2024/05/23(木) - 18:09
国内レースの最高峰に位置付けられるJプロツアーの東日本と西日本ロードクラシックに集った各チームのバイクを連載形式で紹介していく。第3弾は宇都宮ブリッツェン、さいたま佐渡サンブレイブ、VC FUKUOKA、そしてAvenir Cycling Yamanashiの4チームを紹介します。
宇都宮ブリッツェン/メリダ SCULTURA
チーム史上初のコロンビア人選手を含め、新規加入6名を加えた11名体制で2024年シーズンを戦う宇都宮ブリッツェン。バイクサプライヤーは継続して台湾ブランドのメリダで、軽量モデルのSCULTURAとエアロモデルのREACTOを、さらに先日MTBアジア王者に輝いた沢田時にはフルサスモデルのNINETY-SIX RCを供給している。
写真のバイクは2023年からメンバーとなった谷順成のSCULTURAだ。シマノのスポンサーチームだけに、ホイールも含めてDURA-ACEのフルセットで構成され、剛性と軽さを両立したPROのVIBE EVO CARBONハンドルをセットしていることも特徴。パナレーサーのAGILESTタイヤ(28C)、プロロゴのサドルなど、極めてスポンサーコレクトなパーツ構成だ。
チューブレス化が進むロードタイヤだが、ブリッツェンは多くのメンバーがクリンチャーユースで、ヒルクライムなど軽さが求められる場面ではチューブラーを使用する。谷本人は「僕はノーマルのAGILESTがメインですが、群馬CSCは道が悪いので(耐久性を向上させた)AGILEST DUROを使う選手も多いですね。パンクリスクを避けてLIGHTはあまり使いません」と言う。
そのほか、サイクルコンピューターはワフーのELEMNT BOLT、ボトルケージはプロの「ボトルケージ カーボン」。サドルは振動吸収とポジションの安定性を高めるプロロゴ独自のCPCテクノロジーを搭載したSCRATCH M5 TIROX。「身体を動かすペダリングなので、クッション材がそれぞれ独立して動くスクラッチがいいですね。とてもペダリングしやすくて自分に合っています」と話してくれた。
さいたま佐渡サンブレイブ/ビアンキ Specialissima
4月に開催されたチャレンジサイクルロードレースの2日目に吉岡直哉が優勝するなど、幸先良いスタートを切ったさいたま佐渡サンブレイブ。さいたま市を拠点に活動する「さいたまディレーブ」と、2023年4月に設立された「佐渡ゴールデンアイビス」の2チームが連携を組んで誕生した新体制であり、先述の吉岡や、ヨーロッパ帰りの宇賀隆貴も今季から所属している。
機材サプライヤーはさいたまディレーブ立ち上げ初年度からサポートしているビアンキだ。昨年秋にモデルチェンジした軽量モデルSpecialissimaやエアロオールラウンダーのOLTRE XR4などを各メンバーが使用中だ。
写真は宇賀が乗るSpecialissima。ホイールは名品ハブを搭載するゴキソのSLPシリーズで、パナレーサーのAGILEST TLRタイヤを組み合わせる。波打つガルファーのディスクブレーキローターを採用しているのもポイントの一つ。その他パーツに制約はないが、スペアホイールを鑑みてシマノのコンポーネントで統一されているという。
VC FUKUOKA/ポリゴン HELIOS A8
今年からベンジャミ・プラデス(スペイン)を迎えたことでも話題のVC FUKUOKAは、機材をスペシャライズドからインドネシアのポリゴンにスイッチ。新家工業が長年ポリゴンにホイールリムを供給していたことから日本への輸入販売がスタートし、今年からVC FUKUOKAのサポート体制が始まったという。
チームバイクはHELIOS A8で、ライダーの南和人曰く「剛性が高いのでダウンヒルの安定感がいい」とのこと。ホイールもアラヤ製品を使い、軽量なチューブラーをメインに一部選手がチューブレス仕様でレースを走る。リムハイト38mm仕様のチューブラーホイールは「軽くて長い登りでも全然走れてしまう」と言う。組み合わせるのはトライスポーツがサポートするヴェロフレックスのタイヤだ。
その他パーツに縛りはないものの、コンポーネントはシマノで統一。南のバイクはファベロ ASSIOMAのパワーメーターペダルで計測を行い、「アウターローにした時の抵抗を感じない」と言うトライピークのビッグプーリー、SEMAのセラミックBBなどで回転系をチューニング。上350-下400mmとフレア量の大きなエンヴィのハンドルを使用している。
Avenir Cycling Yamanashi/デローザ 838
山梨県に拠点を置く地域密着型ロードレースチーム、Avenir Cycling Yamanashi。今年はMTBの鈴木来人を加入させるなど、水野恭兵代表のもと、昨年よりも幅を広げて活動中だ。
山梨県都留市のプロショップ、NNLLレーシングサイクルが機材サプライヤーを務め、デローザバイク+カンパニョーロのコンポーネントというイタリア色の強い組み合わせを基本とする。写真のゼッケン98はアンダー23の仙洞田雄大のバイク。デローザ838にカンパニョーロのCHORUS(BB386フレームのため、クランクは30mm軸のCOMP ONE)を組み合わせるが、ブレーキキャリパーは「カンパニョーロのブレーキパッドが高価なので」シマノのULTEGRA。パーツ選びも含めて全体的に個性溢れる仕様だ。
