2024/08/17(土) - 08:49
今大会最後の丘陵ステージで争われたツール・ド・フランス・ファム第6ステージで、23歳のセドリーヌ・ケルバオル(フランス、セラティツィット・WNTプロサイクリング)が独走勝利。総合勢に食らいついたフォスが2位に入り、マイヨヴェールを手に入れている。
8月16日(金)第6ステージ
ルミルモン〜モルトー 159.2km(丘陵)
2024年ツール・ド・フランス・ファム・アヴェク・ズイフト(UCIワールドツアー)もあと3日。第6ステージはアルプス山脈に向かう移動日のようなステージで、翌日から山岳決戦が始まるためクライマーではない選手たちにとって勝利を狙う最後のチャンスとなる。
ルミルモンを出発後は最初の3級山岳を除くと80kmほど平坦路が続き、後半は低難易度のカテゴリー山岳が連続。特に最後の3級山岳コート・デ・フィン(距離1.8km/平均6.9%)はスプリンターを退けるには十分。頂上からは15kmの下り&平坦路がフィニッシュ地点のモルトーまで続いていく。
スタート地点には前日ステージの終盤に落車し、マイヨジョーヌを失ったデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム)の姿があった。フォレリングは「アザと痛みはあるが予想よりも悪い状態ではなかった」と語り、スタートを切ったレースは逃げを目指す選手たちが激しいアタックを繰り返す。その結果エレン・ファンダイク(オランダ、リドル・トレック)やグレース・ブラウン(オーストラリア、FDJスエズ)など強力な選手を含む18名の逃げグループが形成された。
マイヨヴェール(ポイント賞ジャージ)を着るシャーロッテ・コール(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)がメイン集団に残った一方で、25点差で追うマリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)は逃げに入る。コース前半の平坦路を終えた時点で逃げとプロトンの差は2分まで拡がるい。バーチャルで総合リーダーに立ったジュスティネ・ヘキエーレ(ベルギー、AGインシュランス・スーダル)は山岳ポイントを加算し、この日マイヨアポワ(山岳賞ジャージ)の着用を叶えた。
レースは後半に入り、59.3km地点に設定された中間スプリントをフォスが先頭で通過。フォスが最大25ポイントを獲得してトップタイに並ぶ一方、連続する丘にコールは遅れていった。
残り31.6kmから始まるラ・ロッシュ・デュ・プレトル(距離5.5km/平均5.6%)に、1分差で突入したプロトンからはマビ・ガルシア(スペイン、リブ・アルウラー・ジェイコ)がアタック。これが引き戻されるなか、ほぼ同時期に逃げ集団からニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス・プロタイム)が加速して5名に絞り、ヘキエーレの猛追を振り切ったフィッシャーブラックが頂上を先頭通過した。
この登りで逃げはフィッシャーブラックとヘキエーレ、ブラウンの3名に絞られ、3級山岳コート・デ・フィン(距離1.8km/平均6.9%)に突入する。しかし山岳ポイントを量産という目的を果たしたヘキエーレが早々と遅れ、前を18秒差で追うメイン集団からはフランス王者ジュリエット・ラブース(DSMフィルメニッヒ・ポストNL)がアタック。マイヨジョーヌを着るカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)など総合勢がマークするなか、一気にペースを上げたプロトンは逃げを捉えた。
その後集団が牽制に入り、その隙を突いてセドリーヌ・ケルバオル(フランス、セラティツィット・WNTプロサイクリング)が飛び出す。23歳の若手ケルバオルは下りで追従したパウリーナ・ローイヤッカース(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)を引き離し、残り13kmで単独先頭に立った。
前フランスTT王者のケルバオルは得意な独走力を披露し、登りで遅れたフォスが復帰したプロトンに対し24秒の差をつける。FDJスエズが先導した追走はスピードが上がらなかったため、ケルバオルが単独でフィニッシュラインに到着。昨年のマイヨブラン(ヤングライダー賞)がキャリアハイとなる勝利を手に入れた。
「こんな形(独走)で勝ったのは初めて。登りでは脚の感覚が良く、いつも早く仕掛けてしまうので今回はタイミングを見計った。下りで差を拡げなければならないことは分かっており、平坦路に入ってタイムトライアル・モードに切り替えた。最後は自分を信じて踏み続けた」と、ケルバオルは母国勝利の喜びをそう語った。
最終山岳でプロトンから遅れ、下りで追いついたフォスが2位。30ポイントを加算した結果コールを抜いて、マイヨヴェールを着用した。
総合順位ではケルバオルが総合2位に入ると共にマイヨブランを獲得。ニエウィアドマが総合首位のまま、翌日から2日間の山岳決戦が始まる。
8月16日(金)第6ステージ
ルミルモン〜モルトー 159.2km(丘陵)
2024年ツール・ド・フランス・ファム・アヴェク・ズイフト(UCIワールドツアー)もあと3日。第6ステージはアルプス山脈に向かう移動日のようなステージで、翌日から山岳決戦が始まるためクライマーではない選手たちにとって勝利を狙う最後のチャンスとなる。
ルミルモンを出発後は最初の3級山岳を除くと80kmほど平坦路が続き、後半は低難易度のカテゴリー山岳が連続。特に最後の3級山岳コート・デ・フィン(距離1.8km/平均6.9%)はスプリンターを退けるには十分。頂上からは15kmの下り&平坦路がフィニッシュ地点のモルトーまで続いていく。
スタート地点には前日ステージの終盤に落車し、マイヨジョーヌを失ったデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム)の姿があった。フォレリングは「アザと痛みはあるが予想よりも悪い状態ではなかった」と語り、スタートを切ったレースは逃げを目指す選手たちが激しいアタックを繰り返す。その結果エレン・ファンダイク(オランダ、リドル・トレック)やグレース・ブラウン(オーストラリア、FDJスエズ)など強力な選手を含む18名の逃げグループが形成された。
マイヨヴェール(ポイント賞ジャージ)を着るシャーロッテ・コール(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)がメイン集団に残った一方で、25点差で追うマリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)は逃げに入る。コース前半の平坦路を終えた時点で逃げとプロトンの差は2分まで拡がるい。バーチャルで総合リーダーに立ったジュスティネ・ヘキエーレ(ベルギー、AGインシュランス・スーダル)は山岳ポイントを加算し、この日マイヨアポワ(山岳賞ジャージ)の着用を叶えた。
レースは後半に入り、59.3km地点に設定された中間スプリントをフォスが先頭で通過。フォスが最大25ポイントを獲得してトップタイに並ぶ一方、連続する丘にコールは遅れていった。
