シクロクロス本格シーズンインはもう目前。シクロワイアードは2年連続全日本チャンピオンの織田聖(弱虫ペダルシクロクロスチーム)のマシンをキャッチした。新しく供給されたビアンキのZOLDER PROを速報で取り上げる。



今シーズンより投入されるビアンキ ZOLDER PRO photo:So Isobe

目前に迫ったシクロクロスの本格シーズンイン。シクロワイアードは、2年連続全日本王者である織田聖(弱虫ペダルシクロクロスチーム)が新機材に身体を慣らすタイミングに合流。今年から織田とチームメイトで全日本女子チャンピオンの小林あか里、そして弱虫ペダル原作者の渡辺航先生が駆るニューバイクの姿をいち早くキャッチした。

昨年までチームはフェルトを使っていたが、今年からエース2人が駆るバイクをビアンキのZOLDER PROへとチェンジ。ワウト・ファンアールト(ベルギー)のために開発されたハイスペックモデルであり、グラベルバイクとの統合が進む今日では貴重なピュアCXバイクとして矜持を保っている。

チェレステにグラデーションが映える。2020-2021シーズンでワウト・ファンアールトが使ったものと同じカラーだ photo:So Isobe

12速化したシマノGRXを使う。トラブルリスクを回避するために機械式を選択する photo:So Isobe
ウルフトゥースのチェーンウォッチャーを装備 photo:So Isobe


「前三角が大きいので担ぎやすい。ランニングの多い泥レースで使いやすそうです」 photo:So Isobe


「すごくナチュラルですね。これまで乗っていたフェルトとも基本的な性格が似ているんです。クセがなくて、すごく万人受けする乗り味だと思います。どちらもワウトが乗っていたバイクだから、彼の声が反映されているのかもしれません(笑)。」と、初乗りを終えた織田は言う。

「トップチューブのスローピングが緩いので前三角が大きく、担ぎやすい。そのぶん持ち上げるのも楽ですね。ランニングが多い泥、特にヨーロッパレースで武器になると思います」とも。欧州サーキットではアルケアB&Bホテルズなど複数のプロチームがZOLDER PROを使っていることでレースイメージも強いと言う。

コンポーネントは12速化したシマノのGRXで、遠征移動を含めたトラブルリスクをできる限り排除するために機械式を選択している。「性能で言えばDI2ですが、コード断線など故障特定がしずらいことも少なくありません。メンテナンスや移動も一人の場合もありますし、パーツ調達も含めれば機械式の方が安心して使えますから」と織田。フロントチェーンリングはシングル仕様。ハイスピードレースに対応すべく42Tが基準歯数となるようだ。

ホイールはフォルモサから供給を受ける photo:So Isobe

ハブはインダストリーナインを継続 photo:So Isobe
4面キャッチが可能なクランクブラザースのEGGBEATER 3 photo:So Isobe


ヴィットリア傘下となったデュガスのCXタイヤを使う(インプレッションは別記事にて) photo:So Isobe

ホイールはフォルモサ製カーボンリムとインダストリーナインのハブを使った佐藤GMによる手組み品。組み合わせるタイヤはヴィットリア傘下となったデュガス。国内ではオールラウンド用のSmall Birdを中心に、ミックスコンディション用のTyphoon、ドライ用のPipisqualloを用意し、ベルギーの激泥レース用としてRhinoも欠かさず準備するという(織田によるヴィットリアxデュガスタイヤのインプレッションは別記事で特集予定)。 

ほか、ペダルは4面キャッチが可能なクランクブラザースのEGGBEATER 3。シートポストはKCNCのTI PRO LITE、チェーンウォッチャーはウルフトゥース製。ハンドルポジションを下げるため、FSA純正のコラムトップキャップは背の低いものに変更されていることもポイントだ。


ZOLDER PROを駆る織田聖と、弱虫ペダル原作者の渡辺航先生 photo:So Isobe

織田は10月6日(日)のJCX開幕戦、茨城シクロクロス土浦ステージでシーズンインを迎え、その後すぐヨーロッパに向かい、現地の厳しいレース環境に身を置くという。

text&photo:So Isobe

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