text:So Isobe
宇都宮ブリッツェン/メリダ SCULTURA
チーム史上初のコロンビア人選手を含め、新規加入6名を加えた11名体制で2024年シーズンを戦う宇都宮ブリッツェン。バイクサプライヤーは継続して台湾ブランドのメリダで、軽量モデルのSCULTURAとエアロモデルのREACTOを、さらに先日MTBアジア王者に輝いた沢田時にはフルサスモデルのNINETY-SIX RCを供給している。
写真のバイクは2023年からメンバーとなった谷順成のSCULTURAだ。シマノのスポンサーチームだけに、ホイールも含めてDURA-ACEのフルセットで構成され、剛性と軽さを両立したPROのVIBE EVO CARBONハンドルをセットしていることも特徴。パナレーサーのAGILESTタイヤ(28C)、プロロゴのサドルなど、極めてスポンサーコレクトなパーツ構成だ。
チューブレス化が進むロードタイヤだが、ブリッツェンは多くのメンバーがクリンチャーユースで、ヒルクライムなど軽さが求められる場面ではチューブラーを使用する。谷本人は「僕はノーマルのAGILESTがメインですが、群馬CSCは道が悪いので(耐久性を向上させた)AGILEST DUROを使う選手も多いですね。パンクリスクを避けてLIGHTはあまり使いません」と言う。
そのほか、サイクルコンピューターはワフーのELEMNT BOLT、ボトルケージはプロの「ボトルケージ カーボン」。サドルは振動吸収とポジションの安定性を高めるプロロゴ独自のCPCテクノロジーを搭載したSCRATCH M5 TIROX。「身体を動かすペダリングなので、クッション材がそれぞれ独立して動くスクラッチがいいですね。とてもペダリングしやすくて自分に合っています」と話してくれた。
さいたま佐渡サンブレイブ/ビアンキ Specialissima
4月に開催されたチャレンジサイクルロードレースの2日目に吉岡直哉が優勝するなど、幸先良いスタートを切ったさいたま佐渡サンブレイブ。さいたま市を拠点に活動する「さいたまディレーブ」と、2023年4月に設立された「佐渡ゴールデンアイビス」の2チームが連携を組んで誕生した新体制であり、先述の吉岡や、ヨーロッパ帰りの宇賀隆貴も今季から所属している。
機材サプライヤーはさいたまディレーブ立ち上げ初年度からサポートしているビアンキだ。昨年秋にモデルチェンジした軽量モデルSpecialissimaやエアロオールラウンダーのOLTRE XR4などを各メンバーが使用中だ。
写真は宇賀が乗るSpecialissima。ホイールは名品ハブを搭載するゴキソのSLPシリーズで、パナレーサーのAGILEST TLRタイヤを組み合わせる。波打つガルファーのディスクブレーキローターを採用しているのもポイントの一つ。その他パーツに制約はないが、スペアホイールを鑑みてシマノのコンポーネントで統一されているという。
VC FUKUOKA/ポリゴン HELIOS A8
今年からベンジャミ・プラデス(スペイン)を迎えたことでも話題のVC FUKUOKAは、機材をスペシャライズドからインドネシアのポリゴンにスイッチ。新家工業が長年ポリゴンにホイールリムを供給していたことから日本への輸入販売がスタートし、今年からVC FUKUOKAのサポート体制が始まったという。
チームバイクはHELIOS A8で、ライダーの南和人曰く「剛性が高いのでダウンヒルの安定感がいい」とのこと。ホイールもアラヤ製品を使い、軽量なチューブラーをメインに一部選手がチューブレス仕様でレースを走る。リムハイト38mm仕様のチューブラーホイールは「軽くて長い登りでも全然走れてしまう」と言う。組み合わせるのはトライスポーツがサポートするヴェロフレックスのタイヤだ。
その他パーツに縛りはないものの、コンポーネントはシマノで統一。南のバイクはファベロ ASSIOMAのパワーメーターペダルで計測を行い、「アウターローにした時の抵抗を感じない」と言うトライピークのビッグプーリー、SEMAのセラミックBBなどで回転系をチューニング。上350-下400mmとフレア量の大きなエンヴィのハンドルを使用している。
Avenir Cycling Yamanashi/デローザ 838
山梨県に拠点を置く地域密着型ロードレースチーム、Avenir Cycling Yamanashi。今年はMTBの鈴木来人を加入させるなど、水野恭兵代表のもと、昨年よりも幅を広げて活動中だ。
山梨県都留市のプロショップ、NNLLレーシングサイクルが機材サプライヤーを務め、デローザバイク+カンパニョーロのコンポーネントというイタリア色の強い組み合わせを基本とする。写真のゼッケン98はアンダー23の仙洞田雄大のバイク。デローザ838にカンパニョーロのCHORUS(BB386フレームのため、クランクは30mm軸のCOMP ONE)を組み合わせるが、ブレーキキャリパーは「カンパニョーロのブレーキパッドが高価なので」シマノのULTEGRA。パーツ選びも含めて全体的に個性溢れる仕様だ。
text:So Isobe
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