2024/05/31(金) - 17:00
宇都宮ブリッツェンを運営するサイクルスポーツマネージメント株式会社が、小・中学生向けロードバイクオンラインレッスン「ウィニングロード」を開講する。代表取締役社長である柿沼章氏とキャプテンの谷順成にインタビューを行った。
2008年10月に栃木県宇都宮市を拠点に設立された日本初の地域密着型自転車ロードレースチーム「宇都宮ブリッツェン」。チームを運営するサイクルスポーツマネージメント株式会社が、小・中学生向けロードバイクオンラインレッスン「ウィニングロード」を開講する。
一般公道を使用するサイクルスポーツは安全面のハードルも高く、また高価な機材を使用することからメカニカルな知識も必要となる。加えて部活の指導者も不足しているため、自転車競技部を部活動として持つ学校は小中学校では皆無。故に高校から自転車競技を始める人が多いのが現状だ。
そんな環境の中、「学校に部活は無いがロードレースを始めてみたい」、「現役プロ・コーチの指導を受けてみたい」という意見がブリッツェンに寄せられ、小・中学生にサイクルスポーツの機会を提供するために開講されることになった。
ロードバイクオンラインレッスン「ウィニングロード」はその小・中学生を対象とし、全国各地から参加が可能となっている。4ヶ月コースが用意され、週1回のオンラインレッスンで自宅で安全に宇都宮ブリッツェン選手とコーチが直接指導を受けられる。
オンラインレッスンに必要となるのはインターネット環境に加えて、ZOOMを使用できるパソコンやタブレット、スマートフォン等のデバイス、そして自転車とサイクルトレーナー。
オンラインレッスンのトレーニングプログラムを監修するのは、2004年のアテネオリンピック日本代表で元全日本チャンピオンの鈴木真理。そして宇都宮ブリッツェン監督を務める西村大輝だ。また現役選手である谷順成と沢田時、武山晃輔、花田聖誠という4名がコーチを務めてくれる。
レッスン内容はストレッチ&体幹練習に始まり、メニュー前のウォーミングアップ、3分間ダンシング練習、20秒ダッシュ、タバタ式トレーニング、クールダウンなどを行い、週1のレッスンを継続していく4ヶ月コースとなる。
今回は「宇都宮ブリッツェン」を運営するサイクルスポーツマネージメント株式会社の代表取締役社長である柿沼章氏、キャプテンの谷に小・中学生向けロードバイクオンラインレッスン「ウィニングロード」の内容について聞いた。
―ウィニングロードの趣旨や立ち上げに至った経緯について教えてください。
柿沼:自転車競技に触れる機会の提供というのが最も大きな目的です。自転車は免許不要で誰でも乗れる手軽な乗り物である一方、スポーツとして楽しむには非常にハードルが高いという現状があります。その原因として、そもそも自転車は高価であるということが一つ。スポーツサイクルショップという限られた専門店に行かないと自転車を手に入れることができない。そして、公道を使う以上、他のクローズドな環境で行われるスポーツとは異なる危険性が存在しています。
そんな状況に一石を投じるべく、ブリッツェンとしてはかねてから、小中学生に自転車競技に触れる機会を提供したいと思っていました。特に、自転車は前述の問題もあり部活動を競技への接点として期待できないこともあり、その必要性を強く感じておりました。チームを運営している身としては次世代を担う子どもたちに普及させないと先細りになってしまうという危機感があります。
我々は下部育成チーム「ブラウ・ブリッツェン」とジュニア育成チーム「ブリッツェン☆ステラ」もやっていますが、安全性を考えると一人のコーチに対して指導を受ける子供の割合は変えられない。オンライン化によってその比率を変えられるのであれば、より多くの子供たちに機会を提供できるだろうというアイディアが一つのカタチとなったのが、今回のウィニングロードです。
―サイクルスポーツエントリー層のナビゲートに関してはどのように感じていますか?
