ヴォルタ・アン・アルガルヴェ第4ステージはミラン・フレティン(ベルギー、コフィディス)がスプリントを制す。23歳のベルジャンスプリンターが強豪を退け、今シーズン2勝目をマークした。



2月22日に行われたヴォルタ・アン・アルガルヴェ第4ステージ photo:Volta ao Algarve em Bicicleta

ヨナス・ヴィンゲゴー(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)とプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)が揃うヴォルタ・アン・アルガルヴェ(UCI2.Pro)は4日目。翌日が個人タイムトライアルのため、ロードレース最終日となったこの日は、4つのカテゴリー山岳を越える丘陵ステージが舞台となった。

山岳賞トップのゲルマン・ティバニ(アルゼンチン、アヴィルド・ロウレターノ・ロウレ)が入った逃げは4名。グルパマFDJとスーダル・クイックステップも逃げに選手を送るなか、レース中盤にバーレーン・ヴィクトリアスのアフォンソ・エウラリオ(ポルトガル)とフラット・ファンミヘレン(ベルギー)が動く。プロ1年目コンビは先頭への合流を目指したものの、メイン集団に吸収された。

この日はゲルマン・ティバニ(アルゼンチン、アヴィルド・ロウレターノ・ロウレ)ら4名が逃げた photo:Volta ao Algarve em Bicicleta

山岳でも人数を減ることなかったプロトンは、残り18km地点で逃げをキャッチ。スーダルやEFエデュケーション・イージーポストが先導する集団ではヴィンゲゴーがパンクに見舞われる。しかし残り2km地点だったため、残り3km以内の救済措置が適応され、集団先頭と同タイムでのフィニッシュとなった。

2日連続のスプリントバトルはアンテルマルシェ・ワンティのトレインが主導権を取る。緩斜面の最終ストレートで踏み込んだビニヤム・ギルマイ(エリトリア)をアルノー・ドゥリー(ベルギー、ロット)が抜き、更にそれをフレティンがパス。フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)ももがくなか、23歳のフレティンが先頭でフィニッシュに飛び込んだ。

フィニッシュ手前で先頭に立ったミラン・フレティン(ベルギー、コフィディス) photo:Volta ao Algarve em Bicicleta

勝利したミラン・フレティン(ベルギー、コフィディス) photo:Volta ao Algarve em Bicicleta

ロットの下部チーム出身で、フランダース・バロワーズでの2年間を挟み、昨年復帰した古巣に勝利をもたらしたフレティン。「昨日は踏み込むのが遅すぎた。だがら今日は早めにスプリントした。完璧なリードアウトのおかげだよ」と、勝利を振り返った。

総合首位ヤン・クリステン(スイス、UAEチームエミレーツXRG)らに動きはなく、最終日の第5ステージはラストに2級山岳(距離2.1km/平均9.3%)の激坂が待つ19.6kmの個人TTだ。
ヴォルタ・アン・アルガルヴェ2025第4ステージ結果
1位 ミラン・フレティン(ベルギー、コフィディス) 4:03:31
2位 ヨルディ・メーウス(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)
3位 フィリッポ・ガンナ(イタリア、イネオス・グレナディアーズ)
4位 アルノー・ドゥリー(ベルギー、ロット)
5位 ビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ)
個人総合成績
1位 ヤン・クリステン(スイス、UAEチームエミレーツXRG) 12:50:45
2位 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG) +0:04
3位 ローレンス・デプルス(ベルギー、イネオス・グレナディアーズ) +0:07
4位 アントニオ・モルガド(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG) +0:14
5位 ルーカ・ヴェルガリート(イタリア、アルペシン・ドゥクーニンク) +0:20
その他の特別賞
ポイント賞 ヨルディ・メーウス(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)
山岳賞 ゲルマン・ティバニ(アルゼンチン、アヴィルド・ロウレターノ・ロウレ)
ヤングライダー賞 ヤン・クリステン(スイス、UAEチームエミレーツXRG)
チーム総合成績 UAEチームエミレーツXRG
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos