パリ五輪のトラック5日目に行われた女子スプリントの予選で、佐藤水菜が日本記録を更新。2回戦では東京五輪の優勝者ミシェルを破り3回戦進出を決めた一方で、1回戦敗退の太田りゆは日本代表引退を発表した。また内野艶和と垣田真穂で臨んだ女子マディソンは12位だった。



女子マディソンで金メダルを獲得したイタリアのコンソンニとグアジーニ photo:UCI

熱戦続くパリ2024オリンピックのトラックは5日目を迎え、この日は女子マディソンの決勝や女子スプリントの予選〜2回戦、男子スプリントの準決勝〜決勝が行われた。

中距離種目である女子マディソンにはアジア王者である内野艶和と垣田真穂のコンビが出場。2人1組で選手交代しながら120周を走り、10周ごとに先着した4組に順にポイント(5、3、2、1pts)が与えられる種目(周回遅れにすると20pts)で、内野と垣田は序盤に1点を獲得。しかしその後ポイント獲得することができず、12位でレースを終えた。

優勝したのはロードレースでFDJスエズに所属するヴィットリア・グアジーニとUAEチームADQで走るキアラ・コンソンニのイタリア。東京五輪との連覇を逃したイギリスが銀、オランダが銅メダルを獲得した。

女子マディソン表彰台:2位イギリス、1位イタリア、3位オランダ photo:UCI

続く女子スプリントには、前日の女子ケイリンと同じ佐藤水菜と太田りゆが臨んだ。予選は200mフライングタイムトライアル(助走をつけて測るTT)で争われ、全体の16番目でスタートした佐藤がオリンピック記録かつ日本記録、またアジア記録である10秒257をマーク。後続の3選手が世界新記録を連発したため7位に順位を下げたものの、20位だった太田と共に1回戦への進出を決めた。

1回戦で太田はガールズケイリンにも参戦経験のあるマチルド・グロ(フランス)と対決。敗れた太田は敗者復活戦に回り、3位で敗退となった後、日本代表を引退する意向を明らかにした。

一方の佐藤は1回戦を突破し、2回戦の相手は東京五輪の金メダリストであるケルシー・ミシェル(カナダ)。ミシェルの背後でラスト1周の鐘を聞いた佐藤はバックストレートで並び、フィニッシュ手前で抜き去り3回戦進出を決めた。翌日に行われる3回戦の相手はチームスプリントで銀メダルを獲得したエマ・ヒンツェ(ドイツ)だ。

マシュー・リチャードソン(オーストラリア)を下し、連覇を達成したハリー・ラブレイセン(オランダ) photo:UCI

男子スプリント表彰台:2位マシュー・リチャードソン(オーストラリア)、1位ハリー・ラブレイセン(オランダ)、3位ジャック・カーリン(イギリス) photo:UCI

男子スプリントの決勝は東京五輪の覇者ハリー・ラブレイセン(オランダ)とライバルのマシュー・リチャードソン(オーストラリア)との戦いに。2本連続で先着する圧巻の走りを見せたラブレイセンが金メダルを獲得し、3位決定戦では準々決勝で太田海也を下したしたジャック・カーリン(イギリス)が銅メダルを獲得している。
女子マディソン結果
1位 イタリア
2位 イギリス
3位 オランダ
12位 日本(内野艶和、垣田真穂)
女子スプリント結果
1回戦敗者復活戦敗退 太田りゆ
3回戦進出 佐藤水菜
男子スプリント結果
1位 ハリー・ラブレイセン(オランダ)
2位 マシュー・リチャードソン(オーストラリア)
3位 ジャック・カーリン(イギリス)