振り返る余裕の勝利を飾った。
ステージ5勝目で大会を締めくくったグアルディーニは「自分はチポッリーニのスプリントを見て育った。最近はマキュアンやカヴェンディッシュのようなスプリントに憧れている。5日後にはツアー・オブ・カタールに出場して、トップスプリンターと激突する。今からそれが楽しみだ。」と、勢いのあるコメントを残す。
「今日アヌアル(マナン)は強い気持ちでポイント賞を狙っていた。彼は第7ステージでポイント獲得を逃している。自分は穫れるポイントを全て穫ったので、ポイント賞トップをキープできたのだと思う。」マレーシアのマナンはステージ3位に食い込んだが、ポイント賞争いにおいてグアルディーニに完敗。最終的にグアルディーニはマナンと16ポイント差でポイント賞リーダーに輝いた。
最終日に総合上位陣は動かず、モンサルベが総合優勝に輝いた。霧のゲンティンハイランドでステージ優勝し、ボーナスタイムの妙技により総合首位に立ったモンサルベがキャリア最大の勝利を手にした。
「プロとして初めて挑んだステージレースで総合優勝。本当に嬉しい。キャリアを最高の形でスタートさせることができたと思う。これもチームメイトたちの働きのおかげだ。」21歳のベネズエランクライマーがヨーロッパレースで存在感を示す日は近いかも知れない。
この日は綾部勇成(愛三工業レーシングチーム)が日本人最高位の9位でフィニッシュ。総合成績では土井雪広(スキル・シマノ)の25位が最高位だった。
レース展開や選手コメントはレース公式サイト、レース公式ストリーミングより。
ツール・ド・ランカウイ2011第10ステージ結果
1位 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ・ネーリ)2h24'30"
2位 ロベルト・フェルスター(ドイツ、ユナイテッドヘルスケア)
3位 アヌアル・マナン(マレーシア、トレンガヌ・プロアジア)
4位 クリストフ・ファンヘールデン(南アフリカ、MTNキュベカ)
5位 ケニーロバート・ファンヒュンメル(オランダ、スキル・シマノ)
6位 ボリス・シュピレフスキー(ロシア、タブリス・ペトロケミカル)
7位 ジョエリ・スタラールト(ベルギー、ランドバウクレジット)
8位 アンドレ・シュルツ(ドイツ、CCCポルサット)
9位 綾部勇成(愛三工業レーシングチーム)
10位 オマル・ロンバルディ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)
14位 福田晋平(愛三工業レーシングチーム)
36位 西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)
64位 土井雪広(スキル・シマノ)
69位 宮澤崇史(ファルネーゼヴィーニ・ネーリ)
113位 福島晋一(トレンガヌ・プロアジア) +3'31"
個人総合成績
1位 ジョナサン・モンサルベ(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ) 30h08'57"
2位 リバルド・ニノ(コロンビア、ルトゥーア) +05"
3位 エマヌエーレ・セッラ(イタリア、アンドローニ・ジョカトリ) +24"
4位 デニス・ヴァンニーケルク(南アフリカ、MTNキュベカ) +25"
5位 ラヒム・エマミ(イラン、アサド大学チーム)
6位 ラックラン・モールトン(オーストラリア、チポレ・ディベロップメント) +32"
7位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス) +49"
8位 ホセイン・アスカリ(イラン、タブリス・ペトロケミカル) +56"
9位 ゴン・ヒョスク(韓国、韓国ナショナルチーム) +57"
10位 ガーデル・ミズバニ(イラン、タブリス・ペトロケミカル) +1'15"
25位 土井雪広(スキル・シマノ) +5'13"
30位 綾部勇成(愛三工業レーシングチーム) +6'26"
66位 西谷泰治(愛三工業レーシングチーム) +30'09"
74位 宮澤崇史(ファルネーゼヴィーニ・ネーリ) +35'16"
82位 福島晋一(トレンガヌ・プロアジア) +37'11"
103位 福田晋平(愛三工業レーシングチーム) +47'17"
ポイント賞
アンドレア・グアルディーニ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ・ネーリ)
山岳賞
ジョナサン・モンサルベ(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ)
アジア人総合成績
ラヒム・エマミ(イラン、アサド大学チーム)
チーム総合成績
タブリス・ペトロケミカル
アジアンチーム総合成績
アサド大学チーム
text:Kei Tsuji
photo:Yuko Sato, www.ltdl.com.my