柿沼:私は自転車畑の人間ですので、ここはサッカー出身の谷選手から語っていただきましょう(笑)
谷:僕は大学から自転車を始めたのですが、まずほとんどの日本人にとって「自転車競技=競輪」という認識だと感じます。親がロードバイクに乗っているとか、何かきっかけがないとなかなかロードレースというスポーツを知る機会がない。
僕は『サクリファイス』という小説からロードバイクという存在を知りました。ロードレースに興味が湧き、自分もやってみたい!と思った当時、通っていた関西大学にたまたま自転車競技部がありました。もし大学に部活が無ければ、自転車競技をどう始めていいかもわからないまま終わっていたでしょう。部活では走り方はもちろん、そもそも自転車をどこで買えばよいのか、どういう自転車を買えばよいのか、どう整備すれば良いのかなど、様々な基礎的な知識を教えてもらえました。そういった、最初の一歩を踏み出す手助けとなる窓口的な存在が多くなれば、より多くのサイクリストが生まれるのではないでしょうか。
今回、コロナに入ってからオンライン事業というのがサッカーを始めとした他のスポーツでは活用されていて、オンラインレッスンなども普及しています。自転車競技においても、オンラインレッスンは非常に明るいコンテンツになると思っています。
私もブラウ・ブリッツェンやブリッツェン☆ステラの練習に参加して一緒に走ることもありますが、他県の小・中学生とはなかなか接する機会もないですし、そもそもどの県にも必ずこういう下部組織があるわけではない。日本全国の子供たちへ公平に機会を届けられたら、それはとても素晴らしいことだと私自身強く思っています。
―小中学生のサイクルスポーツ環境についてどう思われていますか?
柿沼:谷キャプテンが話してくれたのと同じで、その子の生まれ育った環境、生活している環境に非常に左右されてしまうのが、今の状況だと思います。環境がある子はやってみたいという思いがあれば自転車を始められますし、環境が近くに無ければ関心があっても、なかなか一歩を踏み出せない。それは業界にとっても、我々ブリッツェンのようなチームにとっても機会の損失なわけですね。やりたいなと思った時にすぐに始められるのは非常に大切です。買いたいなと思った時にすぐ買えないものに、大きな労力をかけて探しまわって手に入れるというのは、相当なモチベーションが無いと出来ないですから。
なので、オンラインというのも要望があった時にすぐに始められる環境として最も適した形式として考えた結果なんです。生まれ育った条件に左右されずに等しく環境を提供するため、ウィニングロードはオンラインレッスンとしてスタートしました。
谷:実際、私も大学の自転車競技部がなければ、自転車を始めることは無かったと思います。元々サッカー部だったのですが、それも「どの部活に入ろうか」という前提で選んだからでした。スポーツ=部活動、という考えしか無く、ショップチームやクラブチームに入るという選択肢は無かったですね。そもそも存在を知らないわけですから。
柿沼:業界の中ではそれが常識になっているけれども、一般的にはそうではないよね。一般的には子どもにとっての選択肢というのは、学校の部活にあるものが全てなわけですよね。部活にないスポーツは、親御さんがよっぽど好きでない限りは、選ばれない。学校で、この中から選びなさいと言われているものの中から選ぶ人が大半であって、敢えて自転車という選択肢を選ぶ人はマイノリティですよ。廣瀬副社長も自転車部があったことや、お兄さんがやっていたことに影響を受けて始めていますから。
このステラを始めた当初っていうのは、親御さんの方がサイクルスポーツに関心があって、お子さんに参加を促すケースが多かったのですが、年を追うごとにお子さん自身からの興味の発信があり、親御さんが地元でスクールなどを探した結果、ブリッツェンステラに行き着いた。というケースが増えてきました。その背景には、「弱虫ペダル」などのアニメや漫画の存在が大きいと思います。結果的に親御さんもロードバイクを買ったという事例も増えましたね。やっぱり子供にとっては自転車ってのはすごい楽しい乗り物だし、その時にじゃあどうしたらいいかなっていう時に選択肢があるのかないかで全然変わってしまうと思う。
―地域密着チームとして、日本のロードレース界の未来はどのようになっていくと思われますか?
