バルデの故郷ブリウドをスタートしたクリテリウム・デュ・ドーフィネ3日目。逃げ集団から飛び出したイバン・ロメオ(スペイン、モビスター)が5.9kmの独走を決め、ワールドツアー初勝利。総合でも首位に浮上した。

大勢のファンに囲まれるバルデ photo:A.S.O. 
地元紙の表紙を飾るバルデ photo:A.S.O.

4賞ジャージに地元出身のバルデを加えた5名が先頭でスタートを待つ photo:A.S.O.
初日に総合勢による争いが勃発し、2日目はリドル・トレックが制圧し集団スプリントに持ち込むという、めまぐるしい展開が続く第77回クリテリウム・デュ・ドーフィネ(UCIワールドツアー)。3日目の出発地点は、今大会限りで引退するロマン・バルデ(フランス、ピクニック・ポストNL)の故郷、ブリウドを出発する207.2kmで争われた。
スタート直後から3級、2級山岳を立て続けに越え、しばらく標高1,000m前後の高台を進む。コース後半の4級山岳の後は下り、平坦路を進み、ラストに登場する3級山岳は登坂距離1.2kmに平均勾配9.2%と急勾配だ。そしてフィニッシュ地点はそこから19km進んだ先にある、”逃げ向き”のレイアウトとなっている。
バルデや前日のステージを制したジョナタン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)らを先頭に走り出し、序盤から逃げを目指した選手たちが動く。逃げ集団の成立には約1時間を要し、12名がエスケープ。イネオス・グレナディアーズが2名(ローランス&レオナード)を入れる中には、ポイント賞ジャージを着るマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)の姿もあった。

12名による逃げグループをプロトンが容認した photo:A.S.O.

マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)も入った逃げグループ photo:A.S.O.
序盤の山岳でミランが脱落したメイン集団は、UAEチームエミレーツXRGやヴィスマ・リースアバイク、スーダル・クイックステップといった総合リーダーを擁するチームが牽引する。逃げに対し2分以上のリードを許さないタイトなコントロールを見せたため、レース開始3時間の平均速度は前日を大きく上回る44km/hに達した。
残り20.2kmから登りが始まる3級山岳に向けて、プロトンでは総合選手を抱える各チームが位置取り争いを繰り広げる。そのため逃げとのタイム差は縮まり、逃げ集団はちょうど1分のアドバンテージで登りに入る。すると母国フランス出身のアントニー・テュルジス(トタルエネルジー)が早速遅れ、反対に勾配12%の区間でジュリアン・ベルナール(フランス、リドル・トレック)が加速した。
ベルナールのアタックにはアロルド・テハダ(コロンビア、XDSアスタナ)が反応し、フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)ら2名もジョイン。4名が先頭に立つ。一方のプロトンではUAEのコントロールがアタックを抑制し、プロトンに戻ってきたミランがここで脱落。先頭の4名には下り、そして平坦路でファンデルプールらが追いつき、10名まで人数を戻した。

残り5.9km地点でアタックしたイバン・ロメオ(スペイン、モビスター) photo:A.S.O.
スプリント勝負になればファンデルプールが有利であることは明らかな逃げグループでは、リポヴィッツがアタックする。これにアンドレアス・レックネスン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)がブリッジをかけると、カウンターで今度はロメオが加速。そして残り5.9kmから見せたこの仕掛けが決まった。
昨年のタイムトライアル世界選手権でU23の王者に輝いたロメオは、得意な独走力を遺憾なく発揮。後続に14秒差をつけ、フィニッシュラインに飛び込んだ。

独走を決め、ワールドツアー初勝利を飾ったイバン・ロメオ(スペイン、モビスター) photo:A.S.O.

総合でも首位に立ったイバン・ロメオ(スペイン、モビスター) photo:A.S.O.
「1ヶ月ほど前からこのステージでの勝利を狙っていた。シエラネバダで高地合宿に励み、その成果を発揮することができた。チームが勝利を狙うチャンスを与えてくれた。いまだにこの勝利が信じられないよ」と語ったのは、スペイン出身で193cmと長身の21歳、ロメオ。今年2月のボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナ(UCI2.Pro)の第3ステージで17km独走からプロ初勝利を飾り、プロ2勝目をワールドツアーという大舞台で手に入れた。
2位を争うスプリントはテハダが先着し、ファンデルプールは5位。プロトンはエミリアン・ジャニエール(フランス、トタルエネルジー)を先頭に1分8秒遅れでフィニッシュしたため、ロメオは総合首位に浮上し、リーダージャージを着用した。



