2024/08/15(木) - 08:49
ツール・ド・フランス・ファム第4ステージは雨の丘陵ステージで争われ、パリ五輪のMTBで4位だったプック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)が勝利。写真判定の僅差で敗れたフォレリングは総合首位をキープしている。
8月15日(木)第4ステージ
ファルケンブルフ〜リエージュ 122.7km(丘陵)
ツール・ド・フランス・ファム・アヴェク・ズイフト(UCIワールドツアー)は第4ステージにしてようやくオランダを離れる。この日はアムステルゴールドレースでお馴染みのファルケンブルフを出発し、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュの舞台ベルギー・リエージュにフィニッシュする122.7kmだ。
コースもまるでアムステルとリエージュを繋げたような、無数の丘が登場する丘陵ステージ。特にコート・デ・ラ・ロッシュ・オ・フォーコン(距離1.3km/平均11%)を含む終盤3つの丘は厳しく、またベルギーらしい雨がよりレースをタフなものにした。
序盤から逃げは生まれず、オランダに設定されたベメレルベルク(距離1.3km/平均4.9%)を含む4つのカテゴリー山岳を全てシルヴィア・ペルシコ(イタリア、UAEチームADQ)がトップ通過する。ベルギーに入国する直前にサラ・マルティン(スペイン、モビスター)が集団を飛び出し、ようやく逃げが決まる。遅れて連日逃げに選手を送るラボラル・クチャ・ファンダシオン・エウスカディからラウラ・トマージ(イタリア)がマルティンを目指したものの、合流には至らなかった。
レースはベルギーに入り、マルティンが中間スプリント(残り55.2km)を通過した時点でプロトンとの差は51秒。後続ではマイヨヴェール(ポイント賞ジャージ)を着るシャーロッテ・コール(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)がロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)を退け、最大20ポイントをゲット(ウィーベスは17ポイント)。残り51km地点では踏切によってレースは一時中断され、その後マルティンのタイムがそのままに再スタートが切られた。
この中断によって落車で遅れていたキャニオン・スラムのクロエ・ダイガート(アメリカ)とニーヴ・ブラッドバリー(オーストラリア)が集団に復帰。直後に突入した3級山岳モントテュー(距離2.8km/平均5.6%)ではフェニックス・ドゥクーニンクがペースを上げ、頂上手前(残り48km)でマルティンを吸収。頂上ではヤラ・カステレイン(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)がジュスティネ・ヘキエーレ(ベルギー、AGインシュランス・スーダル)を退け、トップ通過で山岳ポイントを加算した。
集団先頭ではリドル・トレックやキャニオン・スラムなど総合チームが人数を固め、続く2級コート・ド・ラ・ルドゥット(距離1.6km/平均9.4%)はヴィスマ・リースアバイクを先頭に突入する。頂上手前でプック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)が前を牽き、カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)とデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム)を抑えて先頭通過。この急勾配な登りによってプロトンは約30名に絞られた。
雨が強まるなか3級コート・デ・フォルジュ(距離1.3km/平均7.8%)ではジュスティネ・ヘキエーレ(ベルギー、AGインシュランス・スーダル)が飛び出し、頂上をトップ通過した後も単独で踏み続ける。リドルが先導するメイン集団ではセシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク、FDJスエズ)が落車し、すぐに走り出したもののバイク交換を強いられる。結果的にルドヴィグは3分9秒遅れで総合争いから脱落した。
最後の2級コート・デ・ラ・ロッシュ・オ・フォーコン(距離1.3km/平均11%)に入った時点でヘキエーレのリードは19秒。ペースが一気に上がったプロトンが頂上手前300mで捉える一方で、リーアンヌ・マルクス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)など総合優勝候補たちが遅れていく。そして先頭ではニエウィアドマとフォレリングに加え、フェニックスのピーテルセとパウリーナ・ローイヤッカース(オランダ)ら4名の先頭集団が形成された。
EFオータリー・キャノンデールが先導する追走集団が先頭を視界に捉えたものの、ローイヤッカースが遅れ3名になった先頭はスピードを上げる。ローテーションをスムーズに回した3名は後続との差を拡げていき、31秒差でフラムルージュ(残り1km)を通過。勝負は3名によるスプリント勝負に持ち込まれた。
スプリントでは2名に劣るニエウィアドマが先に仕掛け、フォレリングがすかさずチェックする。その後ろで脚を溜めたピーテルセがフォレリングよりも先にスプリントを開始。遅れを取ったフォレリングが追いかけ、並んだ両者がフィニッシュラインにハンドルを投げた。
そして写真判定の結果、車輪半分の差で上回ったピーテルセに勝利が告げられた。