柿沼:個人的にはかなり明るい未来が来ると思っています。その理由の一つが、子どもたちの目にスポーツバイクが「イイもの」として映っているからです。街頭で活動する際に、中高生たちと交流することもあるのですが、彼らはかなりの割合でクロスバイクに乗っているんですよ。カワイイ、カッコイイが一番大切な時期の彼らに、スポーツバイクは価値ある存在として認識されていることに、驚きました。自転車業界の人間として新鮮な驚きもありますが、純粋に嬉しいですよね。
加えて、社会的にもポジティブに迎えられつつありますよね。脱炭素社会やSDGsといった取り組みにおいて、自転車のポテンシャルというのは非常に高く評価されている。積極的に取り入れていきたいと考えている企業や自治体も多いです。現在求められているのは、その自転車のメリットを具体的にプレゼンし、ビジネスとして普及させていくこと。それが可能となれば、一気に自転車の社会的な位置づけというのは向上するでしょうし、ユーザーも更に増えるでしょう。
このように、自転車を取り巻く環境には追い風が吹いています。そしてロードレースという競技が持つポテンシャルは、まだ日本においては十分伝わり切っていません。一方で、欧州で1世紀以上に渡って支持されてきたロードレースというスポーツの魅力は、決して他の競技に劣らないと私は信じています。では、どうすれば良いのか。
ロードレース自体も変革する必要があります。例えば、より短い時間でも楽しめるレースを多く開催するのも良い手段となるかもしれない。レーサー目線では、やはり長いレースが価値があると思ってしまうけれど、観る人にとってはそうじゃないですよね。自転車競技の常識や価値観から一歩踏み出して、もっと一般的な視点に立った取り組みを行っていく必要があると思います。
そして、その役目は私たちプロチームに大きな責任があると思っています。レースを走るだけが仕事なのではなく、サイクルスポーツの魅力を発信していくことが大きな使命ですから。
谷:レーサーの目線から見ても、明るいニュースが多いように感じました。例えば、昨年のツール・ド・九州は、あれだけの規模の新たな国際レースが日本で開催できるという驚きがありました。他にも、東京のど真ん中でラインレースとして開催された多摩ロードレースや、来年から6ステージ&和歌山市内スタートとなることが発表されたツール・ド・熊野など、どんどん国内レースが魅力的になってきています。そして、比例するように海外チームの出場機会も増えてきています。
そのような流れもあり、僕らの宇都宮ジャパンカップでも、昨年はジュリアン・アラフィリップが来たり、正真正銘のスター選手が来日するようにもなってきました。そうすると、既存のファンも盛り上がりますし、その盛り上がりを見て興味を惹かれる人も出てきますよね。ブリッツェンの選手でもジャパンカップを見て競技を始めて、ブラウに入ったという選手もいます。全国に魅力的なレースが開催され、ファンが集まれば、やっぱり子供たちの目に触れる機会も増えます。
だからこそこれからの時代、始めたいと思った時にスポーツバイクを始められる環境を提供する「ウィニングロード」の持つ役割は、今後の未来の明るさに大きく影響するのだろうと思います。
■サイクルスポーツマネージメント株式会社の、子供たちへの自転車教室、スクール、コーチング実績
・幼稚園〜高校生を対象とした自転車安全教室:
累計実施回数:264回/累計受講者数:68,051名 ※2024年4月25日現在
・宇都宮ブリッツェン 下部育成チーム ブラウ・ブリッツェン
※中学生以上(2010年設立)
累計育成選手数 490名(各年所属選手数の累計)
・宇都宮ブリッツェン 下部育成チーム ブリッツェン☆ステラ
※少学4~6年生(2017年設立)
累計指導人数 115名 (各年所属選手数の累計)
いずれも継続中
■宇都宮ブリッツェン下部組織出身のプロロードレーサー 主な実績
・菅野 蒼羅 選手(現 宇都宮ブリッツェン)
・堀 孝明 選手(現 ヴェロリアン松山)
・小野寺 玲 選手(現 ヴィクトワール広島)
・雨澤 毅明 元選手(2017ジャパンカップサイクルロードレース3位)
