ベラーデ「この成功は偶然ではない」カラパス「グランツール3週目はいつも調子がいい」

逃げからチームに今大会3勝目をもたらしたウルコ・ベラーデ（スペイン、エキポ・ケルンファルマ）は「僕だけでなくチームの勝利だ」と喜んだ。1級山岳で仕掛けたカラパスやマイヨロホを死守したオコーナーなど、ブエルタ18日目を選手たちの言葉で振り返ります。

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ステージ優勝　ウルコ・ベラーデ（スペイン、エキポ・ケルンファルマ）

僕の故郷（パンプローナ）の近くで行われたステージだったため、友人や家族が見に来ていた。これまで何度か勝利に迫っており（第11ステージ/5位）、今日は本当に素晴らしい結果を得ることができた。ここには周到な準備と共に臨んだので、この成功は偶然ではない。

チャンスが訪れたので”全力で踏み込むんだ！”と自分を鼓舞した。独走するしか僕が勝つ方法はなかったからね。チームとして今大会3勝目は夢のようだ。共に戦い、苦難を乗り越えた僕たちはこの喜ばしい瞬間を楽しんでいる。これは僕だけではなく皆で成し遂げた勝利だ。

ブエルタの開幕時に僕らの監督から「君は有名にならなければいけない」と言われたんだ。それに僕は「それは難しいよ」と答えた（笑）。メディア対応は得意じゃなかったからね。だけどこの勝利によって有名になるチャンスを得られたと思う。

ステージ2位　マウロ・シュミット（スイス、ジェイコ・アルウラー）

40人の逃げ集団相手に、自分1人で戦うのは厳しいと思っていた。だからヴァチェクとキュングと飛び出し、その後僕らはリズムを刻んだ。良いリードで最終山岳に入ることができれば勝利が近づくと思った。他のチームは選手を犠牲にして僕らを追いかけなければならないからね。

だが最後はエキポ・ケルンファルマにやられてしまった。彼らを祝福したい。彼らは良いチームワークを見せた。最後の（ベラーデがアタックした）登りで全員のアタックに反応できるわけではない。良いリズムで登ったのだが、彼を捕まえることはできなかった。

マイヨモンターニャ（山岳賞）　マルク・ソレル（スペイン、UAEチームエミレーツ）

今大会はエキポ・ケルンファルマにとって素晴らしいブエルタとなっている。あらゆることが彼らの結果に繋がっており、彼らに祝福を送りたい。彼らは上手く手札を使い、区間3勝目を手に入れた。終盤は追走集団の人数が多く混沌とした状況に陥ってしまったこともあり、先行した3名を追うことが難しかった。そして徐々に人数が絞られ、力のあるチームの選手だけが残った。

勝利を目指し力を尽くしたのだが、今日は脚の調子がイマイチだった。山岳賞のトップに立っていたジェイ（ヴァイン）が逃げに乗らず、3位がカストリーリョだったので僕がポイントを取りに行った。

1級山岳で仕掛けた総合4位リチャル・カラパス（エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト）

（1級山岳が）厳しいことを知っていたので、人数を絞るために仕掛けた。とても良い走りができ、チームとして力を見せることができた。2名が逃げに乗り、僕とセペダで速いテンポと刻んだ。今日の結果には満足しているし、日に日に良くなってきている。

（1週目の）気温40度や雨の中を走った疲れが（選手たちに）見え始めている。明日からの2日間は厳しいステージなのでしっかりと走りたい。僕のコンディションは良く、グランツールの3週目は調子がいいんだ。明日はとても厳しいステージだが、モンカルビリョには良い思い出がある。それを上回る走りをしたい。

マイヨロホ　ベン・オコーナー（オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル）

カラパスのアタックは予想外だった。（ランダが遅れたので）良い結果につながったものの、決して楽な展開ではなかった。かなり速いスピードのレースで、正直全く楽なステージとはならなかった。今年のブエルタに楽なステージなんてないね。

―今日のレースは翌日からのステージに影響するか？

しないだろうね。なぜなら皆も僕と同じように疲れている。だけどなぜか僕はまだ良い数値を出せている。それに僕はまだマイヨロホを着用しているんだ。明日もまたこのジャージを着ることができ、本当に嬉しいよ。これを着て走るレースが好きだし、本当に楽しいよ。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos