ツアー・ダウンアンダー開幕を控えた1月16日、ジャイアントがレース開催地アデレードで各国ジャーナリストを招いた発表会を開催。新型TTバイクのトリニティとLIVのアヴォウ、そしてCADEXのマックスエアロディスクとエアロ4スポークホイールを発表した。現地から速報でお届けする。



ダウンアンダー開幕を控えるアデレードでの発表会。ジャイアントのTrinity、LivのAVOWが登場した photo:Kei Tsuji

アデレード中心の一等地になるルーフトップバーで開催された発表会には、ジェイコ・アルウラーのルーク・プラップ、リブ・アルウラー・ジェイコのアンバー・ペイト、そしてアイアンマン70.3を中心に活躍するトライアスリートのエマ・パラントブラウンも出席。参加者がアルコールを片手にトップアスリートたちの声に耳を傾けるカジュアルな雰囲気の中でプレゼンテーションが進められた。

ジェイコ・アルウラーのチームカラーに彩られたTrinity Advanced SL photo:Kei Tsuji

ジャイアントのアンドリュー氏によるプレゼンテーション photo:Kei Tsuji
最新のTTポジションに対応した専用設計のハンドル類 photo:Kei Tsuji



「LIGHTER. FASTER. MORE CONTROL.」が新しく発表されたトリニティ アドヴァンスドSLのコンセプト。旧型となるトリニティ アドヴァンスド プロと比べて558グラムもの軽量化を達成(フレーム単体では120グラム軽量化)し、完成車の状態で45km/h走行時に5.9Wを低減。さらにハンドル周りの調整幅を広げている。

トリニティ アドヴァンスドSLと同様に、リブのアヴォウ アドヴァンスド SL Triも一新された。基本的なバイクの特徴は共通だが、視覚的にもBB周りの造形などが異なるなど、女性用に最適化されている。

カデックスからも新型のディスク/バトンホイールがデビュー。カデックスらしい思想を盛り込んだ意欲作だ photo:Kei Tsuji

内幅22.4mmのフックレスリムを採用 photo:Kei Tsuji
一体成型されたハブ。軽量性、剛性にも優れる photo:Kei Tsuji



さらにカデックスのTT用ホイールシステムも新世代に。新たに発表されたのはマックスエアロディスクホイールとエアロ4スポークホイールの2製品。軽量でありながら高剛性のカーボンスポークとハブ、リム、さらに1Kカーボンファイバー繊維のエアロカバーを採用したマックスエアロディスクはカデックスのディスクホイール史上最軽量となる1000グラム。前作比で横剛性を54.3%、駆動方向の剛性を20.2%向上させている。

フロント50mm、リア65mmの1Kカーボンファイバー繊維製リムを採用した新型バトンホイールのエアロ4スポークも同様に軽量で、セラミックベアリングを備えたカデックスのローフリクションR3-C40エアロリアハブを組み合わせる。ディスクホイールもバトンホイールもリムの内幅は22.4mm。

先の豪州選手権で2年連続3度目の優勝を挙げたルーク・プラップ(ジェイコ・アルウラー) photo:Kei Tsuji

新型TTバイクについて語るアンバー・ペイト(リブ・アルウラー・ジェイコ) photo:Kei Tsuji
トライアスリートのエマ・パラントブラウンも出席 photo:Kei Tsuji



プロトタイプの段階から積極的にバイクとホイールの開発に携わり、直前のオーストラリア選手権タイムトライアルで2年連続3度目のタイトルを獲得したプラップは「何よりもまず乗ってすぐに速いと感じる。調整幅も広く、もちろんディスクブレーキのおかげでコーナー手前の減速のタイミングも変わってくるので走りが変わる」とコメント。

ツアー・ダウンアンダーには男女ともにタイムトライアルは設定されないが、プラップは「風洞実験もこなした今、今シーズンの目標であるグランツールのタイムトライアルでこのバイクは武器になる」と自信を見せている。

Trinity Advanced SL 0 photo:Kei Tsuji
Liv Avow Advanced SL TRI photo:Kei Tsuji


フロント50mm、リア65mmの前後セットからなるAERO 4-SPOKE DISC WHEELSYSTEM photo:Kei Tsuji
大幅な軽量化を達成したMAX AERO DISC WHEELSYSTEM photo:Kei Tsuji



text:Kei Tsuji in Adelaide, Australia