他
この他にも多くの子どもがロードバイク、サイクリングに出会い、その後も楽しんでいます。
小・中学生向けロードバイクオンラインレッスン「ウィニングロード」の2024年度初回クールの申し込みは
5月27日(月)~6月23日(日)まで。オフィシャルホームページのお申し込みフォームで受付中だ。申込者向けオリエンテーションは6月25日(火)19時から行われる予定だ。
2008年10月に栃木県宇都宮市を拠点に設立された日本初の地域密着型自転車ロードレースチーム「宇都宮ブリッツェン」。チームを運営するサイクルスポーツマネージメント株式会社が、小・中学生向けロードバイクオンラインレッスン「ウィニングロード」を開講する。
一般公道を使用するサイクルスポーツは安全面のハードルも高く、また高価な機材を使用することからメカニカルな知識も必要となる。加えて部活の指導者も不足しているため、自転車競技部を部活動として持つ学校は小中学校では皆無。故に高校から自転車競技を始める人が多いのが現状だ。
そんな環境の中、「学校に部活は無いがロードレースを始めてみたい」、「現役プロ・コーチの指導を受けてみたい」という意見がブリッツェンに寄せられ、小・中学生にサイクルスポーツの機会を提供するために開講されることになった。
ロードバイクオンラインレッスン「ウィニングロード」はその小・中学生を対象とし、全国各地から参加が可能となっている。4ヶ月コースが用意され、週1回のオンラインレッスンで自宅で安全に宇都宮ブリッツェン選手とコーチが直接指導を受けられる。
オンラインレッスンに必要となるのはインターネット環境に加えて、ZOOMを使用できるパソコンやタブレット、スマートフォン等のデバイス、そして自転車とサイクルトレーナー。
オンラインレッスンのトレーニングプログラムを監修するのは、2004年のアテネオリンピック日本代表で元全日本チャンピオンの鈴木真理。そして宇都宮ブリッツェン監督を務める西村大輝だ。また現役選手である谷順成と沢田時、武山晃輔、花田聖誠という4名がコーチを務めてくれる。
レッスン内容はストレッチ&体幹練習に始まり、メニュー前のウォーミングアップ、3分間ダンシング練習、20秒ダッシュ、タバタ式トレーニング、クールダウンなどを行い、週1のレッスンを継続していく4ヶ月コースとなる。
今回は「宇都宮ブリッツェン」を運営するサイクルスポーツマネージメント株式会社の代表取締役社長である柿沼章氏、キャプテンの谷に小・中学生向けロードバイクオンラインレッスン「ウィニングロード」の内容について聞いた。
―ウィニングロードの趣旨や立ち上げに至った経緯について教えてください。
柿沼:自転車競技に触れる機会の提供というのが最も大きな目的です。自転車は免許不要で誰でも乗れる手軽な乗り物である一方、スポーツとして楽しむには非常にハードルが高いという現状があります。その原因として、そもそも自転車は高価であるということが一つ。スポーツサイクルショップという限られた専門店に行かないと自転車を手に入れることができない。そして、公道を使う以上、他のクローズドな環境で行われるスポーツとは異なる危険性が存在しています。
そんな状況に一石を投じるべく、ブリッツェンとしてはかねてから、小中学生に自転車競技に触れる機会を提供したいと思っていました。特に、自転車は前述の問題もあり部活動を競技への接点として期待できないこともあり、その必要性を強く感じておりました。チームを運営している身としては次世代を担う子どもたちに普及させないと先細りになってしまうという危機感があります。
我々は下部育成チーム「ブラウ・ブリッツェン」とジュニア育成チーム「ブリッツェン☆ステラ」もやっていますが、安全性を考えると一人のコーチに対して指導を受ける子供の割合は変えられない。オンライン化によってその比率を変えられるのであれば、より多くの子供たちに機会を提供できるだろうというアイディアが一つのカタチとなったのが、今回のウィニングロードです。
―サイクルスポーツエントリー層のナビゲートに関してはどのように感じていますか?
