日本王者の小林海を擁するJCLチーム右京も出場した、トロフェオ・ライグエーリア(UCI1.Pro)。アタック合戦から持ち込まれたスプリントをフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツXRG)が制し、前戦からのワンデーレース連勝を決めた。



唯一の日本人として出場した小林海(JCLチーム右京) photo:JCL Team UKYO

イタリア北西部ライグエーリアを巡るワンデーレース、トロフェオ・ライグエーリア(UCI1.Pro)が3月5日に開催された。197kmコースは前半に3つの山岳を通過し、後半はミラノ〜サンレモでも通るコッラ・ミケリ(距離1.9km/平均8.6%)とカーポ・メーレ(距離2km/平均3.4%)を含む短いコースを4周する。

前年に独走勝利したレニー・マルティネス(フランス、グルパマFDJ)が不在のレースには、ニールソン・パウレス(アメリカ、EFエデュケーション・イージーポスト)やフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツXRG)など豪華メンバーが集結。JCLチーム右京は外国人選手中心の構成で、日本王者ジャージを纏う小林海が出場した。

ミラノ〜サンレモのコースを逆走するプロトン photo:Trofeo Laigueglia

レースはヴィクター・ゲルナレック(フランス、アルケア・B&Bホテルズ)を含む9名が逃げ集団を形成し、メイン集団はUAEやイネオス・グレナディアーズがコントロールした。周回コースに入るとUAEがペースアップを図り、残り24km地点で逃げ集団を吸収。3周目のコッラ・ミケリで、昨年のジャパンカップ覇者であるパウレスがアタックを仕掛けた。

これにアユソやアントニオ・モルガド(ポルトガル、UAEチームエミレーツ(UAE))が追従。最終ラップではアユソとクリスティアン・スカローニ(イタリア、XDSアスタナ)が先頭に立つシーンもあったものの、決定的なアタックは決まらず、アユソ、スカローニ、パウレス、マイケル・ストーラー(オーストラリア、チューダー・プロサイクリング)の4名が最終スプリントで争うことになった。

先にスプリントを開始したのはアユソ。そのスピードに背後のストーラーと距離が空き、そのまま横並びになる3名を置き去りにしたアユソが、先頭でフィニッシュラインを通過した。

スプリントで念願の勝利を手に入れたフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツXRG) photo:Trofeo Laigueglia

表彰台で勝利を喜ぶフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツXRG) photo:Trofeo Laigueglia

2022年は2位、昨年3位を経て念願の勝利を手に入れたアユソ。「ついに1位でフィニッシュすることができた。チームは終始展開を掌握し、サポートしてくれた。スプリントで勝てる自信があった」と喜びを語った。

アユソは3日前のフォーン・ドローム・クラシックから連勝。UAEは3月上旬のまだクラシックシーズン序盤にもかかわらず、すでに14勝(うち3つが総合優勝)と驚異的なペースで勝ち星を重ねている。

2位はスカローニで3位はストーラー、小林はDNF(途中棄権)に終わった。
トロフェオ・ライグエーリア2025結果
1位 フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツXRG) 4:46:36
2位 クリスティアン・スカローニ(イタリア、XDSアスタナ)
3位 マイケル・ストーラー(オーストラリア、チューダー・プロサイクリング)
4位 ニールソン・パウレス(アメリカ、EFエデュケーション・イージーポスト)
5位 ジョヴァンニ・カルボーニ(イタリア、ユニベット・ティテマ・ロケッツ) +0:03
text:Sotaro.Arakawa
photo:Trofeo Laigueglia

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