今シーズン16勝と躍進したJCLチーム右京が、新たな戦力として全日本王者である小林海の獲得を発表した。さらにQ36.5プロサイクリングからアレッサンドロ・ファンチェルなど、若手イタリア人4名の加入も明らかとなった。



JCLチーム右京への移籍が発表された小林海 photo: Yuichiro Hosoda

全日本チャンピオンである小林海は、「このプロジェクトは非常に重要です。日本チャンピオンジャージを着てヨーロッパとアジアでレースを戦えることを誇りに思います。イタリアには強い絆があり、再びイタリアでレースをするのがとても楽しみです」とチーム加入の喜びを語った。

小林は千葉県浦安市出身の30歳。2016年全日本選手権U23のロードとタイムトライアルで2冠を達成し、翌年NIPPOヴィーニファンティーニでプロデビュー。その後ルーマニア籍のコンチネンタルチームであるジョッティ・ヴィクトリアを経て、2021年にマトリックスパワータグに加入した。

2022年のJプロツアーではシーズン前半に7戦6勝と快進撃を見せ、その年の個人総合優勝に輝く。そして2024年6月に行われた全日本選手権ロードレースで小林は、3名による小集団スプリントを制し、悲願の日本王者ジャージを手に入れた。なお契約年数は明らかにされていない。

2018年のロード世界選手権男子ジュニアロードレースで3位に入ったアレッサンドロ・ファンチェル(イタリア) photo:Kei Tsuji

右京は小林の他にも、アレッサンドロ・ファンチェル(24歳)やアンドレア・ダマート(22歳)、ニコロ・ガリッボ(25歳)、シモーネ・ラッカーニ(23歳)の若手イタリア人4名を獲得。特にファンチェルはリドル・トレックのトレーニーからポルティ・コメタでプロデビューし、今年はQ36.5プロサイクリングに所属していた。

一方で、チームからはツアー・オブ・ジャパンで区間2勝を含む今季10勝(総合優勝含む)を挙げたマッテオ・マルチェッリ(イタリア)がアスタナ・カザクスタンへ移籍。またジョパンニ・カルボーニ(イタリア)はTDTユニベット、ネイサン・アール(オーストラリア)はキナンレーシングチームへの移籍が明らかとなっている。

photo:Satoru Kato