柿沼:私は自転車畑の人間ですので、ここはサッカー出身の谷選手から語っていただきましょう(笑)
谷:僕は大学から自転車を始めたのですが、まずほとんどの日本人にとって「自転車競技=競輪」という認識だと感じます。親がロードバイクに乗っているとか、何かきっかけがないとなかなかロードレースというスポーツを知る機会がない。
僕は『サクリファイス』という小説からロードバイクという存在を知りました。ロードレースに興味が湧き、自分もやってみたい!と思った当時、通っていた関西大学にたまたま自転車競技部がありました。もし大学に部活が無ければ、自転車競技をどう始めていいかもわからないまま終わっていたでしょう。部活では走り方はもちろん、そもそも自転車をどこで買えばよいのか、どういう自転車を買えばよいのか、どう整備すれば良いのかなど、様々な基礎的な知識を教えてもらえました。そういった、最初の一歩を踏み出す手助けとなる窓口的な存在が多くなれば、より多くのサイクリストが生まれるのではないでしょうか。
今回、コロナに入ってからオンライン事業というのがサッカーを始めとした他のスポーツでは活用されていて、オンラインレッスンなども普及しています。自転車競技においても、オンラインレッスンは非常に明るいコンテンツになると思っています。
私もブラウ・ブリッツェンやブリッツェン☆ステラの練習に参加して一緒に走ることもありますが、他県の小・中学生とはなかなか接する機会もないですし、そもそもどの県にも必ずこういう下部組織があるわけではない。日本全国の子供たちへ公平に機会を届けられたら、それはとても素晴らしいことだと私自身強く思っています。
―小中学生のサイクルスポーツ環境についてどう思われていますか?
柿沼:谷キャプテンが話してくれたのと同じで、その子の生まれ育った環境、生活している環境に非常に左右されてしまうのが、今の状況だと思います。環境がある子はやってみたいという思いがあれば自転車を始められますし、環境が近くに無ければ関心があっても、なかなか一歩を踏み出せない。それは業界にとっても、我々ブリッツェンのようなチームにとっても機会の損失なわけですね。やりたいなと思った時にすぐに始められるのは非常に大切です。買いたいなと思った時にすぐ買えないものに、大きな労力をかけて探しまわって手に入れるというのは、相当なモチベーションが無いと出来ないですから。
なので、オンラインというのも要望があった時にすぐに始められる環境として最も適した形式として考えた結果なんです。生まれ育った条件に左右されずに等しく環境を提供するため、ウィニングロードはオンラインレッスンとしてスタートしました。
谷:実際、私も大学の自転車競技部がなければ、自転車を始めることは無かったと思います。元々サッカー部だったのですが、それも「どの部活に入ろうか」という前提で選んだからでした。スポーツ=部活動、という考えしか無く、ショップチームやクラブチームに入るという選択肢は無かったですね。そもそも存在を知らないわけですから。
柿沼:業界の中ではそれが常識になっているけれども、一般的にはそうではないよね。一般的には子どもにとっての選択肢というのは、学校の部活にあるものが全てなわけですよね。部活にないスポーツは、親御さんがよっぽど好きでない限りは、選ばれない。学校で、この中から選びなさいと言われているものの中から選ぶ人が大半であって、敢えて自転車という選択肢を選ぶ人はマイノリティですよ。廣瀬副社長も自転車部があったことや、お兄さんがやっていたことに影響を受けて始めていますから。
このステラを始めた当初っていうのは、親御さんの方がサイクルスポーツに関心があって、お子さんに参加を促すケースが多かったのですが、年を追うごとにお子さん自身からの興味の発信があり、親御さんが地元でスクールなどを探した結果、ブリッツェンステラに行き着いた。というケースが増えてきました。その背景には、「弱虫ペダル」などのアニメや漫画の存在が大きいと思います。結果的に親御さんもロードバイクを買ったという事例も増えましたね。やっぱり子供にとっては自転車ってのはすごい楽しい乗り物だし、その時にじゃあどうしたらいいかなっていう時に選択肢があるのかないかで全然変わってしまうと思う。
―地域密着チームとして、日本のロードレース界の未来はどのようになっていくと思われますか?
