クライマーによる小集団スプリントにもつれ込んだアルウラー・ツアー第3ステージ。大会唯一の山頂フィニッシュをヤニス・ヴォワザール(スイス、チューダープロサイクリング)が制し、総合首位に立った。



初日から2連勝を飾ったジョナタン・ミラン(イタリア、リドル・トレック) photo:A.S.O.

アルウラー・ツアー2026第3ステージ image:A.S.O.
1月29日に行われたアルウラー・ツアー(UCI2.Pro)第3ステージは、大会唯一の山頂フィニッシュ。コース前半は平坦路だが、後半に3つの丘を越え、最後は登坂距離6kmのビル・ジャイダ・マウンテンを駆け上がる。

大会初日から2連勝し、総合リーダージャージを着るジョナタン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)を先頭に集団はスタートを切る。前日の集団スプリントで参戦し、日本人最高位となる15位でフィニッシュした山本哲央(チーム右京)が乗った逃げは4名。しかし、山本はメイン集団に戻り、3名となった逃げは3分のリードを得た。

UAEチームエミレーツXRGを中心とするプロトンは逃げとの距離を縮め、最終山岳を前に吸収。登りに入るとミランらスプリンターが遅れ始め、残り3km地点で真っ先にヤン・クリステン(スイス、UAEチームエミレーツXRG)がアタック。そこにジャンマルコ・ガロフォリ(イタリア、スーダル・クイックステップ)が合流するものの、強い向かい風の影響もあり、決定的なリードにはならなかった。

終盤に逃げを吸収し、ひと塊で最終山岳へ photo:CorVos

最終山岳前の下りで育成チームに所属するダヴィデ・ステッラ(イタリア、UAEチームエミレーツXRG)ら3名による激しい落車もありながら、登り基調の最終ストレートに先頭集団で入ったのは、アフォンソ・エウラリオ(ポルトガル、バーレーン・ヴィクトリアス)を先頭とする5名。そこにクリステンはイゴール・アリエタ(スペイン、UAEチームエミレーツXRG)と共に入り、数的優位な状況を作り上げたものの、それを打ち砕くようにセルヒオ・イギータ(コロンビア、XDSアスタナ)がスプリントを開始した。

その動きにエウラリオとヤニス・ヴォワザール(スイス、チューダープロサイクリング)が反応する一方、UAEの2名は反応が遅れた。ダンシングで踏み込むイギータに、シッティングのままヴォワザールが並び、最後は腰を上げてフィニッシュに飛び込んだ。

スプリント勝利したヤニス・ヴォワザール(スイス、チューダープロサイクリング) photo:CorVos

プロ2勝目を飾り、総合首位に立ったヤニス・ヴォワザール(スイス、チューダープロサイクリング) photo:A.S.O.

「シーズン初戦で勝利を飾ることができて嬉しい。数年前のハンガリー以来、暫く勝利から遠ざかっていた。だからこそこの勝利がとても嬉しいんだ」と語ったヴォワザールは、チューダーの前身となるスイスレーシングアカデミー出身の27歳。2023年にチームのプロチーム昇格と共にプロデビューを果たし、その言葉通り、2023年のツール・ド・ハンガリー以来、自身2度目の勝利となった。

これでヴォワザールは総合でも首位に立ち、区間と総合2位はエウラリオ、3位にはイギータが入っている。
アルウラー・ツアー2026第3ステージ結果
1位 ヤニス・ヴォワザール(スイス、チューダープロサイクリング) 3:22:00
2位 アフォンソ・エウラリオ(ポルトガル、バーレーン・ヴィクトリアス)
3位 セルヒオ・イギータ(コロンビア、XDSアスタナ)
4位 ヘノック・ムルブラン(エリトリア、XDSアスタナ) +0:06
5位 マウリ・ファンセヴェナント(ベルギー、スーダル・クイックステップ)
個人総合成績
1位 ヤニス・ヴォワザール(スイス、チューダープロサイクリング) 10:16:32
2位 アフォンソ・エウラリオ(ポルトガル、バーレーン・ヴィクトリアス) +0:04
3位 セルヒオ・イギータ(コロンビア、XDSアスタナ) +0:06
4位 ビョルン・ケルト(イギリス、ピクニック・ポストNL) +0:15
5位 マウリ・ファンセヴェナント(ベルギー、スーダル・クイックステップ) +0:16
その他の特別賞
ポイント賞 ジョナタン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)
ヤングライダー賞 アフォンソ・エウラリオ(ポルトガル、バーレーン・ヴィクトリアス)
チーム総合成績 XDSアスタナ
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos