ロードシーズンが終わり、シクロクロスの冬がやってきた。テレネット・スーパープレスティージュの開幕戦で、マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・アルテスインダストリーバウ)と世界王者ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・フェルゼクリンゲン・ヘットプーツブーロー・ライオンズ)が独走勝利を挙げている。

テレネット・スーパープレスティージュが開幕。欧州トップ勢が顔を揃えた photo:CorVos
日本でもUCI亘理と関西クロス開幕戦が行われた10月25日(日)、ベルギーのオーベレルエイセでシクロクロスの3大シリーズ、テレネット・スーパープレスティージュの開幕戦が開催された。
UCIワールドカップ、テレネット・スーパープレスティージュ、X2Oトロフェーの3つのシリーズ戦を軸にした欧州CXシーズン。開幕したスーパープレスティージュは全8戦で、オーベレルエイセの開幕戦に続き、11月5日のミッデルケルケ、11日のニール、14日のメルクスプラスと、11月に3戦をこなした後に12月6日のルッデルフォールデ、25日のゾルダー、30日のディーゲムを経て、年明け1月2日のフレヘムで最終戦を迎える。
11月7〜8日にオランダでは欧州選手権が催され、シーズンの頂点となる世界選手権は2027年1月29〜31日にベルギーのオーステンデで開催。年末年始の過密スケジュール、そして世界選手権に向けて欧州トップ選手が始動した。
ファンエンペルが復帰、新チーム「スペシャライズド TMRW」始動
今季のシクロクロス界で最大の話題といえるのが、新チーム「スペシャライズド TMRW」の誕生だ。開幕戦の2日前、10月23日に女子ロードチームのFDJユナイテッド・スエズと、スポンサーを務めるスペシャライズドが正式に発表した。

シクロクロス世界選手権を3度制したフェム・ファンエンペル(オランダ)が別チームで復帰する photo:CorVos
チームを率いるのは、世界選手権を3度制しつつ競技停止を発表していたものの、1年間の時を経て競技復帰をアナウンスしたフェム・ファンエンペル(オランダ)。9月中旬にFDJユナイテッド・スエズへの加入を決め、10月17日のベレンクロスでは、早くもチームの赤いジャージをまとって競技復帰を果たしている。シクロクロスとロードの両方を含む契約は2027年までだ。
チームにはファンエンペルのほか、ロードではFDJユナイテッド・スエズのU23ライダーである3人が加わる。セリア・ジェリー(フランス)は、昨季の世界選手権でU23女子の銅メダルを獲得。ロードでもフランス王者に輝き、ブラバンツペイル優勝やジロのステージ優勝を挙げた。同じ世界選手権のU23で5位に入ったアマンディーヌ・ミュレール(フランス)、ジュニア女子で4位だった18歳のアンヤ・グロスマン(スイス)も名を連ねる。
TMRWは、FDJユナイテッド・スエズを所有するトゥモロー・グループが、ロード以外の種目へ活動を広げるために立ち上げたブランド。その第一歩として選ばれたのがシクロクロス。テクニックを磨き、年間を通じてレース経験を積める場として若手をより完成度の高いロード選手に育てる狙いがある。
また、昨季まで活動していたリドレーのファクトリーチームが活動を縮小。来日経験もあるフェリペ・オルツ(スペイン)は個人活動となり、ヨリス・ニューウェンハイス(オランダ)はヘイゾマット・キューブへと移籍している。
女子エリート:世界女王ブラントが独走

圧倒的な強さでフィニッシュしたルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・フェルゼケリンゲン・ヘットプーツビュロー・ライオンズ)
テレネット・スーパープレスティージュの開幕戦「フラームス・ドライフェンクロス」は、芝生、木の根が張り出したキャンバー、ランニング区間が続くタフなコース。今年は晴天と強風に見舞われ、泥が勝負を左右する展開にはならなかった。
エリート女子は前日のレースを腰のトラブルで欠場した世界王者ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・フェルゼケリンゲン・ヘットプーツビュロー・ライオンズ)が、その不安を一蹴する走りを披露した。

テレネット・スーパープレスティージュ2026-2027第1戦 女子エリート表彰台 photo:777tv CX TEAM
スタートダッシュを得意とするアマンディーヌ・フークネ(フランス、パウェルスサウゼン・アルテスインダストリーバウ)が飛び出し、ブラントや欧州王者インゲ・ファンデルヘイデン(オランダ、クレラン・コレンドン)、デニセ・ベッツェマ(オランダ)らが続く。2周目に前年シリーズ女王のアニック・ファンアルフェン(オランダ、777TVCXチーム)らが追いつき、一時は7人の先頭集団が形成された。
元世界女王のセイリン・アルバラード(オランダ、フェニックス・プレミアテック)が追走グループで苦しむのを尻目に、先頭グループからブラントが飛び出し、持ち前の馬力でぐいぐいリードを広げて完勝。シリーズ首位の15ポイントを獲得している。
男子エリート:ファントーレンハウトが好調ぶりを披露

序盤、キャメロン・メイソン(イギリス、777TVCXチーム)がレースを牽引 photo:777tv CX TEAM
男子レースのホールショットを奪ったのはイギリス王者のキャメロン・メイソン(イギリス、777TVCXチーム)。ヘルベン・カイペルス(ベルギー、パウェルスサウゼン・アルテスインダストリーバウ)、ワイツ・メーウセン(ベルギー、クレラン・コレンドン)、スイス王者ケヴィン・クーン(スイス、ヘイゾマット・キューブ)が続き、序盤から抜け出しを図る。しかし後方からニルス・ファンデプッテ(アルペシン・プレミアテック)らが牽引して追いつき、レースは13人前後の大きな先頭集団で中盤に入った。
スタートで出遅れたマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・アルテスインダストリーバウ)だったが焦ることなく先頭集団へ合流。クーンとともにペースを上げて集団を7人まで絞り込むと、レース後半に入ってアタック。高低差のあるスピードコースで一気に差を広げてフィニッシュまで逃げ切った。

テレネット・スーパープレスティージュ2026-2027第1戦 男子エリート表彰台 photo:CorVos
今季すでに5戦中4勝目。33歳のファントーレンハウトが好調ぶりを印象づけるスーパープレスティージュ初戦勝利。2位争いはメーウセンのアタックで決着し、15秒遅れの2位を確保。3位には18秒遅れでファンデプッテが入っている。
シリーズ初戦はベテランのファントーレンハウトとブラントの安定感が際立つ結果に。この日は欧州各地でレースが行われ、ジェリーやマリー・シュライバー(ルクセンブルク、SDワークス・プロタイム)といった強豪選手たちが順当に勝利を挙げている。
マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・プレミアテック)やトム・ピドコック(イギリス、ピナレロ・Q36.5)の2人はシクロクロス参戦しない可能性があるものの、ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)は参戦を明言。レースが加熱する年末年始に合わせて参戦するものと見られている。

日本でもUCI亘理と関西クロス開幕戦が行われた10月25日(日)、ベルギーのオーベレルエイセでシクロクロスの3大シリーズ、テレネット・スーパープレスティージュの開幕戦が開催された。
UCIワールドカップ、テレネット・スーパープレスティージュ、X2Oトロフェーの3つのシリーズ戦を軸にした欧州CXシーズン。開幕したスーパープレスティージュは全8戦で、オーベレルエイセの開幕戦に続き、11月5日のミッデルケルケ、11日のニール、14日のメルクスプラスと、11月に3戦をこなした後に12月6日のルッデルフォールデ、25日のゾルダー、30日のディーゲムを経て、年明け1月2日のフレヘムで最終戦を迎える。
11月7〜8日にオランダでは欧州選手権が催され、シーズンの頂点となる世界選手権は2027年1月29〜31日にベルギーのオーステンデで開催。年末年始の過密スケジュール、そして世界選手権に向けて欧州トップ選手が始動した。
ファンエンペルが復帰、新チーム「スペシャライズド TMRW」始動
今季のシクロクロス界で最大の話題といえるのが、新チーム「スペシャライズド TMRW」の誕生だ。開幕戦の2日前、10月23日に女子ロードチームのFDJユナイテッド・スエズと、スポンサーを務めるスペシャライズドが正式に発表した。

チームを率いるのは、世界選手権を3度制しつつ競技停止を発表していたものの、1年間の時を経て競技復帰をアナウンスしたフェム・ファンエンペル(オランダ)。9月中旬にFDJユナイテッド・スエズへの加入を決め、10月17日のベレンクロスでは、早くもチームの赤いジャージをまとって競技復帰を果たしている。シクロクロスとロードの両方を含む契約は2027年までだ。
チームにはファンエンペルのほか、ロードではFDJユナイテッド・スエズのU23ライダーである3人が加わる。セリア・ジェリー(フランス)は、昨季の世界選手権でU23女子の銅メダルを獲得。ロードでもフランス王者に輝き、ブラバンツペイル優勝やジロのステージ優勝を挙げた。同じ世界選手権のU23で5位に入ったアマンディーヌ・ミュレール(フランス)、ジュニア女子で4位だった18歳のアンヤ・グロスマン(スイス)も名を連ねる。
TMRWは、FDJユナイテッド・スエズを所有するトゥモロー・グループが、ロード以外の種目へ活動を広げるために立ち上げたブランド。その第一歩として選ばれたのがシクロクロス。テクニックを磨き、年間を通じてレース経験を積める場として若手をより完成度の高いロード選手に育てる狙いがある。
また、昨季まで活動していたリドレーのファクトリーチームが活動を縮小。来日経験もあるフェリペ・オルツ(スペイン)は個人活動となり、ヨリス・ニューウェンハイス(オランダ)はヘイゾマット・キューブへと移籍している。
女子エリート:世界女王ブラントが独走

テレネット・スーパープレスティージュの開幕戦「フラームス・ドライフェンクロス」は、芝生、木の根が張り出したキャンバー、ランニング区間が続くタフなコース。今年は晴天と強風に見舞われ、泥が勝負を左右する展開にはならなかった。
エリート女子は前日のレースを腰のトラブルで欠場した世界王者ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・フェルゼケリンゲン・ヘットプーツビュロー・ライオンズ)が、その不安を一蹴する走りを披露した。

