カステリが、気温が下がり始める時期のライドに向けて、ジャージ、ボトムス、ベスト、グローブの計6モデルをそろえた。保温素材を用いたESPRESSO THERMAL 2 JERSEYとESPRESSO THERMAL BIBSHORT、夏用生地を使用したビブタイツのESPRESSO TRNSTN BIBTIGHT、折りたためるESPRESSO 2 VEST、2種のグローブの特徴を紹介する。



ESPRESSO THERMAL 2 JERSEY

カステリ ESPRESSO THERMAL 2 JERSEY

プロチームのスーダル・クイックステップをサポートし、レース向けのトップモデルから日常のライドで着るウェアまでを手がけるカステリ。イタリアのフォンツァーゾに本社を置くこのブランドのなかで、Espressoシリーズは、着心地とスタイル、性能のバランスを取ったコレクションで、ホビーサイクリスト向けに作られている。

今回紹介するプロダクトは、真夏のウェアでは肌寒く、冬用のウェアでは暑すぎるという、秋口や春先のウェア選択が難しい時期向けのアイテムが中心だ。ミッドシーズンだからこそ季節に合わせたウェアを着用することで、快適なサイクリングを楽しめるだろう。

薄手の裏起毛生地とされており、保温性を獲得している


ESPRESSOシリーズの長袖サーマルジャージの第二世代となるESPRESSO THERMAL 2 JERSEYだ。シリーズ共通の魅力である肌あたりが柔らかく、体に自然に沿う伸縮性と柔軟性を備える生地を採用した一着だ。

生地の裏面は起毛させてあり、柔らかな肌触りと保温性を両立し、対応温度は12〜18℃だ。生地の厚みもあるため、肌寒さを感じるような状況での長時間サイクリングで、保温性の真価を発揮してくれるだろう。

肩周りから脇にかけてのカッティングによって快適な着用感を実現している

その上で、新作はロングライドでの使いやすさを高めるため、ウエスト周りとポケットの構造を見直している。荷物を多く入れてもポケットが安定し、中身が暴れにくくなっている。もちろんファスナー付きのポケットも備え、貴重品なども安心して収納できる。

フロントファスナーはYKK Vislonのフルレングスで、着脱や走行中の温度調整がしやすい。裾には、シリコングリッパー付きのエラスティックバンドを配し、ライド中のずり上がりを抑える。重量は256g。サイズはXS〜3XLの7サイズ。価格は25,850円(税込)。

一言インプレッションby高木三千成(シクロワイアード編集部)

カステリ ESPRESSO THERMAL 2 JERSEY

袖を通した瞬間から、裏地と肌の間に暖かい層ができているのが分かるほど保温性がありました。生地がやや厚手に仕立てられていて、しっかりと熱を逃さないように作られているようです。実際に走行した印象でも、通気性よりも保温性が優っているようで、上半身全体が暖かい空気に包まれていました。

秋らしい気温であれば薄手のアンダーと合わせてちょうどよく着られそうです。ゆっくりしたペースでも暖かく、速いペースでも暑すぎない、普段のサイクリングに向いたジャージという印象でした。

また、ESPRESSOシリーズらしい快適なフィット感も備わっていました。普段カステリのトップスはSサイズを選ぶのですが、今回はXSでもちょうど良い着心地でした。パネリングと生地の伸縮性が優れているためか、体にぴたりとフィットしながらも、どこかに窮屈さを感じることはありませんでしたし、体の動きにも気持ちよく追従します。ESPRESSOシリーズ全体がタイトすぎないスタンダードなフィットで仕立てられているので、ぴたりとした着心地で着用したい方はワンサイズ小さくても良さそうです。



ESPRESSO THERMAL BIBSHORT

カステリ ESPRESSO THERMAL BIBSHORT

ESPRESSO THERMAL BIBSHORTは、裏起毛生地を膝上までを覆う長めの丈に仕立てたビブショーツだ。通常のビブショーツよりも裾部分を長めに作ることで、グリッパーを使わなくても脚に自然にフィットし、さらに延長部分が保温性を効果的に向上させているという。また、ハムストリング側の裾は延長していないため、ペダリングを妨げないという作り込みも魅力だ。

