前日に勝負所を逃したトーマス・ピドコック(イギリス、Q36.5プロサイクリング)がリベンジ達成。5名の登りスプリントをピドコックが制し、シヴァコフが総合首位浮上を果たしている。



前日勝者でリーダージャージを着用するマキシム・ファンヒルス(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) photo:CorVos

マキシム・ファンヒルス(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)によるスプリント勝利で幕を開けた、ブエルタ・ア・アンダルシア・ルタ・シクリスタ・デル・ソル(UCI2.Pro)は2日目。本ステージは1級山岳プエルト・ビエホ(距離8.8km/平均5.8%)を2度登坂する133.2km。フィニッシュ地点は2度目の頂上から下り、平坦路と低い丘を越えた先にある。

逃げ切りの可能性もあるコースレイアウトのため、アクチュアルスタートから激しいアタックが勃発した。前日2位と悔しさ残るティム・ウェレンス(ベルギー、UAEチームエミレーツXRG)が仕掛け、それを引き戻した集団はアタックと吸収を繰り返す。この動きにはエンリク・マス(スペイン、モビスター)も加わり、レース中盤に7名の逃げ集団が形成された。

先頭集団を追いかけるトーマス・ピドコック(イギリス、Q36.5プロサイクリング) photo:CorVos

そのままレースは2度目の1級山岳プエルト・ビエホに突入し、ここで逃げとプロトンが再びシャッフルされる。そのため下りで先頭にはパヴェル・シヴァコフ(フランス、UAEチームエミレーツXRG)とブランドン・リベラ(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)、クレマン・ベルテ(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアール)の3名が立ち、トーマス・ピドコック(イギリス、Q36.5プロサイクリング)とマスが追いかけ、その後方でファンヒルスが単独で追走した。

ピドコックとマスは平坦区間で先頭にジョイン。一方でファンヒルスは合流を逃し、最終的に1分10秒遅れの6位でリーダージャージを失った。

5名はフィニッシュラインの引かれたトレ・デル・カンポの市街地に突入。スプリントでは不利なマスが登りで何度も仕掛けるも、決め手に欠き、勝負は緩斜面のスプリントへ。ピドコックが踏み込み、そのトップスピードに唯一リベラが食らいついたものの、並ぶことすらできなかった。

5名スプリントを制したトーマス・ピドコック(イギリス、Q36.5プロサイクリング) photo:CorVos

両手を高々と上げたピドコックが、2日目勝者に輝く。「昨日は欲張ってしまい、早く動きすぎた。今日はそこから学び、賢く立ち回り、戦術も上手くいった。勝つことができて本当に嬉しいよ」とピドコック。区間2勝で総合優勝したアルウラー・ツアーに続き、早くも今季3勝目をマークした。

総合首位には区間3位のシヴァコフが浮上している。
ブエルタ・ア・アンダルシア2025第2ステージ結果
1位 トーマス・ピドコック(イギリス、Q36.5プロサイクリング) 3:22:04
2位 ブランドン・リベラ(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)
3位 パヴェル・シヴァコフ(フランス、UAEチームエミレーツXRG)
4位 クレマン・ベルテ(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアール)
5位 エンリク・マス(スペイン、モビスター)
6位 マキシム・ファンヒルス(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) +1:10
個人総合成績
1位 パヴェル・シヴァコフ(フランス、UAEチームエミレーツXRG) 7:41:34
2位 クレマン・ベルテ(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアール) +0:23
3位 トーマス・ピドコック(イギリス、Q36.5プロサイクリング) +0:32
4位 マキシム・ファンヒルス(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) +1:03
5位 ティム・ウェレンス(ベルギー、UAEチームエミレーツXRG)
その他の特別賞
ポイント賞 マキシム・ファンヒルス(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)
山岳賞 ギリェルモ・シルバ(ウルグアイ、カハルラル・セグロスRGA)
チーム総合成績 UAEチームエミレーツXRG
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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