2026年シーズンが幕を閉じ、束の間のオフシーズンを迎えているプロトン。そんな中、ツールで一足早くシーズンを終えたエガン・ベルナル(ネットカンパニー・イネオス)が先月、自身のSNSで声明を発表。来季の活動継続を明言した現コロンビア王者の胸中に迫る。



コロンビア選手権ロードレースを連覇中のエガン・ベルナル photo:CorVos

ベルナルが自身のSNSに長文を投稿したのは10月8日のことだった。そこでチームとは2029年末まで契約があり、2027年も競技活動を続けることが語られたものの、7月のツール・ド・フランス後は「休息をとり、少し距離を置いて、レースのペースの中で時に失われがちな心の平穏を取り戻すため」、休養期間に入っていたことを明かした。

2019年にツール・ド・フランス、2021年にジロ・デ・イタリアで総合優勝を果たしたベルナル。しかし2022年1月のトレーニング中にバスに衝突し、右脚の大腿骨転子粉砕骨折と膝蓋(しつがい)骨開放骨折など、選手生命が危ぶまれる大怪我を負った。トップコンディションに戻るまで数年を要したものの、2025年2月のコロンビア選手権でロードレースとタイムトライアルの2冠を達成。その年のブエルタ・ア・エスパーニャでは区間優勝を果たし、復活の兆しを示した。

2026年シーズンはコロンビア選手権のロードレースで2連覇を達成。ツアー・オブ・ジ・アルプスで総合2位、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュで5位に入り、その好調をジロ・デ・イタリアに繋げ、総合4位に入ったテイメン・アレンスマン(オランダ)のアシストをしながら自身も総合10位に入った。そしてツール・ド・フランスでは山岳ステージで何度も逃げに乗り、完走を果たしたところで、そのままシーズンを終えた。

2026年はジロとツールを完走したベルナル photo:CorVos

その後、一時は引退を考えていたことも報じられていた。グランツールで総合争いができていない状態でありながらも、「一つはっきりしているのは、競技を続ける限り、まだ自分にできることがたくさんあるという確信を持ち、(競技に)取り組みたいということだ。ただ続けるために続けるのではなく、モチベーションや、肉体的、精神的な強さ、そして競争力を保ち続け、違いを生み出し続けたいという意欲を持つことが重要なのだ」と綴った。

来年1月13日に30歳の誕生日を迎えるベルナルは、「いまはただ現在を楽しみ、この瞬間を穏やかに生き、時が物事をあるべき場所へと導いてくれるのに任せたい」と、文章を締めくくった。ネットカンパニー・イネオスは2027年、フィリッポ・ガンナ(イタリア)を含むチーム半数の15名以上の退団が濃厚となっており、新生チームの中心選手の動向が注目される。


text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
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