採用される裏起毛生地は、ESPRESSO 2 THERMAL BIBTIGHTにも使われている、暖かく柔らかなThermoflex。保温性に加え、高い伸縮性とEspressoらしい着心地を確保している。対応温度は10℃〜18℃に設定されているが、ウォーマー系と組み合わせることで、さらに幅広い気温帯で活躍してくれそうだ。

裾の膝側は長く、膝裏側は短く設計されている

ビブストラップはメッシュ構造が採用されているため、足部分は暖かく、肩周りは熱がこもらないように設計されている。背面にはポケットも備えられており、寒さが厳しくなった時にカイロを忍ばせられるのも嬉しい。パッドは長時間のライドに向くProgetto X2 Airだ。サイズはXS〜3XLの7サイズ。価格は28,050円(税込)。

一言インプレッションby高木三千成(シクロワイアード編集部)

肩紐は通気性に優れるメッシュ構造とされている
背面にはポケットも備えられている


腹部までしっかり覆われている
裏起毛生地を採用しており、裾部分にはグリッパーが備えられていない



太もも周りのフィット感が心地よい一着でした。レース系モデルのようなコンプレッション感はなく、ESPRESSOシリーズらしい優しく包み込むようなフィット性で、幅広いサイクリストが快適に着用できるモデルだと思います。

カステリ独自の裾のカッティングも好印象でした。裏起毛のビブショーツは裾部分がずり上がってきてしまうこともあるのですが、膝部分が長めに作られているため、ずり上がりが気になることはありませんでした。肌が覆われている面積が広く、冷たい風が当たりにくいのも嬉しいですね。

カッティングも効果的に行われており、足を包み込むようなフィットを実現している

ESPRESSO THERMAL BIBSHORTは、秋から冬にかけて本領を発揮するという印象です。20℃を超える気温帯では裏起毛はまだ早いので、11月に入って10℃前後まで下がってきたあたりから、こちらの出番になってくると思います。



ESPRESSO TRNSTN BIBTIGHT

カステリ ESPRESSO TRNSTN BIBTIGHT

ESPRESSO TRNSTN BIBTIGHTは、名前の通り季節の変わり目にぴったりなビブタイツだ。素材には夏用のESPRESSO 2 BIBSHORTと同じEspresso Doppioを採用し、生地を足首の少し上まで延長した設計が、このビブタイツの特徴。

裏起毛のような保温層を持たせるのではなく、脚を覆う面積を広げることで肌寒さに対応。ビブショーツでは肌寒く、かといって本格的なビブタイツでは暑すぎるという状況にフィットするはずだ。また、夏用生地を使っていることもあり、通気性も備えているため、紫外線対策の一本として選べることも魅力。日焼け対策が悩ましい春秋の新しい選択肢として注目してもらいたい。

膝裏部分に縫い目がなく、快適な伸縮性を得られる

肩紐にはストレッチメッシュが採用されており、肩紐部分に熱がこもらない通気性を確保。気温の変動が激しいミッドシーズン用のウェアとしては嬉しい仕様だ。パッドはProgetto X2 Air Seamlessが装備されている。

重量は212gで、対応温度は8〜16℃。フィットはテイラードフィットで、サイズはXS〜3XLの7サイズ。価格は29,700円(税込)。

一言インプレッションby高木三千成(シクロワイアード編集部)

カステリ ESPRESSO TRNSTN BIBTIGHT

夏用のビブショーツをそのまま足首まで伸ばしたような作りで、フィット感は素直に良いと感じた一着です。脚にぴたりとフィットするようなカッティングで、足を通すときは少しだけ小ささを感じますが、一度着てしまえば、脚とウェアの一体感が強く、ペダリング中の膝や足の動きに対してはほぼ一枚の布のようにストレスがありませんでした。

レッグウォーマーやニーウォーマーという選択肢もありますが、動きやすさという点ではやはりタイツの方が勝ると感じます。さらに膝部分に縫製がないカッティングなど工夫もされているため、非常に快適です。