総合2連覇を目指すフォレリングとのオランダ人対決を制したピーテルセ。「本当に信じられない勝利。ここ数日間は調子が良く、更に徐々にコンディションが上がっていった。この舞台でデミ(フォレリング)を相手に勝てたなんて夢のよう。2人が総合を争うなか、(レース間隔が空き)フレッシュな私はステージ優勝を狙っていた」と、ピーテルセはレースを振り返った。
シクロクロスとマウンテンバイクも走るピーテルセは22歳。ロード本格参戦となった今年は3月のクラシックレースに参戦後、ロードを離れMTBで出場したパリ五輪では4位とメダルに迫った。そして約4ヶ月振りに臨んだ初出場のツールで、新たな才能を見せつけるステージ勝利を掴み取った。
ピーテルセは総合2位にジャンプアップしてマイヨブラン(ヤングライダー賞ジャージ)を着用。区間2位のフォレリングはマイヨジョーヌを保持し、区間3位のニエウィアドマも総合3位に上がっている。
8月15日(木)第4ステージ
ファルケンブルフ〜リエージュ 122.7km(丘陵)
ツール・ド・フランス・ファム・アヴェク・ズイフト(UCIワールドツアー)は第4ステージにしてようやくオランダを離れる。この日はアムステルゴールドレースでお馴染みのファルケンブルフを出発し、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュの舞台ベルギー・リエージュにフィニッシュする122.7kmだ。
コースもまるでアムステルとリエージュを繋げたような、無数の丘が登場する丘陵ステージ。特にコート・デ・ラ・ロッシュ・オ・フォーコン(距離1.3km/平均11%)を含む終盤3つの丘は厳しく、またベルギーらしい雨がよりレースをタフなものにした。
序盤から逃げは生まれず、オランダに設定されたベメレルベルク(距離1.3km/平均4.9%)を含む4つのカテゴリー山岳を全てシルヴィア・ペルシコ(イタリア、UAEチームADQ)がトップ通過する。ベルギーに入国する直前にサラ・マルティン(スペイン、モビスター)が集団を飛び出し、ようやく逃げが決まる。遅れて連日逃げに選手を送るラボラル・クチャ・ファンダシオン・エウスカディからラウラ・トマージ(イタリア)がマルティンを目指したものの、合流には至らなかった。
レースはベルギーに入り、マルティンが中間スプリント(残り55.2km)を通過した時点でプロトンとの差は51秒。後続ではマイヨヴェール(ポイント賞ジャージ)を着るシャーロッテ・コール(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)がロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)を退け、最大20ポイントをゲット(ウィーベスは17ポイント)。残り51km地点では踏切によってレースは一時中断され、その後マルティンのタイムがそのままに再スタートが切られた。
この中断によって落車で遅れていたキャニオン・スラムのクロエ・ダイガート(アメリカ)とニーヴ・ブラッドバリー(オーストラリア)が集団に復帰。直後に突入した3級山岳モントテュー(距離2.8km/平均5.6%)ではフェニックス・ドゥクーニンクがペースを上げ、頂上手前(残り48km)でマルティンを吸収。頂上ではヤラ・カステレイン(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)がジュスティネ・ヘキエーレ(ベルギー、AGインシュランス・スーダル)を退け、トップ通過で山岳ポイントを加算した。
集団先頭ではリドル・トレックやキャニオン・スラムなど総合チームが人数を固め、続く2級コート・ド・ラ・ルドゥット(距離1.6km/平均9.4%)はヴィスマ・リースアバイクを先頭に突入する。頂上手前でプック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)が前を牽き、カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム)とデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム)を抑えて先頭通過。この急勾配な登りによってプロトンは約30名に絞られた。
雨が強まるなか3級コート・デ・フォルジュ(距離1.3km/平均7.8%)ではジュスティネ・ヘキエーレ(ベルギー、AGインシュランス・スーダル)が飛び出し、頂上をトップ通過した後も単独で踏み続ける。リドルが先導するメイン集団ではセシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク、FDJスエズ)が落車し、すぐに走り出したもののバイク交換を強いられる。結果的にルドヴィグは3分9秒遅れで総合争いから脱落した。
最後の2級コート・デ・ラ・ロッシュ・オ・フォーコン(距離1.3km/平均11%)に入った時点でヘキエーレのリードは19秒。ペースが一気に上がったプロトンが頂上手前300mで捉える一方で、リーアンヌ・マルクス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)など総合優勝候補たちが遅れていく。そして先頭ではニエウィアドマとフォレリングに加え、フェニックスのピーテルセとパウリーナ・ローイヤッカース(オランダ)ら4名の先頭集団が形成された。
EFオータリー・キャノンデールが先導する追走集団が先頭を視界に捉えたものの、ローイヤッカースが遅れ3名になった先頭はスピードを上げる。ローテーションをスムーズに回した3名は後続との差を拡げていき、31秒差でフラムルージュ(残り1km)を通過。勝負は3名によるスプリント勝負に持ち込まれた。
スプリントでは2名に劣るニエウィアドマが先に仕掛け、フォレリングがすかさずチェックする。その後ろで脚を溜めたピーテルセがフォレリングよりも先にスプリントを開始。遅れを取ったフォレリングが追いかけ、並んだ両者がフィニッシュラインにハンドルを投げた。