残り31.6kmから始まるラ・ロッシュ・デュ・プレトル(距離5.5km/平均5.6%)に、1分差で突入したプロトンからはマビ・ガルシア(スペイン、リブ・アルウラー・ジェイコ)がアタック。これが引き戻されるなか、ほぼ同時期に逃げ集団からニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス・プロタイム)が加速して5名に絞り、ヘキエーレの猛追を振り切ったフィッシャーブラックが頂上を先頭通過した。
この登りで逃げはフィッシャーブラックとヘキエーレ、ブラウンの3名に絞られ、3級山岳コート・デ・フィン(距離1.8km/平均6.9%)に突入する。しかし山岳ポイントを量産という目的を果たしたヘキエーレが早々と遅れ、前を18秒差で追うメイン集団からはフランス王者ジュリエット・ラブース(DSMフィルメニッヒ・ポストNL)がアタック。マイヨジョーヌを着るカタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)など総合勢がマークするなか、一気にペースを上げたプロトンは逃げを捉えた。
その後集団が牽制に入り、その隙を突いてセドリーヌ・ケルバオル(フランス、セラティツィット・WNTプロサイクリング)が飛び出す。23歳の若手ケルバオルは下りで追従したパウリーナ・ローイヤッカース(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)を引き離し、残り13kmで単独先頭に立った。
前フランスTT王者のケルバオルは得意な独走力を披露し、登りで遅れたフォスが復帰したプロトンに対し24秒の差をつける。FDJスエズが先導した追走はスピードが上がらなかったため、ケルバオルが単独でフィニッシュラインに到着。昨年のマイヨブラン(ヤングライダー賞)がキャリアハイとなる勝利を手に入れた。
「こんな形(独走)で勝ったのは初めて。登りでは脚の感覚が良く、いつも早く仕掛けてしまうので今回はタイミングを見計った。下りで差を拡げなければならないことは分かっており、平坦路に入ってタイムトライアル・モードに切り替えた。最後は自分を信じて踏み続けた」と、ケルバオルは母国勝利の喜びをそう語った。
最終山岳でプロトンから遅れ、下りで追いついたフォスが2位。30ポイントを加算した結果コールを抜いて、マイヨヴェールを着用した。
総合順位ではケルバオルが総合2位に入ると共にマイヨブランを獲得。ニエウィアドマが総合首位のまま、翌日から2日間の山岳決戦が始まる。
ツール・ド・フランス・ファム2024第6ステージ
1位 | セドリーヌ・ケルバオル(フランス、セラティツィット・WNTプロサイクリング) | 4:04:41 |
2位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:21 |
3位 | リアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター) | |
4位 | カーリーン・スウィンケルス(オランダ、UAEチームADQ) | |
5位 | ルシンダ・ブラント(オランダ、リドル・トレック) | |
6位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | |
7位 | プック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | |
8位 | タリタ・デヨンフ(オランダ、ロット・デスティニー) | |
9位 | エヴィータ・ムジック(フランス、FDJスエズ) | |
10位 | ジュリエット・ラブース(フランス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) |
マイヨジョーヌ(個人総合成績)
1位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | 15:32:31 |
2位 | セドリーヌ・ケルバオル(フランス、セラティツィット・WNTプロサイクリング) | +0:16 |
3位 | クリステン・フォークナー(アメリカ、EFオータリー・キャノンデール) | +0:19 |
4位 | プック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | +0:22 |
5位 | ジュリエット・ラブース(フランス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | +0:56 |
6位 | タリタ・デヨンフ(オランダ、ロット・デスティニー) | +1:04 |
7位 | シリン・ファンアンローイ(オランダ、リドル・トレック) | +1:07 |
8位 | パウリーナ・ローイヤッカース(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | +1:08 |
9位 | リアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター) | +1:16 |
10位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム) | +1:19 |
マイヨヴェール(ポイント賞)
1位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | 145pts |
2位 | シャーロッテ・コール(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | 120pts |
3位 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) | 79pts |
マイヨアポワ(山岳賞)
1位 | ジュスティネ・ヘキエーレ(ベルギー、AGインシュランス・スーダル) | 18pts |
2位 | プック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | 15pts |
3位 | シルヴィア・ペルシコ(イタリア、UAEチームADQ) | 13pts |
マイヨブラン(ヤングライダー賞)
1位 | プック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | 15:32:53 |
2位 | シリン・ファンアンローイ(オランダ、リドル・トレック) | +0:45 |
3位 | マリオン・ビュネル(フランス、サンミッシェル・マヴィック・オーベル93) | +4:49 |
チーム総合成績
1位 | リドル・トレック | 46:41:07 |
2位 | FDJスエズ | +4:22 |
3位 | AGインシュランス・スーダル | +5:57 |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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