肩紐はメッシュ構造だ

秋口や初冬に運動強度の高いペースで走れる人であれば、上は冬用ジャケット、下はこのタイツにシューズカバーという組み合わせで、足元はそれほど厚着しなくても済みそうです。ゆっくりしたペースでのライドだと、秋口の肌寒さを感じるような場面で活躍します。

寒く感じる場面もあるかもしれませんが、裏起毛でない割には暖かく、冬でもこれ一枚でいけそうだと感じる場面もありました。同時に夏用生地を使用していることが、紫外線対策にも役立ってくれるはず。足部分に熱がこもりにくく、日差しがある状況でも着用しやすいので、春秋の日焼け防止に役立ってくれるでしょう。幅広いシーズン、様々な理由で選べる便利なビブタイツがESPRESSO TRNSTN BIBTIGHTでした。



ESPRESSO 2 VEST

カステリ ESPRESSO 2 VEST

ESPRESSO 2 VESTは、ESPRESSO 2シリーズとのコーディネートがバッチリな軽量ベストだ。前身頃には、ストレッチ性のある織物素材を採用。冷たい風の侵入を抑えながらも必要な分の空気は通すため、熱がこもりにくくなっている。背面とサイドには、ESPRESSO 2 JERSEYと共通のAir_O Stretch素材を使い、伸縮性と通気性、フィット性を確保している。

背面には補給食や小物を取り出しやすい3つのポケットを備え、フロントには上下どちらからも開閉できるYKK製のダブルジッパーを配した。ジッパーを下から開ければ、ベストを着たままジャージのポケットに手を伸ばせる。ウエストのエラスティックバンドがずり上がりを防ぎ、背面には視認性を高めるリフレクティブタブが備えられている。

背面はメッシュ生地とされている

下からもジッパーを開けることができ、ジャージのバックポケットにもアクセス可能

使わないときは小さく畳んでジャージのポケットに収納できる。対応温度は12〜20℃で、重量は139g。朝の冷え込みに合わせて着て、気温が上がったら脱いでポケットにしまうことも可能。フィットはテイラードフィットで、サイズはXS〜3XLの7サイズ。価格は19,800円(税込)。

一言インプレッションby高木三千成(シクロワイアード編集部)

カステリ ESPRESSO 2 VEST

生地の伸縮性に富んでいるため、体にピタッと沿ってバタつかない一着でした。ロングスリーブジャージと同じXSを試着しましたが、生地がしなやかなおかげで、ダンシングの動きを妨げる感覚もなく、常に心地よさが続きます。朝から一日中、着続けられると思いますね。

コンパクトに畳んだときの小ささも印象的で、本当に背中のポケットに収まるサイズ感でした。着心地に優れているため、暑さを感じた時だけ脱ぐという使い方がぴったりだと思います。

コンパクトに折りたためる



LIGHTNESS 3 GLOVE

カステリ LIGHTNESS 3 GLOVE

LIGHTNESS GLOVEの第3世代が登場した。今回のモデルチェンジでは、フィット感を見直し、着脱のしやすさを高めたうえで、グリップ力とパッド構造も改良している。

手の甲側には起毛したフリースのバックパネルを配し、必要十分な暖かさを確保。手のひら側には立体的な形状のパームにシリコングリップを組み合わせた。路面からの振動を吸収するカステリ・ダンピング・システム(CDS)のパッドも備え、長時間のライドで手にかかる負担を抑える。手首の高伸縮カフは新設計で、これまで以上にスムーズに着脱できる。

裏起毛生地でしっかりと保温性を確保

重量は62g、対応温度は12〜18℃。季節の変わり目に最初に手に取るグローブとして組み合わせやすい。サイズはXS〜XXLの6サイズ。価格は8,250円(税込)。

一言インプレッションby高木三千成(シクロワイアード編集部)

カステリ LIGHTNESS 3 GLOVE

ブラケットに触れる部分にもグリッパーが備えられる
手のひら部分にはグリッパーが備えられている



裏起毛タイプのグローブで、手の甲側は暖かさを優先した作りだと感じました。クロスバイクやロードバイク、マウンテンバイクで冬のサイクリングを楽しむ人向けの、定番グローブという位置づけに近いと思います。

