UCI(国際自転車競技連合)はウェア違反などに関する罰則処分を改定した。規則に適合しない服装を使用した選手に対し、最大2千スイスフラン(約34万円)の罰金が課されることになる。2019年にルール化されたソックスの長さ等もその対象となる。



ソックスの長さ「踝の中心と腓骨頭中心の間の半分まで」と規定されている photo:CorVos

UCIがこの度改定したのは、主に規則違反に対する厳罰化について。その中でも「規則に適合しない服装を使用」に対して、これまでのレース除外や失格のみだった選手への罰則に50〜2000スイスフラン(約8千〜34万円)の罰金が明文化された。またチームへの罰金(1選手につき250〜500スイスフラン)も追加されている。

近年において服装の規則違反で罰金処分が課され、話題となったのは2022年ロード世界選手権女子エリートを走ったアネミエク・ファンフルーテン(オランダ)。肘を骨折しながら優勝したファンフルーテンはレース後、チームメイトと異なる色と材質のエアロスーツを着用したとして500スイスフラン(約8万円)、更にソックスが規定以上の長さだったことで200スイスフラン(約3万円)の罰金処分が課された。

UCIが「規定の長さ」であると判断したファンフルーテンのソックス photo:CorVos

ファンフルーテンに処分が下されたソックスの長さに関する規定は2019年に追加されたもので、UCI規則には「踝の中心と腓骨頭中心の間の半分の距離によって定義された高さ以上に及んではならない」とある。

この他にもUCIはステージレースにおいて、リーダージャージやスキンスーツなどを着用しない場合の罰金を500から最大1000スイスフラン(約17万円)に厳罰化。また「車両の後方で風を避ける、またはスリップストリームで利を得る」違反に対し、これまで罰金だけだったものにUCIポイントが最大15点剥奪されることになった。なお施行されるのは2024年1月1日からだ。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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