初日に総合勢による争いが勃発し、2日目はリドル・トレックが制圧し集団スプリントに持ち込むという、めまぐるしい展開が続く第77回クリテリウム・デュ・ドーフィネ(UCIワールドツアー)。3日目の出発地点は、今大会限りで引退するロマン・バルデ(フランス、ピクニック・ポストNL)の故郷、ブリウドを出発する207.2kmで争われた。
スタート直後から3級、2級山岳を立て続けに越え、しばらく標高1,000m前後の高台を進む。コース後半の4級山岳の後は下り、平坦路を進み、ラストに登場する3級山岳は登坂距離1.2kmに平均勾配9.2%と急勾配だ。そしてフィニッシュ地点はそこから19km進んだ先にある、”逃げ向き”のレイアウトとなっている。
バルデや前日のステージを制したジョナタン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)らを先頭に走り出し、序盤から逃げを目指した選手たちが動く。逃げ集団の成立には約1時間を要し、12名がエスケープ。イネオス・グレナディアーズが2名(ローランス&レオナード)を入れる中には、ポイント賞ジャージを着るマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)の姿もあった。


序盤の山岳でミランが脱落したメイン集団は、UAEチームエミレーツXRGやヴィスマ・リースアバイク、スーダル・クイックステップといった総合リーダーを擁するチームが牽引する。逃げに対し2分以上のリードを許さないタイトなコントロールを見せたため、レース開始3時間の平均速度は前日を大きく上回る44km/hに達した。
残り20.2kmから登りが始まる3級山岳に向けて、プロトンでは総合選手を抱える各チームが位置取り争いを繰り広げる。そのため逃げとのタイム差は縮まり、逃げ集団はちょうど1分のアドバンテージで登りに入る。すると母国フランス出身のアントニー・テュルジス(トタルエネルジー)が早速遅れ、反対に勾配12%の区間でジュリアン・ベルナール(フランス、リドル・トレック)が加速した。
ベルナールのアタックにはアロルド・テハダ(コロンビア、XDSアスタナ)が反応し、フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)ら2名もジョイン。4名が先頭に立つ。一方のプロトンではUAEのコントロールがアタックを抑制し、プロトンに戻ってきたミランがここで脱落。先頭の4名には下り、そして平坦路でファンデルプールらが追いつき、10名まで人数を戻した。

スプリント勝負になればファンデルプールが有利であることは明らかな逃げグループでは、リポヴィッツがアタックする。これにアンドレアス・レックネスン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)がブリッジをかけると、カウンターで今度はロメオが加速。そして残り5.9kmから見せたこの仕掛けが決まった。
昨年のタイムトライアル世界選手権でU23の王者に輝いたロメオは、得意な独走力を遺憾なく発揮。後続に14秒差をつけ、フィニッシュラインに飛び込んだ。


「1ヶ月ほど前からこのステージでの勝利を狙っていた。シエラネバダで高地合宿に励み、その成果を発揮することができた。チームが勝利を狙うチャンスを与えてくれた。いまだにこの勝利が信じられないよ」と語ったのは、スペイン出身で193cmと長身の21歳、ロメオ。今年2月のボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナ(UCI2.Pro)の第3ステージで17km独走からプロ初勝利を飾り、プロ2勝目をワールドツアーという大舞台で手に入れた。
2位を争うスプリントはテハダが先着し、ファンデルプールは5位。プロトンはエミリアン・ジャニエール(フランス、トタルエネルジー)を先頭に1分8秒遅れでフィニッシュしたため、ロメオは総合首位に浮上し、リーダージャージを着用した。
クリテリウム・デュ・ドーフィネ2025第3ステージ結果
1位 | イバン・ロメオ(スペイン、モビスター) | 4:34:10 |
2位 | アロルド・テハダ(コロンビア、XDSアスタナ) | +0:14 |
3位 | ルイ・バレ(フランス、アンテルマルシェ・ワンティ) | |
4位 | フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | |
5位 | マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) | +0:27 |
6位 | アクセル・ローランス(フランス、イネオス・グレナディアーズ) | |
7位 | ブリユー・ロラン(フランス、グルパマFDJ) | |
8位 | ジュリアン・ベルナール(フランス、リドル・トレック) | |
9位 | アンドレアス・レックネスン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) | |
10位 | エディ・ダンバー(アイルランド、ジェイコ・アルウラー) |
個人総合成績
1位 | イバン・ロメオ(スペイン、モビスター) | 14:09:01 |
2位 | ルイ・バレ(フランス、アンテルマルシェ・ワンティ) | +0:17 |
3位 | アロルド・テハダ(コロンビア、XDSアスタナ) | +0:18 |
4位 | フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +0:24 |
5位 | マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) | +0:29 |
6位 | エディ・ダンバー(アイルランド、ジェイコ・アルウラー) | +0:37 |
7位 | ブリユー・ロラン(フランス、グルパマFDJ) | |
8位 | アンドレアス・レックネスン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) | |
9位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) | +1:06 |
10位 | フレッド・ライト(イギリス、バーレーン・ヴィクトリアス) | +1:12 |
その他の特別賞
ポイント賞 | マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) |
山岳賞 | ポール・ウルスラン(フランス、コフィディス) |
ヤングライダー賞 | イバン・ロメオ(スペイン、モビスター) |
チーム総合成績 | モビスター |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, A.S.O.
photo:CorVos, A.S.O.
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