手のひらのグリップパターンは細かく線状に入っていて、ハンドルの下部を持って体重をかけているときも、ブラケットをさりげなく握っているときも、フラット部分を握っているときも、どの持ち方でもしっかりグリップしてくれる印象でした。ハンドリング時のグリップという点では安心感があります。

厚手のグローブというと、どうしても動きにくかったり、握ったときにパッド同士がぶつかるような感覚があったりしますが、このグローブにはそうした「パッドがある」という主張があまりなく、比較的素手に近い感覚で握れました。冬まで十分に使えそうなちょうど良い暖かさと、握りやすさが両立した一双という印象です。



PERFETTO LIGHT 2 GLOVE

PERFETTO LIGHT 2 GLOVE

PERFETTO LIGHT GLOVEがモデルチェンジ。断熱材を入れずに、防風性と耐水性を極力薄い構造で実現するというコンセプトで、冷え込む朝のスタートや、山岳での長い下りなど、条件が変わりやすい場面で風だけを遮りたいときに向いたグローブだ。

今作ではGORE-TEX LABSのWINDSTOPPER生地に、PFASフリーの防水ePE膜を組み合わせた。定評のあるテクノロジーを採用しているため、防風・防水性に期待できるはずだ。

GORE-TEXのWINDSTOPPER生地に、PFASフリーの防水ePE膜を組み合わせた

縫い目を抑えた設計としており、タイトめにフィットさせた場合でも手に馴染みやすい。手のひらにはCDSとシリコンのグリップゾーンを配し、指先はタッチスクリーンに対応する。

重量は64gと軽量で、対応温度は前作と同じ8〜14℃。サイズはXS〜XXLの6サイズ。価格は11,660円(税込)。

一言インプレッションby高木三千成(シクロワイアード編集部)

カステリ PERFETTO LIGHT 2 GLOVE

PERFETTO LIGHT GLOVEは、薄手ながら防風防水性も効いてくれて、これからの季節に活躍するモデルです。雪が降るような本格的な真冬は、もう少し厚手のモデルに任せるとして、このくらいの厚みのグローブは幅広い気温で頼れる印象があります。

薄手でパッドも最小限で、指先は布一枚という感覚に近く、素手に近い感覚で動かせるのが利点だと感じます。しっかり走りたい人向けの、どちらかというとレーサー寄りの志向で作られたグローブです。

今回の試着は普段より小さいサイズをチョイスしましたが、グローブの縫い目がストレスになることはありませんでした。手首も動かしやすく、ライドに集中できるのが、このグローブだと思います。

最小限のパッドとグリッパーで構成される



カステリ ESPRESSO THERMAL 2 JERSEY
重量:256g
対応温度:12〜18℃
フィット:テイラードフィット
サイズ:XS、S、M、L、XL、XXL、3XL
価格:25,850円(税込)

カステリ ESPRESSO THERMAL BIBSHORT
重量:222g
対応温度:10〜18℃
フィット:テイラードフィット
シートパッド:Progetto X2 Air
サイズ:XS、S、M、L、XL、XXL、3XL
価格:28,050円(税込)

カステリ ESPRESSO TRNSTN BIBTIGHT
重量:212g
対応温度:8〜16℃
フィット:テイラードフィット
シートパッド:Progetto X2 Air Seamless
サイズ:XS、S、M、L、XL、XXL、3XL
価格:29,700円(税込)

カステリ ESPRESSO 2 VEST
重量:139g
対応温度:12〜20℃
フィット:テイラードフィット
サイズ:XS、S、M、L、XL、XXL、3XL
価格:19,800円(税込)

カステリ LIGHTNESS 3 GLOVE
重量:62g
対応温度:12〜18℃
サイズ:XS、S、M、L、XL、XXL
価格:8,250円(税込)

カステリ PERFETTO LIGHT 2 GLOVE
重量:64g
対応温度:8〜14℃
フィット:テイラードフィット
サイズ:XS、S、M、L、XL、XXL
価格:11,660円(税込)

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