ギルモアが山岳フィニッシュを制覇　岡がアジア人最高位に浮上

今大会唯一の山岳フィニッシュで争われたツール・ド・台湾第2ステージ。ブレイディ・ギルモア（オーストラリア、イスラエル・プレミアテック）が勝利し、チームメイトのモーリッツ・クレッチュ（ドイツ）が総合首位に浮上。12位の岡篤志（宇都宮ブリッツェン）が総合8位でベストアジアンライダージャージを着用した。

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3月16日に開幕した5日間のステージレース「ツール・ド・台湾（UCI2.1）」は2日目を迎えた。この日は台湾北西部にある桃園市の市街地から沿岸部に出て、内陸の山岳地帯に向かう123.31kmコース。大会唯一の山頂フィニッシュのステージは終盤に2級山岳を3つ越えるものの、難易度はそこまで高くない。

ベイリー・マクドナルド（オーストラリア、チーム ノボ ノルディスク）らが逃げた集団は6名。メイン集団は前日勝者であるブレイク・クイック（オーストラリア）を擁するルージャイ・インシュアランスが牽引し、新城幸也（ソリューションテック・ヴィーニファンティーニ）も先頭でペースを作った。

1つ目の2級山岳で逃げは3名まで減り、2つ目の山岳でプロトンに吸収される。この登りでイスラエル・プレミアテックがハイペースに持ち込み、ここからアタックが繰り返され人数が絞られる。マティアス・ブレンホイ (デンマーク、トレンガヌ・サイクリング）がアタックし、頂上を先頭通過。これをきっかけに4名の先頭集団が形成された。

しかしルージャイが先導するプロトンが引き戻し、下りでトレンガヌから今度はステファン・デボッド（南アフリカ）が飛び出す。昨年までEFエデュケーション・イージーポストで走っていたデボッドだったが、最終山岳でスピードが上がらず、集団に捉えられる。

フィニッシュまで続く緩斜面の登りで、ブレイディ・ギルモア（オーストラリア、イスラエル・プレミアテック）とジョルディ・ロペス（スペイン、エウスカルテル・エウスカディ）がスプリントを開始。コーナーの先にあるフィニッシュ地点に、ギルモアが先頭で飛び込んだ。

勝利したギルモアは、イスラエルの下部チームに所属する23歳。2023年のオセアニア選手権でU23のタイムトライアル王者に輝き、今年2月のツール・ド・ルワンダ（UCI2.1）でステージ2勝。これがプロ3勝目となった。

前日に逃げ、山岳賞ジャージを着るモーリッツ・クレッチュ（ドイツ、イスラエル・プレミアテック）が区間3位で総合首位に浮上。5位はシモーネ・ラッカーニ（イタリア、JCLチーム右京）で、日本人最高位は岡篤志（宇都宮ブリッツェン）の12位（4秒遅れ）。総合でも8位に上がり、アジア人で総合最高位の選手に与えられる、ベストアジアンライダー賞ジャージを獲得した。