スタートダッシュを得意とするアマンディーヌ・フークネ(フランス、パウェルスサウゼン・アルテスインダストリーバウ)が飛び出し、ブラントや欧州王者インゲ・ファンデルヘイデン(オランダ、クレラン・コレンドン)、デニセ・ベッツェマ(オランダ)らが続く。2周目に前年シリーズ女王のアニック・ファンアルフェン(オランダ、777TVCXチーム)らが追いつき、一時は7人の先頭集団が形成された。
元世界女王のセイリン・アルバラード(オランダ、フェニックス・プレミアテック)が追走グループで苦しむのを尻目に、先頭グループからブラントが飛び出し、持ち前の馬力でぐいぐいリードを広げて完勝。シリーズ首位の15ポイントを獲得している。
男子エリート:ファントーレンハウトが好調ぶりを披露

男子レースのホールショットを奪ったのはイギリス王者のキャメロン・メイソン(イギリス、777TVCXチーム)。ヘルベン・カイペルス(ベルギー、パウェルスサウゼン・アルテスインダストリーバウ)、ワイツ・メーウセン(ベルギー、クレラン・コレンドン)、スイス王者ケヴィン・クーン(スイス、ヘイゾマット・キューブ)が続き、序盤から抜け出しを図る。しかし後方からニルス・ファンデプッテ(アルペシン・プレミアテック)らが牽引して追いつき、レースは13人前後の大きな先頭集団で中盤に入った。
スタートで出遅れたマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・アルテスインダストリーバウ)だったが焦ることなく先頭集団へ合流。クーンとともにペースを上げて集団を7人まで絞り込むと、レース後半に入ってアタック。高低差のあるスピードコースで一気に差を広げてフィニッシュまで逃げ切った。

今季すでに5戦中4勝目。33歳のファントーレンハウトが好調ぶりを印象づけるスーパープレスティージュ初戦勝利。2位争いはメーウセンのアタックで決着し、15秒遅れの2位を確保。3位には18秒遅れでファンデプッテが入っている。
シリーズ初戦はベテランのファントーレンハウトとブラントの安定感が際立つ結果に。この日は欧州各地でレースが行われ、ジェリーやマリー・シュライバー(ルクセンブルク、SDワークス・プロタイム)といった強豪選手たちが順当に勝利を挙げている。
マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・プレミアテック)やトム・ピドコック(イギリス、ピナレロ・Q36.5)の2人はシクロクロス参戦しない可能性があるものの、ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク)は参戦を明言。レースが加熱する年末年始に合わせて参戦するものと見られている。
テレネット・スーパープレスティージュ2026-2027第1戦 女子エリート結果
| 1位 | ルシンダ・ブラント(オランダ、バロワーズ・フェルゼケリンゲン・ヘットプーツビュロー・ライオンズ) | 48:19 |
| 2位 | アニック・ファンアルフェン(オランダ、777TVCXチーム) | +0:17 |
| 3位 | インゲ・ファンデルヘイデン(オランダ、クレラン・コレンドン) | +0:36 |
| 4位 | アマンディーヌ・フークネ(フランス、パウェルスサウゼン・アルテスインダストリーバウ) | +1:04 |
| 5位 | デニセ・ベッツェマ(オランダ) | +1:07 |
| 6位 | クリスティナ・ゼマノヴァ(チェコ、クレラン・コレンドン) | +1:25 |
| 7位 | アリシア・フランク(ベルギー) | +1:27 |
| 8位 | セイリン・アルバラード(オランダ、フェニックス・プレミアテック) | +1:50 |
| 9位 | ジュリー・ブラウワーズ(ベルギー、) | +1:53 |
| 10位 | エレーヌ・クラウツェル(フランス、777TVCXチーム) | +2:03 |
テレネット・スーパープレスティージュ2026-2027第1戦 男子エリート結果
| 1位 | マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・アルテスインダストリーバウ) | 1:03:18 |
| 2位 | ワイツ・メーウセン(ベルギー、クレラン・コレンドン) | +0:15 |
| 3位 | ニルス・ファンデプッテ(ベルギー、アルペシン・プレミアテック) | +0:18 |
| 4位 | キャメロン・メイソン(イギリス、777TVCXチーム) | +0:20 |
| 5位 | ケヴィン・クーン(スイス、ヘイゾマット・キューブ) | +0:29 |
| 6位 | フェリペ・オルツ(スペイン) | +0:30 |
| 7位 | ヨラン・ウィズーレ(ベルギー、クレラン・コレンドン) | +0:40 |
| 8位 | ランデル・ロークス(ベルギー、ユニベット・ローズ・ロケッツ) | +0:41 |
| 9位 | ヴィクトール・ファンデプッテ(ベルギー、シャルル・リエジョアCXチーム) | +0:58 |
| 10位 | ヴィクトール・ファンデンベルフェ(ベルギー、パウェルスサウゼン・アルテスインダストリーバウ) | +1:05 |
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