そして写真判定の結果、車輪半分の差で上回ったピーテルセに勝利が告げられた。
総合2連覇を目指すフォレリングとのオランダ人対決を制したピーテルセ。「本当に信じられない勝利。ここ数日間は調子が良く、更に徐々にコンディションが上がっていった。この舞台でデミ(フォレリング)を相手に勝てたなんて夢のよう。2人が総合を争うなか、(レース間隔が空き)フレッシュな私はステージ優勝を狙っていた」と、ピーテルセはレースを振り返った。
シクロクロスとマウンテンバイクも走るピーテルセは22歳。ロード本格参戦となった今年は3月のクラシックレースに参戦後、ロードを離れMTBで出場したパリ五輪では4位とメダルに迫った。そして約4ヶ月振りに臨んだ初出場のツールで、新たな才能を見せつけるステージ勝利を掴み取った。
ピーテルセは総合2位にジャンプアップしてマイヨブラン(ヤングライダー賞ジャージ)を着用。区間2位のフォレリングはマイヨジョーヌを保持し、区間3位のニエウィアドマも総合3位に上がっている。
ツール・ド・フランス・ファム2024第4ステージ
1位 | プック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | 3:12:28 |
2位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム) | |
3位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | |
4位 | キンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュランス・スーダル) | +0:29 |
5位 | ノエミ・リュエッグ(スイス、EFオータリー・キャノンデール) | |
6位 | タリタ・デヨンフ(オランダ、ロット・デスティニー) | |
7位 | エヴィータ・ムジック(フランス、FDJスエズ) | |
8位 | シリン・ファンアンローイ(オランダ、リドル・トレック) | |
9位 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス・プロタイム) | |
10位 | マライレ・メイエリング(オランダ、モビスター) |
マイヨジョーヌ(個人総合成績)
1位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム) | 7:40:10 |
2位 | プック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | +0:22 |
3位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | +0:34 |
4位 | クリステン・フォークナー(アメリカ、EFオータリー・キャノンデール) | +0:47 |
5位 | ジュリエット・ラブース(フランス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | +0:56 |
6位 | パウリーナ・ローイヤッカース(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | +1:03 |
7位 | キンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュランス・スーダル) | |
8位 | タリタ・デヨンフ(オランダ、ロット・デスティニー) | +1:04 |
9位 | セドリーヌ・ケルバオル(フランス、セラティツィット・WNTプロサイクリング) | |
10位 | シリン・ファンアンローイ(オランダ、リドル・トレック) | +1:07 |
マイヨヴェール(ポイント賞)
1位 | シャーロッテ・コール(オランダ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | 120pts |
2位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | 76pts |
3位 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) | 56pts |
マイヨアポワ(山岳賞)
1位 | プック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | 10pts |
2位 | シルヴィア・ペルシコ(イタリア、UAEチームADQ) | 9pts |
3位 | ヤラ・カステレイン(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | 8pts |
マイヨブラン(ヤングライダー賞)
1位 | プック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | 7:40:32 |
2位 | シリン・ファンアンローイ(オランダ、リドル・トレック) | +0:45 |
3位 | マリオン・ビュネル(フランス、サンミッシェル・マヴィック・オーベル93) | +3:00 |
チーム総合成績
1位 | EFオータリー・キャノンデール | 23:03:46 |
2位 | リドル・トレック | +0:35 |
3位 | モビスター | +1:37 |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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