柿沼:個人的にはかなり明るい未来が来ると思っています。その理由の一つが、子どもたちの目にスポーツバイクが「イイもの」として映っているからです。街頭で活動する際に、中高生たちと交流することもあるのですが、彼らはかなりの割合でクロスバイクに乗っているんですよ。カワイイ、カッコイイが一番大切な時期の彼らに、スポーツバイクは価値ある存在として認識されていることに、驚きました。自転車業界の人間として新鮮な驚きもありますが、純粋に嬉しいですよね。
加えて、社会的にもポジティブに迎えられつつありますよね。脱炭素社会やSDGsといった取り組みにおいて、自転車のポテンシャルというのは非常に高く評価されている。積極的に取り入れていきたいと考えている企業や自治体も多いです。現在求められているのは、その自転車のメリットを具体的にプレゼンし、ビジネスとして普及させていくこと。それが可能となれば、一気に自転車の社会的な位置づけというのは向上するでしょうし、ユーザーも更に増えるでしょう。
このように、自転車を取り巻く環境には追い風が吹いています。そしてロードレースという競技が持つポテンシャルは、まだ日本においては十分伝わり切っていません。一方で、欧州で1世紀以上に渡って支持されてきたロードレースというスポーツの魅力は、決して他の競技に劣らないと私は信じています。では、どうすれば良いのか。
ロードレース自体も変革する必要があります。例えば、より短い時間でも楽しめるレースを多く開催するのも良い手段となるかもしれない。レーサー目線では、やはり長いレースが価値があると思ってしまうけれど、観る人にとってはそうじゃないですよね。自転車競技の常識や価値観から一歩踏み出して、もっと一般的な視点に立った取り組みを行っていく必要があると思います。
そして、その役目は私たちプロチームに大きな責任があると思っています。レースを走るだけが仕事なのではなく、サイクルスポーツの魅力を発信していくことが大きな使命ですから。
谷:レーサーの目線から見ても、明るいニュースが多いように感じました。例えば、昨年のツール・ド・九州は、あれだけの規模の新たな国際レースが日本で開催できるという驚きがありました。他にも、東京のど真ん中でラインレースとして開催された多摩ロードレースや、来年から6ステージ&和歌山市内スタートとなることが発表されたツール・ド・熊野など、どんどん国内レースが魅力的になってきています。そして、比例するように海外チームの出場機会も増えてきています。
そのような流れもあり、僕らの宇都宮ジャパンカップでも、昨年はジュリアン・アラフィリップが来たり、正真正銘のスター選手が来日するようにもなってきました。そうすると、既存のファンも盛り上がりますし、その盛り上がりを見て興味を惹かれる人も出てきますよね。ブリッツェンの選手でもジャパンカップを見て競技を始めて、ブラウに入ったという選手もいます。全国に魅力的なレースが開催され、ファンが集まれば、やっぱり子供たちの目に触れる機会も増えます。
だからこそこれからの時代、始めたいと思った時にスポーツバイクを始められる環境を提供する「ウィニングロード」の持つ役割は、今後の未来の明るさに大きく影響するのだろうと思います。
■サイクルスポーツマネージメント株式会社の、子供たちへの自転車教室、スクール、コーチング実績
・幼稚園〜高校生を対象とした自転車安全教室:
累計実施回数:264回/累計受講者数:68,051名 ※2024年4月25日現在
・宇都宮ブリッツェン 下部育成チーム ブラウ・ブリッツェン
※中学生以上(2010年設立)
累計育成選手数 490名(各年所属選手数の累計)
・宇都宮ブリッツェン 下部育成チーム ブリッツェン☆ステラ
※少学4~6年生(2017年設立)
累計指導人数 115名 (各年所属選手数の累計)
いずれも継続中
■宇都宮ブリッツェン下部組織出身のプロロードレーサー 主な実績
・菅野 蒼羅 選手(現 宇都宮ブリッツェン)
・堀 孝明 選手(現 ヴェロリアン松山)
・小野寺 玲 選手(現 ヴィクトワール広島)
・雨澤 毅明 元選手(2017ジャパンカップサイクルロードレース3位)
他
この他にも多くの子どもがロードバイク、サイクリングに出会い、その後も楽しんでいます。
小・中学生向けロードバイクオンラインレッスン「ウィニングロード」の2024年度初回クールの申し込みは
5月27日(月)~6月23日(日)まで。オフィシャルホームページのお申し込みフォームで受付中だ。申込者向けオリエンテーションは6月25日(火)19時から行われる予定だ。
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