ロード世界選手権2日目に男子U23個人タイムトライアルが行なわれ、21歳でオランダU23のTT王者であるライアン・ハルが優勝。日本勢では新藤が3分37秒遅れの42位、山里は4分56秒遅れの52位だった。



42位:新藤大翔 photo:CorVos

男女エリートのタイムトライアルでアルカンシエルが決まった翌日の9月21日、U23カテゴリーの世界一を懸けた争いが行なわれた。男子U23のコースは31.3kmで、エリートとはスタートとフィニッシュ地点を共有し、平坦部分が短縮されたもの。そのため獲得標高差は197mとほぼ変わらず、37箇所のコーナーが設定されるテクニカルなコースながら、純粋なTT能力が問われるレイアウトだ。

出場したのは日本代表の山里一心(シマノレーシング)と新藤大翔(HPCJC-BRIDGESTONE ANCHOR)を含む、44ヶ国から集った67名の選手たち。1分30秒間隔で出走し、序盤にスタートした選手の中ではロメット・パユル(エストニア)が暫定トップタイムをマーク。優勝候補の1人であり、現在ネットカンパニー・イネオスの育成チームに所属するキャメロン・ロジャース(オーストラリア)は前半にチェーンが外れて急停止し、優勝争いから脱落した。

過去に3度アジアTT王者に輝き、2016年のリオ五輪のTTでは銀メダルを獲得したオルガ・ザベリンスカヤを母に持つボグダン・ザベリンスキー(キプロス)は38分18秒で暫定トップに立った。しかしその後、ライアン・ハル(オランダ)が快走を見せ、このタイムを大幅に更新する。前半は抑え気味に入ったオランダU23のTT王者は後半にペースを上げ、37分26秒のトップタイムを叩き出した。

優勝:ライアン・ハル(オランダ) photo:CorVos

2位:ニコラス・ミレージ(イタリア) photo:CorVos

その後スタートした選手たちの中には、第1計測地点(10.7km)でハルのタイムを上回る者もいたが、そのペースを維持することはできなかった。特にフィニッシュ手前の登りで失速する選手が多く、ネットカンパニー・イネオスの育成チーム所属のニコラス・ミレージ(イタリア)は7秒遅れ、現在リドル・トレックの育成チームで走り、来季よりトップチーム昇格が決まっているエクトル・アルバレス(スペイン)は11秒遅れとハルには届かなかった。

その結果、21歳のハルがオランダに男子U23のTTで2度目となるアルカンシエルをもたらした。

「信じられない。最初は、いい走りができただけで嬉しかった。あいにく今週体調を崩してしまい、回復が間に合うかどうか、時間との戦いだった。思い描いていた走りができて満足していたんだ。それが、時間が経つにつれてどんどんいい状況になっていった。一番差をつけられたのは、最後の登りだったと思う。スプリントで駆け上がるだけの力が、まだ残っていたからね」とハルはレースを振り返った。

アルカンシエルを獲得したライアン・ハル(オランダ) photo:CorVos

2024年と25年にピクニック・ポストNLの育成チームで走ったハルは2005年生まれの21歳。現在はオランダのコンチネンタルチームであるメテック・ソーラーワットp/bマンテルに所属し、2023年にオランダのジュニアTT王者、そして今年はオランダU23のTT王者に輝いた注目の若手選手だ。

日本勢では新藤が3分37秒遅れの42位、山里は4分56秒遅れの52位だった。また、優勝候補の1人でブラッドリー・ウィギンスを父に持つベン・ウィギンス(イギリス)は1分7秒遅れの11位でトップ10入りを逃している。
ロード世界選手権2026 男子U23タイムトライアル結果
1位 ライアン・ハル(オランダ) 37.26
2位 ニコラス・ミレージ(イタリア) +0:07
3位 エクトル・アルバレス(スペイン) +0:11
4位 アシュリン・バリー(アメリカ) +0:33
5位 マッズ・ランボ(デンマーク) +0:35
6位 クリスティアン・エグホルム(デンマーク) +0:40
7位 カスパー・ハウグラン(ノルウェー) +0:46
8位 ボグダン・ザベリンスキー(キプロス) +0:51
9位 ミヒール・モーリス(オランダ) +0:56
10位 アダム・ラファティ(アイルランド) +0:56
42位 新藤大翔 +3:37
52位 山里一心 +4:56
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos