サガンや新城出場のハンガリー開幕　今季好調のウェルスフォードが白星発進

新城幸也が出場する第45回ツール・ド・ハンガリーが開幕。心臓の不調から復帰のペテル・サガンも加わったスプリントで、サム・ウェルスフォード（オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ）が勝利した。

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ジロ・デ・イタリアの第5ステージが行われた5月8日（水）、中央ヨーロッパの国ハンガリーでツール・ド・ハンガリーが開幕した。新城幸也（バーレーン・ヴィクトリアス）も出場した全5日間のステージレースは、初開催が1925年まで遡る歴史深い大会。昨年よりUCIプロシリーズ（上から2番目）に昇格したため、8つものワールドチームが参戦した。

本格的な山岳ステージは登場しないものの、平坦や丘陵、山頂フィニッシュとバランス良いステージが魅力の本大会。注目されるのは前年の総合優勝者マルク・ヒルシ（スイス、UAEチームエミレーツ）や、ツール・ド・フランスに向け調整を進めるディラン・フルーネウェーヘン（オランダ、ジェイコ・アルウラー）やマーク・カヴェンディッシュ（イギリス、アスタナ・カザクスタン）などだ。

また昨年限りで本格的なロードでの活動から退き、今年2月に不整脈のため2度のカテーテル治療を受けたペテル・サガン（スロバキア）も、スロバキアのコンチネンタルチーム「ピエール・バゲットサイクリング」の一員として出場した。

大会初日は獲得標高差が僅か232mのフラットステージで争われ、序盤からミケル・ビスカラ（スペイン、エウスカルテル・エウスカディ）ら4名が逃げを打つ。それをエーススプリンターを抱えるワールドチームが追いかけ、残り13kmで逃げを吸収。プロカテゴリーに相応しいスプリントバトルが幕開けた。

最終ストレートで主導権を握ったのは、カヴェンディッシュのためケース・ボル（オランダ）からミケル・モルコフ（デンマーク）と豪華なリードアウトを繋いだアスタナ。しかしカヴェンディッシュのスプリントは伸びず、代わって立ったサム・ウェルスフォード（オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ）が勝利した。

今年1月のツアー・ダウンアンダーで3勝を挙げた以降、勝負に絡みながらも勝てずにいたウェルスフォードによる念願の勝利。「スプリントでは良い位置につくことができ、チームによるリードアウトからスプリントした。脚の調子がとても良く、ハンガリーで初めての勝利を得ることができた」と、ウェルスフォードは喜んだ。

しかし、集団の後方ではリードアウトを終えたキャンベル・スチュアート（ニュージーランド、ジェイコ・アルウラー）が前を行く選手の後輪に接触して落車。それにセバスチャン・コルツェシャンギシ（デンマーク、チューダー・プロサイクリング）など多数が巻き込まれる集団落車に発展した。